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花村和心(ガールズバンドのドラム。穂香の前で恥辱、寸止め。百合あり)
花村和心⑦(おわり)
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「今日は終わりにしてあげる」
陽が落ちて暗くなったフロア。精液でベトベトになった穂香と、両手首をロープで吊るされたまま死んだように動かない和心。
汚らしい男たちを残して、妖魔はどこかへ去っていった。しかし妖魔の張った結界はまだ効力を持っているので、誰もここから出ることはできない。
さすがに男たちも疲れたのか、各々そこら辺に横になって休み始める。妖魔が「死にたくなければこの女たちに触れるな」と釘を刺していったので、男たちは手が出せないのだ。
静かな夜。
和心のおぼろげな瞳には、びちゃびちゃになった床が映っている。まだ生きているが、声は枯れたし、涙も尽きた。股間から生えている男根がパンパンに腫れたままなのは、ついに一度も絶頂させてもらえなかったからだ。
(わたし、どうなるの)
まとまらない思考に、断片的に混じる不安や恐怖。
和心の顔は疲労の色が濃く、十代の少女とは思えぬほど悲観と絶望に覆われていた。
(明日は? また寸止めされるの?)
自分の体に感覚がなかった。いつからか、痛みも苦しみも感じなくなり、自分の魂だけが空中に浮かんでいるような、そんな感覚になっていた。
(イヤだ……もう、死にたい……)
ぎゅっと締め付けられるような感覚がして、そこが自分の心臓なのだと分かった。泣きたいけれど、涙が出てこない。悲しい顔をしたいけれど、顔の筋肉が動かない。無表情の、抜け殻のような顔。死ぬ勇気さえ、それを実行する力さえ、もう無い。
静寂の中に、何かを引きずるような音が生まれた。それは和心の聞き間違いではなかったが、顔をあげて音の正体を確かめることもできない。
(誰かが、助けに?)
そんな希望が芽生えたが、音はやけに近くで鳴っているので、違いそうだ。
ふと、視界に、椅子と穂香の脚が入ってきた。倒れてしまわぬように、少しずつ、少しずつ、椅子を引きずりながら近づいてくる。
(穂香……)
いつからか存在を忘れていた、特別な友の姿を見て、胸が痛む。穂香は男たちの精液を何十回、何百回と浴びて、ひどい有様だ。
(わたしじゃ、穂香を救えない)
穂香はさらに近づいてくる。ほとんど体がくっつきそうなほど近くまで来ると、和心だけに聞こえる声で言う。
「和心ちゃん。ごめんね。助けられなくて」
穂香は泣いていた。和心の顔を見上げ、次いで男根をまじまじと見た。
(穂香は、悪くない。それに、そんなに近くで見ないで……)
そう言いたかったが、かすかに唇が動くだけで、声は出ない。
「ずっと寸止めされて、辛いよね」
(うん、辛かった。すごく苦しかった)
胸の内で、そう答える。
「大丈夫だよ。私が、和心ちゃんを、イカせてあげるから」
(穂香? 何を言っているの?)
和心は混乱した。自分の耳か脳が、おかしくなったのだろうか。だって、穂香は椅子に両手両足を縛りつけられているし、イカせてあげるって、どういうこと?
「男の人のことは、よく分からない。だけど、いっぱい溜まっていたら、辛いよね。出したら、少し楽になれるよね」
(穂香……?)
「初めてだから、うまくできないかもしれないけど、頑張るから」
穂香は縛られたまま、体を傾けて首を伸ばし、和心の男根に顔を近づけていく。ほんの数センチのところで、破裂寸前の肉塊のようなそれを、愛情深くじっと見つめ、先っぽに優しくキスをした。
(穂香!?)
憧れていた相手の予想外の行動に、和心の心臓が高鳴る。
「こんなに、まだ熱い……辛かったよね。和心ちゃん、ごめんね、何もできなくて」
穂香はそっと唇で「はむっ」と男根をくわえ、舌先でチロチロと先端を舐める。すると、無感覚だった体のどこかに、穂香の体温が感じられた。
(穂香、そんなこと、しちゃダメだ。汚いよ……!)
