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093 : 平穏な街
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それからの数日間をパスカルの家で過ごし、私達はまた新たな旅立ちの朝を迎えた。
いつものように、皆でパスカル一家の墓に花を手向ける。
(パスカルさん、また会いに来ますからね…)
「またいつでも遊びにおいでよ!
待ってるからね!」
マギー一家に手を振られて、私達は、町を離れた。
ここに着くまでまるで想像していなかった辛い現実を突き付けられ、ズタズタになった心を周りの皆に救われた。
パスカル一家に会い、陽炎の化石を渡してしばらく滞在するだけのつもりが、予想外の事態に想いの外ここでの滞在は長引き、そのおかげで様々な思い出がまた増えた。
悲しいことも体験したが、もう一度…いや、何度でもまたここに来ようと考えていた。
マギーやパスカル達に…そして、この美しい風景に出会うために…
「マルタンさん、体調は大丈夫ですか?」
「ええ…もうなんともありませんよ。」
「でも、以前から何度か倒れてらっしゃるから、大きな町に行ったら一度お医者様にみてもらいましょう。」
「大丈夫ですよ。
きっと、あの時は疲れがたまってただけですから。」
「そう言うなよ。
診てもらって何もなきゃそれで良いんだから。
旅はこれから先もまだまだ続くんだぜ。
医者もいないような旅先で何かあったら困るじゃないか。」
「……そうだな…」
私には、どこかが不調だと言う自覚はなかったが、こういうことは調べてもらわないことにはわからない。
ジャクリーヌが良い例だ。
リュックの言った通り、旅先で倒れ出もしたら…そして、いつものようにすぐに回復しなかったら、クロワやリュックにも迷惑をかけることにもなってしまう。
私達はその後、何事もないままにいくつかの小さな町を通り過ぎた。
やはり、不調さは微塵も感じない。
それからしばらくして、私達はまた新しい町に着いた。
「ここはけっこう大きな町だから、医者もいるだろうな。」
「リュック、あそこに…!」
クロワが指差した先には、診療所の看板があった。
いつものように、皆でパスカル一家の墓に花を手向ける。
(パスカルさん、また会いに来ますからね…)
「またいつでも遊びにおいでよ!
待ってるからね!」
マギー一家に手を振られて、私達は、町を離れた。
ここに着くまでまるで想像していなかった辛い現実を突き付けられ、ズタズタになった心を周りの皆に救われた。
パスカル一家に会い、陽炎の化石を渡してしばらく滞在するだけのつもりが、予想外の事態に想いの外ここでの滞在は長引き、そのおかげで様々な思い出がまた増えた。
悲しいことも体験したが、もう一度…いや、何度でもまたここに来ようと考えていた。
マギーやパスカル達に…そして、この美しい風景に出会うために…
「マルタンさん、体調は大丈夫ですか?」
「ええ…もうなんともありませんよ。」
「でも、以前から何度か倒れてらっしゃるから、大きな町に行ったら一度お医者様にみてもらいましょう。」
「大丈夫ですよ。
きっと、あの時は疲れがたまってただけですから。」
「そう言うなよ。
診てもらって何もなきゃそれで良いんだから。
旅はこれから先もまだまだ続くんだぜ。
医者もいないような旅先で何かあったら困るじゃないか。」
「……そうだな…」
私には、どこかが不調だと言う自覚はなかったが、こういうことは調べてもらわないことにはわからない。
ジャクリーヌが良い例だ。
リュックの言った通り、旅先で倒れ出もしたら…そして、いつものようにすぐに回復しなかったら、クロワやリュックにも迷惑をかけることにもなってしまう。
私達はその後、何事もないままにいくつかの小さな町を通り過ぎた。
やはり、不調さは微塵も感じない。
それからしばらくして、私達はまた新しい町に着いた。
「ここはけっこう大きな町だから、医者もいるだろうな。」
「リュック、あそこに…!」
クロワが指差した先には、診療所の看板があった。
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