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三話:欲求不満(攻めオナニー)
欲求不満-3※
しおりを挟むローションで濡れた指が、つぷりと俺の中に挿入る。未だ慣れない感覚には違いなかったが、これが後に甘い疼きをもたらすのだと思えば、期待に思わず喉が鳴った。
向き合うように抱き合って、顔をジャックの胸に埋めると、汗とボディソープの香りにくらくらとする。
ああ、どうやら、俺は思っていたより奴が欲しかったらしい。
脳はふわふわとしてまともに動いている気がしなかったが、ただコイツとのセックスがあまりに幸せでどうにかなってしまいそうな事だけは分かった。
「ぁ、ン……、う、じゃっく、きもちい……」
「ッ……ニコラス」
余裕のない声が頭上から聞こえる。向かい合っているから、触れ合っている性器が意図的に押しつけられるのを感じる。
「ん……、なあ、触っていい?」
返事が返ってくるのを待たずに、俺は自分の性器と奴の性器を片手でまとめて掴んで、ゆっくりと扱いた。
「お、いっ……!」
「ふはッ、可愛いな、ジャック?」
「く、ッ」
見上げると、興奮に潤んだ瞳と目があった。ギラギラと欲を称えるその瞳に貫かれれば、自分の全てを捧げたくなってしまう。
「あ、はぁっ……、きもちいいか?」
「ッ、ああ」
静かな部屋にちゅこちゅこと響く水音がいやらしい。指の間では二人の体液が混ざり合ってもうどちらのものだったのか分からなくなっている。
快感に震える唇でジャックの唇を奪う。応えるようにねじ込まれた舌は、全てを奪うように口の中を蹂躙した。
「っは、もう挿れる」
「ん……」
抜かれた指の代わりに充てがわれる彼自身の熱量に焦がされてしまいそうだ。
押し進められたそれはじりじりと俺の中に入り、触れ合ってる場所は焼かれるように熱い。
「ぁあっ……♡」
ぞくぞくと快感が上がってくる。ジャックの性器の先っぽが、浅く気持ちいい場所を執拗に擦ってそこから動こうとしない。自分の口から出てくるのはみっともない喘ぎ声ばかりで、でも、もはや恥ずかしさすら感じない。
「ここ、良さそうだな」
「ン♡ いい、あっ、やだ、揺すらない、で♡」
「奥をノックするのと、ここ。どっちが良い?」
「おく、奥がいい♡」
「ベットの中のお前は素直で可愛いな」
可愛い。なんて別段褒め言葉じゃない筈なのに、ジャックに言われるだけで嬉しくてドキドキする。思わず締まったナカに、ジャックが少しうめき声を上げた事に、また興奮した。
「っぐ……、ぅ、私も余裕がないんだ、あまり可愛いことをするな」
仕返しだ。と言わんばかりに、ジャックは腰を掴んで根元まで挿入する。
「っ…♡♡ あ♡ や、だめっ♡♡ あ、ああっ…♡♡♡」
その熱さが、圧迫感が。恐ろしく気持ちが良くって、俺はそのまま吐精してしまった。
「っ、おい、ッくそ」
ぎゅうぎゅうとナカがジャックを搾り取るように蠢くのを感じる。ジャックの形が腹の中でわかるようで、なんだからクラクラする。
ジャックは、横抱きにしてた俺の上に覆いかぶさるように体勢を変えて、俺の力の入らない手に手を合わせ、ベッドに縫い付けるように指を絡ませた。
そして、先程まで緩慢だった動きは一変して激しいものに変わった。
「ひ、あ、やだ、やだやだ、まだ動かないで、イッてるからぁ、あ、ああっ♡」
「少し我慢してくれ」
奴の性器がゴツゴツと奥に打ち付けられる度に眼の奥がスパークして気持ちよさに身悶える。
ただジャック自身だけの快楽を追うような乱暴な動きだったが、奴の欲が直接注ぎ込まれているようで狂ってしまいそうだった。
「ッふ、ニコラス、出すぞ」
「や、ああっ、ジャック、あ、ああっ♡」
ジャックはぐりぐりと下生えを擦りつける。俺の一番深い部分に熱が弾けるのを感じた。
「ンなに切羽詰まってたならさっさとヤりたいって言えばよかったのに」
「私にも色々思うところがあったんだ」
「ふーん」
事後に気を失わずに済んだのは今回が初めてだったから、後処理をするジャックを物珍しげな目で眺めながら、取り替えられたシーツの心地よさを堪能した。
「もしかして、ムードとか考えてたのか? 監禁しといて今更すぎるだろ」
「む……まあそれもそうか」
「ま、余裕のないお前は可愛かった」
睡眠をとるために俺の横に潜り込んできたジャックに、ちゅ、とリップ音を立てて額にキスをしてやると、奴は大きなため息をつきながら「可愛いことをするなと言っただろ」と言って俺をぎゅうと抱きしめた。
「……別に、お前とのセックスは嫌いじゃない」
だから、別にやり過ぎなきゃ付き合ってやってもいい。
その気持ちを込めてジャックを抱き返せば、奴が唾を飲み込む音が耳元で聞こえた。
それからと言うものの毎晩のように求められるようになり「俺の体力も考えろ!」と怒鳴る羽目になるのはまた別のお話。
欲求不満//2020.6.14
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