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五章.周辺事情
5、相崎君とのデート(side 相崎)
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さて! 今日は待ちに待った紅葉ちゃんとのデート!
こんにちは、相崎 信濃です。
今日の紅葉ちゃんは、すっきりとした白いブラウスに藍色のガウチョパンツのシンプルなスタイルです。飾り気がないそのファッションは、彼女の健康的な美しさを引き立たせています。
もう、周りの皆がついガン見してしまう位の美少女です!
こうして、しみじみ彼女の顔を見れば、確かに四朗に似ているところもある‥しかし、決して「身代わりが務まる」ほど似ている様には見えない。
肌は健康的に日焼けしていて血色もいいし、長い漆黒の髪も清楚で俺の好み。気の強そうなやや切れ長の綺麗な目は、しかしながらここだけは四朗と同じく色素の薄い色をしている。
そう‥「親戚って言われたら納得する」位には似てるけど、兄妹にすら見えない。ましてや「身代わり」の定番双子クラスには絶対に至っていない。
性別はまだしも、肌の色やら(ファンデーションでカバー? ‥それは100歩譲っても‥)身長は同省もないだろう。
ホントになんで身代わりが出来たんだろ‥。と、思わずにいられない。
まあ‥そんな小さなことはどうでもいいや。どうせ考えても分からないだろうし‥と、さっさと悩むのを止められる「気持ちの切り替えが早い」「出来る男・正光」。
やっぱり出来る男っていうのは、時間を無駄にしちゃダメ。
今俺がすべきなのは、目の前のこの美人を楽しませることデショ!
紅葉ちゃんは、話してみるとさっぱりとしていて本当にいい子だった。
男慣れしてないらしくって、直ぐに赤くなるところも可愛い。
明るくって優しくって、ホント、しんちゃんとは大違いだ。
(しかも、見た目も最高に可愛い! デカくて不愛想なしんちゃんとはそこも大違いだね! )
俺と紅葉ちゃんは。まさに美男美女のお似合いなカップルなわけだけど、後ろにはなんだか目つきの悪い陰気な男(※不機嫌極まりない顔した四朗です)がついて来てるから嫌になる。
まあいいや、警護するSP位に考えてればいいや。
SPがついてるのなんて、小学生のとき以来だなあ。
中学生になって、自分で護身出来ると父親に認めてもらって初めて護衛がつかなくなったんだ。いやあ、それまではどこに行くのにもなんか圧迫感があったもんなあ。
今では、自分だけじゃなく一緒に居る友達も含めて守れる位だって自負してるよ!
‥なのにしんちゃんは
「この時期の海とか、人気が少ないだろ。もっと、人の多いところに行け」
だの、
「いや、ほかの人を巻き込むのもいけないな。広くて、回り込まれない場所にしろ」
だのうるさい。
SPなんだったら、お前が何とかしろよ! って感じ。
それに‥さっきからなんで敵が来る設定なんだよ‥来ないって言ってるでしょ??
「しんちゃん。うるさいよ。邪魔するなら帰ってよ。っていうか、やっぱり邪魔しようとしてるんでよ? 男の嫉妬とか、見苦しいよ。紅葉ちゃんも、後ろから変な男がついて来てたら気になるだろうし」
俺が紅葉ちゃんを見ると、
「いえ、本当に(どうでも)いいですから」
紅葉ちゃんが、苦笑いをして言った。
紅葉ちゃんに気を使われてしまってるじゃないか!
ホント、しんちゃんってば黙ってればそこそこモテそうな顔してるのにこういうことに向いてない。
黙ってれば、って話だ。口を開くと小姑並みに煩い。ってか小姑とか俺は知らない。‥小うるさいばあやみたいな感じかな?
遊び心ゼロでくそ真面目。女の子の扱いが分かってなくって、気が利かない。
‥ホントに相生の人間なのか?
しんちゃんはあれとして‥今日の俺の役目はあくまでも女の子を楽しませること!