「ほ……のか……」
和心の細い喉から、かすかな言葉が漏れた。
それが耳に届いたらしく、穂香が男根から口を離し、上目遣いに和心を見上げる。
「和心ちゃん、大丈夫だから。私に任せて」
そのボロボロの笑顔を、和心は、やっぱり綺麗だ、と思った。サラサラの髪も、人懐っこい顔も、精液でベトベトに汚れているのに、どうしてこんなに綺麗だと感じるのだろう?
穂香が再び男根を優しくくわえ、裏筋に舌を沿わせてくる。穂香の唾液が小さな水音を静寂の中に響かせる。
(穂香……感じるよ、わたし、穂香を感じる)
たまらない愛しさが胸の奥からあふれてくる。
不意に男根がビクッと跳ねた。先っぽしかくわえていなかったので、跳ねた拍子に穂香の唇から男根が離れてしまう。
「もしかして、痛かった……?」
穂香は上目遣いに和心の様子をうかがう。
(違う、そうじゃない)
「だいじょうぶ、だよね……?」
遠慮がちにもう一度、唇で挟む。そして首を器用に動かして、亀頭をしごいていく。ゆっくりと、生まれたばかりの雛を撫でるように。
(ああ……穂香が、わたしのを……)
ドクン、ドクン、と和心は自分の心臓が拍動し、全身に熱い血液を送るのを感じた。不思議なことに全く力の入らなかった体に、少し感覚が戻ってくる。
「んぁっ!?」
声をあげたのは穂香。和心の男根が急にビクンと大きく跳ねたので、また口から離れてしまったのだ。
「びっくりした。すごい元気だね、和心ちゃん」
穂香は目の前でヒクヒクしている立派なものを、慈悲の眼差しで見つめる。
(穂香、そんなに見ないで。恥ずかしい……)
和心は感覚の戻った体をわずかに身じろがせる。
「大丈夫だよ、私は意地悪しないから。ちゃんと、全部出させてあげるから」
今度は小さな口を大きく開けて、男根の中ほどまでくわえた。少し苦しそうに表情を歪ませて。
穂香が体全体を使って首を前後させて、滑り具合を確かめている。何度かの往復のあと、少しスピードをあげて、リズムよく男根をしごき始めた。
「んっ……」
和心の鼻にかかった声。
自分の男根が穂香の温かい口の中で、ビクビクと跳ねるのが分かった。だがもう穂香はしっかりとそれをくわえ込んでいて逃がさない。唾液でヌルヌルになった唇と、うねる舌が、男根の奥に溜まっているものを吸い出そうとして、まとわりついてくる。
(穂香の口の中……気持ちいい……)
それは今まで妖魔に手や脚でしごかれていたときとは違い、いたわりと愛情そのものだ。不器用ながら、和心に痛みや苦痛を与えないように、丁寧に刺激してくる。単なる快感に塗りつぶされていくのではなく、心が大切なもので満たされていくような感覚だった。
「ぁん……♡ んっ……♡」
和心は全身を震わせて、湿った息を漏らす。自然と心の声が本当の声になって出てくる。
「ほの、か……♡ んぅっ……♡ ほのかぁ……♡」
大きくて温かいものが、自分を包み込んでいるかのような安心感。穏やかなまどろみの中にいるような心地よさ。ついさっきまで死にたいなどと思っていたのに、今はこんなに幸福を感じる。この愛しい感覚に、意識をすべて委ねてしまってもいいだろうか?
