深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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決意

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「ルーク…今夜は少しだけにしとけよ。」

 「……わかってるよ。うるさいなぁ…」

ルークの顔色をうかがいながら控えめに諭し、オルジェスはルークのグラスに酒を注ぎこみ、その次に自分のグラスを酒で満たした。
 二人は何も話さず、黙々とグラスを傾ける。



 「……ルーク…気を悪くしないで聞いてくれ。
 最近、おまえなんだか苛々してるみたいだけど…もしかして、ルキティアのこと…
やっぱり忘れられないのか?」

オルジェスは酒の力を借り、先日から気になっていたことをルークに尋ねる。



 「……ルキティア?冗談だろ?僕はあんな女のことなんて最初からなんとも思っちゃいない。
 君の方こそ、まだ忘れられないんじゃないの?」

 「違う、そういう意味じゃない。
ほら……あんなことは初めてだっただろ?
だから、ショックが大きかったんじゃないかって…」

 「……初めてじゃないよ。
 君達は以前、悪魔の情報屋を殺ったじゃないか。
あの時はそりゃあすごく衝撃的だったけど、あれから僕もずいぶんと変わった。
あんなこと、なんてことないさ。
……僕だって……人殺しなんだから……」

ルークの口から飛び出た思いがけない言葉に、オルジェスは思わず息を飲む。



 「ルーク…なにを言ってるんだ。
そりゃあ、俺やベルナールは悪魔を殺したけど…おまえは誰も殺っちゃいない。
ルキティアだって殺ったのは俺だ。おかしなことを言うなよ。」

オルジェスの話を聞くルークの拳が小刻みに震え、次の瞬間、掌でテーブルを叩き付けた。



 「ば…馬鹿にするな!僕だって、殺しくらい出来る…!
それも…殺った相手は……ランディだ!」

 「ま、まさか…!まさか、そんなこと…」

 「本当だ!
あの時…まだルキティアの居所がみつかってなかった時だよ。
 僕は退屈凌ぎに一人で少し先の町に馬車ででかけたんだ。
 君達を待つ間、女とでも遊ぼうと思ってね。
……そしたら、その町で、偶然、ランディに会ったんだ…」

 「ランディに!!」

 「……オルジェス……コージーが……あのコージーが死んだらしいんだ。」

ルークの声は次第に小さくなり、唇がかすかにわななく。
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