異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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シーレアン街道、旅の恥はかき捨てて編

  パーティーは「みんなで協力する」ことが大事2※

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 目の前で、怖いおじさんが仁王立におうだちしている。
 へたり込んだ俺はその姿を見上げながら、恐る恐る声を出した。

「あの……夕飯…………」
「それより先にやる事があるよね、ツカサ君」

 バッサリと俺の言葉を切って捨てるブラックの笑顔は、とても黒い。
 上機嫌なようでいてそうでない声音が怖すぎる。
 逃げようにも、逃げた後の事を思うと怖くて体が動かなかった。

「う……うぅ……」

 ……馬車に閉じ込められて監視されている時から嫌な予感はしていた。
 今日泊まる場所に到着し、さほど他の馬車から離れていない所に駐車した時には「そんな事はすまい」なんて淡い期待を抱いていたけど……そう思った俺の考えは甘かったようだ。クロウが藍鉄に話をして俺に会わせず帰したのだって、多分今日宣言した事を実行する為なのだろう。

 だけどまさか……まさか本当に、こんな場所で何かしようとしてるのか。

 窓はカーテンで閉じているが、数メートル先にはもう他人が眠るであろう馬車が有る。拷問にしろあまり考えたくない方向のお仕置しおきにしろ、声を出せば絶対に周囲に気付かれてしまうだろう。それだけは避けたい。

 ああ、出来れば普通にお説教とか……そうじゃなけりゃ、殴る蹴るとかの昭和な教育的指導の方でお仕置してくれないだろうか。
 そんな切実な願いを抱きながら目の前のブラックを見るが、相手の目は明らかにギラギラとした獣の如き目をしていてとても怖い。
 その光は、怒りと全く違う感情から来るものであると解っているから、俺は余計に今から自分の身に降りかかるであろう事におびえずにはいられなかった。

「怖い?」

 問いかけられるが、どう答えたらいいのか解らない。
 大柄な男が二人いても寝そべる事が出来る程度に広い馬車の中だが、外に比べると逃げ場は全くない。それでも、両手はいつの間にか相手から逃げようと床に張り付いて動こうとしていた。

 寒くないように床に敷き詰められた絨毯じゅうたんの柔らかな感触が、てのひら全体に伝わる。
 だけどそれに感情を抱く暇もなく、俺はじりじりとブラックに距離を詰められて、座ったままの状態でブラックを見上げる羽目になった。

「やだなあツカサ君たら。僕がツカサ君に酷い事する訳ないじゃないか。そんなに怖がられたら、さすがに僕も悲しくなっちゃうよ?」
「で、でも……えっちなことするんだろ……!? こ、こんな所で……っ」
「解ってるなら話は早いね」
「まっ、ま、まてっ、だからなんでそれがお仕置になるんだよ!」

 再び俺の背後に回り込んでくるブラックに必死に問うが、相手は笑って取り合ってくれない。それどころか、とんでもない事をさらっと言いやがる。

「ははは、本当ツカサ君は自分の事が解ってないなぁ。ツカサ君は男の子だから、殴っても叱っても聞きゃしないじゃないか。だったら恥ずかしい事をさせて、その記憶を忘れられないようにするしかないだろう? ほら、ツカサ君は恥ずかしいエッチが大嫌いだから、丁度良いじゃない」
「っや、だめっ、た、頼むからそう言うのだけはやめろって……!」

 俺の背後に座って、ブラックは胡坐あぐらの上に俺を無理矢理座らせる。
 思わず暴れてしまったが、体格が違い過ぎる相手には俺の抵抗なんて些細ささいな事でしかない。両手を背後に回されると、うるさいと言わんばかりにそのまま布か何かで縛られてしまった。こうなると、もう抵抗も何もできない。

「ブラックっ、なあ、悪かったから……!」
「だーめ。ほらほら、うるさくしてると外の熊公に聞こえちゃうよ」

 言いながら、ブラックは服の上から俺の胸に手を這わせた。
 両手を開いて脇から胸部へ這い寄り、わざと急所を外してその周りをぐるぐると指で撫でる。大きな掌は俺の胸なんて容易に覆ってしまう程なのに、指も掌もかたくなにある一点には触れなかった。
 だけど、何故だか俺は、息が上がってしまっていて。

