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第一部 第二章
四十九話
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「お前はそっちの棚を調べろ」
「了解っす」
資料は全く整頓がされていない状態で、シスターも何処に何があるのか分からないと言っていた。
ハルトと手分けして探しているが、
寄付の記録に孤児院関連の資料など、余計なものしか見つからない。
「ん? これは――」
ハラりと、本の中から一枚の肖像画が落ちた。
そこには真っ赤な瞳の双子が描かれていて、背景には血塗られたように真っ赤な教会がある。
二人の双子は向き合って、ヒビが入った地面の上で魔術のようなものを用いて戦っている。
「創世神話・・・」
肖像画が挟まれていた本を開き、目を通す。
【創世神話・回顧録】
天が大地を創造し、生命が誕生した。同時に、悪しき存在が大地を支配する。
天界の主は地上へ干渉する術を持たない。二人の遣いを地上へ送った。
遣いの一人は人々に希望を与える光となり、もう一方の遣いは安寧を与える闇となった。
救世の双子は、四人の人間に出会った。偉大なる天の導きによって、行動を共にする。
希望と浄化、光を司る遣いは魔物を退けた。
安寧と秩序、闇を司る遣いは魔物を北の森へ封じ、人々に安寧をもたらした。
人々は偉大なる天へ信仰を捧げた。
人々の祈りを受け取った救世の双子は、天を代行し、その願いを叶える存在となった。
醜い欲望を持つ願いを受けた。闇を司る遣いは人々の闇に惹かれ、その願いに応えた。
世の秩序を乱した闇の遣いは、堕天した。
闇の遣いは人々の欲望に染まり、唯一の天の代行者になることを望んだ。
光の遣いと闇の遣いの激しい争いが始まる。
四十九日に及ぶ争いにより、大地は二つに分断され、天から真っ赤な雨が降り注いだ。
光の遣いは自らの肉体を代償に、闇の遣いを永い檻の中へ封印した。
四人の追随者は光の遣いの命を受け、四つの地を守護することを誓った。
四つの線が交わる場所に深い闇が封印され、光の遣いはその地に城を建てるよう命じた。
光の遣いによって創造された新たな代行者は、広大な土地の主となり封印を守る鍵となるであろう。
「お前はそっちの棚を調べろ」
「了解っす」
資料は全く整頓がされていない状態で、シスターも何処に何があるのか分からないと言っていた。
ハルトと手分けして探しているが、
寄付の記録に孤児院関連の資料など、余計なものしか見つからない。
「ん? これは――」
ハラりと、本の中から一枚の肖像画が落ちた。
そこには真っ赤な瞳の双子が描かれていて、背景には血塗られたように真っ赤な教会がある。
二人の双子は向き合って、ヒビが入った地面の上で魔術のようなものを用いて戦っている。
「創世神話・・・」
肖像画が挟まれていた本を開き、目を通す。
【創世神話・回顧録】
天が大地を創造し、生命が誕生した。同時に、悪しき存在が大地を支配する。
天界の主は地上へ干渉する術を持たない。二人の遣いを地上へ送った。
遣いの一人は人々に希望を与える光となり、もう一方の遣いは安寧を与える闇となった。
救世の双子は、四人の人間に出会った。偉大なる天の導きによって、行動を共にする。
希望と浄化、光を司る遣いは魔物を退けた。
安寧と秩序、闇を司る遣いは魔物を北の森へ封じ、人々に安寧をもたらした。
人々は偉大なる天へ信仰を捧げた。
人々の祈りを受け取った救世の双子は、天を代行し、その願いを叶える存在となった。
醜い欲望を持つ願いを受けた。闇を司る遣いは人々の闇に惹かれ、その願いに応えた。
世の秩序を乱した闇の遣いは、堕天した。
闇の遣いは人々の欲望に染まり、唯一の天の代行者になることを望んだ。
光の遣いと闇の遣いの激しい争いが始まる。
四十九日に及ぶ争いにより、大地は二つに分断され、天から真っ赤な雨が降り注いだ。
光の遣いは自らの肉体を代償に、闇の遣いを永い檻の中へ封印した。
四人の追随者は光の遣いの命を受け、四つの地を守護することを誓った。
四つの線が交わる場所に深い闇が封印され、光の遣いはその地に城を建てるよう命じた。
光の遣いによって創造された新たな代行者は、広大な土地の主となり封印を守る鍵となるであろう。
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