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第71話
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ショーンはツリーハウスと小屋を行ったり来たりするのを小屋の外で見守っていた。終わったわと言うリアの声に小屋の中に入った。
「リアはこれはどういう事だい。部屋はツリーハウスに戻したんだろう?」
「これはコピペ魔法よ。部屋の中の物をすべてそっくりにコピペしたの。アルディの魔法陣にヒントを得て作ってみたの。このコピペ魔法のすごい所は触ったり本を取り出して読む事も出来るわ。普通に使えるのよ。すごいでしょ!うふふ。でもここにある物を外に持ち出したら燃えてしまう、、ように見えるの。ただ魔法が消えているだけなんだけどね。普段はただの廃墟の小屋よ。でも二人のどちらかのノックがされたら発動して部屋が現れるようにしているの。昨日魔力登録していたのはそのためよ。結界は私が頑張って取得したの。でもあまり完璧じゃないからたまに見に来ないと…」
リアはその点を不安そうに言っているがショーンからすればすべての事が驚きである。しかし、貴族たるもの驚いていても平常心だ。
「そ、…そんな事出来るなら最初からそうすればよかったのでないか?」
襟を正す。
「最初から出来ていたらね。この魔法を試したのはこの間よ。この数週間で出来るようになったの。お母様が家にいてくれたからご飯も洗濯もお母様がしてくれたし、私は集中出来たわ」
リアは意外とすごい魔術師なのじゃないかとショーンは思った。
「しかし、結界に不安があるのだろう?魔石が盗まれたらどうする?」
「実はこの4つの魔石の中にも魔法陣が取り込まれてあったの。魔石の魔素がなくならないように常に外気から魔素が取り込まれるように設定されている、後は普通の人には見えないようになってるの。たぶんベルナル様もこの魔石の価値は見えていないと思うわ。たぶん簡単に手に入るくらいの魔石にしか見えてないわ。だから麻袋に残してあったのだと思う。で、今はそれを書き直してただの石くらいにしか見えないようにしてる」
「…リアもなかなかだね」
「うふふ、ありがとう。アルディはやはり素晴らしいわ。めずらしい魔法はすべてアルディが自分で発見しているのよ。本にはキレイに清書されているものもあるけどまだメモだけのものもある。清書が間に合わなかったのね。アルディは必要なものをすべて残してくれた。この高価な魔石だって叔父様だって手に入れられないわ」
「では、解決だね」
「ええ、後はこれをこの小屋の目立たない所に仕込んで置くわ」
「それは?」
「モジャの葉と樹液のエキスが入ったインクよ」
リアは筆を取り出して小屋の外に出て裏に回った。裏には一つ小さな道具入れのようなものがあった。ここでいいかと、その筆をインクに浸し、道具入れの扉に文字を書いた。
「シシリーの小屋」
その文字は虹色に光って消えた。
「そ、それでどうなるのかね?」
リアは「王都のコバック家」と言った。「は?」とショーンは思いつつ、リアがその扉を開けた。ショーンは恐る恐る扉の中を見た。そこには身に覚える部屋があった。入って見るとその部屋は王都の邸にある厨房近くの使われていない部屋だった。
「これはモジャの葉と樹液を市販の純正の魔法水を掛け合わせたものなの。モジャって転移出来るじゃない?その力を借りたものなのよ」
そしてリアが「シシリーの小屋」と言うとシシリーの小屋の裏側に移動してしまった。
「リア…何を作ってくれている…」
「私が作ったんじゃないわ。アルディが…」
「ベルナル様達もその本を読んで同じものを作れるんじゃないのか…?」
「モジャの部分は抜いているわ。モジャの所はまだメモばかりだったしコピペしてないの」
「モジャのエキスと市販の純正魔法液を魔力と共に入れるだけだから、簡単よ。モジャのエキスがあれば叔父様も作れるわ。これは余計に作ったものなの、叔父様にもあげる」
「モジャは大丈夫なのかね?」
「葉はたくさん落ちるからそれを貰ったの。緑の葉の方がいいわね。樹液はアルディが取っ手を付けていて…」
「アルディア様…」
「アルディって結構なお方よ…その転移の方法は早くから知ってたんだけど樹液をどうやって取るのか分からなかったの。モジャの皮を剝ぐなんて嫌だったし、でもある時モジャの幹に何か取っ手みたいのがあってずっと気になってたの。それを取って見たら樹液が出て来たから、私は蛇口を付けたの」
「蛇口…」
「捻ったら出るようにしたの」
ショーンは頭を抱えた。
「扉に行きたい所を書けば、どこにでも行けるのかい?」
「ん~そんなに遠くはムリじゃない?」
モジャの根が届いている範囲には漏れなく転移出来るのだがショーンに今説明しても困惑するかもと今はまだ秘密にする事にした。常識のあるショーンならばムチャはしないだろうと思った。
「便利でしょ?叔父様、先に戻ってていいわ。私は夕食までには戻るってお母様に伝えて」
「わかったよ。アリアナ」
「モジャのツリーハウス」
と、言うと扉が虹色に光り、リアは扉を開き中に入った。
「叔父様!」
リアは近くにいたモジャのツリーハウスの入口から手を振っている。ショーンは何も言わず、扉を開けるとそこにはガラクタが入っているだけの物入れがあるだけだった。手を振りながらモジャのハウスに入るアリアナの姿はショーンを困惑させた。
