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第13章 魔獣と古代人
16【ムサシ号で宇宙旅行】
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<<マサル視点>>
無事に自宅に戻ってから1週間。
俺はいつものように執務室で書類と格闘していた。
「マサル様、玄関にマサル様にお会いしたいとおっしゃる方が来られております。
『ミラベスタが来た。』と伝えて欲しいと仰っていますが。」
ああ、ミラベスタさんか。
向こうでの処理がついたんで、その報告に来てくれたのかな。
「メアリさん、応接室にお通しして下さい。すぐに行きます。」
メアリさんに応接室までの案内を頼み、今取り掛かっている書類を急いで片付ける。
「トントン、お待たせしました。ミラベスタさん。ご無沙汰ですね。」
「マサル殿、ご無沙汰しています。」
「あれから、そちらの方は如何ですか?」
「そうですね、王族も絡んでの話しでしたので、そんなに簡単にはいきませんが、かなりの数の貴族が世代変わりしたようです。」
「そうですよね。でも国家がおかしくならなくて良かったです。」
「ありがとうございました。それで、今回お邪魔した件なのですが、マサル殿、我国の王が会いたいと仰っているのです。
お会いいただけますか?」
ミラベスタさんが申し訳なさそうに話してくる。
「ええ、構いませんよ。こちらでも、皆さんと国交を結べたらなあって話していたんです。」
「そうだったのですね。それでいつお越し願えますか?」
「そうですね、1時間ほど待ってもらえますか?今机の上にある書類を片付けちゃいますんで。」
<<ミラベスタ視点>>
粛清騒ぎもひと段落終え、いつものように王都の警備に戻ると、王城から登城の要請が来た。
王に謁見することになったので、慌てて謁見用の正服を着て王城に向かった。
「王都警備隊隊長ミラベスタ、この度の活躍見事であった。
王から何か褒美を与えたいとの仰せであるが、何か望むことはあるか?」
宰相様の言葉に、頭がフル回転する。
「有難き幸せでございます。が、今回の件につきましては我隊のクラシケラやそれを取り巻く皆の手柄であり、わたし個人としては職務を全うしたのみでございます。」
「ふむ、よく言ったミラベスタ。お前の功績は功績として認め、何らかの形で報いたいとは思うが、クラシケラやその他関連部署の者にも褒美をとらせたいと思う。」
王直々にお言葉を頂いた。騎士を志したものとしては、嬉しくて感激で身体が震えた。
「ミラベスタ、貴君を王都騎士団第1部隊の騎士として任命する。クラシケラは準騎士とし、貴君の従者とするので、よく教育して立派な騎士となるよう育ててやって欲しい。」
「あ、有難き幸せ。このミラベスタ、粉骨砕身、王のため国のために力を発揮する覚悟でございます。」
宰相様より突然の昇進辞令を頂き、天にも昇る心地だ。
俺や、クラシケラのような庶民階級の者は武で国に仕える場合、警備隊長が通常の最高位となる。
庶民で過去に騎士に取り立てられたのは厄災と呼ばれるような魔物を撃退した者か、戦争で大きな武勲を立てた者のみである。
しかも第1部隊は、王城や王宮を守るための近衛隊であり、騎士の中でも最も格式が高いと言われている。
俺は感激のあまり、その場で涙を流してしまった。
「ミラベスタ、それで貴君に指令を与えるが、今回の騒動の立役者の1人でもあるラスク人、あーマサルと言ったか。彼をここに連れてくることは可能か?」
「仰せとあらば。彼には今後の顛末をきちんと説明するつもりでしたので、所在場所は確認しております。」
「そうか、聞くところによるとシンゲン様と同じ、マリス様から召喚された人物だというではないか。
是非話しをしてみたいし、彼が治める国やひいてはラスク星の各国ともよしみを取りたいと思って居るのじゃ。」
「では、準備が整い次第ラスク星に行って、マサル殿を連れてまいります。」
こうして俺はマサル殿の屋敷に来たのだ。
「ミラベスタさん、お待たせしました。」
国王としての正装を身に纏ったマサル殿が、同じく正装のご夫人とご子息、ご令嬢のおふたりを連れて戻ってこられた。
「わたしの家内と子供達です。3人ともどうしても行きたいっていうんですが、構わないですか?」
「ええ、全く問題ないと思います。」
「「「良かった。」」」
「それでは行きましょうか。」
マサル殿は自身の運転する宇宙船?『ムサシ号』に乗っていくということなので、俺は一足先に転移魔方陣を使って自国に戻った。
3時間後、マサル殿達を乗せた『ムサシ号』は無事王城の広場に到着し、ご家族そろって我がトレクシス王と謁見されることとなったのだ。
「マサル殿、此度は遠路お呼び立てして、相すまぬことをした。我はこの星の最大国トレスの王トレクシスと言う。」
「こちらで言われるところのラスク星にあるマサル共和国代表のマサルです。本日はお招きに預かり光栄に存じます。
こちらに控えますは、我が妻リザベートと、息子ランス、娘のイリヤでございます。」
「リザベート殿、お子達、はるばるよう参られた。存分にこの星を楽しんでいって貰いたい。」
「トレクシス王、初めましてリザベートと申します。寛大なお言葉痛み入ります。」
「ミラベスタご苦労であった。これよりは王家が歓待するので、そちは業務に戻って良いぞ。」
「ははあっ。」
