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亡国古都アルカドア、黒き守護者の動乱編
遠い日の残影2
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「なるほど、これは“食えーぷ”と言うのか」
「あ、いえ、クレー……はい、食えーぷです……」
古代エジプトの人みたいに大きくて目元がクッキリした美形の黒犬青年が、特徴的な立て耳をぴくぴくさせながら臙脂色の瞳を輝かせている。
くっ……か、可愛……いや可愛くない。キュンキュンしてないぞ。してないからな。
クレープを真面目に「食えーぷ」とか言っちゃってるワンコお兄さんにキュンとしては俺の男としての沽券に関わる。でも何故か心臓が止まらない。
こんな……こんなのは、ケモミミ女性達に目を奪われた時以来だ……まさか俺ってば、オッサン達に囲まれ過ぎてケモミミ美形なら男でも良くなっちまったのか……?
いや、そんなはずはない。俺は女性にこそ股間が熱くなるのだ。
絶対に男になどキュンとはしない。これは耳だ。アヌビスみたいな珍しい黒い立て耳のわんこだから、可愛いワンチャンを思い出してキュンキュンしてるだけなのだ。
断じて、断じて俺は男にときめいてなどいないいいいいい!
「んもっ……んぐ、ふまひな……! 果物の汁と、やわやわでほのかに甘くて弾力のある生地がうまい! 昔食べた果物よりうまいのは何故だ……!?」
ぐう……か、かわいい……。
何故俺は、キュンキュンするのをやめられないんだ。やっぱりケモミミか。ケモミミの魔力のせいなのか……熊耳は見慣れたから、クロウ以外には早々キュンとなんてしないぞと思ってたのに……犬耳は想定外すぎるうう。
っていうか多分アレだ。これはきっとギャップ萌えってヤツなんだ。
目の縁がクッキリしてる、いかにも真面目でキッチリしてそうな敵が、クレープという可愛いお菓子でキャッキャしてるのに俺は反応してしまっているんだ。
その姿の後ろに可愛い犬が見えているから、ついときめいてしまうに違いない。
でないとこんな気持ちになるもんか。
俺は男が好きなのではない。これはケモミミのせいなのだ……。
「慌てなくてもたくさん作ってますから、大丈夫ですよ」
「うん……お前はずいぶん良い物を作れるんだなぁ」
言い方がちょっと不器用な感じがして可愛い。
……じゃなくて。空になった皿に、粛々とフルーツソースと果物を巻いたクレープを巻いて乗せてやる。黒い犬のクラウディアは随分クレープが気に入ったらしい。
くそう、イケメンのギャップ萌えってのは厄介だ……俺がやったって絶対誰もキュンとかしないのに。そう言う所に関しては爆発して欲しい。イケメン爆発しろ。
…………って、ひがんでる場合じゃねえ。
せっかく大将のすぐそばに居て、相手の部屋に潜り込めたんだから……なにかの情報をひったくって早く知らせないと。
クラウディアがクレープに夢中になっている内に、周囲を確認しよう。
――――ここは……どうやら謁見の間の奥にある、小さな会議室……というか、国の資料が多く置いてある資料室のような場所っぽいな。
マハさんの私室かと思ったんだが、大人数が座れそうな円卓と、資料っぽい紙束を詰めた棚がいくつかあるだけでベッドはない……というか、なかったっぽい。
今は、部屋の隅……本棚と円卓の間に窮屈そうにして、ベッドが置かれている。
ドアの大きさに合わないけど、たぶんムリヤリ入れたんだろう。
この国の物と同じくベッドは石材だが、しかし色が違っていた。赤だ。赤土か、外の赤い砂を使ったのだろうか。ともかく異質だった。
謁見室の玉座の横にある通路を通って、いくつか扉が有る廊下を通ってここに来たんだけど……それならマハさんの私室があるだろうに、なんでここなんだろう。
女性の部屋だから使いたくなかった……とか……?
