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「ついに着いたな…」

アズラエルの目の前にサーリックの村ののどかな田園風景が広がった。



「このあたりは全然変わってないな!」

「本当ですね。ここを離れた時とまるで違ってない…!」

「ランディ達、びっくりするかな。」

「そりゃあ、驚くだろうな…」

リュタンを両肩に乗せたアズラエルが田舎道をのんびりと歩いていると、不意に後ろから懐かしい声が聞こえた。



「アズラエルじゃないのか?!」

振り向いた先にいたのは、三人の記憶とは少し違ったランディの姿だった。



「ランディか!」

「来てくれたのか!久しぶりだなぁ…嬉しいぜ!」

ランディは人懐っこい笑顔を浮かべアズラエルの身体を抱き締めた。



「ランディ…おまえ…フケたなぁ…」

「な、なんだと!
俺は、年の割には若いってよく言われるんだぞ!
……っていってもおまえ達はあの時のまんまだな…」

「当たり前だろ、リュタンと悪魔なんだから。」

「おまえは口の悪い所も全然変わってないな。
とにかく、ここじゃなんだから俺ん家にいこうぜ!
今夜は楽しい夜になりそうだな!」

アズラエル達は、ランディの家に向かった。



「おかえりなさい、あなた。
……あら、お客さん?」

「あ…あなた?!…ってことは…」

「紹介するよ、こいつは妻のキャシーだ。」

「えーーーーっ!?」

「それと…こいつにはおまえ達の姿は見えないから、そのつもりでな。」

ランディはリュタン達に小声でそっと囁いた。



「父さん、お帰りなさい。」

キャシーの後ろから少年ともう少し小さな子供が三人顔を出した。




「お…おい…ランディ、あれは…?」

「あぁ、あれは…だな。
俺の子供達だ…もう一人いるけどな。」

「えーーーーーっっ!!」

再び、リュタン達の叫び声がハモった。
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