おじ専が異世界転生したらイケおじ達に囲まれて心臓が持ちません

一条弥生

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69.良いおじさんはギャップ萌え

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「いやぁ、まさか巫女様にお仕えできるなんて、長生きするもんだ。」

ほんわかした笑みを浮かべたおじ様は、私の保護を目的とするNPO法人の代表になるおじ様だ。

今までバラバラな組織で活動していたのを一つにまとめて連携しやすくするのが目的で、そのまとめ役がこの人。尾長谷おばせ史久さんだ。

大分少なくなった髪の毛が逆に良い。丸顔で穏やかなオーラを纏った癒し系だ。

「67歳の老いぼれですが、宜しくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。この仕事の為に職を辞されたと聞きました。巫女の為にありがとうございます。」

「これが本来の仕事ですから。」

癒される笑顔だなぁ。声も柔らかいし。こんなお父さんだったら家内は平和だったと思う。こんなお父さんだったら良かったなぁ。

またイケおじが出て来たらどうしようかと不安だったけど、私の心臓の平穏が守られて一安心だ。

「私は普段都内のオフィスに居りますので直ぐに駆け付ける事はできませんが、電話ならいつでも掛けてください。」

「ありがとうございます。」

「一つ提案なのですが、祖父と孫のように接するのはどうでしょうか。」

「へっ?」

「親子程歳の離れた相手に、様付けや敬語で接せられては息が詰まる事もあるでしょう。お互い腹を割って話をする必要も出て来ますし、気兼ね無く話せる関係を作っておきましょう。」

「そうしていただけると有難いです。あの、秘書の方がいらっしゃると伺ったのですが・・・」

「急用で電話をしていてねぇ、まだしばらく掛かりそうだから、先に二人で話しをしようか。」

「はい・・・うん。」

尾長谷さんはニコッと笑った。

「では、我々は外で待機しております。」

雪野さんと雅楽代さんは席を外して、尾長谷さんと二人きりになった。

「楓ちゃん、薫と智久はちゃんと仕事ができてるかい?」

「えっ?親しいの?」

「んー、内緒の話なんだけど、俺は二人の元上司でね。」

「えっ!?雪野さんは公安だから、尾長谷さんも元々公安の・・・?」

「うん。若い頃は捜査員でね、二人が若手の時は上司として面倒を見てたんだよ。」

「雅楽代さんも公安だったんだ・・・じゃあ尾長谷さんはキャップだったの・・・?」

「そうだよ。」

「凄い・・・!!」

「ありがとう。相変わらず二人は仲が悪そうだね。」

「物凄く悪いよ。」

尾長谷さんはそれを聞いて笑った。

「その二人が今、上司と部下の関係なんて、数奇なもんだ。」

「口出しするのは何だけど、早く上司と部下の関係から解放してあげた方がいいと思うの。主に雪野さんのストレスが凄いもん。」

「俺もそう思って、二人は対等な関係にしようと思ってるんだ。」

「良かった・・・なんで二人はあんなに仲が悪いの?」

「それは千年前から話さなきゃいけないから、ちょっと長いよ。」

「せん・・・ねん・・・まえ・・・?」
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