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復讐の連鎖

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 「な、なんだって…!!」

 「まさか……」

 三人は、ラングからの思いがけない話を聞き、言葉を失った。



 *



 異変は村に入ってすぐに感じられた。
 三人の姿を見た村人の一人が駆け寄り、村長の所へ早く向かうようにと深刻な顔で告げた。
しかも、おかしなことに屋敷ではなく広場の方へ行くようにと言う。
 三人は、ただならぬ雰囲気を感じ、詳しい事情を尋ねる事もせずに、言われた通り広場へ急いだ。



 「なんだ?あれ…」

 広場には見慣れない小屋が建てられていた。



 「リンクさん!アルグ!!」

ちょうど、そこへ水を汲んだ桶を持ったラングが現れ、三人の姿を見て手の桶を落とした。
だが、彼はそんなことを気に留める様子もない。



 「ラング…何かあったのか?」

アズラエルの腕から降りた二人のリュタンに、ラングは目に涙をいっぱい浮かべて呟いた。



 「お話は中で…」

それは、消え入りそうに小さな声だった。

 中に入ると、ティンガが村人となにやら話をしている所だった。



 「兄さん!アルグ!」

ティンガは驚きのあまり椅子から立ち上がり、気を利かせた村人は早々にその場を立ち去った。
ティンガの表情を見て、三人の胸騒ぎはさらに大きなものに変わった。



 「ティンガ、どうしてこんな所にいるんだ?
 何があった?」

 「兄さん……」

ティンガは、苦しそうに眉をひそめ唇を噛み締めた。



 「どうしたんだ、ティンガ!」

ティンガの足に包帯が巻かれていることに、アズラエルは気が付いた。



 「ティンガ…足をどうかしたのか?」

 「……ええ……実は……先日、屋敷が燃えまして…その時に…」

 「なんだって?屋敷が火事に?
それで、こんな所に小屋を建てたのか…燃えたのは屋敷だけなのか?」

 「……ええ、燃えたのは…うちとその隣の人間用の施設が主で…後はうちの隣のジュンガさんの家の塀が少しだけ…」

ティンガは言葉を選ぶように、ぽつりぽつりと話す。



 「そうだったのか…それは大変だったな。
それで、他の者には怪我はなかったのか?」

リンクのその言葉に、ティンガの表情がにわかに曇った。
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