「んっ……っ、ぅ…………っ」
「あれ? さっきまでヤダヤダって言ってたのに、もう降参かい」
「ち、ちがっ……」
「違うかな? もどかしいんだよね? 僕が、ずっとココに触れないから」

 そう言いながら、ブラックは的確に俺の乳輪の部分をくるくると撫でる。
 だけどそれでも乳首に触れる事は無く、ブラックは俺の胸全体を揉むように手を動かしながら、もどかしいほどゆっくりと乳首にギリギリ届かない所を指で丁寧にこすりあげた。

「っぁ……んっ……ぅ…………うぅ……っ」

 本当なら、そんな所を触られて気持ちいはずが無い。声なんて出ない。
 けど俺はブラックの手によって、胸を性感帯の一つに開発されてしまっていて。
 乳首に一向に触れられないことが辛くてたまらず、俺はいつの間にか腰をわずかに動かし、快楽を得ようと浅ましく両足をり寄せてしまっていた。

「ほら……やっぱりツカサ君の体は素直で可愛いね……。僕に乳首を弄繰いじくり回して欲しくって、たまらずに別の突起を太腿ふとももでぎゅうぎゅう刺激して気持ち良くなろうとしてるじゃないか。本当いやらしい身体だね……」
「ちがっ、違う……っ、違うったらぁ……!」

 なんてこと言ってんだスケベオヤジ、こ、これはそんなんじゃない!
 アンタが変な風に触るから、だからこんな……。

「ふーん? 本当に違うなら、乳首を思いっきりいじめられてもツカサ君はあえがないはずだよね。じゃあ、試してみよっか?」
「んぇっ!? や、ちょ、まって、ち、違うっ!」
「この期に及んでまだ嘘を吐くなんて、本当に君は悪い子だね」

 耳元で、低く渋い声でそう囁かれて――――両胸の乳首を思いきり指で挟まれた瞬間、俺は背筋をビリビリと走るような快楽に、思わず背筋を逸らして口を開いてしまっていた。

「っあぁああ! ひぁっ、や、だめっ、二つとも、だめっや、っうぁああ……!」
「あーあ、こんなに乳首を勃起させて……。布の上からグリグリするだけですぐにエッチな声を出すなんて、ツカサ君ほんとに淫乱になりかけてるんじゃない?」
「ちがっ、やっ、やぁあっ! ちがぅっ、も、や、やらぁ……っ!」
「違わないでしょ。布越しなのにこんなに喘いで……こんなんじゃ、ココも前以上に感じるようになってるんじゃないか?」

 そう言いながら指が下りて行くのは、俺のへそだ。
 既にそこに入り込む指の感触を知っていた俺は、あの内臓を押し込まれるような圧とぞわぞわとした感覚を思い浮かべて、更にぎゅっと足を閉じてしまう。
 胡坐あぐらの上ではそれすら気取られてしまうようで、ブラックはそんな俺の様子に実に楽しそうに忍び笑いを漏らしていた。

「フフッ……クッ……お臍もいじって欲しいのかい……? こんな所でセックスするなんてヤダって顔してたのに、弄られたらすぐに陥落しちゃうんだ」
「っ、う……うぅ……っ」
「あっ、また泣いちゃった? ふ、ふふふっ……本当ツカサ君は可愛いなぁ……。ねえ、許してほしい? こんなんじゃなく、優しくしてほしいのかな?」

 依然として俺の姿を面白がっている背後の男に、俺は必死で頷く。
 例え相手が悪魔だって、この恥ずかしい自分の有様を変えてくれるのなら、もう肯定するくらいどうってことなかった。

 だって、ここにはブラックしかいない。
 俺が騒がないで、ブラックの機嫌を損ねずに良い子にしていたら、ブラックだってちゃんと解ってくれる。恋人だから、最後にはちゃんと俺に優しくしてくれる。
 だから、恥ずかしくても、今は。

「悪かったって反省してる?」
「ぅっ……ぅん……っ、ごめん、なさい……もう、しないから……っ」
「ふふ……良い子だね。だったら……僕の言う事聞いてくれるかな?」

 途端に優しい声になって俺の髪を撫でるブラック。
 髪を梳く穏やかな手つきに嗚咽おえつを漏らしながらも酔う俺は、目を閉じて僅かに頭を動かす。その様を間近で見ているだろうブラックは、また低い声で笑った。

