77 / 499
獣人達の国
145:既視感
しおりを挟む
「お疲れ様」
イリンと適当に祭りを回っていると時間になったので大会の会場の入り口に向かうと、そこにはキリーとなぜか不機嫌そうなガムラの姿があった。
「ああ、ありがとう。……で、どうしたんだそれ。なんかあったのか?」
ガムラのことを指差しながら言うと、キリーは苦笑いしながら教えてくれた。
「あんたが負けたことに腹を立ててるみたいだね」
なるほどな。こいつは俺と再選したがってたし、無理もないのか?
だが、このままなんの言い訳のもなく終われば機嫌は悪いままだろう。俺は用意しておいた言い訳を使う。
「そうは言うが、あれは仕方がないだろ。所詮は予選だと思ってたのにあんなのが出てきたんだぞ? なんの準備もしていない状態で相手できるわけないだろ」
『あんなの』とは俺に食いかかってきた赤い髪の女性の事だ。あれは多分それなりに名のしれた奴ではないだろうか。あれで無名だったら、あんなのがそこらへんにうようよいることになる。それはないだろう。もしいるんだったら、獣人の国はどんな人外魔境だって話だ。
「……ありゃぁ『赤刃』だ。負けんのは仕方がねえ」
『赤刃』? あいつの呼び方か?んー、冒険者の二つ名だろうか?
「だがな、おめえ最後に手ェ抜いただろ」
……バレてたか~。まあその可能性もあるかな~、とは思ってたんだけど、本当にバレるとは……。
「真面目に戦って負けんのは仕方がねえ。そりゃ相手の方が上だったってだけだからな。だけどよ、手ェ抜いて負けるってのは許せねえよ」
……こいつにとってはそれほどまでに大事なものだったのか……。
こいつにはこいつなりの何か覚悟や信念のようなものがあるんだろう。それを知らずにとはいえ蔑ろにする行為は許せるものではなかったのだろう。
「すまな──」
「これじゃ俺がお前と戦えねえじゃねえかよ! お前と戦えると思って昂ぶりはどうすりゃいいんだよ!」
うん。違ったわ。こいつの信念とかじゃなくて、ただ単にこいつが戦いたかっただけだわこれ。
「俺はやっとお前と戦えるって楽しみにしてたんだぜ!?」
「いや知らねえよそんなこと」
勝手にどうにかしてくれ。
「そんなこと言うなよぉ。……そうだ! せっかくだからこれから訓練場行こうぜ!」
「何が折角なのか分からないし、お前これから試合だろうが。せめて試合が終わってからにしろよ」
俺が呆れていると、何を思ったのかガムラはその凶悪な顔を歪めて笑った。
「そうだな! じゃあ試合が終わったら待ってろよ!」
そう言い残すと控え室へと走っていった。
「……なんだか最後の言葉、ちょっとおかしくなかったか?」
試合が終わったら待っていろとはどう言う意味だろうか?勿論待ち合わせの約束のようにも思えるが、なんだか違う気がする。
「あ~、あれは多分あんたの言った『試合が終わってから』って言葉を『試合が終わったら戦ってやる』と勘違いしてんじゃないのかねぇ」
「は? 俺戦わないぞ?」
「それは本人に言いな。……聞くかは分からないけどね」
「マジか……」
ガムラのさっきの言葉は、長く付き合いのあるキリーがそう言うんだから多分そう言う意味であってるんだろう。というかもう俺にもそうだとしか思えないし。
「ククッ。まあ相手してやったらどうだい?」
「……他人事だと思ってるだろ」
「実際他人事だからね。仕方がないだろう?」
はぁ……。なんとかならないものか。
「……キリーは試合の準備をしなくていいのか?」
「まだガムラの試合も始まってないからね。私の試合まではまだまだ余裕があるよ」
俺の状況を楽しんでいるキリーに、ちょっと八つ当たり気味にそう言うが、キリーはそれすらも楽しんでいるように見える。……ちょっと悔しい。
「──って言っても、試合が早まる事はあるし、もう行くとしようかね」
キリーはそう言うと手を振ってからガムラと同じように控え室の方に歩いて行った。
「俺達も観客席に行くか」
「はい」
ガムラの試合は観ておかないとだよな。俺が負けた上に、自分の戦いを見てなかったとなれば後でうるさいだろうな。
まあこれも祭りの娯楽として楽しむとするか。俺、こういう感じのやつ参加した事なかったし丁度良い機会だと思うことにしよう。
「どうだアンドウ! 俺の戦いを見たか!?」
そろそろ日が落ち始める時間帯。今日の試合が全て終わったので、合流しようと思い昼と同じように入ってすぐのホールで待機していると、今にも誰かを食べ出してしまいそうな凶悪な顔をしたガムラがキリーと共にやって来た。
「ああ見た見た。見たから落ち着け」
「んだよ、それだけか~? もっとなんかねえのかよ?」
「……お前酔ってないよな?」
いつにも増して絡みがうざいガムラを見て、もしやこいつは酔っているのではなかろうか?と思って一緒にいたキリーに顔を向ける。
「あたしは知らないよ。あたしが合流した時からそんなだったんだ。……ん? あたしがあった時にはもう少しマシだったかね?」
「……合流した後に何かなかったのか?」
「何もなかったと思うけどねぇ。……精々予選突破を褒めたぐらいだと思うよ」
……ああ、それだ。ガムラはキリーに褒められて舞い上がってるんだろう。
「まあ理由はいいとして、こいつどうにかならないか?」
「ならないね。……いや、あんたが今から戦ってやるって言えば収まるんじゃないかい?」
「や──」
「なんだ戦ってくれるのか!?」
俺が嫌だという前に割り込んできた。どんだけ戦いたいんだよ! もう今日は大会に出たんだから十分だろう!?
