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逆襲 After...
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【嵐side】
武装した妹たちを見て、あっさり撤退した于吉。
「躊躇せずに逃げたぞ、アイツ !」
俺の呟きに英里香が、
「腹が立つでしょうけど、戦略的は正解よ 」
……逃げられて、俺以上に悔しがるかと思ったが意外と冷静だな。
ついでだから聞いてみよう。
「南華老仙って、誰だ ?」
すでに海里を連れて、こけるは帰ってしまったから聞きそびれてしまったんだ。
「小説『三国志演義』で、漢王朝が腐敗していた時に張角に『太平要術の書』を渡した迷惑な爺……仙人よ 」
それで、こけるが真剣に悩んでいたのか ?
「事態は深刻よ、嵐お兄さま。
現在、中国のスーパーコンピュータ『始皇帝』が謎のハッカーにウイルスを侵入させられて暴走しているのよ?
共産党幹部の悪事がバラされて、どんどん逮捕されているわよ。
もしかしたら、南華老の仕業かも知れないわね 」
そうか、それなら于吉たちに逃げられたのは痛かったな。
ピコン ピコン ピコン !
音のする方を見ると由利凛と巧が一緒に歩いてきた。
「何を見ているんだ、ふたりとも ?」
そう言うと、ふたり共 悪そうな顔をしながら、
「左慈に付けた発信器で奴らの隠れ家を見つけてやるのじゃ !
くさい匂いは元から断つのが上策……あっ !」
「どうした、由利凛? 」
「発信器が壊されたのじゃ !
ただの脳筋かと思っていたけど、意外とやる !」
おいおい、まあ、おそらくは于吉が見つけたんだろうがな。
しかし、発信器が見つけられたわりには、ふたりとも慌てている様子も悔しそうにもしていない。
「ダミーだよ、業と見つけ易いように取り付けた発信器を見つけて浮かれているだろうから、本命の発信器に気づくかな ? 」
「ああいう自信過剰のナルシストは、見下している妾たちを舐めているから大丈夫だと思うのじゃ !」
巧、すっかり由利凛に染まってしまったな。
「補足したのじゃ ! 潰れたパチンコ屋が入っていたビルの中に入って行ったのじゃ ! 」
? ? ? 何処に発信器を付けたんだ ?
「発信器からの電波を辿って大江戸グループの多目的衛星『高天ヶ原』が地上に居る于吉と左慈を捉えたんだ。
奴らも遥かな高い衛星から見られているとは思わないだろうな ! 」
巧め、衛星にハッキングをかけているのか ?
俺の考えていることを見透かしているように由利凛が、
「ハッキングなんてしていないのじゃ !
明日菜ちゃん達が、大江戸のおじさまに、お・ね・が・いしたら直ぐに衛星の暗号キーを教えてもらったのじゃ !
可愛い娘達のお願いを無視出来る父親はいないのじゃ ! 」
…………父ちゃん、甘い、甘過ぎるぜ ! チバラギ名物・マ◌クスコーヒーより甘い !
「直ぐに乗り込むなら、こけるにも連絡するぞ !
ずる賢い于吉は、こけるに担当させた方が良いぞ ! 」
あの野郎、落とし穴なんて古典的な罠にハメやがって絶対に許さん !
「しばらくは泳がせて置くことにするわ、
奴らの企みを知る為に必要だけらね 」
こういう奸計は英里香が得意だから任せてしまおう。
それまで黙っていたパラスが口を開いた。
「難しい話は止めて、これから夏祭り見学に行こうよ !
ワタアメ、ヤキソバ、牛串が、わたしを待っているから ! 」
そう言えば、今日から3日間は夏祭りだったな。
いろいろ有り過ぎて忘れていたぜ !
武装した妹たちを見て、あっさり撤退した于吉。
「躊躇せずに逃げたぞ、アイツ !」
俺の呟きに英里香が、
「腹が立つでしょうけど、戦略的は正解よ 」
……逃げられて、俺以上に悔しがるかと思ったが意外と冷静だな。
ついでだから聞いてみよう。
「南華老仙って、誰だ ?」
すでに海里を連れて、こけるは帰ってしまったから聞きそびれてしまったんだ。
「小説『三国志演義』で、漢王朝が腐敗していた時に張角に『太平要術の書』を渡した迷惑な爺……仙人よ 」
それで、こけるが真剣に悩んでいたのか ?
「事態は深刻よ、嵐お兄さま。
現在、中国のスーパーコンピュータ『始皇帝』が謎のハッカーにウイルスを侵入させられて暴走しているのよ?
共産党幹部の悪事がバラされて、どんどん逮捕されているわよ。
もしかしたら、南華老の仕業かも知れないわね 」
そうか、それなら于吉たちに逃げられたのは痛かったな。
ピコン ピコン ピコン !
音のする方を見ると由利凛と巧が一緒に歩いてきた。
「何を見ているんだ、ふたりとも ?」
そう言うと、ふたり共 悪そうな顔をしながら、
「左慈に付けた発信器で奴らの隠れ家を見つけてやるのじゃ !
くさい匂いは元から断つのが上策……あっ !」
「どうした、由利凛? 」
「発信器が壊されたのじゃ !
ただの脳筋かと思っていたけど、意外とやる !」
おいおい、まあ、おそらくは于吉が見つけたんだろうがな。
しかし、発信器が見つけられたわりには、ふたりとも慌てている様子も悔しそうにもしていない。
「ダミーだよ、業と見つけ易いように取り付けた発信器を見つけて浮かれているだろうから、本命の発信器に気づくかな ? 」
「ああいう自信過剰のナルシストは、見下している妾たちを舐めているから大丈夫だと思うのじゃ !」
巧、すっかり由利凛に染まってしまったな。
「補足したのじゃ ! 潰れたパチンコ屋が入っていたビルの中に入って行ったのじゃ ! 」
? ? ? 何処に発信器を付けたんだ ?
「発信器からの電波を辿って大江戸グループの多目的衛星『高天ヶ原』が地上に居る于吉と左慈を捉えたんだ。
奴らも遥かな高い衛星から見られているとは思わないだろうな ! 」
巧め、衛星にハッキングをかけているのか ?
俺の考えていることを見透かしているように由利凛が、
「ハッキングなんてしていないのじゃ !
明日菜ちゃん達が、大江戸のおじさまに、お・ね・が・いしたら直ぐに衛星の暗号キーを教えてもらったのじゃ !
可愛い娘達のお願いを無視出来る父親はいないのじゃ ! 」
…………父ちゃん、甘い、甘過ぎるぜ ! チバラギ名物・マ◌クスコーヒーより甘い !
「直ぐに乗り込むなら、こけるにも連絡するぞ !
ずる賢い于吉は、こけるに担当させた方が良いぞ ! 」
あの野郎、落とし穴なんて古典的な罠にハメやがって絶対に許さん !
「しばらくは泳がせて置くことにするわ、
奴らの企みを知る為に必要だけらね 」
こういう奸計は英里香が得意だから任せてしまおう。
それまで黙っていたパラスが口を開いた。
「難しい話は止めて、これから夏祭り見学に行こうよ !
ワタアメ、ヤキソバ、牛串が、わたしを待っているから ! 」
そう言えば、今日から3日間は夏祭りだったな。
いろいろ有り過ぎて忘れていたぜ !
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