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王国との戦争
332:あんた誰よ?
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「さて、王様の口に合うと良いんですけどね」
「大丈夫だ。キリーの料理は美味いからな!」
結局、グラティースとその娘のクリスティアがここにいるのはクーデリアのせいだという事で話がついた。
色々と言いたいことはあるが、言っても無駄だろうし今言ったところでこいつらが来ている事実は変わらない。
だったらせっかくだから、こいつらが来た目的である夕食を一緒に取ろうと思ったわけだ。別に俺としては困るようなことはないわけだし。まあ、キリーには苦労を掛けるけど。……後で何か礼をしたほうがいいだろうな。
「ご安心下さい。どのようなものであれ、こちらから押し掛けたに等しいのですから文句など言いません。それに、この子が気に入ったのであれば美味しいというのは事実なのでしょう。まずいと思ったものははっきりと言いますから」
グラティースがそう言うと横に座っていた『この子』こと、クーデリアは笑顔で頷いている。
それを見て少しは安心できたのか、キリーはごく小さく息を吐いた。
「それならばよろしいのですが、何かありましたらどのようなことでもおっしゃってください」
「わかりました。でしたら一つお願いがあるのですが」
「なんなりと」
「では、その話し方なのですが、普段の話し方に戻してもらえませんか? 今は公式な場でもありませんし、むしろこちらがお邪魔している訳ですし、そう畏まられるとこちらとしても落ち着きませんから」
「それは……」
いきなり王様にタメ口で頼むなんて言われても、そう簡単に了承できるものではないのはわかる。
今はなんでか王様と友人になんてなっているが、俺だって最初はそうだった。
けど大丈夫だ。こいつは良い意味で『普通の王様』じゃないから。
「キリー、こいつは文句なんて言わないよ。態度がダメだと罪に問われるってんなら、俺なんてとっくに首が飛んでるよ」
「あなたの首を飛ばせるとは思いませんけどね」
まあ首が落とされると分かったら防ぐし、奇襲を受けても首や頭部、それと心臓付近に攻撃がきたら自動で収納が発動するようにはしてある。だから俺の首を落とすのは難しいだろう。
唯一純粋な肉体で頭を殴られたりしたら効果があるけど、それは魔術具の防御を信じよう。流石に一撃で死ぬってことはないだろう。
「わかりました。……なら、ここにいる間はそうさせてもらうよ」
「ええ。お願いします。できればそちらの方ももっと自然にしていただいて構いませんよ」
「お、俺は……いや、私、じゃなくて俺は……その……」
グラティースは、一言も話していなかったガムラにそう話しかけるが、ガムラはどう答えれば良いかわからないのか、いつもの快活さがなくなっていた。
そんなガムラの姿を見た俺達は、そんな予想外の姿に肩を竦めたり苦笑したりした。
「あの、私もお願いできますでしょうか?」
そして今度は姫様の方までそんなことを言い出した。どうやらこの子も言葉遣いとかそう言ってことを気にしないらしい。
まあ、そうでなくちゃいくら誘われたとは言ってもこんなところまで来ないか。
「……ああ分かったよ。まったく、気張ってたのが馬鹿みたいだね」
もうどうにでもなれとでも言うかのようにキリーはため息を吐いて了承した。
そしてまだ他に料理があるのか、再びキッチンへと戻っていってしまった。
その姿を見送った俺は、対面に座るこの国の王に視線を戻した。
「お前らがおかしいんだと思うけど、やっぱり王族らしくないよな。俺があったことのあるのは王国の奴らだけだけど、そっちはかなりしっかりしてたぞ」
「まあ種族的にもですが、元々向いていないんですよ。誰かに畏まられるというのは。できることなら臣下にもざっくばらんな態度で接して欲しいのですけど……」
「無理だろ」
「ええ。無理でした」
そんなことを話していると、何やら二階から何か物音が聞こえた。
一瞬泥棒か? と思ったが、そういえば二階にはケイノアが寝てたな、と思い出して納得する。
「キリー。ご飯ちょうだーい」
そして二階から聞こえた物音の主は階段を降りてきて、そんなことを言いながらこの部屋へと顔を出した。
「あら? なんかいっぱい居るんだけど、どうしたの?」
「ああ、ケイノアさんですか。あなたにもお礼をしなればと思っていたのです」
「お礼? まあくれるっていうんならなんでも貰ってあげるけど……そもそもあんた誰よ?」
人がいっぱいいる事に不思議そうにしているケイノアと、そんなケイノアに礼をしたいと言ったグラティース。
だが、言われた本人は相手が誰なのか分かっていないらしい。
前に表彰式の時に会った事があるだろうに、と思ったが、それに関しては俺だけではなくイリンまでもが思わずため息を吐いてしまう程呆れたようだった。
「お前なぁ。会った事があるだろ……この国の王様だよ」
「王様? ……あ、あー、ほんとね。そう言えば見たことあるわね。ちょっと寝ぼけててわからなかったわ。でもなんでここにいんのよ」
ケイノアは首を傾げて少し黙った後にそう言ったが、本当に思い出せたんだろうか?