「じゃあ……ズボンと下着を脱がしてあげるから、足を開いてごらん。僕の胡坐をかいた足にひっかけて、恥ずかしい所をあの扉にさらけ出すように……」
「っぇ……そ、そんな……っ」
「言う事、聞けないの?」

 声がまた冷たくなる。
 首筋を舐めるように吐き出される息は熱いが、それでも背後の相手の気配は寒々しい物になったのが解ってしまい、俺は怯えて息を吸った。
 ああ、これじゃ、許して貰えない。
 それがまざまざと思い知らされて、俺は決心を固めた。

 目の前は、馬車の後部。両開きの扉が付いていて、そこを開ければ大きな荷物を楽に入れられるようになっている。
 だから、扉を全開されたら誰かに見られてもおかしくない。
 でも今は、開かれる事は無いはずだ。なら、少しくらい、言うとおりにしても。
 これでブラックに許して貰えるなら……やるしか、ない。

「う……うぅ……っ」

 俺の決心を見抜いたのか、ブラックは器用に手を伸ばして俺のズボンと下着を取り去る。大人しくなすがままになったものの、今まで寝起きしていた場所で淫らな事をするのだと思うと、やはり恥ずかしさが先に立って足が閉じてしまう。
 けれどやらなければ許されないのだと必死に自分を奮い立たせて、俺は片足ずつ足を広げて、ゆっくりと両開きの扉へ見られたくない場所を曝したのだった。

「っ……んっ……」
「恥ずかしい……?」

 耳元で囁くように言われて、必死で頭を縦に動かす。
 もういいよと言われるまでは足を閉じる事が出来ないから、そのくらいでしか「反省しました」と相手に伝える事ができない。
 内心もう許してと思っていたが、ブラックはそんな俺の態度を見て……。

「これからもっと恥ずかしくしてあげるね」

 そんな悪魔のような一言をうそぶき、俺の立てたひざを手でしっかりと固定した。

「うあ!? やっ、な、なに!?」
「ツカサ君は、お仕置されてもおちんちんを半勃ちさせて喜んでるいやらしい子だからね……罰として、みんなに恥ずかしい所を見て貰おうかと思って」
「やっ……ぁ……!? やっ、やだっ、そんなのやだぁっ!」

 腕を縛られ膝を固定されて動けない俺は、それでも逃げ出そうと体を動かす。
 自分の姿がどんなにみっともない物だって、この状況から逃げられるならもう何でも良かった。だけど、非力な俺がブラックの手から逃げられるはずもなく。

「何がイヤ? 誰かに見られちゃうって解ったら、乳首もおちんちんもビンビンに勃たせて喜んでるじゃないか。本当は嬉しいんだろう?」
「やだっ、嬉しくない……っ! ブラック、う、嘘……っ」
「嘘じゃないよ。ほら、扉の前に誰か立ってる……」

 言われて慌てて目の前の扉をみると、カーテン越しに影が見えた。
 誰かが、いる。
 その事に青ざめて嗚咽すら止まった俺に、ブラックは心底楽しそうな声で呟く。

「ああ、扉が開く音がするよ。ツカサ君の恥ずかしい所、全部見られちゃうね」

 ガチャリ、と確かに音がする。
 その音が動き、外からの冷たい空気が一気に馬車の中に入って来たのを知って、俺はボロボロと涙を流しながら体をのけらせた。
 逃げたいのに、逃げられない。
 こんな恥ずかしくて浅ましい姿が、見られてしまう。
 嫌なのに、見られてしまうと思う度に体が熱くなって、自分の中心がびくびくと反応し先走りを撒き散らしてしまって、気が狂いそうだった。
 こんな所、見られると……死んじゃう……!!

「やだっ、や、開けないでっ、やだぁあっ!!」

 扉が、開く。
 人の影が開いた扉の隙間から見えて、その目が、俺を、見……。
 見られて、しまった……?

「あっ、あぁああ……っ!」

 股を開いて見せつけるようにおちんちんを曝け出した俺を、とうとう他人に見られてしまった。恥ずかしい、誰にも見られたくない、こんな姿を。
 そう考えて、自分の中の理性が焼き切れた瞬間――――
 俺は……射精してしまっていた。

「っ、あ゛……あ……ぁああ……っ」
「はっ……あははっ……あはははは! 見られるだけでイッちゃったねえ、とんだ淫乱だ! ツカサ君っ、ははっ、どう? とうとう人に見られて気持ちよくなっちゃう変態になっちゃったけど、ねえ、どんな気持ち?」
「や、っぁ……やだ……っやだぁあぁ……っ!」

 もう、どうすればいいのか、わかんない。
 泣く事しか出来ない。こんな情けない状態で、人に見られて終わった俺に、どうしろって言うんだよ。もうやだ、やだよ、何も考えたくない……!

