最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

文字の大きさ
126 / 382
第6章 ランスとイリヤ

10【友達って多い方が楽しいよね】

しおりを挟む
<<サンズ子爵息女リアン視点>>
入学式の日、わたしはひどく緊張していたのです。
小さい頃から病弱で屋敷から出たことなかったから。

5歳になって体力がついたからって、お父様が小学校に行くことを許可して下さったの。

でもね、1人じゃ心配だからって侍女のランの息子のレスリーが一緒に入学することになったのです。

レスリーの家は騎士爵でお父様は王都の防衛の任に着いておられるとか。

レスリーとはランを介して何回も会っているから、わたしにとっては、唯一の友達なの。

小学校に行くのは少し怖いけど、レスリーが一緒だから大丈夫だと思います。


馬車が学校の門をくぐり馬車置き場に着きました。

広い馬車置き場の真ん中辺りかな。

馬車の中から、外を見ると両親に手を引かれた同い年くらいの子供達がたくさんいます。

お父様やお母様は、他の貴族達に挨拶に行ってしまったけど、今日は風が冷たいからって、わたしは馬車で待っています。

レスリーも友達を見つけたらしく、そちらに行っちゃった。

「リアン様、ちょっと外へ出れますか?」
「レスリー、学校ではリアンって呼んでって言ったでしょう。
わたし達友達なんだから。」

「リアン、外に面白い奴がいるんだ。
一緒に友達になろうよ。」

レスリーが誘ってくれました。

わたしが馬車から降りると、そこには1人の男の子がいました。

綺麗な顔をした男の子です。

「僕はランスです。友達になって下さい。」

その男の子は、ここに来るまでにいろんな子に声を掛けていたみたいで、少しづつランス君の元に男の子達が集まってきています。

「あっ、女の子だ。妹のイリヤも友達になってくれますか?」

綺麗な顔に満面の笑みを浮かべられて問われると、自然笑顔になって頷いてしまう。

「はい。」

「良かった。イリヤ!こっちに来れる?
女の子のお友達ができたんだ。」

その声が聞こえる範囲には女の子はわたしだけしかいません。
誰と話してるんだろう。

わたしの不思議そうな顔を見て、ランス君は言います。

「妹のイリヤとは、双子だからかもしれないけど、念話で会話が出来るんだ。」

ランス様の言うことは良くわかりませんが、ランス様の方にランス様とはまた違った可愛さの女の子が駆け寄ってきました。

「イリヤ、この男の子がレスリー君で、こっちの女の子は、リアンちゃんって言うんだ。

リアンちゃんがお友達になってくれるって。良かったね。」

そのイリヤという可愛い女の子は、わたしに向かってペコリと頭を下げて、『ありがとう。』って。

わたしも、向こうから友達が来てくれたのが嬉しくて、差し出された手をとって握手したんです。

その姿を見ていたのか、お父様とお母様が戻って来ました。

「リアン、お友達が出来たのかい?」

「リアンちゃんのお父様ですか?

僕はランスと言います。
こっちは双子の妹のイリヤです。

今リアンちゃんとレスリー君に友達になってもらいました。

一緒に他の友達を探しに行こうと思うんですけど、一緒に行っていいですか?」

「ランス君、よろしくお願いするね。」

「はい、じゃレスリー君、リアンちゃん、イリヤ、あそこの馬車まで競争だ。」

そうランス様が言うと、ランス様とレスリー達は、走って行きました。

「リアンちゃん、ごめんね。
お兄ちゃんっていつもあんな感じなの。

気にしないでね。

わたし達も他のお友達を探しにいきましょうか。」

イリヤちゃんは、お父様とお母様にペコリと頭を下げるとわたしに手を差し出します。

わたしはその手をとって、イリヤと、ランス達の方へ歩いて行きました。



<<レスリー視点>>
俺の名はレスリー・ムーン。
お父様は、キンコー王国騎士団の誇り高き騎士だ。

お母様は、サンズ子爵様のお屋敷で、リアンお嬢様の侍女をしている。

お父様は、遠征や夜番なんかで家に居ないことが多いし、お母様も昼間はサンズ様のお屋敷にいるから、小さい頃からお爺様とお婆様と一緒にいることが多かった。

ちょっと寂しい時もあったけど、お爺様が剣術を教えてくれたので、楽しい毎日だったんだ。

5歳になって、小学校に通うことになった。

俺は騎士になるから勉強なんか要らないと思っていたんだけど、騎士になるには勉強できなくっちゃダメってお爺様に言われたから、しょうがないんだ。

ちょうど、リアン様も小学校に入学するから、学校での護衛ということでリアン様と一緒に通うことになったんだ。

リアン様ってすごく可愛いんだぜ。

顔もしぐさもそうだけど、少し病弱で儚そうなところが、なんとも言えないんだ。

初めて会った時から俺が守ってやるんだって決めていた。

入学式の日、リアン様の馬車に乗って学校に着いた。

子爵様達が馬車から降りて、他の貴族の方達と挨拶をしている。

馬車の中には、リアン様とお付きのメイド、俺の3人だけ。

俺は窓から外を見ると見知った顔があった。

お父様のお友達の子供で近所のアルクだ。

アルクは馬車の中の俺を見つけ、手を振っている。

その様子を見ていたリアン様が、『お友達のところへ行ってきたら』って言ってくれた。

俺は、ちょっと躊躇ったけど、メイドさんも頷いてくれたから、馬車を降りて、アルクのところへ行ったんだ。

アルクと話していると、知らない奴がやって来た。

ランスと名乗るそいつは、俺達と友達になりたいって言ってきた。

俺も友達がいっぱい欲しいから、ランスと友達になることにした。

俺とアルクが、友達になるって言うと、ランスはとっても楽しそうな顔をするんで、俺も楽しくなった。

「他にも友達を探しに行こうよ。」
ランスが言うので、ランスとアルクをリアン様のところへ連れて行った。

ランスはリアン様にも躊躇なく友達になろうって言う。

そして、リアン様に妹を紹介している。
ランスの妹イリヤちゃんは、リアン様の次くらいに可愛いと思う女の子だった。

リアン様も嬉しそうだったので、紹介して良かった。

その後、ランスはリアン様とイリヤちゃんも誘って新しい友達を探しに行こうって言う。

ちょうどサンズ子爵様が馬車に戻って来られたので、ランスは『リアン様が一緒に行っても良いか』確認している。
子爵様の笑顔に皆んな嬉しくなって、俺達は、近くの馬車に走り出したんだ。

小学校が楽しくなりそうだぜ。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~

中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」 唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。 人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。 目的は一つ。充実した人生を送ること。

処理中です...