和心はためらうことなく、感じるまま、思うままに振舞うことを選んだ。
「ほのかぁ……ほのかぁ……♡ っ……ん゛ぅ♡」
和心は最愛の人の名前を何度も呼ぶ。そうしている間にも、ぞくぞくするほど深く大きな愛が、幸福が、背筋を駆け上る。
(あったかい……溶ける……おちんちんも、私の頭も、ぜんぶ溶ける……溶けちゃう……)
「もっと……♡ ほのか、もっと……♡ ほのかぁ……♡」
和心の目から、枯れていたはずの涙が流れ出す。その熱い滴が、赤らんだ頬を伝って落ちて、床の水溜まりに波紋を広げた。
太い男根が脈打つ。絶頂が近いことは二人とも分かっていた。穂香はさらに前後の動きを速めて、スパートをかける。和心も力を振り絞って腰を動かした。
「――ッ♡ ん゛ッ……♡ う゛ぅ――♡♡」
(ああ、もう、出る♡ 出せる♡ 穂香の口の中に♡ 出したい♡ イキたい♡ 穂香♡ イクっ♡ ほのかっ♡! イクッ♡ イクッ♡ イクイクイクイク――ッ♡♡♡)
和心は両脚をピンとこわばらせたかと思うと、弓のように全身をのけぞらせて、腰を突き出した。ずっとずっと待ち続けていた瞬間がついに訪れたのだ。
「ん゛ん゛ん゛ぐ゛ぅぅぅう゛う゛う゛う゛う゛ッッッ♡♡♡♡♡!!!!」
「んんぅうッ♡!?」
形容しがたい、獣のような声をあげて、和心が絶頂し、溜め続けた精液を穂香の喉の奥に放った。まるで男根が縦に裂けたかと思うほど、衝撃的で鮮烈な感覚に、一瞬で目の前が真っ白になった。
穂香はそのあまりの熱さと量と勢いに驚き、呼吸できず、目を剥いたが、本能的に一滴も漏らすまいとしがみ付く。口の中で跳ね回る肉棒。あまりに精液の量が多かったため、穂香の口はいっぱいになってしまい、びちゃびちゃと精液が外に垂れていく。それでも離すまいと、長い長い射精が終わるまで、穂香は肉棒をくわえ続けた。
(は……♡ は……♡ は……♡ すごい……)
やがて射精が終わると、和心はくたくたになって、虚脱感に苛まれ、体がまた動かなくなった。だけど体も心も温かくて、死にたいという気持ちは微塵も残っていなかった。
一方、穂香は頬をいっぱいに膨らませて、辛そうにしていたが、ごくん、ごくん、と何回かに分けて口の中のものを飲み干した。そのあと、唇に付いた精液を舌で舐め取って、ようやくホッと一息ついたようだった。
穂香が見上げてくる。その愛しい笑顔に、和心も自然と笑顔を返している。
「和心ちゃん。いっぱい出たね」
和心は気恥ずかしくて、言葉がなかなか出てこなかったが、逡巡してから小さく「ありがとう、穂香」と言った。
「まだ……大きいね」
囚われの二人の夜はまだ続く。
夜が明ければ、妖魔が戻ってきて、二人に苦痛を与えるに違いない。
それが分かっていても、穂香と過ごす、このかけがえのないひと時を大切にしたい。
和心はそう思った。
<おわり・花村和心 ひと時のハッピーエンド?>
陽が落ちて暗くなったフロア。精液でベトベトになった穂香と、両手首をロープで吊るされたまま死んだように動かない和心。
汚らしい男たちを残して、妖魔はどこかへ去っていった。しかし妖魔の張った結界はまだ効力を持っているので、誰もここから出ることはできない。
さすがに男たちも疲れたのか、各々そこら辺に横になって休み始める。妖魔が「死にたくなければこの女たちに触れるな」と釘を刺していったので、男たちは手が出せないのだ。
静かな夜。
和心のおぼろげな瞳には、びちゃびちゃになった床が映っている。まだ生きているが、声は枯れたし、涙も尽きた。股間から生えている男根がパンパンに腫れたままなのは、ついに一度も絶頂させてもらえなかったからだ。
(わたし、どうなるの)
まとまらない思考に、断片的に混じる不安や恐怖。
和心の顔は疲労の色が濃く、十代の少女とは思えぬほど悲観と絶望に覆われていた。
(明日は? また寸止めされるの?)
自分の体に感覚がなかった。いつからか、痛みも苦しみも感じなくなり、自分の魂だけが空中に浮かんでいるような、そんな感覚になっていた。
(イヤだ……もう、死にたい……)
ぎゅっと締め付けられるような感覚がして、そこが自分の心臓なのだと分かった。泣きたいけれど、涙が出てこない。悲しい顔をしたいけれど、顔の筋肉が動かない。無表情の、抜け殻のような顔。死ぬ勇気さえ、それを実行する力さえ、もう無い。
静寂の中に、何かを引きずるような音が生まれた。それは和心の聞き間違いではなかったが、顔をあげて音の正体を確かめることもできない。
(誰かが、助けに?)