「やだよ。俺はゆっくりしたいんだ」
「ククッ、まあその辺りにしておきな、ガムラ。それよりあたしはすぐに帰るけど、あんた達はどうすんだい?」
「すぐに……? ああ店か。大変だな」
「まあ稼ぎどきだからね。でも仕込み自体はもう終わってるからそれほど大変ってわけでもないよ」
「それでも体を壊さないようにしろよ? 俺たちはまだしばらく回ってから戻るよ」
「はいよ。で、あんたはどうすんだい?」
「あー。俺も戻らぁ」
急に大人しくなったガムラに違和感を持ったが、まあキリーと帰れるからではなかろうか。
二人を見送ってまだ暗くなっていない空を眺めてから俺たちは再び祭りを楽しむために歩き出す。
「待てっ!」
──事は出来なかった。
……こんな感じのこと、以前にも起こったことがあるような気がする。すごい既視感だ。
正直後ろを振り向きたくはないなぁ。
イリンと適当に祭りを回っていると時間になったので大会の会場の入り口に向かうと、そこにはキリーとなぜか不機嫌そうなガムラの姿があった。
「ああ、ありがとう。……で、どうしたんだそれ。なんかあったのか?」
ガムラのことを指差しながら言うと、キリーは苦笑いしながら教えてくれた。
「あんたが負けたことに腹を立ててるみたいだね」
なるほどな。こいつは俺と再選したがってたし、無理もないのか?
だが、このままなんの言い訳のもなく終われば機嫌は悪いままだろう。俺は用意しておいた言い訳を使う。
「そうは言うが、あれは仕方がないだろ。所詮は予選だと思ってたのにあんなのが出てきたんだぞ? なんの準備もしていない状態で相手できるわけないだろ」
『あんなの』とは俺に食いかかってきた赤い髪の女性の事だ。あれは多分それなりに名のしれた奴ではないだろうか。あれで無名だったら、あんなのがそこらへんにうようよいることになる。それはないだろう。もしいるんだったら、獣人の国はどんな人外魔境だって話だ。
「……ありゃぁ『赤刃』だ。負けんのは仕方がねえ」
『赤刃』? あいつの呼び方か?んー、冒険者の二つ名だろうか?