なのに‥今。俺たちは見知らぬ大人な不良に絡まれている。
なんなの、何時もの誘拐犯じゃない。誘拐犯は「ただのどこにでもいそうなオッサン」だけど、今囲まれてるのは明らかに高校生~大学生って感じの不良。
お金目的の誘拐犯じゃなさそう。寧ろ、俺たちが誰だろうと関係ない、腕の一本‥もしくはそれ以上の怪我を負わせないと引かないぜ~って感じのヤバい奴らだ。
なんなの。なんでそんなのに囲まれてるの。
しんちゃんと一緒にいるからに違いない。何せ目つきが悪いから、ガン飛ばしてるとか思われたに違いない。本当に迷惑だ。
気が付けば、周りには(俺たちと不良以外)人がいない。(※ 人がいなくなったから不良が出て来たのだろう)今まで周りにいた人達どこ行っちゃったの?
まあ。(相崎の家も金持ちだから今までだって誘拐未遂がなかったわけじゃない)こんな状況は慣れてる。別に慌てるわけではない。その為に、日々護身術をかねた武道の訓練もかかせない。それは俺だけじゃなくて四家の人間全員だ。
まあ、俺の場合はいざという時に女の子を守れなくちゃ困るから、なんだけど。
それにしても、今日は人数が多いな。
とにかく彼女を安全な場所に逃がさなければ‥。
そんなことを俺が思っている間に、彼女の肩を不良が掴もうとした。
「おい! 」
俺と四朗が叫んだのはほぼ同時で、彼女がその腕をつかんで、一本投げのように投げ飛ばしたのもそれとほぼ同時だった。
その後は、「やっちまえ! 」って感じで悪者が俺たちに躍りかかってきて、俺が何人かを相手している間に、四朗がまた何人かを倒し、しかし、残りを全滅させたのは、まさかの紅葉ちゃんだった。
それも、瞬殺。‥というのは、さすがに言い過ぎだが、やたら手際が良かった。
「えーー」
(side 四朗)
「強っ! 」
‥初めて見た‥。これが、西遠寺っぽい戦い方‥っ。
凄い。全く無駄がない。
四朗は、地面に倒れた男たちを隠すために草むらに投げながら、それを呆然と見ていた。(紅葉と相崎はやりっぱなし。四朗は相手を倒しながら、紅葉と相崎の倒した分もまとめて草むらに随時投げていた。戦い終わった後は「まるで何もなかったかのように綺麗に」が信条だ)
力でやり込めるんではなく、相手の攻撃を上手に流しながら、相手の急所弱点を付いて集中的に攻撃している。手合わせをした瞬間に「分かる」西遠寺ならではの戦い方だ。
相生におけるコピーはあくまでも脳の中身‥ソフトウエア的なものだけど、西遠寺のそれは身体能力‥ハードウェア的な物なんだ。それを瞬時に分析して、相手に合わせ‥そして決定的な瞬間で攻撃を仕掛ける。
紅葉ちゃんは勘とセンスが素晴らしいんだ。
西遠寺の力と相生の力にはもう少し‥決定的な違いがある気がするんだけど‥それが何かまだ分からないんだよな‥。
ああ! やっぱり俺も、この力を身に着けたい‥っ!
戦う紅葉ちゃんを見て、相崎はちょっと怯んで、四朗は激しいライバル心を燃やしたのだった。
その後、
「大丈夫ですか? 四朗君、相崎さん」
ちょこりと首を傾げて二人を気遣う紅葉に、相崎は
「参ったね。でも大丈夫。そんなことで君のこと嫌いになる俺じゃないよ。
元気のいい君だって大好きさ。だけど、今度からは俺にも任せてね? 俺のカッコイイところだって見せたいからね。それよりもケガはない? かわいい女の子をケガさせたなんていうことになったら、俺の一生の不覚になってしまうからね」
なんて、(ちょっと本調子ではないものの)いつものチャラ男っぷりを発揮していた。
‥さっきまで、ちょっと引いてたのに、なかなか丈夫な男だ。
四朗はそんな相崎にドン引きして、紅葉は「全く、君は相変わらずだな」と呆れ顔をした。
その笑顔は、今まで四朗として暮らして来た「普通で優しい四朗君スマイル」だったんだけど、その笑顔は全く違うものに見えた。
可愛い! 癒される!
