母娘丼W

Zu-Y

文字の大きさ
上 下
35 / 41

母娘丼W034 ママたちを上書き

しおりを挟む
母娘丼W
Zu-Y

№34 ママたちを上書き

 再び社宅凸して来たエリカと、きっぱり決別をした俺だったが、知らないうちに俺も涙が頬を伝っていた。
 エリカに酷い形で振られたショックが、この2年間、心の奥底にわだかまりとして、ずっと燻ぶっていたのだと思う。

 2年前、別れを告げて来たエリカが俺に言った言葉が、俺の心を抉ったのだ。
「ジョージよりハイスペックな男を見付けたから乗り換えるわ。」
「嘘だろ?」
「卒業旅行中にヨーロッパで出会ったんだけどね、社長の息子で次期社長なのよ。それに見てくれもさ、細マッチョのイケメンなの。ちょいデブでフツメンのジョージより断然いいし、年上で頼りがいあるしね。それと国際結婚とかって、いい響きじゃない?まあ、えっちは単調だったけどさ、それは追い追い私が育てるわ。」
「えっちって…、寝たのかよ。」
「寝たわよ。体の相性って大事でしょ。アレもジョージよりは大きかったわ。でも硬さはジョージが勝ってたわよ。」
「分かった。もういい。」

 結婚を視野にエリカと同棲することを目論んで、社宅を申し込んでいた俺だったが、エリカは平気で浮気する女だったのかと思った途端、エリカへの気持ちが急速に冷めて行くのを感じたのだった。

 エリカに対する気持ちは浮気されたときに萎んでいたし、縒りを戻したいと言う話をきっぱり断ったことで完全に整理はできている。じゃあこの燻る感情は何だ?

 もう分かっている。会ったことがないラークへの嫉妬だ。
 ラークは、フィンランドにあるドライアド本社の社長の息子で、解任されたとは言え専務だったと言う男。エリカを奪っただけでなく、アリちゃんとプリちゃんの父親で、ジェニーさんとニコルさんの初めての男。

 エリカと決別した週の土曜、ジェニーさんとニコルさんに話があると呼び出された。外食をしながら話すと言うことで、指定されたのは、高級ホテルのレストランだ。

 ママたちからの指示通り、天使たちには、リャイーングループで、
『ごめん、急な出張で今日は帰れなくなっちゃった。』と送ると、
『はーい。』
『お仕事、頑張ってね。』
と間髪入れずに天使たちからレスが来た。心苦しい。

 小学校の卒業式を終えた天使たちは、この春休み中、ずっと俺の部屋に入り浸っている。
 4月から近場のミッション系中高大一貫の女子校でJCになる天使たちには、ママたちからの許可をもらった上で、一昨日、俺の部屋の合鍵を渡していた。合鍵を渡したときの天使たちの喜びようと言ったら…。笑

「アリちゃんとプリちゃんにさ、俺の部屋の合鍵を渡しとくよ。」
「え?いいの?」
「うわー、彼女っぽい。」
「彼女を通り越してフィアンセでしょ。」
「「うん。」」
「だったら合鍵を渡しても問題ないよね。」
「「嬉しい。」」
「喜んでくれて俺も嬉しいよ。」
「合鍵は私たちだけ?」
「ママたちには?」
「え?渡してないよ。必要ないでしょ。」ドライアド・ジャパンの幹部社員で、残業続きのママたちは、俺より先に帰ることなんてないもんな。

 でもこのひと言は、天使たちに別の意味で受け取られ、天使たちの琴線を大いに刺激した。
 つまり、「ジョージさんは、フィアンセの自分たちには合鍵をくれたけど、ママたちには渡さない。これって、自分たちだけが特別扱いなのだ。」と思われたのだ。
 ちょっとした誤解なんだけどな。苦笑
 その後、抱き付かれて、続けざまに交互に何度もキスをされたのだった。笑

 俺は定時上がりだったため、先にひとりでママたちから指定された高級ホテルのレストランに着いてしまった。
 高そうな店…。やっぱ会計は、俺が持った方がいいのかな。それが男の甲斐性?でもなー、俺の手には届かない高級店っぽいから、割り勘でもいいよな?
 そんなセコいことを考えていると、ジェニーさんとニコルさんがやって来た。
「お待たせ。」「待たせたね。」
「いえ、俺もほんの少し前に来たところです。」

 それから店員が来て、コースが始まったのだが…おかしい。俺のはコース料理なのに、ママたちふたりのは軽いメニューだ。
「なんかコース内容が違いません?」
「そりゃそうだよ。私たちは、夜はそんなに食べないもの。」
「でもジョージくんは、今夜のためにちゃんとスタミナ付けてね。」
 今夜のため?この後、何か重労働があるのだろうか?

