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王国との戦争
316:神獣の里との別れ
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予約したと思ったはずでしたが、記憶違いだったようです。
いつも読んでくださっている方は申し訳ありませんでした。
___________
「結構長い間世話になったな」
俺たちがここに来てもう結構な時間が経った。最初にここに着いた時から……多分二ヶ月くらいか?
想定では一ヶ月程だっただけに、結構延びたことになる。まあだからといって特に予定があったわけではなかったし、問題はなかったけど。
「良いのよ。たまにはあなたみたいに外の人が来てくれた方が、ここのためにもなるのだから」
この場所は結構閉鎖的だからなぁ。里の者全員の意見ではないだろうけど、チオーナとしてはもっと世間と交流があった方がいいと考えているのだろう。
「コーキスも、いろいろ助かったよ」
「なに、それはこちらもだ。神獣様への襲撃犯の捕縛をしてもらったのだ感謝している。それに、身内が迷惑をかけた事だしな」
「それは一応こっちにも責任があると言うか……」
「その様な事はない。アレは完全に奴の責任だ。次に起きた時はしかと謝罪させよう」
ソーラルはまだ意識を失ったままだが、イリンの治療に割いていた分のリソースを使える様になったおかげでそう遠くないうちに治せるらしい。
次会ったとしてもあいつが素直に謝罪するとは思えないが、まあそこは特に期待しているわけでもないしあまり意識する必要もないだろう。
「そうか。……またな」
「うむ。貴殿であれば問題ないと思うが、道中気をつけられよ」
「チオーナも。いつになるかわからないけど、きっとまた来るよ」
「ええ。その時は歓迎させていただきますね」
「ありがとうございました」
「お世話になりました」
「あなた達も色々とあるのでしょうけれど、頑張ってちょうだい。そうね……次に来た時にはあなた達二人の子供に会えることを期待していますね」
「「はい!」」
チオーナの言葉に二人は威勢よく返事をするが、俺はその言葉に顔をしかめてしまう。だって彼女は俺がイリンの事をどう思っているのか知っているはずだ。そして環ちゃんをどう思っているのかも。
「おいチオーナ」
「ふふふ、けどあなたもその気がないわけじゃないのでしょう?」
「それは……」
イリンとはいつかそうなるかもしれない。というかそうなったらいいなとは思っている。
そして環ちゃんを邪険にするつもりも……まあ、ない。彼女の事を嫌っているわけでもないし、最近ではイリンも認めているんだから受け入れてもいいんじゃないかなんて思い初めてしまっている。
けど、複数の女性を囲うのはこの世界では普通のことなんだろうけど、そこの部分は未だに俺にとっての常識が邪魔をして受け入れられないでいる。
俺の常識からすると、二人の女性と同時に付き合うのは『酷い事』だ。
だが、相談したスーラなんかは何を悩んでいるのかわからないって言ってたし、環ちゃんに向き合わないで答えを出すことの方が彼女にとって『酷い事』だとも言っていた。
なら受け入れた方が環ちゃんのためにもなるし、俺も迷わなくて済むのかもしれない。……けど、そんなふうに安易に決めてしまう事に、俺はなんだか上手く納得できないでいる。
どうすれば……
「これ以上話し込んでしまっては迷惑でしょうから、お話はこのあたりにしておきましょうか」
俺がどうすればいいのか悩んでいると、チオーナは少しばかり困ったような、手のかかる子供を見ているような顔をしてそう言って話を区切った。
「それじゃあ、今度こそさよならだな」
「ええ」
「元気でな」
最後にそう言うと、俺は両隣にいたイリンと環ちゃんの二人へと目配せをし、家へ帰るために歩き出した。
思い出してみると、最初に想像していたよりも色々あったなぁ……。
俺たちがこの里に来てイリンの治療を始め、イリンが眠ってから一ヶ月経ちもうすぐ治るぞって時に、イリンの治療をしている神獣のスーラが襲撃を受けた。そのせいでイリンは更なる怪我を負い治療の期間が伸びてしまった。
その後、俺はイリンの治療を邪魔されたことと怪我をさせられたことの仕返しに戦争へと向かったが、そこで元仲間である勇者の子達三人と再開し、戦い、そのうちの一人である環ちゃんを連れ出すことに成功した。
残りの二人は洗脳だか催眠だかの影響で連れてくる事はできなかったけど、いずれは彼らも助け出してみせる。
そしてこの里に環ちゃんと一緒に戻ってきたのだが、その帰ってくる道中でも問題があった。
なんと以前から因縁のあったいりんの幼なじみであるウースが、異形となって襲ってきたのだ。
しかも、それだけではなくこの里で新たに因縁のできたコーキスの友人であるソーラルもまた、ウース同様に異形となって襲いかかってきた。
なんとか迎撃したが、その結果ウースは死に、ソーラルは生きているが意識を失ったままとなった。
ソーラルの方はどうやら変異した姿をなんとかできる様だから良いのだが、ウースは死んでしまった。
いずれイリンの故郷に戻る日も来るだろうから、その時にはウースの両親に伝えなければならないので気が重いが、やらないわけにはいかない。
そして里に戻ってきてから一ヶ月が経ち、やっとイリンは治療を終えて目覚めた。
その際に全く問題なしとはいかずに少しばかり諍いがあったが、まあなんとかなった様だ。
イリンは俺が不甲斐ないばかりにつけてしまった傷の治療を終え、俺は遂にイリンへと告白した。
そして俺は受け入れられた。まだまだいろんな問題はあるし、起こるだろう。けど、これでやっと前に進める。
「──ああ、やっと戻ってきたな」
そして数日の旅を終えて、俺たちはこの世界の拠点であり、帰る家のある場所へと帰ってきた。
いつも読んでくださっている方は申し訳ありませんでした。
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「結構長い間世話になったな」
俺たちがここに来てもう結構な時間が経った。最初にここに着いた時から……多分二ヶ月くらいか?
