もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです

もきち

文字の大きさ
97 / 139

第68話

しおりを挟む
 ショーンとリアはその日は王都の宿に戻った。翌日に両親と迎えに戻り、叔父と共に王都の邸に戻る事になった。
 王都に戻りヨモの店に叔父と両親で訪れた。ショーンは進んでカウンター席に座りヨモと楽しそうに話をしている。プロポーズも近いかもしれない。

 両親とリアはテーブル席で過ごしカウンターでショーンがまったりとしていると二人組みのイケメンが入って来た。なぜ気が付いたかと言うと周りの女性がザワザワし始めたからだ。
「おや、あのふたりは…」
 ショーンはすばやくリアを見た。黒のショールを巻いている事を確認した。そして少しホッとして二人が近づいて来るのを待った。

 ふたりのイケメンはショーンに気が付き話しかけてきた。

「おや?ショーン・コバック男爵?これは偶然ですね。お会いしたいと思っていたんですよ。お供も付けずおひとりでこちらに?」
 男はキョロキョロと当たりを見渡し、テーブル席のひとりの女性に目を向けた。
 
「どうも、まだこちらに?」
 ショーンは男の目を追っている方向に目を向けた。そこにはリアがいた。
「ええ、我々は昨日、一昨日とお邸の方に伺ったのですが」
「予定に入っておりませんでしたが…」
「ええ、ですから門前払いと言うやつに合いましたよ」
 あはは、と若い男は笑った。

「それはうちの者が失礼した」
「いえ、なかなか平民の癖が抜けなくて困ってます」
 ショーンと話をしていても男の目はずっとリアの目が向いている。すでに目星が付いているという事だろう。
「邸に戻りお話しましょう」
「ご一緒しても?」
「定員オーバーですな」
 叔父の邸には馬車2台で向かう事になった。


 馬車の中でアリアナは叔父に告げる。
「あの人達が王族の人?」
「そうだが」
「あの…ひとりはあの助けてくれた兵士なんだけど…」
「「「え?」」」
「そういえば、ベルナル様は王族から一時期離れてされていたと聞いたな」
 父リベルが言う。
「では、その兵士の祖母は前王の王妃アルディア様か…そういえば魔術に長けていたと聞いた事があるな」
 ショーンが思い出しながら言う。
「ああ、モジャがアルディって言ってたわ」
 すべてが辻褄が合うような気がした。

 そりゃ、陛下と親しいはずだし、なんだかんだとリアの血を貰い受けたりと出来たはずである。占いをしていたというのは分からないが陛下はそれなりに信じていたようだし、そりゃ母親の言う事だしね、とも思う。

「なるほど…」
 ショーンも合点がいったようだ。
「アリアナの事はもう分かっているのかしら?」
 母イザベラが不安そうに誰に言うでもなく言った。
「それはそうだろうな。真っ先にリアを見ていたし、黒のショールの事も何か気が付いているのかもしれん」
「まあ、それじゃあ。モグリベルと兵士とで一気に今日で解決するわね」
「それは確かに」
 兵士を探し出さないでいいので楽は楽である。

 リアは黒のショールを取って二人を迎え入れた。
しおりを挟む
感想 38

あなたにおすすめの小説

虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました

たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。

【完結】遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!

天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。  魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。  でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。  一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。  トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。  互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。 。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.  他サイトにも連載中 2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。  よろしくお願いいたします。m(_ _)m

没落領地の転生令嬢ですが、領地を立て直していたら序列一位の騎士に婿入りされました

藤原遊
ファンタジー
魔力不足、財政難、人手不足。 逃げ場のない没落領地を託された転生令嬢は、 “立て直す”以外の選択肢を持たなかった。 領地経営、改革、そして予想外の縁。 没落から始まる再建の先で、彼女が選ぶ未来とは──。 ※完結まで予約投稿しました。安心してお読みください。

【完】瓶底メガネの聖女様

らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。 傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。 実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。 そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。

モブで可哀相? いえ、幸せです!

みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。 “あんたはモブで可哀相”。 お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?

王宮侍女は穴に落ちる

斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された アニエスは王宮で運良く職を得る。 呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き の侍女として。 忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。 ところが、ある日ちょっとした諍いから 突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。 ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな 俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され るお話です。

平民に転落した元令嬢、拾ってくれた騎士がまさかの王族でした

タマ マコト
ファンタジー
没落した公爵令嬢アメリアは、婚約者の裏切りによって家も名も失い、雨の夜に倒れたところを一人の騎士カイルに救われる。 身分を隠し「ミリア」と名乗る彼女は、静かな村で小さな幸せを見つけ、少しずつ心を取り戻していく。 だが、優しくも謎めいたカイルには、王族にしか持ちえない気品と秘密があり―― それが、二人の運命を大きく動かす始まりとなるのであった。

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

処理中です...