「なんか、アリちゃんとプリちゃんに申し訳ないです。シリアルとかじゃなければいいんですけど。」
「大丈夫よ。ふたりともジョージくんの料理のお手伝いをしてるお陰で、料理スキルが上がってるもの。」
「そうだね。私たちの料理スキルなんか、とっくに抜いてっちゃったしね。」
「そうなんですか?」
「でもジョージくんの前では、まだまだって雰囲気を出してるのよ。」
「なんでです?」
「そりゃジョージくんと一緒に料理をし続けたいからだろ?『もう自分たちで料理できるよね。』って言われて、ジョージくんとの夕食がなくなるのが嫌なのさ。」
「いやいや、そんなことはないですよ。俺だってひとりで食うより、ふたりが美味しそうに食べるのを見ながら、3人での食事の方がいいですもん。」
「あら、私たちは数に入ってないのね。ちょっとショックだわ。」
「おふたりは毎日残業じゃないですか。」

 食後のデザートになった。俺はブラック。ママたちはミルクティー。
「で、お話って何です?」
「あの女をすっぱり切った後、ジョージくんの元気がないからさ、慰めようかと思ってね。」
「決別したのを後悔してるのかしら?」
「してませんよ。粘着され掛けたのをすっぱり切れて、援護してもらったおふたりにも、天使たちにも、本当に感謝してます。」
「ふーん、あの女とのことを引き摺ってないなら、なんで元気がないのかしら。」
「俺、元気ですけど。」
「ジョージくん、私たちはそんな誤魔化しが通用するほど浅い関係じゃないはずだろ?正直に白状しちまいな。」
「いや、ほんとに大丈夫ですよ。」
「じゃあ当てちゃっていいかしら?」
「え?」

「ジョージくん、ラークのこと、気にしてるでしょ?」図星を刺された。
「別にエリカがラークを選んだことなんて、今更ですよ。」躱してみたが…、
「あの女とのことじゃなくて、私たちのことだよ。誤魔化してもダメって言ったろ?」
「…、全部お見通しですか。参ったな。」
「ジョージくんはラークなんかよりずっといい男よ。今の私はジョージくんのことが好き。ライクじゃなくてラブよ。」
「私もだよ。じゃなきゃ、上級編を任せたりしないよ。」
「私たちも、ジョージくんと最後の一線を越えるのを我慢してるのよ。」
「ジョージくんにべた惚れの娘たちを、裏切りたくないからだよ。」

「それは分かってますよ。」
「頭では、よね。でも心では、引っ掛かってるのよね。」
「ジョージくん、あの女に言ったよな。『俺が上書きしてるから。』って。そこだろ。私たちにまだ上書きしてないから、ラークのことを気に病んでる。違うかい?」
「…その通りです。」俺は観念した。

「だからさ、今夜、私たちに上書きしていいよ。」
「え?」
「私たちに上書きしてって言ってるの!」
「でも、アリちゃんとプリちゃんを…。」
「あの子たちはまだ幼い。ジョージくんのそう言う欲求を満たせないだろ。」
「でも裏切ることになるんじゃ…。」
「そうね。でもね、このままジョージくんが気に病んでる方がよくないもの。だからふたりには内緒。」
「それにさ、私たちもジョージくんに抱かれる口実を探してたってのもあるんだよ。だから、今夜、このホテルでひと部屋取ってるんだ。」
「ラークが望んでいて、私たちが切って捨てたふた股だけどさ、ジョージくんには堪能してもらうわ。でもジョージくんがふた股するんじゃなくて、私たちがジョージくんをシェアするのよ。」
「それって…。」3Pってこと?憧れの…。ラークが夢に見た3Pを、俺が頂いちゃう訳?

「元気が出て来たみたいじゃないか。」
「まったく現金なんだから…。」

 その夜、俺はジェニーさんとニコルさんを、これでもかと上書きしまくった。

 おふたりが取っていた部屋は、何とスイートだった。しかも、4~5人は寝られるんじゃね?ってくらいのでっかいベッドだ。
 このベッドってことはやっぱり3Pか?