「リアはこれはどういう事だい。部屋はツリーハウスに戻したんだろう?」
「これはコピペ魔法よ。部屋の中の物をすべてそっくりにコピペしたの。アルディの魔法陣にヒントを得て作ってみたの。このコピペ魔法のすごい所は触ったり本を取り出して読む事も出来るわ。普通に使えるのよ。すごいでしょ!うふふ。でもここにある物を外に持ち出したら燃えてしまう、、ように見えるの。ただ魔法が消えているだけなんだけどね。普段はただの廃墟の小屋よ。でも二人のどちらかのノックがされたら発動して部屋が現れるようにしているの。昨日魔力登録していたのはそのためよ。結界は私が頑張って取得したの。でもあまり完璧じゃないからたまに見に来ないと…」
リアはその点を不安そうに言っているがショーンからすればすべての事が驚きである。しかし、貴族たるもの驚いていても平常心だ。
「そ、…そんな事出来るなら最初からそうすればよかったのでないか?」
襟を正す。
「最初から出来ていたらね。この魔法を試したのはこの間よ。この数週間で出来るようになったの。お母様が家にいてくれたからご飯も洗濯もお母様がしてくれたし、私は集中出来たわ」
リアは意外とすごい魔術師なのじゃないかとショーンは思った。
「しかし、結界に不安があるのだろう?魔石が盗まれたらどうする?」
「実はこの4つの魔石の中にも魔法陣が取り込まれてあったの。魔石の魔素がなくならないように常に外気から魔素が取り込まれるように設定されている、後は普通の人には見えないようになってるの。たぶんベルナル様もこの魔石の価値は見えていないと思うわ。たぶん簡単に手に入るくらいの魔石にしか見えてないわ。だから麻袋に残してあったのだと思う。で、今はそれを書き直してただの石くらいにしか見えないようにしてる」
「…リアもなかなかだね」
「うふふ、ありがとう。アルディはやはり素晴らしいわ。めずらしい魔法はすべてアルディが自分で発見しているのよ。本にはキレイに清書されているものもあるけどまだメモだけのものもある。清書が間に合わなかったのね。アルディは必要なものをすべて残してくれた。この高価な魔石だって叔父様だって手に入れられないわ」
「では、解決だね」
「ええ、後はこれをこの小屋の目立たない所に仕込んで置くわ」
「それは?」
「モジャの葉と樹液のエキスが入ったインクよ」
リアは筆を取り出して小屋の外に出て裏に回った。裏には一つ小さな道具入れのようなものがあった。ここでいいかと、その筆をインクに浸し、道具入れの扉に文字を書いた。
「シシリーの小屋」
その文字は虹色に光って消えた。
「そ、それでどうなるのかね?」
リアは「王都のコバック家」と言った。「は?」とショーンは思いつつ、リアがその扉を開けた。ショーンは恐る恐る扉の中を見た。そこには身に覚える部屋があった。入って見るとその部屋は王都の邸にある厨房近くの使われていない部屋だった。
「これはモジャの葉と樹液を市販の純正の魔法水を掛け合わせたものなの。モジャって転移出来るじゃない?その力を借りたものなのよ」
そしてリアが「シシリーの小屋」と言うとシシリーの小屋の裏側に移動してしまった。
「リア…何を作ってくれている…」
「私が作ったんじゃないわ。アルディが…」
「ベルナル様達もその本を読んで同じものを作れるんじゃないのか…?」
「モジャの部分は抜いているわ。モジャの所はまだメモばかりだったしコピペしてないの」
「モジャのエキスと市販の純正魔法液を魔力と共に入れるだけだから、簡単よ。モジャのエキスがあれば叔父様も作れるわ。これは余計に作ったものなの、叔父様にもあげる」
「モジャは大丈夫なのかね?」
「葉はたくさん落ちるからそれを貰ったの。緑の葉の方がいいわね。樹液はアルディが取っ手を付けていて…」
「アルディア様…」
「アルディって結構なお方よ…その転移の方法は早くから知ってたんだけど樹液をどうやって取るのか分からなかったの。モジャの皮を剝ぐなんて嫌だったし、でもある時モジャの幹に何か取っ手みたいのがあってずっと気になってたの。それを取って見たら樹液が出て来たから、私は蛇口を付けたの」
「蛇口…」
「捻ったら出るようにしたの」
ショーンは頭を抱えた。
「扉に行きたい所を書けば、どこにでも行けるのかい?」
「ん~そんなに遠くはムリじゃない?」
モジャの根が届いている範囲には漏れなく転移出来るのだがショーンに今説明しても困惑するかもと今はまだ秘密にする事にした。常識のあるショーンならばムチャはしないだろうと思った。
「便利でしょ?叔父様、先に戻ってていいわ。私は夕食までには戻るってお母様に伝えて」
「わかったよ。アリアナ」
「モジャのツリーハウス」
と、言うと扉が虹色に光り、リアは扉を開き中に入った。
「叔父様!」
リアは近くにいたモジャのツリーハウスの入口から手を振っている。ショーンは何も言わず、扉を開けるとそこにはガラクタが入っているだけの物入れがあるだけだった。手を振りながらモジャのハウスに入るアリアナの姿はショーンを困惑させた。
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∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
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