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2章:初恋のおにぎり
12話:不可解な出来事
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「あ、社おっは~」
「おはよう。 あれ? 森は?」
「ヒナちゃんならとっくに登校して…ってあれ? いない?」
「まぁチャイムが鳴る前に来るだろう」
「まあね。 つかヒナちゃんになんか用なの?」
「今日花を貰ったんだけどその種類を聞きたくて。 なるべく枯れないようにしたいんだけど種類が分からないと調べられなくてさ」
「な~る」
「いつでも聞けるし、森が暇なときにでもきくよ」
「そうしな」
森とよく一緒にいる服部は姉御肌な女の子だ。
ヒナちゃんと呼んでいるしどこか口調がくだけているが周りをよく見ていてリーダーに向いているタイプ。
委員長をしている森をよく手助けしているのもこの子だ。
「そうだ。 社に聞きたかったんだけど」
「何?」
「ヒナちゃん風邪でも引いてるの?」
「え、なんで?」
「今日朝あったときずっと無言だったからさ”おっは~”っていっても笑顔でお辞儀するだけ」
「朝一にあったときは普通に喋ってたけどなぁ」
「まじ?」
「あ、でも途中から喋らなくなった」
「あ~。 じゃあ風邪かも。 途中で喉痛くなったとか?」
「かもな」
確かにそれだったら今朝の無言も納得がいく。
花について聞きたかったけど風邪じゃしょうがない。
また今度にしようと思った瞬間息を整えながら歩いてくる森が教室に入ってきた。
「森、大丈夫か?」
走ってきたかのように見えるが、熱がでて具合が悪いようにも見える。
服部もそう思ったのか森の元にかけよりおでこに手をおいた。
「ヒナちゃん大丈夫?」
「う、うん! 熱とかないから大丈夫だよ!」
「そう? でも朝来た時ずっと黙ってたでしょ? 喉痛いからじゃないの?」
「ううん? 朝って? えっと、いつの?」
「ヒナちゃん本当に大丈夫?」
「え、うん! すっごく元気だよ!」
僕と服部は首をかしげる。
「あ、新汰くん朝ぶりだね」
「うん。 森、本当に大丈夫か?」
「新汰くんまで? もう、神社であったとき二人で元気に話してたでしょ? ほらミケちゃんになったって! それをママに話してたら家出る時間すぎちゃってて今走ってきたんだから」
なるほどなと僕は納得するが服部は納得がいってないのか眉を寄せ首をかしげる。
「でも私教室に入ってくるヒナちゃんと話したんだけどなぁ」
「見間違いなわけないよな?」
自分に聞くように「寝ぼけてたのかなぁ?」と呟きながら席に戻っていく。
まぁ夢と現実がごっちゃになることは少なからずある。
きっと服部もそうだったんだろうと思い、僕は聞きたかったことを森に聞こうと口を開こうとした。
だがその瞬間チャイムの音がなり、僕たちは急いで自分の席へと移動した。
「おはよう。 あれ? 森は?」
「ヒナちゃんならとっくに登校して…ってあれ? いない?」
「まぁチャイムが鳴る前に来るだろう」
「まあね。 つかヒナちゃんになんか用なの?」
「今日花を貰ったんだけどその種類を聞きたくて。 なるべく枯れないようにしたいんだけど種類が分からないと調べられなくてさ」
「な~る」
「いつでも聞けるし、森が暇なときにでもきくよ」
「そうしな」
森とよく一緒にいる服部は姉御肌な女の子だ。
ヒナちゃんと呼んでいるしどこか口調がくだけているが周りをよく見ていてリーダーに向いているタイプ。
委員長をしている森をよく手助けしているのもこの子だ。
「そうだ。 社に聞きたかったんだけど」
「何?」
「ヒナちゃん風邪でも引いてるの?」
「え、なんで?」
「今日朝あったときずっと無言だったからさ”おっは~”っていっても笑顔でお辞儀するだけ」
「朝一にあったときは普通に喋ってたけどなぁ」
「まじ?」
「あ、でも途中から喋らなくなった」
「あ~。 じゃあ風邪かも。 途中で喉痛くなったとか?」
「かもな」
確かにそれだったら今朝の無言も納得がいく。
花について聞きたかったけど風邪じゃしょうがない。
また今度にしようと思った瞬間息を整えながら歩いてくる森が教室に入ってきた。
「森、大丈夫か?」
走ってきたかのように見えるが、熱がでて具合が悪いようにも見える。
服部もそう思ったのか森の元にかけよりおでこに手をおいた。
「ヒナちゃん大丈夫?」
「う、うん! 熱とかないから大丈夫だよ!」
「そう? でも朝来た時ずっと黙ってたでしょ? 喉痛いからじゃないの?」
「ううん? 朝って? えっと、いつの?」
「ヒナちゃん本当に大丈夫?」
「え、うん! すっごく元気だよ!」
僕と服部は首をかしげる。
「あ、新汰くん朝ぶりだね」
「うん。 森、本当に大丈夫か?」
「新汰くんまで? もう、神社であったとき二人で元気に話してたでしょ? ほらミケちゃんになったって! それをママに話してたら家出る時間すぎちゃってて今走ってきたんだから」
なるほどなと僕は納得するが服部は納得がいってないのか眉を寄せ首をかしげる。
「でも私教室に入ってくるヒナちゃんと話したんだけどなぁ」
「見間違いなわけないよな?」
自分に聞くように「寝ぼけてたのかなぁ?」と呟きながら席に戻っていく。
まぁ夢と現実がごっちゃになることは少なからずある。
きっと服部もそうだったんだろうと思い、僕は聞きたかったことを森に聞こうと口を開こうとした。
だがその瞬間チャイムの音がなり、僕たちは急いで自分の席へと移動した。
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