そんな希望が芽生えたが、音はやけに近くで鳴っているので、違いそうだ。
ふと、視界に、椅子と穂香の脚が入ってきた。倒れてしまわぬように、少しずつ、少しずつ、椅子を引きずりながら近づいてくる。
(穂香……)
いつからか存在を忘れていた、特別な友の姿を見て、胸が痛む。穂香は男たちの精液を何十回、何百回と浴びて、ひどい有様だ。
(わたしじゃ、穂香を救えない)
穂香はさらに近づいてくる。ほとんど体がくっつきそうなほど近くまで来ると、和心だけに聞こえる声で言う。
「和心ちゃん。ごめんね。助けられなくて」
穂香は泣いていた。和心の顔を見上げ、次いで男根をまじまじと見た。
(穂香は、悪くない。それに、そんなに近くで見ないで……)
そう言いたかったが、かすかに唇が動くだけで、声は出ない。
「ずっと寸止めされて、辛いよね」
(うん、辛かった。すごく苦しかった)
胸の内で、そう答える。
「大丈夫だよ。私が、和心ちゃんを、イカせてあげるから」
(穂香? 何を言っているの?)
和心は混乱した。自分の耳か脳が、おかしくなったのだろうか。だって、穂香は椅子に両手両足を縛りつけられているし、イカせてあげるって、どういうこと?
「男の人のことは、よく分からない。だけど、いっぱい溜まっていたら、辛いよね。出したら、少し楽になれるよね」
(穂香……?)
「初めてだから、うまくできないかもしれないけど、頑張るから」
穂香は縛られたまま、体を傾けて首を伸ばし、和心の男根に顔を近づけていく。ほんの数センチのところで、破裂寸前の肉塊のようなそれを、愛情深くじっと見つめ、先っぽに優しくキスをした。
(穂香!?)
憧れていた相手の予想外の行動に、和心の心臓が高鳴る。
「こんなに、まだ熱い……辛かったよね。和心ちゃん、ごめんね、何もできなくて」
穂香はそっと唇で「はむっ」と男根をくわえ、舌先でチロチロと先端を舐める。すると、無感覚だった体のどこかに、穂香の体温が感じられた。
(穂香、そんなこと、しちゃダメだ。汚いよ……!)
「ほ……のか……」
和心の細い喉から、かすかな言葉が漏れた。
それが耳に届いたらしく、穂香が男根から口を離し、上目遣いに和心を見上げる。
「和心ちゃん、大丈夫だから。私に任せて」
そのボロボロの笑顔を、和心は、やっぱり綺麗だ、と思った。サラサラの髪も、人懐っこい顔も、精液でベトベトに汚れているのに、どうしてこんなに綺麗だと感じるのだろう?
穂香が再び男根を優しくくわえ、裏筋に舌を沿わせてくる。穂香の唾液が小さな水音を静寂の中に響かせる。
(穂香……感じるよ、わたし、穂香を感じる)
たまらない愛しさが胸の奥からあふれてくる。
不意に男根がビクッと跳ねた。先っぽしかくわえていなかったので、跳ねた拍子に穂香の唇から男根が離れてしまう。
「もしかして、痛かった……?」
穂香は上目遣いに和心の様子をうかがう。
(違う、そうじゃない)
「だいじょうぶ、だよね……?」
遠慮がちにもう一度、唇で挟む。そして首を器用に動かして、亀頭をしごいていく。ゆっくりと、生まれたばかりの雛を撫でるように。
(ああ……穂香が、わたしのを……)
ドクン、ドクン、と和心は自分の心臓が拍動し、全身に熱い血液を送るのを感じた。不思議なことに全く力の入らなかった体に、少し感覚が戻ってくる。
「んぁっ!?」
声をあげたのは穂香。和心の男根が急にビクンと大きく跳ねたので、また口から離れてしまったのだ。
「びっくりした。すごい元気だね、和心ちゃん」
穂香は目の前でヒクヒクしている立派なものを、慈悲の眼差しで見つめる。
(穂香、そんなに見ないで。恥ずかしい……)
和心は感覚の戻った体をわずかに身じろがせる。
「大丈夫だよ、私は意地悪しないから。ちゃんと、全部出させてあげるから」
今度は小さな口を大きく開けて、男根の中ほどまでくわえた。少し苦しそうに表情を歪ませて。
穂香が体全体を使って首を前後させて、滑り具合を確かめている。何度かの往復のあと、少しスピードをあげて、リズムよく男根をしごき始めた。
「んっ……」
和心の鼻にかかった声。
自分の男根が穂香の温かい口の中で、ビクビクと跳ねるのが分かった。だがもう穂香はしっかりとそれをくわえ込んでいて逃がさない。唾液でヌルヌルになった唇と、うねる舌が、男根の奥に溜まっているものを吸い出そうとして、まとわりついてくる。
(穂香の口の中……気持ちいい……)
それは今まで妖魔に手や脚でしごかれていたときとは違い、いたわりと愛情そのものだ。不器用ながら、和心に痛みや苦痛を与えないように、丁寧に刺激してくる。単なる快感に塗りつぶされていくのではなく、心が大切なもので満たされていくような感覚だった。
「ぁん……♡ んっ……♡」
和心は全身を震わせて、湿った息を漏らす。自然と心の声が本当の声になって出てくる。
「ほの、か……♡ んぅっ……♡ ほのかぁ……♡」
大きくて温かいものが、自分を包み込んでいるかのような安心感。穏やかなまどろみの中にいるような心地よさ。ついさっきまで死にたいなどと思っていたのに、今はこんなに幸福を感じる。この愛しい感覚に、意識をすべて委ねてしまってもいいだろうか?