「だがな、おめえ最後に手ェ抜いただろ」
……バレてたか~。まあその可能性もあるかな~、とは思ってたんだけど、本当にバレるとは……。
「真面目に戦って負けんのは仕方がねえ。そりゃ相手の方が上だったってだけだからな。だけどよ、手ェ抜いて負けるってのは許せねえよ」
……こいつにとってはそれほどまでに大事なものだったのか……。
こいつにはこいつなりの何か覚悟や信念のようなものがあるんだろう。それを知らずにとはいえ蔑ろにする行為は許せるものではなかったのだろう。
「すまな──」
「これじゃ俺がお前と戦えねえじゃねえかよ! お前と戦えると思って昂ぶりはどうすりゃいいんだよ!」
うん。違ったわ。こいつの信念とかじゃなくて、ただ単にこいつが戦いたかっただけだわこれ。
「俺はやっとお前と戦えるって楽しみにしてたんだぜ!?」
「いや知らねえよそんなこと」
勝手にどうにかしてくれ。
「そんなこと言うなよぉ。……そうだ! せっかくだからこれから訓練場行こうぜ!」
「何が折角なのか分からないし、お前これから試合だろうが。せめて試合が終わってからにしろよ」
俺が呆れていると、何を思ったのかガムラはその凶悪な顔を歪めて笑った。
「そうだな! じゃあ試合が終わったら待ってろよ!」
そう言い残すと控え室へと走っていった。
「……なんだか最後の言葉、ちょっとおかしくなかったか?」
試合が終わったら待っていろとはどう言う意味だろうか?勿論待ち合わせの約束のようにも思えるが、なんだか違う気がする。
「あ~、あれは多分あんたの言った『試合が終わってから』って言葉を『試合が終わったら戦ってやる』と勘違いしてんじゃないのかねぇ」
「は? 俺戦わないぞ?」
「それは本人に言いな。……聞くかは分からないけどね」
「マジか……」
ガムラのさっきの言葉は、長く付き合いのあるキリーがそう言うんだから多分そう言う意味であってるんだろう。というかもう俺にもそうだとしか思えないし。
「ククッ。まあ相手してやったらどうだい?」
「……他人事だと思ってるだろ」
「実際他人事だからね。仕方がないだろう?」
はぁ……。なんとかならないものか。
「……キリーは試合の準備をしなくていいのか?」
「まだガムラの試合も始まってないからね。私の試合まではまだまだ余裕があるよ」
俺の状況を楽しんでいるキリーに、ちょっと八つ当たり気味にそう言うが、キリーはそれすらも楽しんでいるように見える。……ちょっと悔しい。
「──って言っても、試合が早まる事はあるし、もう行くとしようかね」
キリーはそう言うと手を振ってからガムラと同じように控え室の方に歩いて行った。
「俺達も観客席に行くか」
「はい」
ガムラの試合は観ておかないとだよな。俺が負けた上に、自分の戦いを見てなかったとなれば後でうるさいだろうな。
まあこれも祭りの娯楽として楽しむとするか。俺、こういう感じのやつ参加した事なかったし丁度良い機会だと思うことにしよう。
「どうだアンドウ! 俺の戦いを見たか!?」
そろそろ日が落ち始める時間帯。今日の試合が全て終わったので、合流しようと思い昼と同じように入ってすぐのホールで待機していると、今にも誰かを食べ出してしまいそうな凶悪な顔をしたガムラがキリーと共にやって来た。
「ああ見た見た。見たから落ち着け」
「んだよ、それだけか~? もっとなんかねえのかよ?」
「……お前酔ってないよな?」
いつにも増して絡みがうざいガムラを見て、もしやこいつは酔っているのではなかろうか?と思って一緒にいたキリーに顔を向ける。
「あたしは知らないよ。あたしが合流した時からそんなだったんだ。……ん? あたしがあった時にはもう少しマシだったかね?」
「……合流した後に何かなかったのか?」
「何もなかったと思うけどねぇ。……精々予選突破を褒めたぐらいだと思うよ」
……ああ、それだ。ガムラはキリーに褒められて舞い上がってるんだろう。
「まあ理由はいいとして、こいつどうにかならないか?」
「ならないね。……いや、あんたが今から戦ってやるって言えば収まるんじゃないかい?」
「や──」
「なんだ戦ってくれるのか!?」
俺が嫌だという前に割り込んできた。どんだけ戦いたいんだよ! もう今日は大会に出たんだから十分だろう!?
「やだよ。俺はゆっくりしたいんだ」
「ククッ、まあその辺りにしておきな、ガムラ。それよりあたしはすぐに帰るけど、あんた達はどうすんだい?」
「すぐに……? ああ店か。大変だな」
「まあ稼ぎどきだからね。でも仕込み自体はもう終わってるからそれほど大変ってわけでもないよ」
「それでも体を壊さないようにしろよ? 俺たちはまだしばらく回ってから戻るよ」
「はいよ。で、あんたはどうすんだい?」
「あー。俺も戻らぁ」
急に大人しくなったガムラに違和感を持ったが、まあキリーと帰れるからではなかろうか。
二人を見送ってまだ暗くなっていない空を眺めてから俺たちは再び祭りを楽しむために歩き出す。
「待てっ!」
──事は出来なかった。
……こんな感じのこと、以前にも起こったことがあるような気がする。すごい既視感だ。
正直後ろを振り向きたくはないなぁ。
0
お気に入りに追加
4,060
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。