「ああ、泣かないでツカサ君……ふふっ、大丈夫……ほら、入って来たのは僕達の知ってる奴じゃないか。ツカサ君の淫乱で恥ずかしい姿を見られたからって言っても、相手が熊公だったら平気だろう?」
「うっ、ぅぐっ、ひっく……ぅう……っ、く……く、ろう……っ?」

 嘘。本当に、ほんとにクロウ……?
 バタンと扉を閉める音に釣られてもう一度恐る恐る扉の方を見ると……そこには確かに、クロウが立っていた。
 って、ことは……見られて、ない? クロウ以外には、見られてないのか……?

 涙で歪んだ視界ですがるようにクロウを見上げると、相手は少し難しそうな顔をしながら俺の目の前にひざまずいた。

「くっ、くろぉ」
「おい変態、ちょっとやりすぎだぞ。ツカサが号泣してるじゃないか」
「このくらいしないとツカサ君は反省しないからしょうがないじゃないか。意外と強情っぱりで、自分が悪くないと思ったら絶対曲げないんだぞ、ツカサ君は」
「うぅむ……なら仕方がないか」

 仕方がないかってなんだよ。
 でも前に裸を見られた相手だからか、少しだけ安心して頭が冷静になってくる。そうして俺は改めて自分のあられもない恰好に気付き、また一気に顔が痛くなるほどに熱くなった。だって、い、今の俺の格好って……。

「ぅあっ、や、やだ、クロウ見るなぁ!」
「こらこら、隠したらお仕置にならないでしょ」
「やっ、あっ、ま、まさか、二人ともこうするの前提で……っ」

 水の中にいるような視界で目の前の苦労を見ると、相手は俺をじっと見た後……申し訳なさそうにちょっと目をらした。

「……す、すまん」
「~~~~~~っ」

 な、なんて言ったらいいのか、もうわかんない。
 頭が熱くて、考えがまとまらない。
 ただ相手に無様な姿を見られていると言う事だけが脳内にあって、ゼロになっていた羞恥心がまたじりじりと表れだす。

 なにより、今自分の目の前にある床に飛び散ったモノを見てしまうと、体が勝手に震えてしまいどうしようも出来なかった。
 だって、俺、クロウの目の前で……い、イッちゃった……し……。

「ぅ、うぅうう…………っ」

 やだ、もう、なんでこんな時にまた正気に戻っちゃうんだよ。いっそあそこで頭がバカになってれば、もう恥ずかしい思いなんてしなくて済んだのに。
 そんな後悔をする俺に、何を思ったのかブラックは不思議な事を言いだした。

「ツカサ君、このままじゃ寒くない?」
「ぅえっ?」
「折角だからさ……温めてあげるよ。僕が後ろから……」
「オレが、前から……な……」

 目の前の相手の首が、ごくりという音と共に上下する。
 なんで、と回らない頭でそう思った俺に構わず、クロウは俺の上着を乱暴にめくり上げて脱がしてしまった。そうなると、もう、俺を隠す物は何もなくて。

「あぁ……美味そうだ……」

 クロウの頭が近付いて来て、視界の下に降りる。胸に生暖かい空気が触れたと思ったと同時、じゅる、と音を立てて胸を柔らかい濡れた何かが這う感触がした。
 これ、く、クロウの……っ。

「ツカサ君、ほらこっち向いて」
「んぐっ!? んっ、うむぅっ……!」

 顎を取られて無理矢理横を向かされ、苦しい体勢でブラックにキスをされる。
 胸で感じた生暖かい物体がすぐに口の中に入って来て、久しぶりのその征服されたような感覚に、思わず俺は体を震わせてしまった。

「んっ、んんっ……ふっ、ぅ、んぅっ……っ」

 ブラックに頭がじんじんするほど口内を探られ、縮こまった俺の舌は絡め捕られて存分にすすられる。飲み下せない相手の唾液が口からこぼれて首筋にまで垂れたが、それに気を取られてもすぐにブラックの舌に意識を引き戻されて息も出来ないほどに深くむさぼられた。
 頭が、ぼうっとしてくる。