俺はそのまま業務に戻った。
なにわともあれ、無事面会を迎えることが出来て一安心だ。
無事に自宅に戻ってから1週間。
俺はいつものように執務室で書類と格闘していた。
「マサル様、玄関にマサル様にお会いしたいとおっしゃる方が来られております。
『ミラベスタが来た。』と伝えて欲しいと仰っていますが。」
ああ、ミラベスタさんか。
向こうでの処理がついたんで、その報告に来てくれたのかな。
「メアリさん、応接室にお通しして下さい。すぐに行きます。」
メアリさんに応接室までの案内を頼み、今取り掛かっている書類を急いで片付ける。
「トントン、お待たせしました。ミラベスタさん。ご無沙汰ですね。」
「マサル殿、ご無沙汰しています。」
「あれから、そちらの方は如何ですか?」
「そうですね、王族も絡んでの話しでしたので、そんなに簡単にはいきませんが、かなりの数の貴族が世代変わりしたようです。」
「そうですよね。でも国家がおかしくならなくて良かったです。」
「ありがとうございました。それで、今回お邪魔した件なのですが、マサル殿、我国の王が会いたいと仰っているのです。
お会いいただけますか?」
ミラベスタさんが申し訳なさそうに話してくる。
「ええ、構いませんよ。こちらでも、皆さんと国交を結べたらなあって話していたんです。」
「そうだったのですね。それでいつお越し願えますか?」
「そうですね、1時間ほど待ってもらえますか?今机の上にある書類を片付けちゃいますんで。」
<<ミラベスタ視点>>
粛清騒ぎもひと段落終え、いつものように王都の警備に戻ると、王城から登城の要請が来た。
王に謁見することになったので、慌てて謁見用の正服を着て王城に向かった。
「王都警備隊隊長ミラベスタ、この度の活躍見事であった。
王から何か褒美を与えたいとの仰せであるが、何か望むことはあるか?」
宰相様の言葉に、頭がフル回転する。
「有難き幸せでございます。が、今回の件につきましては我隊のクラシケラやそれを取り巻く皆の手柄であり、わたし個人としては職務を全うしたのみでございます。」
「ふむ、よく言ったミラベスタ。お前の功績は功績として認め、何らかの形で報いたいとは思うが、クラシケラやその他関連部署の者にも褒美をとらせたいと思う。」
王直々にお言葉を頂いた。騎士を志したものとしては、嬉しくて感激で身体が震えた。
「ミラベスタ、貴君を王都騎士団第1部隊の騎士として任命する。クラシケラは準騎士とし、貴君の従者とするので、よく教育して立派な騎士となるよう育ててやって欲しい。」
「あ、有難き幸せ。このミラベスタ、粉骨砕身、王のため国のために力を発揮する覚悟でございます。」
宰相様より突然の昇進辞令を頂き、天にも昇る心地だ。
俺や、クラシケラのような庶民階級の者は武で国に仕える場合、警備隊長が通常の最高位となる。
庶民で過去に騎士に取り立てられたのは厄災と呼ばれるような魔物を撃退した者か、戦争で大きな武勲を立てた者のみである。
しかも第1部隊は、王城や王宮を守るための近衛隊であり、騎士の中でも最も格式が高いと言われている。
俺は感激のあまり、その場で涙を流してしまった。
「ミラベスタ、それで貴君に指令を与えるが、今回の騒動の立役者の1人でもあるラスク人、あーマサルと言ったか。彼をここに連れてくることは可能か?」
「仰せとあらば。彼には今後の顛末をきちんと説明するつもりでしたので、所在場所は確認しております。」
「そうか、聞くところによるとシンゲン様と同じ、マリス様から召喚された人物だというではないか。
是非話しをしてみたいし、彼が治める国やひいてはラスク星の各国ともよしみを取りたいと思って居るのじゃ。」
「では、準備が整い次第ラスク星に行って、マサル殿を連れてまいります。」
こうして俺はマサル殿の屋敷に来たのだ。
「ミラベスタさん、お待たせしました。」
国王としての正装を身に纏ったマサル殿が、同じく正装のご夫人とご子息、ご令嬢のおふたりを連れて戻ってこられた。
「わたしの家内と子供達です。3人ともどうしても行きたいっていうんですが、構わないですか?」
「ええ、全く問題ないと思います。」
「「「良かった。」」」
「それでは行きましょうか。」
マサル殿は自身の運転する宇宙船?『ムサシ号』に乗っていくということなので、俺は一足先に転移魔方陣を使って自国に戻った。
3時間後、マサル殿達を乗せた『ムサシ号』は無事王城の広場に到着し、ご家族そろって我がトレクシス王と謁見されることとなったのだ。
「マサル殿、此度は遠路お呼び立てして、相すまぬことをした。我はこの星の最大国トレスの王トレクシスと言う。」
「こちらで言われるところのラスク星にあるマサル共和国代表のマサルです。本日はお招きに預かり光栄に存じます。
こちらに控えますは、我が妻リザベートと、息子ランス、娘のイリヤでございます。」
「リザベート殿、お子達、はるばるよう参られた。存分にこの星を楽しんでいって貰いたい。」
「トレクシス王、初めましてリザベートと申します。寛大なお言葉痛み入ります。」
「ミラベスタご苦労であった。これよりは王家が歓待するので、そちは業務に戻って良いぞ。」
「ははあっ。」
俺はそのまま業務に戻った。
なにわともあれ、無事面会を迎えることが出来て一安心だ。
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