「どうやら娘がこちらのキリーさんの料理を気に入ったようでして私たちもどうか、と娘に誘われてのですよ」
「娘? ああ、そういえばデリアが言ってたわね」
「デリア? それはクーデリアのことか?」
「そうよ。長い名前ってめんどくさいじゃない。だからそう呼んでんのよ」
こいつも一応エルフの貴族的な立場だったはずだけど、それでも本物の王族相手にその態度はいいのか? 無礼どころの話じゃないだろ。
「一応、王様の前なんだが、お前変わらないな」
いやまあ、王国の宝物庫の中身を奪って逃走した上に平民な俺が、王族への無礼だとか言えた事じゃないけどな。この国でも王族どころか王様相手に礼儀を無視した態度で接してるし。
「何よ。こんなところに来るくらいなんだからそんなこと気にしないでしょ?」
「ええ。この場にいる時はいつものように接してくださると嬉しいですね」
「私もお願いします」
ケイノアの言葉に、グラティースも、その娘であるクリスティアも頷いている。
「ほらね? ……ところでそっちの子はデリアの妹であってるの?」
「そうだ。妹のクーだな!」
「あ、えっとクリスティアと申します。ケイノア様のお話は聞き及んでおります。この街が大変な時に尽力していただいたと。ありがとうございました」
「……なに? 私の話ってそんなに知られてるの?」
「え? は、はい。城の者も何人も助けていただいて感謝しておりました」
「そう。……そうよね! ほら、私ってばすごいのよ! あんたももうちょっと私に対する認識を改めなさいよ!」
ケイノアはそう言って俺のことを指差した後、クリスティアの横に椅子を持っていき座った。
「あなたは良い子ね! これから仲良くしましょう、クー!」
「あ、えっと……は、はい。よろしくお願いします」
こいつは王女様に悪影響を与えないだろうか? それが心配だ。
「大丈夫だ。キリーの料理は美味いからな!」
結局、グラティースとその娘のクリスティアがここにいるのはクーデリアのせいだという事で話がついた。
色々と言いたいことはあるが、言っても無駄だろうし今言ったところでこいつらが来ている事実は変わらない。
だったらせっかくだから、こいつらが来た目的である夕食を一緒に取ろうと思ったわけだ。別に俺としては困るようなことはないわけだし。まあ、キリーには苦労を掛けるけど。……後で何か礼をしたほうがいいだろうな。
「ご安心下さい。どのようなものであれ、こちらから押し掛けたに等しいのですから文句など言いません。それに、この子が気に入ったのであれば美味しいというのは事実なのでしょう。まずいと思ったものははっきりと言いますから」
グラティースがそう言うと横に座っていた『この子』こと、クーデリアは笑顔で頷いている。
それを見て少しは安心できたのか、キリーはごく小さく息を吐いた。
「それならばよろしいのですが、何かありましたらどのようなことでもおっしゃってください」
「わかりました。でしたら一つお願いがあるのですが」
「なんなりと」
「では、その話し方なのですが、普段の話し方に戻してもらえませんか? 今は公式な場でもありませんし、むしろこちらがお邪魔している訳ですし、そう畏まられるとこちらとしても落ち着きませんから」
「それは……」
いきなり王様にタメ口で頼むなんて言われても、そう簡単に了承できるものではないのはわかる。
今はなんでか王様と友人になんてなっているが、俺だって最初はそうだった。
けど大丈夫だ。こいつは良い意味で『普通の王様』じゃないから。
「キリー、こいつは文句なんて言わないよ。態度がダメだと罪に問われるってんなら、俺なんてとっくに首が飛んでるよ」
「あなたの首を飛ばせるとは思いませんけどね」
まあ首が落とされると分かったら防ぐし、奇襲を受けても首や頭部、それと心臓付近に攻撃がきたら自動で収納が発動するようにはしてある。だから俺の首を落とすのは難しいだろう。
唯一純粋な肉体で頭を殴られたりしたら効果があるけど、それは魔術具の防御を信じよう。流石に一撃で死ぬってことはないだろう。
「わかりました。……なら、ここにいる間はそうさせてもらうよ」
「ええ。お願いします。できればそちらの方ももっと自然にしていただいて構いませんよ」
「お、俺は……いや、私、じゃなくて俺は……その……」