 でも、あと一歩頭がふやけるという所で、強く乳首を吸われて体が跳ねる。
 少しざらついた舌が、何度も何度も絡んでくる。甘噛みする歯はブラックのものとは全然違っていて、どこか危うくてぞくぞくした。
 それだけでも辛いのに、クロウはもう片方の胸もてのひらで強く揉みしだいて来る。

「んっ……んぐっ、ぅ、ぷはっ……ぁっやっ、うぁあっ……! クロウっ、もっ、だめ……! 胸、もう揉まないで……っ!」

 やっとキスから解放されて必死に息を継ぎながら、途切れ途切れに懇願する。
 その言葉を聞いてやっと胸から顔を離したクロウだったが、今度は大きな両手でまっ平らな左右の胸を掴み、寄せ上げ引っ張るように揉み始めた。

「いっ、だっ……! やだっ、いたいっ、クロウやだってば……っ!」
「何してんのお前」
「いや、ツカサの汗も涙も全部美味いから、もしかしたら揉み続ければちゃんと女のような胸が出て、母乳も飲めるのではないかと思って」
「あー……ありえるな。ツカサ君って男の子なのに、どこもかしこも柔らかいし」
「でっ、でるわけなっ、やだって、クロウ……っ!!」

 揉みあげて引っ張り押し戻す度に、ざらついた掌に乳首が押し潰される。
 胸への痛いくらいの愛撫も感覚がマヒした今の俺には、体に刺激を与える行為にしかならなかった。

 耐え切れずにいつの間にか解放されていた両足を閉じようとすると、ブラックがすぐに気付いて足を大きく開き直す。

「こーら。お仕置だって言ってるのに、まだ解ってないのかなぁツカサ君。ごめんなさいも一回しか言えてないし……許してあげようかなって思ってたけど、これは普通には終われないなあ」
「そ……そんな……っ」

 まだやるのかと顔を歪めた俺に、ブラックは笑って俺の体を軽く持ち上げた。
 その仕草を見て、クロウも膝立ちになり俺の両脇を抱える。膝が地面に付かない状態で固定されたが、何をするのかが解らない。
 だが、一旦解放された事は確かだ。
 痛いくらいに熱を持った顔は、冷たい空気すら気持ちいい。少しの間だけ、その心地良さに目を細めていたが……唐突に首に噛みつかれて、俺は悲鳴を上げた。

「ひあぁっ!? いたっ、やっ……なに、クロウ……っ!?」
「んっ……んぅう……っ、ツカサ……っはぁっ、はっ……つ、ツカサ、つかさっ」

 歯を立てて首筋に噛みつき、クロウは一心不乱によだれを垂らしながら俺の首を舌で何度も何度もなぶる。今までとは違う、乱暴で獣そのものの情動を俺にぶつけて来るクロウに戸惑っていると、尻に冷たい感触が入り込んできた。

「ぅああっ!」
「こっちに集中してよツカサ君。それとも……ツカサ君はココに何もされなくても平気なのかな?」

 そう言いながら、背後からいくつもの指が尻の谷間に入って来て、ねちゃねちゃと音を立てすぼまりを強く押しまくる。
 ソコにブラックのモノを突き立てられる快感を覚えてしまった俺は、それだけでもう腰が細かく震えてしまって力が入らなくなってしまって。

「あっ、あぁああ……っ……そこ、や……やだぁ……っ」
「また嘘ついてる。ほんとツカサ君は意地っ張りなんだから……っ」

 荒く息を吐く声が、笑っている。
 覚えてしまった指の感触が、ひだをなぞってずるりとナカへ入って来た。

 それだけで背筋を反らして高い声を上げる俺に気分を良くしたのか、ブラックはすぐに二本三本を指を増やし、俺の中を液体で潤していく。
 その次の快楽を解ってしまっている俺は、無意識にブラックの指が動く事をもう体全体でよろこんでしまっていた。