 3人でシャワーを浴びて、体の洗いっこ。巨乳のボリュームがまったく違う。蜜壺をまさぐる手も、今夜は撃墜されない。
 でもいきり立つマイドラゴンは、さらっとしか構ってもらえなかった。
「あのー、もう少し構ってもらっても…。」
「ここで出されちゃ、この後がへばるだろ?」
「ベッドの上で思う存分構って上げるわよ。」

 それからベッドに行くと、思った通り3Pだった。おふたり相手に、性感マッサージの技術を駆使して攻めまくる俺。
 かと思うと仰向けにさせられ、ひとりにマイドラゴンを捕食されつつ、もうひとりに顔を跨られて、蜜壺を吸わされる。俺はふたりの体中を、ふたりは俺の体中を貪り合った。

 もうそろそろいいだろう。いよいよジェニーさんに上書きだ。コンドーム手に取ると、
「要らないわ。上書きするんでしょ。だったら中に出して。」
「でも…。」
「今日は安全日よ。」では遠慮なく。
「あ、あ、もっと…、もっと突いて…。」
 マイドラゴンがジェニーさんの神秘の洞窟に押し入って、ジェニーさんの中で暴れ回ってから、ホワイトブレスを蜜壺の最深部で吐き出した。
 仰け反って痙攣するジェニーさん。

 マイドラゴンが洞窟から帰還すると、
「次は私だよ。」と言ったニコルさんに、続け様に捕食された。絶妙な舌遣いですぐに復活させられたマイドラゴンは、ニコルさんの蜜壺入口で鼻息を荒くしている。
「生でいいんですよね?」
「当たり前だろ。そうじゃないと上書きにならないじゃないか。」
「行きまーす。」
「おいで。…あ、あ、あ、いい。いいよ。」
 マイドラゴンがニコルさんの神秘の洞窟の中も、奥へ行ったり手前に来たりしながら、さんざん暴れまくって、最深部にホワイトブレスをぶちまけた。
 ニコルさんも、ひくひくしながら朦朧としている。

 ひと息ついた後、再びマイドラゴンがむくむくして来て、2回戦目に突入。
「やっぱりジョージくん、若いわ。」
「まだまだ行けますよー。」
「もうちょっと休ませておくれな。」
「じゃあしばらくは前戯で…。」
「「あん。」」よがり声がハモって、俺のスイッチが入り、再び暴走が始まった。結局、この夜は、おふたりと3回戦ずつをこなしたのだった。

 疲れ切った俺たち3人は、全裸のママを両横に抱えた俺を真ん中に、川の字になってキングサイズのベッドで心地よい眠りを貪った。
 ジェニーさんとニコルさんのお陰で、ラークのことなど、すっかり吹っ切れていたので、この夜は久しぶりにぐっすりと眠れた。ここんとこ、浅かった分の眠りをすべて取り返したような深い眠りだった。

 なお、翌朝目覚めると、マイドラゴンはギンギンであった。朝だしな。苦笑
 両隣に全裸で寝ているママたちに、そのままもう1回戦ずつ挑んで、ママたちを呆れさせたのだった。もちろんママたちは最後まで受け入れてくれたけれども。苦笑

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 毎日22時に投稿します。

 以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。
「射手の統領」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/541586735
「精霊の加護」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739

 カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

18禁乙女ゲーム…ハードだ(色んな意味で)

恋愛 / 完結 24h.ポイント:376pt お気に入り:2,816

獅子王は敗戦国の羊を寵愛する

BL / 連載中 24h.ポイント:92pt お気に入り:206

異世界で王城生活~陛下の隣で~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:842

【完結】放置された令嬢は 辺境伯に過保護に 保護される

恋愛 / 完結 24h.ポイント:234pt お気に入り:2,556

人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:217

苦労性の自称「美オーク」は勇者に乱される

BL / 完結 24h.ポイント:184pt お気に入り:1,734

【完結】この世界で名前を呼ぶのは私を拾ったあなただけ

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:127pt お気に入り:1,366

リリアンナ・セフィールと不機嫌な皇子様

恋愛 / 完結 24h.ポイント:127pt お気に入り:2,038

非王道学園の日常?

BL / 連載中 24h.ポイント:526pt お気に入り:34

処理中です...