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本章1 ウォータリア編

No63.忘却の姫25

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ターニャは呆れた表情でいたが、剣を構えた瞬間まるで獅子様な威圧感を放ち、
俺が焦っているが、トゥシエとヴェールはお構いなしに喧嘩中!

「二人とも!動きにくいから落ち着いて」

トゥシエ
「うっさいわね!こっちは食うか食われるかの戦いなのよ」

ヴェール
「最優先事項なの!」

ターニャ
「バカバカしい最大級の攻撃を馳走してやる…ターニャ式 檄ノ型円止!」

剣を円状に回転させた瞬間まるで台風でも起こったかのような風がターニャの前に現れ俺に向かって凄い風圧を放ち始めた、そして剣を止めた瞬間その風に吸い込まれるかのようにターニャが消えた。
来る!まずいとは思いつつも俺の体で喧嘩する2人によって上手く攻撃ができない。

「二人とも!危ないから」

トゥシエ
「あんなの私ならなんてことはないわよ!」

ヴェール
「私が跳ね返すの!」

「ああ!なら順番に!」

ターニャ
「馬鹿が!」

一瞬で俺の目の前にやって来たターニャが紅蓮の剣を俺に突き刺そうとしてるのが目に入った。
 まるでスローモーションに場面が見える、まさかこれが走馬灯?俺ほんとに死ぬのか!?

トゥシエ&ヴェール
「私の力見せてやる!」

 それは一瞬だった、斬撃が胸を切り裂いたかと 思った瞬間俺の胸の辺りから眩い太陽の様な輝きとどす黒い着物と帯の様な闇が吹きだしそれはターニャへと襲い掛かった。

ターニャ
「これは!」

ターニャが剣でそれをいなそうとするが闇と光はターニャ包みこむように広がり襲い掛かり、一つと塊となって吹っ飛んでいった。

「やったか!」

ヴェール
「私のおかげね!」

トゥシエ
「私よ!」

「鎧も一部崩れかかってるけど、何か修復しだしているな」

トゥシエ
「私の!アンデットの力よ見なさい!」

ヴェール
「ふん!でも私の反射能力のおかげで倒せたのよ」

そんな楽観視しているムードをぶち壊す爆音が聞こえた……
そしてそこには銀色の球体から無傷のターニャが!

ターニャ
「ターニャ式 防ノ型 銀甲」

「えええ!アレでだめなの!」

ターニャ
「今のはよかったが、雑すぎる」

「やばい来るぞ!」

ヴェール
「今度も私が!」

トゥシエ
「いえ!私よ」

ターニャ
「活路を見出したような気持でいるようだが…」

ターニャの体が消えた!と思った次の瞬間俺の目の前に!

ターニャ
「甘いんだよ」

慌てて鎧で再び反射させようとするが……
鎧の隙間を狙って攻撃を当ててくる為、反射が発動しない。

ターニャ
「そんな隙間だらけの鎧では防げるものも防げないだろ」

「ヴェール、トゥシエ!体を隙間なく守ってよ」

ヴェール
「うるさいわね!トゥシエが合わせないのが悪いのよ」

トゥシエ
「そっちががさつなのよ!」

ターニャ
「無様なダンスでも踊ってもらうかターニャ式 疾ノ型 乱挿」

俺達は全くなす術がなく完全に遊ばれた。

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