「こら、熊公。いつまでも発情してるんじゃないよ。それ以上やったら怒るぞ」
「グッ……ウグ……」

 獣のようなうめき声が、首から聞こえる。やがて熱は離れて行ったが、かわりに首にはジンジンとした痛みが残っていた。

「ツカサ君、ゆっくりと腰を下ろして」
「ふ、ぇ……」

 うながされるままに、腰を落とす。
 尻の谷間にわずかに熱い物が触れたのを感じ、俺はびくりと動きを止めた。
 もしかしなくても、これって。

「今日は、この熊にツカサ君の恥ずかしいイキ顔をしっかりと見て貰おっか」
「やっ、うそっ、うそぉっ……!」
「心配しないで、ツカサ君の出した精液は、全部あの熊が飲んでくれるから……ねっ……!!」

 そう言った瞬間、ブラックは俺の腰を掴んで――――思いきり、俺のナカに太くたくましい熱塊を一気に突き入れた。

「ぁあぁあああっ!!」
「はっ、はは……っ! ツカサ君のお尻、僕のペニスをすんなり受け入れるようになって来たね……! ほら、こんなにやらしい音を立ててるの解る……?」
「いぁっ、やっ、あぁああ、いわなっ、でっ……! やっ、ぁ、っ、うぐっ……んっ、んぅううぅ……っ!」

 縛られたままの俺の腕を掴み存分に下から突き上げて来るブラックに、髪を振り乱して快楽に耐える。だけど、その顔を浅黒い手が抑えて離さない。
 涙でボロボロで喘ぐ俺は、揺らされながら目の前のものをみた。

「うっ、あぁっ、あぁあぁ……っ、はっ、はぁっ、あっあうぅ……っ」

 浅黒い肌の真ん中から突き出る、大きくて、反り返った、赤黒いもの。
 これ……ガチガチに勃起した、クロウの……。

「ツカサ……っ、せめて、お前の顔に射精させてくれ……っ」
「ぅあっ、あぁあ!? やっあ゛っ、まっえ、や、やらっ、まだっ、あ、あぁあ」
「ツカサ君、違うでしょ……っ! くっ、ぁ……っ、ごめんなさいは……!」

 目の前の勃起した大きなモノを、手が扱いている。
 後ろから突かれて、ブラックに抱き締められながら奥をごりごりつかれて、その形を感じながら、俺の視界にはまた別のモノが突きつけられていて。

 なんだ、これ。俺、どうなってんの。

 頭の中がパチパチとはじけるような感じがして、ブラックが与える快感に従順にされて、もう何が何だかわからなくなる。
 涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、俺は自分もみっともなくおっ立てて、目の前に何故か突き付けられている男根に向かって謝った。

「ごめっ、なひゃぃっ、ごえっ、あっ、あぁあ゛っやぁごえんなしゃっ、ひ、っぐ、あっ、ぁああぁあ……っ! も、いぐっ、らえぇ、ごえなじゃひ、もっ、いえあぃいい……っ!」
「は、はははっ! いいよ、ツカサ君っ、許してあげる……ッ!!」
「ウグッ、ウ……ハッ、ハァっ、はっ……つか、さ……ツカサ……!!」

 涙で歪んだ視界の真正面で、何かがビクビクと動いている。
 ナカが掻き回されて、奥まで突かれて、もう、気持ちいい事しか解らなくて。

 俺は言葉になってない喘ぎ声で最後まで「ごめんなさい」と言いながら――――呆気なく、射精した。

「あ゛っ……あっ……あぅ、ぁ……っ」

 強烈な快楽に酔ったまま頭が真っ白になって、気が遠くなる。
 だがその余韻を味わう暇もなく、俺の顔とナカには同時に暖かい液体がどくどくと惜しみなく注がれた。青臭い臭いのそれが何かなんて、もう、俺には解らない。
 羞恥によって疲れ果てた俺は、そのまま体の力が抜けて行くのを感じた。

 もう、だめ……目を、開けるのすら……辛い……。

「……他人が居るってのも……なかなか面白いな……」

 倒れそうになる俺を抱き留めたブラックが、そう言ったような気がしたが……
 俺には、その言葉がどんな意味なのか考える思考も残ってはいなかった。















※3P?もどきは今後もやる予定(順次クロウが調子に乗って混ざる)ですが、
 ちゃんと注意書きを付けるので、これからも読んで頂けると嬉しいです
 (´・ω・`)苦手な方お手数おかけして申し訳ないです……
 3Pもやりますがちゃんと二人だけのズコバコもやっていきますんで
 なにとぞよろしくお願いします……!!(´;ω;`)ウッ
 
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