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本章1 ウォータリア編

No69.忘却の姫31

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 スレイン達は合図に合わせて進軍を開始したのだが辿り着いた場所は罠だらけのトラップハウスの様な森だった。

武道家のプレイヤー
「これはひどいな」

盗賊のプレイヤー
「ああ、そこあぶないから猛毒のトラップ」

武道家のプレイヤー
「あぶな!」

僧侶のプレイヤー
「ほんとに私たちハメられてないわよね?」

スレイン
「そのはずだ」

 トッププレイヤーのギルドメンバーと言えども判定が難しい高度なトラップが敵味方関係なく襲い掛かってくる、これだけの数のトラップを何時の間に設置したのだろか?
 ここを通る確証もないのに事前に設置することなどありえるのだろうか?もしやターゲットは俺達なのかと思い仲間に黒騎士達の現在位置を確認すると間違いなくこちらにむかっているとのことだ、新しいスキルだろうか?

戦士のプレイヤー
「これは下手に動き回ると危険だぞ」

スレイン
「どこか比較的安全なとこはないのか?」

盗賊のプレイヤー
「あそこの街道のとこなら比較的ましかな?」

スレイン
「よし、あそこで迎え撃とう」

 俺達は迎撃の準備をしながら相手の到着を待っているが、キル達の一向に現れてない当初の話では一緒に迎撃してくれるという話だったが……
 すると突如俺達の前方で爆炎が上がった、トラップのボム(爆撃のダメージを与える仕掛け)のよる轟音をきっかけに四方から遠距離攻撃展開されている。

スレイン
「どうやら始まったようだな」

僧侶のプレイヤー
「怖気づいてキル達は逃げたのかと思ったけど」

スレイン
「さあ、こっちにくるぞ!迎撃しろ!」

盗賊のプレイヤー
「あれだけのトラップを喰らってるならチャンスもあらなあ」

武道家のプレイヤー
「その前にやられてたりしてな」

スレイン
「どうやらそんな期待はずれの相手ではないようだ」

数々のトラップをまるで何も無いかのように黒い行進は進んできた

盗賊のプレイヤー
「あああ、トラップ泣かせの集団だこと毒やダメージ系が少し効いてるようだが即死系や麻痺系はほとんどきいてないな」

スレイン
「まあ、しょうがない行くぞ!」

ギルドメンバー
「おおおーーー!」

俺達は黒騎士達を迎撃する為、タンク、近接アタッカー、中距離支援職、回復職、遠距離攻撃職の順番で陣形を組む、オーソドックスな編成だが変則は対人には効果的だが対NPCであればこちらのが断然効率が良いからだ。
中距離支援が牽制攻撃、近距離アタッカー等へ強化スキルをその後に後衛アタッカーが遠距離攻撃、回復職が全体強化をして下地を作り、その後前衛が攻撃を仕掛ける!

武道家プレイヤー
「鳳凰連豪脚!」

スレイン
「ソードマシンガン!」

戦士のプレイヤー
「よっしゃ!スイッチだ!ビルドウォール!」

スィッチというのは近距離攻撃が敵に攻撃を仕掛けたあと、タンク(盾役)が前に出て敵からの反撃を防ぐ行動だ、基本的な戦法だがタイミングなどが難しくうまく行かないと前衛がぐちゃぐちゃになってしまう。

スレイン
「一撃で落ちるなよ」

戦士のプレイヤー
「誰に言ってんだよ!」

 いつも通りスムーズなスィッチだったが相手の繰り出す攻撃を受けたタンクのHPが一瞬で瀕死状態に、

武道家のプレイヤー
「相変わらず恐ろしい破壊力だ」

 黒騎士たちは俺達の攻撃を受けるなり隊列の後方を散開させて横から周り込み横そして後方へ攻撃を仕掛けようとしている。

スレイン
「前回より動きが良いな…隊列を変えて円陣でいくぞ」

 包囲戦用の隊列円陣は円の外側からタンク、近接アタッカー、中距離支援職、遠距離攻撃職、回復職で構成する形で機動力を犠牲に防御力を上げる陣だ。

戦士のプレイヤー
「さて、どうしますか」

スレイン
「きまってんだろ?この状況を楽しもうぜ」




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