おんなじ笑顔でも、ビジュアルが違えばこんなにも様子が変わる、という話。
こんにちは、相崎 信濃です。
今日の紅葉ちゃんは、すっきりとした白いブラウスに藍色のガウチョパンツのシンプルなスタイルです。飾り気がないそのファッションは、彼女の健康的な美しさを引き立たせています。
もう、周りの皆がついガン見してしまう位の美少女です!
こうして、しみじみ彼女の顔を見れば、確かに四朗に似ているところもある‥しかし、決して「身代わりが務まる」ほど似ている様には見えない。
肌は健康的に日焼けしていて血色もいいし、長い漆黒の髪も清楚で俺の好み。気の強そうなやや切れ長の綺麗な目は、しかしながらここだけは四朗と同じく色素の薄い色をしている。
そう‥「親戚って言われたら納得する」位には似てるけど、兄妹にすら見えない。ましてや「身代わり」の定番双子クラスには絶対に至っていない。
性別はまだしも、肌の色やら(ファンデーションでカバー? ‥それは100歩譲っても‥)身長は同省もないだろう。
ホントになんで身代わりが出来たんだろ‥。と、思わずにいられない。
まあ‥そんな小さなことはどうでもいいや。どうせ考えても分からないだろうし‥と、さっさと悩むのを止められる「気持ちの切り替えが早い」「出来る男・正光」。
やっぱり出来る男っていうのは、時間を無駄にしちゃダメ。
今俺がすべきなのは、目の前のこの美人を楽しませることデショ!
紅葉ちゃんは、話してみるとさっぱりとしていて本当にいい子だった。
男慣れしてないらしくって、直ぐに赤くなるところも可愛い。
明るくって優しくって、ホント、しんちゃんとは大違いだ。
(しかも、見た目も最高に可愛い! デカくて不愛想なしんちゃんとはそこも大違いだね! )
俺と紅葉ちゃんは。まさに美男美女のお似合いなカップルなわけだけど、後ろにはなんだか目つきの悪い陰気な男(※不機嫌極まりない顔した四朗です)がついて来てるから嫌になる。
まあいいや、警護するSP位に考えてればいいや。
SPがついてるのなんて、小学生のとき以来だなあ。
中学生になって、自分で護身出来ると父親に認めてもらって初めて護衛がつかなくなったんだ。いやあ、それまではどこに行くのにもなんか圧迫感があったもんなあ。
今では、自分だけじゃなく一緒に居る友達も含めて守れる位だって自負してるよ!
‥なのにしんちゃんは
「この時期の海とか、人気が少ないだろ。もっと、人の多いところに行け」
だの、
「いや、ほかの人を巻き込むのもいけないな。広くて、回り込まれない場所にしろ」
だのうるさい。
SPなんだったら、お前が何とかしろよ! って感じ。
それに‥さっきからなんで敵が来る設定なんだよ‥来ないって言ってるでしょ??
「しんちゃん。うるさいよ。邪魔するなら帰ってよ。っていうか、やっぱり邪魔しようとしてるんでよ? 男の嫉妬とか、見苦しいよ。紅葉ちゃんも、後ろから変な男がついて来てたら気になるだろうし」
俺が紅葉ちゃんを見ると、
「いえ、本当に(どうでも)いいですから」
紅葉ちゃんが、苦笑いをして言った。
紅葉ちゃんに気を使われてしまってるじゃないか!
ホント、しんちゃんってば黙ってればそこそこモテそうな顔してるのにこういうことに向いてない。
黙ってれば、って話だ。口を開くと小姑並みに煩い。ってか小姑とか俺は知らない。‥小うるさいばあやみたいな感じかな?
遊び心ゼロでくそ真面目。女の子の扱いが分かってなくって、気が利かない。
‥ホントに相生の人間なのか?
しんちゃんはあれとして‥今日の俺の役目はあくまでも女の子を楽しませること!
