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095 : 修道院
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「先生、ちゃんと答えてくれよ。
なんだって、こんな所にいるんだ?」
「なんでって…
ただの旅行ですよ。」
クロードは、ワインのグラスを傾けながら、事も無げに答えた。
「旅行?」
「ええ…クロワさんが、旅のどういう所に魅力を感じているのか…
それがとても気になりましてね。」
「気になりましてね…って、診療所の方はどうしたんだ?
あんたがいなきゃ、皆、困るんじゃないのか?」
「そのことなら心配ありません。
従兄弟にすべて任せてきましたから。」
「もしかしたら、月末まで働いてくれとおっしゃったのは、そのためだったんですか?」
「その通りです。
彼には完全な形で引き継いで来ましたから、何も心配はいりません。」
「…ってことは…先生、やっぱり、クロワさんのことは諦めてなかったんだな?!」
「リュックさん、僕はクロワさんのことを諦めるなんて一言も言ってやしませんよ。
診療所をやめることを引き止めなかっただけです。
それは、クロワさんを諦めるということではありません。
そりゃあ、長年続けてきた診療所を離れる事に抵抗はありましたが…
僕はクロワさんのことを真剣に愛していますから、やはりその気持ちの方が強かったということです。」
「先生!
あんた、けっこうやるじゃないか!!」
リュックは嬉しそうに、クロードの肩を叩いていた。
それとは逆に、クロワは俯き、クロードの方を見ようとはしなかった。
「それにしても、なぜこんなに遅かったんですか?
皆さんが途中で進路を変えられたのではないかと心配になってました。」
「先生、あんたは馬車で来たんだろ?
俺達は徒歩だ。
俺達の旅はめったなことじゃ、馬車なんか使わない。
そんなもんに金使ってたんじゃ、長い旅は続けられないからな。」
「そうだったんですか…それで…
では、僕もこれからは歩きます。」
「先生…これからもついて来られるおつもりなんですか?」
「……たまたま、行き先が同じだってことは、よくあることでしょう?
僕は、気ままな一人旅をするだけのことですよ。」
クロードの言葉に、リュックはくすくすと笑っている。
男性にここまで情熱的な行動をされたら、女性なら嬉しいのではないかと思うのだが、クロワの表情は晴れ晴れしいものではなかった。
なんだって、こんな所にいるんだ?」
「なんでって…
ただの旅行ですよ。」
クロードは、ワインのグラスを傾けながら、事も無げに答えた。
「旅行?」
「ええ…クロワさんが、旅のどういう所に魅力を感じているのか…
それがとても気になりましてね。」
「気になりましてね…って、診療所の方はどうしたんだ?
あんたがいなきゃ、皆、困るんじゃないのか?」
「そのことなら心配ありません。
従兄弟にすべて任せてきましたから。」
「もしかしたら、月末まで働いてくれとおっしゃったのは、そのためだったんですか?」
「その通りです。
彼には完全な形で引き継いで来ましたから、何も心配はいりません。」
「…ってことは…先生、やっぱり、クロワさんのことは諦めてなかったんだな?!」
「リュックさん、僕はクロワさんのことを諦めるなんて一言も言ってやしませんよ。
診療所をやめることを引き止めなかっただけです。
それは、クロワさんを諦めるということではありません。
そりゃあ、長年続けてきた診療所を離れる事に抵抗はありましたが…
僕はクロワさんのことを真剣に愛していますから、やはりその気持ちの方が強かったということです。」
「先生!
あんた、けっこうやるじゃないか!!」
リュックは嬉しそうに、クロードの肩を叩いていた。
それとは逆に、クロワは俯き、クロードの方を見ようとはしなかった。
「それにしても、なぜこんなに遅かったんですか?
皆さんが途中で進路を変えられたのではないかと心配になってました。」
「先生、あんたは馬車で来たんだろ?
俺達は徒歩だ。
俺達の旅はめったなことじゃ、馬車なんか使わない。
そんなもんに金使ってたんじゃ、長い旅は続けられないからな。」
「そうだったんですか…それで…
では、僕もこれからは歩きます。」
「先生…これからもついて来られるおつもりなんですか?」
「……たまたま、行き先が同じだってことは、よくあることでしょう?
僕は、気ままな一人旅をするだけのことですよ。」
クロードの言葉に、リュックはくすくすと笑っている。
男性にここまで情熱的な行動をされたら、女性なら嬉しいのではないかと思うのだが、クロワの表情は晴れ晴れしいものではなかった。
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