となりのソータロー

daisysacky

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第4章

   17

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 やはり、目の前に先生が立つと、緊張してしまう…
鬼のタカナシというあだ名も、あながちウソではなさそうだ。
「悪かったな、呼び出して」
開口一番に、先生がそう言うと、
「時間もないし、ササッと済ませようか」
高梨先生は、指導室の部屋の鍵を開けた。

 進路指導室には、大きな棚があり、たくさんの赤本…各大学の問題集
とか、資料が所狭しと並んでいる。
ホワイトボードには、何やら紙が貼られているし、パソコンも数台
並んでいる。
その雰囲気に圧倒されて、立ちすくむ宗太郎に向かい、
「今朝のことだが…」
椅子に座ると、早速先生は切り出す。
「あっ、はい」
ピシリと座り直すと、宗太郎は先生の顔を見つめる。
「キミ…高柳君に、何か弱みを握られているとか、イジメられているとか、
 そんなことはないよね?」
先生は、まっすぐに視線を、宗太郎に向ける。
 今朝はとても、普通に挨拶しているようには、見えなかった…と思う。
高梨先生も、教師としては、ベテランの域に達しているので、
多少離れていても、それくらいの見分けは、つく自信がある。

「あっ、そんなことはないです」
 宗太郎はあわてて、否定する。
(まさか、スパイしろ、と言われたなどと…先生には、打ち明けられないよ…)
そう思うのだが…
もっとも、いよいよまずいことにでもなったら、さすがに先生に相談する
つもりではあった。
だが、今はその時期ではない、とそう思う。
「本当に、そうなのか?」
 まだ先生は、疑いのまなざしを向ける。
「誰かを、かばってはいないか?本当に、大丈夫なのか?」
 まさか、自分のカンが、外れたのか?
 それなら、それでいいのだが…
高梨先生は、さらに宗太郎の目の奥をのぞき込むようにした。
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