なのに‥今。俺たちは見知らぬ大人な不良に絡まれている。
なんなの、何時もの誘拐犯じゃない。誘拐犯は「ただのどこにでもいそうなオッサン」だけど、今囲まれてるのは明らかに高校生~大学生って感じの不良。
お金目的の誘拐犯じゃなさそう。寧ろ、俺たちが誰だろうと関係ない、腕の一本‥もしくはそれ以上の怪我を負わせないと引かないぜ~って感じのヤバい奴らだ。
なんなの。なんでそんなのに囲まれてるの。
しんちゃんと一緒にいるからに違いない。何せ目つきが悪いから、ガン飛ばしてるとか思われたに違いない。本当に迷惑だ。
気が付けば、周りには(俺たちと不良以外)人がいない。(※ 人がいなくなったから不良が出て来たのだろう)今まで周りにいた人達どこ行っちゃったの?
まあ。(相崎の家も金持ちだから今までだって誘拐未遂がなかったわけじゃない)こんな状況は慣れてる。別に慌てるわけではない。その為に、日々護身術をかねた武道の訓練もかかせない。それは俺だけじゃなくて四家の人間全員だ。
まあ、俺の場合はいざという時に女の子を守れなくちゃ困るから、なんだけど。
それにしても、今日は人数が多いな。
とにかく彼女を安全な場所に逃がさなければ‥。
そんなことを俺が思っている間に、彼女の肩を不良が掴もうとした。
「おい! 」
俺と四朗が叫んだのはほぼ同時で、彼女がその腕をつかんで、一本投げのように投げ飛ばしたのもそれとほぼ同時だった。
その後は、「やっちまえ! 」って感じで悪者が俺たちに躍りかかってきて、俺が何人かを相手している間に、四朗がまた何人かを倒し、しかし、残りを全滅させたのは、まさかの紅葉ちゃんだった。
それも、瞬殺。‥というのは、さすがに言い過ぎだが、やたら手際が良かった。
「えーー」
(side 四朗)
「強っ! 」
‥初めて見た‥。これが、西遠寺っぽい戦い方‥っ。
凄い。全く無駄がない。
四朗は、地面に倒れた男たちを隠すために草むらに投げながら、それを呆然と見ていた。(紅葉と相崎はやりっぱなし。四朗は相手を倒しながら、紅葉と相崎の倒した分もまとめて草むらに随時投げていた。戦い終わった後は「まるで何もなかったかのように綺麗に」が信条だ)
力でやり込めるんではなく、相手の攻撃を上手に流しながら、相手の急所弱点を付いて集中的に攻撃している。手合わせをした瞬間に「分かる」西遠寺ならではの戦い方だ。
相生におけるコピーはあくまでも脳の中身‥ソフトウエア的なものだけど、西遠寺のそれは身体能力‥ハードウェア的な物なんだ。それを瞬時に分析して、相手に合わせ‥そして決定的な瞬間で攻撃を仕掛ける。
紅葉ちゃんは勘とセンスが素晴らしいんだ。
西遠寺の力と相生の力にはもう少し‥決定的な違いがある気がするんだけど‥それが何かまだ分からないんだよな‥。
ああ! やっぱり俺も、この力を身に着けたい‥っ!
戦う紅葉ちゃんを見て、相崎はちょっと怯んで、四朗は激しいライバル心を燃やしたのだった。
その後、
「大丈夫ですか? 四朗君、相崎さん」
ちょこりと首を傾げて二人を気遣う紅葉に、相崎は
「参ったね。でも大丈夫。そんなことで君のこと嫌いになる俺じゃないよ。
元気のいい君だって大好きさ。だけど、今度からは俺にも任せてね? 俺のカッコイイところだって見せたいからね。それよりもケガはない? かわいい女の子をケガさせたなんていうことになったら、俺の一生の不覚になってしまうからね」
なんて、(ちょっと本調子ではないものの)いつものチャラ男っぷりを発揮していた。
‥さっきまで、ちょっと引いてたのに、なかなか丈夫な男だ。
四朗はそんな相崎にドン引きして、紅葉は「全く、君は相変わらずだな」と呆れ顔をした。
その笑顔は、今まで四朗として暮らして来た「普通で優しい四朗君スマイル」だったんだけど、その笑顔は全く違うものに見えた。
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