「おい、手が止まってるぞ」
「あ、す、すんません」
急かすように言われて、再び俺はクレープ提供マシーンと化す。
なんというか……ホントに色々ナゾなんだよな……クラウディア達の目的もナゾだし、城を乗っ取ったのに自分達が使いやすいようにしないのもナゾだ。それに、未だに外に冒険者を放っておいて、陥落した城で暮らしてるし……。
クラウディアは【悪しき熊の王国を破壊する】みたいなことを言っていたが、本当にそんなことをやる気なんだろうか。
……別に、ドービエル爺ちゃん達は悪い事なんてしてないのに。
………………。
そこを聞ければ……なんとかなるの……かな?
ケシスさんは「オレサマ達も詳しい話は知らない」と言っていた。なら、傭兵を装った俺が「どうしてこんなことを」と問いかけても変じゃないはずだ。
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あの【教導様】という人物は何だか得体が知れなくて、何故か俺は近寄りたいとは思えないし……だったら、もうクラウディアに突っ込むしかない。
チャンスは今だ。
そう決心し、俺は……次のクレープを出すと同時に質問を切り出した。
「あの、クラウディア様……一つ質問してもよろしいでしょうか……」
「なんだ?」
クレープに噛り付く、険のない表情を見ながら俺はごくりと唾を飲み込んだ。
「その……俺達って、この国を倒すために雇われたって言われましたけど……貴方様は、どうしてそのような決心をなさったのでしょうか。……獣人というのは、基本的に人族の事を良く思ってはいないでしょう。それなのに、俺達の手を借りてまで、そうまでして、大国に喧嘩を売るだなんて……」
出来るだけ心配しているような、困惑したような雰囲気を出す。
とはいえ、ほぼ俺の心情そのままだ。マハさん達を困らせて捕えている事は許せないけど、それでも彼……いや、この人の態度を見ていると、荒事を望むような性格には思えない。俺達を気遣うところからしても、そこが解せなかった。
そんな俺の問いを予想していたのか、クラウディアは咀嚼していた物を飲み込むと――水をぐいっと煽って、小さく息を吐いた。
「…………お前達の中には“悪習”と呼ばれる習慣はあるか?」
「え……あ、ええ……そういう言葉は俺達のところにもありますから、そりゃもう今でも数えきれないくらいに……」
程度はさまざまだと思うけど、結構色んなダメ習慣はあるとおもう。
素直に頷いた俺に軽く苦笑して、クラウディアは椅子の背もたれに体を預けた。
「だが、人族の大陸は和平により成立していると聞く。……魔物……いや、今の名はモンスターか……アレの血を持ち闘争を糧にする我々では、成しえない事だ。お前達は人族だからこそ、そういう“群れ”を築けたのだろう。……だが、このベーマスでは違う。聖獣ベーマスの呪いによって、我々は敵であれば親でも犯し、子でも殺して肉を食らう。強き者を生かし高みへ上る世界……それが、この大陸なのだ」
「俺みたいな平和ボケした人族では、とても生きていけそうにないですね……」
正直、この世界の人族の大陸ですら「戦い」と無縁に暮らす人がいるんだもんな。
数百年以上も国同士の戦争が起きていない世界だし、この異世界の人族達……少なくとも俺が旅している大陸では、俺と同じような人が多いはずだ。
そんな人達から見れば、世知辛い世界だなって感じになるだろう。
今のは獣人にとっても悪くない答えだったはず……。
いつ殺られるかドキドキしつつの返答に、リラックスした姿勢のクラウディアはフッと笑って肩を揺らした。
「そう思えるお前達が羨ましい。……きっと、人族であれば……人族のように我々も穏やかな種族であれば……うまく【国家】というものを運用できたのかも知れん」
「クラウディア様……」
「だが、我々は獣だ。獣と言う宿業に苦悶し同時に誇りを持っている。枯れた大地で肉を喰らう種族である以上……その定めは変えられん。例え【国家】を表面上は取り繕えたとしても……いずれ、全てを巻き込み愚かな道をたどる運命なのだ……」
クラウディアの顔が、喋る度にどんどん歪んでいく。
まるでその「愚かな運命」を見て来たかのように憎しみに満ち溢れ、さっきまで子供みたいに顔を綻ばせていた相手とは別人のようだった。
どうして、獣人の【国家】に対してそんな激しい感情を抱くんだろうか。
クロウ達の故郷を潰したい理由は、憎しみがあるからなのか?
