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29:豪遊

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 マンションに帰り、古い冷蔵庫の中身を全て取り出して、テレビの出し入れがしやすいように家具を移動させていると電気屋さんからの配達が到着。
 冷蔵庫やテレビの設置をしてもらい、古い方を引き取ってもらって終了。
 新しい冷蔵庫に冷やすものを入れている途中、昼飯を食べていない事に気付く。
 夕飯になるようなものもない。

 新しく買った家電はそのまま置いておき、また外出。
 大通りでタクシーを拾い繁華街へ。
 ゴールドカードが届くまでは現金を多めに持っておこうと思い、銀行で五十万円を下す。
 例えこのお金を使い切ったとしても、まだまだ銀行の残高には余裕がある。
 そう思うと気が大きくなる。
 ちらっ目に入った風俗街へ呼び込まれるようにふらふらと入って行き、受付のお兄さんに二十万円を見せた。

「これでどれくらい遊べる?」

 さすがに店を貸し切りには出来ないまでも、一つのお部屋でキレイなお姉さん四人に囲まれた。
 途中、お腹が減ったと言うと出前を取ってくれ、代わる代わる食べさせてくれた。

「あーん、おいひい」

「ねぇねぇお兄さん、この後アフター行かない?」

 一人のお姉さんにこっそりとお誘いを受け、別々に店を出た後に合流。
 有名ホテルの高層階にあるバーで引っ掛けた後、スイートで自由恋愛を楽しんだ。
 

 翌朝、タクシーを拾い帰宅。
 玄関に置いたままだった家電の箱を見て我に返る。
 買い過ぎ! 乗せられ過ぎ!!
 いや、キレイなお姉さん達に囲まれるのも、お姉さんと内緒の逢瀬を楽しんだのも後悔はしていないが。
 していないが五十万もあった財布の中身がすっからかんなのも事実。
 まぁ、内緒の逢瀬には代償が必要だという事だ。

 素直にソープへ行った方が安上がりなのも事実。
 しかし、大事なのは本人が納得しているかどうかだ。

 昼前に忘れていた洗濯を済ませて、買った家電を開封して設置。
 取説を見ながら使い方を確認していると夜になった。
 昨日のとても良い体験が忘れられず、一夜を共にしたお姉さんに教えてもらった連絡先へ電話してみたが、お客様の都合でお繋ぎ出来ないらしい。
 競馬かパチンコで勝ったんだろう、程度に見られたのかな。
 ちょっと残念だけど、別のお店に足を延ばす事にする。
 今回は素直にソープへ行こう、一晩で五十万も飛ばすのはやりすぎだ。

 とても良い思いをして、夕食はラーメン。
 生ビールを一杯だけ飲んで帰宅。

 変わらない事も大事なのだ。うん。
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