和心はためらうことなく、感じるまま、思うままに振舞うことを選んだ。
「ほのかぁ……ほのかぁ……♡ っ……ん゛ぅ♡」
和心は最愛の人の名前を何度も呼ぶ。そうしている間にも、ぞくぞくするほど深く大きな愛が、幸福が、背筋を駆け上る。
(あったかい……溶ける……おちんちんも、私の頭も、ぜんぶ溶ける……溶けちゃう……)
「もっと……♡ ほのか、もっと……♡ ほのかぁ……♡」
和心の目から、枯れていたはずの涙が流れ出す。その熱い滴が、赤らんだ頬を伝って落ちて、床の水溜まりに波紋を広げた。
太い男根が脈打つ。絶頂が近いことは二人とも分かっていた。穂香はさらに前後の動きを速めて、スパートをかける。和心も力を振り絞って腰を動かした。
「――ッ♡ ん゛ッ……♡ う゛ぅ――♡♡」
(ああ、もう、出る♡ 出せる♡ 穂香の口の中に♡ 出したい♡ イキたい♡ 穂香♡ イクっ♡ ほのかっ♡! イクッ♡ イクッ♡ イクイクイクイク――ッ♡♡♡)
和心は両脚をピンとこわばらせたかと思うと、弓のように全身をのけぞらせて、腰を突き出した。ずっとずっと待ち続けていた瞬間がついに訪れたのだ。
「ん゛ん゛ん゛ぐ゛ぅぅぅう゛う゛う゛う゛う゛ッッッ♡♡♡♡♡!!!!」
「んんぅうッ♡!?」
形容しがたい、獣のような声をあげて、和心が絶頂し、溜め続けた精液を穂香の喉の奥に放った。まるで男根が縦に裂けたかと思うほど、衝撃的で鮮烈な感覚に、一瞬で目の前が真っ白になった。
穂香はそのあまりの熱さと量と勢いに驚き、呼吸できず、目を剥いたが、本能的に一滴も漏らすまいとしがみ付く。口の中で跳ね回る肉棒。あまりに精液の量が多かったため、穂香の口はいっぱいになってしまい、びちゃびちゃと精液が外に垂れていく。それでも離すまいと、長い長い射精が終わるまで、穂香は肉棒をくわえ続けた。
(は……♡ は……♡ は……♡ すごい……)
やがて射精が終わると、和心はくたくたになって、虚脱感に苛まれ、体がまた動かなくなった。だけど体も心も温かくて、死にたいという気持ちは微塵も残っていなかった。
一方、穂香は頬をいっぱいに膨らませて、辛そうにしていたが、ごくん、ごくん、と何回かに分けて口の中のものを飲み干した。そのあと、唇に付いた精液を舌で舐め取って、ようやくホッと一息ついたようだった。
穂香が見上げてくる。その愛しい笑顔に、和心も自然と笑顔を返している。
「和心ちゃん。いっぱい出たね」
和心は気恥ずかしくて、言葉がなかなか出てこなかったが、逡巡してから小さく「ありがとう、穂香」と言った。
「まだ……大きいね」
囚われの二人の夜はまだ続く。
夜が明ければ、妖魔が戻ってきて、二人に苦痛を与えるに違いない。
それが分かっていても、穂香と過ごす、このかけがえのないひと時を大切にしたい。
和心はそう思った。
<おわり・花村和心 ひと時のハッピーエンド?>
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