壊さなくてはいけない……みたいな感じの言い方だったけど、使命感のような物を持つくらいの理由って、どんなものなんだろうか。
そもそも【国】なんてものの存在を深く考えた事のない俺にとって、この人がどうしてそこまでその巨大なものを憎むのか理解出来なかった。
「愚かな運命って……クラウディア様は、国と言うものに何かを奪われたのですか。だから、獣人には国なんて枠は要らないとこんなことを……?」
目的は分かる。でも、深い理由は今まで分からなかった。
どこか薄っぺらい、真意の分からないただのポスターの文言みたいな言葉も、この人の中の激情とクロウの故郷を憎む理由を繋ぐものなんだろうか。
だとすれば、初対面の時に聞いたありきたり過ぎる目標も、黒い犬のクラウディアにとっては様々な思いを押し隠して他人に分かりやすいよう伝えた言葉になる。
その真意は、うすっぺらに思えた言葉を重くするものなのだろうか。
出来れば、そうであって欲しくない。
他人を捕えるような悪人だったとしても、社会の仕組みそのものを憎むのに充分な過去なんてあってほしくなかった。だけど。
「俺は……大事なものを、大事なもの全てを奪われた……王族に、愛した者達と同じだったはずの奢り高ぶった王族どもに全部奪われたんだ……ッ」
「ッ……!」
目を見開いた俺に臙脂の瞳を向けて、怒りを堪えたような顔で相手は言う。
鼻の付け根に皺を寄せるその顔は、牙を剥く寸前の獣そのものだった。
「だから俺は、国を許さない……国と言う箱に守られ他人を陥れはじめる王族達を、死してなお憎む……呪う……! この滅びた王国と同じ道を辿ろうとする愚かな熊の神獣どもから、箱の中で飼いならされた獣達を解放するのだ……!!」
それが、本当の理由。
【国家】を恨み破壊しようとするのは、王族への憎しみからだったのか。
でも――――
この人は、クロウの血族に何をされたって言うんだ。
ドービエル爺ちゃんもマハさんもクロウも、きっと、バカ正直なカウルノス殿下だってそんな事はしないはずだ。あの人たちは絶対に、誇りにならない戦いはしない。
じゃあ、だとしたらクロウの血族である【二角神熊族】の王族の誰かが、この黒い犬のクラウディアの“大切な人”を奪ったというのか。
だとしたら誰が。なんのために?
それに、そこまで【国家】を恨むクラウディアの憎しみは、ただ王族が愚かだからというだけではないような気がする。
何かもっと。もっと酷い事を、大切な人を失う悲しみと同じくらい絶望するようなことを目の当たりにして……だから、そこまで極端な目標を立てたような……。
根拠はないけど、どうしても国全体を恨むまでの憎しみは、そういう理由も有るような気がしてならなかった。
でも……俺は、クロウの血族の人達の誰かが犯人だなんて思いたくない。
本当に、彼らの内の誰かがクラウディアの大切な人を奪ったんだろうか。
……聞きたくなかったけど、でも聞かずにはいられなかった。
「クラウディア様の大事な人は、その神獣という熊族に殺されたんですか」
相手が出した単語を拾って、無知な人族を装い応える。
そんな俺に、クラウディアは眉間に皺を寄せたままで小さく口を震わせて答えた。
「…………歴史は繰り返す……栄華を極めた国の中枢には、望まずとも必ず裏切り者が出る……俺は、それが許せない……既に【アルクーダ】は栄華の崩壊に片足を踏み入れている。……そんな不完全な【国家】は……獣人に必要ない……!!」
苦しそうな、どこか泣きそうな顔にも思える不安定な相手の表情。
憎しみに満ちているはずのその顔は、何故だか――
俺の中で眠っているだろう、あの小さなクラウディアに似ている気がした。
→
※まだ遅れる感ありやす…
風邪が治るまでもうちょっと待ってね…('、3)_ヽ)_
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