想定では一ヶ月程だっただけに、結構延びたことになる。まあだからといって特に予定があったわけではなかったし、問題はなかったけど。
「良いのよ。たまにはあなたみたいに外の人が来てくれた方が、ここのためにもなるのだから」
この場所は結構閉鎖的だからなぁ。里の者全員の意見ではないだろうけど、チオーナとしてはもっと世間と交流があった方がいいと考えているのだろう。
「コーキスも、いろいろ助かったよ」
「なに、それはこちらもだ。神獣様への襲撃犯の捕縛をしてもらったのだ感謝している。それに、身内が迷惑をかけた事だしな」
「それは一応こっちにも責任があると言うか……」
「その様な事はない。アレは完全に奴の責任だ。次に起きた時はしかと謝罪させよう」
ソーラルはまだ意識を失ったままだが、イリンの治療に割いていた分のリソースを使える様になったおかげでそう遠くないうちに治せるらしい。
次会ったとしてもあいつが素直に謝罪するとは思えないが、まあそこは特に期待しているわけでもないしあまり意識する必要もないだろう。
「そうか。……またな」
「うむ。貴殿であれば問題ないと思うが、道中気をつけられよ」
「チオーナも。いつになるかわからないけど、きっとまた来るよ」
「ええ。その時は歓迎させていただきますね」
「ありがとうございました」
「お世話になりました」
「あなた達も色々とあるのでしょうけれど、頑張ってちょうだい。そうね……次に来た時にはあなた達二人の子供に会えることを期待していますね」
「「はい!」」
チオーナの言葉に二人は威勢よく返事をするが、俺はその言葉に顔をしかめてしまう。だって彼女は俺がイリンの事をどう思っているのか知っているはずだ。そして環ちゃんをどう思っているのかも。
「おいチオーナ」
「ふふふ、けどあなたもその気がないわけじゃないのでしょう?」
「それは……」
イリンとはいつかそうなるかもしれない。というかそうなったらいいなとは思っている。
そして環ちゃんを邪険にするつもりも……まあ、ない。彼女の事を嫌っているわけでもないし、最近ではイリンも認めているんだから受け入れてもいいんじゃないかなんて思い初めてしまっている。
けど、複数の女性を囲うのはこの世界では普通のことなんだろうけど、そこの部分は未だに俺にとっての常識が邪魔をして受け入れられないでいる。
俺の常識からすると、二人の女性と同時に付き合うのは『酷い事』だ。
だが、相談したスーラなんかは何を悩んでいるのかわからないって言ってたし、環ちゃんに向き合わないで答えを出すことの方が彼女にとって『酷い事』だとも言っていた。
なら受け入れた方が環ちゃんのためにもなるし、俺も迷わなくて済むのかもしれない。……けど、そんなふうに安易に決めてしまう事に、俺はなんだか上手く納得できないでいる。
どうすれば……
「これ以上話し込んでしまっては迷惑でしょうから、お話はこのあたりにしておきましょうか」
俺がどうすればいいのか悩んでいると、チオーナは少しばかり困ったような、手のかかる子供を見ているような顔をしてそう言って話を区切った。
「それじゃあ、今度こそさよならだな」
「ええ」
「元気でな」
最後にそう言うと、俺は両隣にいたイリンと環ちゃんの二人へと目配せをし、家へ帰るために歩き出した。
思い出してみると、最初に想像していたよりも色々あったなぁ……。
俺たちがこの里に来てイリンの治療を始め、イリンが眠ってから一ヶ月経ちもうすぐ治るぞって時に、イリンの治療をしている神獣のスーラが襲撃を受けた。そのせいでイリンは更なる怪我を負い治療の期間が伸びてしまった。
その後、俺はイリンの治療を邪魔されたことと怪我をさせられたことの仕返しに戦争へと向かったが、そこで元仲間である勇者の子達三人と再開し、戦い、そのうちの一人である環ちゃんを連れ出すことに成功した。
残りの二人は洗脳だか催眠だかの影響で連れてくる事はできなかったけど、いずれは彼らも助け出してみせる。
そしてこの里に環ちゃんと一緒に戻ってきたのだが、その帰ってくる道中でも問題があった。
なんと以前から因縁のあったいりんの幼なじみであるウースが、異形となって襲ってきたのだ。
しかも、それだけではなくこの里で新たに因縁のできたコーキスの友人であるソーラルもまた、ウース同様に異形となって襲いかかってきた。
なんとか迎撃したが、その結果ウースは死に、ソーラルは生きているが意識を失ったままとなった。
ソーラルの方はどうやら変異した姿をなんとかできる様だから良いのだが、ウースは死んでしまった。
いずれイリンの故郷に戻る日も来るだろうから、その時にはウースの両親に伝えなければならないので気が重いが、やらないわけにはいかない。
そして里に戻ってきてから一ヶ月が経ち、やっとイリンは治療を終えて目覚めた。
その際に全く問題なしとはいかずに少しばかり諍いがあったが、まあなんとかなった様だ。
イリンは俺が不甲斐ないばかりにつけてしまった傷の治療を終え、俺は遂にイリンへと告白した。
そして俺は受け入れられた。まだまだいろんな問題はあるし、起こるだろう。けど、これでやっと前に進める。
「──ああ、やっと戻ってきたな」
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