グラティースは、一言も話していなかったガムラにそう話しかけるが、ガムラはどう答えれば良いかわからないのか、いつもの快活さがなくなっていた。
そんなガムラの姿を見た俺達は、そんな予想外の姿に肩を竦めたり苦笑したりした。
「あの、私もお願いできますでしょうか?」
そして今度は姫様の方までそんなことを言い出した。どうやらこの子も言葉遣いとかそう言ってことを気にしないらしい。
まあ、そうでなくちゃいくら誘われたとは言ってもこんなところまで来ないか。
「……ああ分かったよ。まったく、気張ってたのが馬鹿みたいだね」
もうどうにでもなれとでも言うかのようにキリーはため息を吐いて了承した。
そしてまだ他に料理があるのか、再びキッチンへと戻っていってしまった。
その姿を見送った俺は、対面に座るこの国の王に視線を戻した。
「お前らがおかしいんだと思うけど、やっぱり王族らしくないよな。俺があったことのあるのは王国の奴らだけだけど、そっちはかなりしっかりしてたぞ」
「まあ種族的にもですが、元々向いていないんですよ。誰かに畏まられるというのは。できることなら臣下にもざっくばらんな態度で接して欲しいのですけど……」
「無理だろ」
「ええ。無理でした」
そんなことを話していると、何やら二階から何か物音が聞こえた。
一瞬泥棒か? と思ったが、そういえば二階にはケイノアが寝てたな、と思い出して納得する。
「キリー。ご飯ちょうだーい」
そして二階から聞こえた物音の主は階段を降りてきて、そんなことを言いながらこの部屋へと顔を出した。
「あら? なんかいっぱい居るんだけど、どうしたの?」
「ああ、ケイノアさんですか。あなたにもお礼をしなればと思っていたのです」
「お礼? まあくれるっていうんならなんでも貰ってあげるけど……そもそもあんた誰よ?」
人がいっぱいいる事に不思議そうにしているケイノアと、そんなケイノアに礼をしたいと言ったグラティース。
だが、言われた本人は相手が誰なのか分かっていないらしい。
前に表彰式の時に会った事があるだろうに、と思ったが、それに関しては俺だけではなくイリンまでもが思わずため息を吐いてしまう程呆れたようだった。
「お前なぁ。会った事があるだろ……この国の王様だよ」
「王様? ……あ、あー、ほんとね。そう言えば見たことあるわね。ちょっと寝ぼけててわからなかったわ。でもなんでここにいんのよ」
ケイノアは首を傾げて少し黙った後にそう言ったが、本当に思い出せたんだろうか?
「どうやら娘がこちらのキリーさんの料理を気に入ったようでして私たちもどうか、と娘に誘われてのですよ」
「娘? ああ、そういえばデリアが言ってたわね」
「デリア? それはクーデリアのことか?」
「そうよ。長い名前ってめんどくさいじゃない。だからそう呼んでんのよ」
こいつも一応エルフの貴族的な立場だったはずだけど、それでも本物の王族相手にその態度はいいのか? 無礼どころの話じゃないだろ。
「一応、王様の前なんだが、お前変わらないな」
いやまあ、王国の宝物庫の中身を奪って逃走した上に平民な俺が、王族への無礼だとか言えた事じゃないけどな。この国でも王族どころか王様相手に礼儀を無視した態度で接してるし。
「何よ。こんなところに来るくらいなんだからそんなこと気にしないでしょ?」
「ええ。この場にいる時はいつものように接してくださると嬉しいですね」
「私もお願いします」
ケイノアの言葉に、グラティースも、その娘であるクリスティアも頷いている。
「ほらね? ……ところでそっちの子はデリアの妹であってるの?」
「そうだ。妹のクーだな!」
「あ、えっとクリスティアと申します。ケイノア様のお話は聞き及んでおります。この街が大変な時に尽力していただいたと。ありがとうございました」
「……なに? 私の話ってそんなに知られてるの?」
「え? は、はい。城の者も何人も助けていただいて感謝しておりました」
「そう。……そうよね! ほら、私ってばすごいのよ! あんたももうちょっと私に対する認識を改めなさいよ!」
ケイノアはそう言って俺のことを指差した後、クリスティアの横に椅子を持っていき座った。
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