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第13章:お祭りの日
21話:古々の正体
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「……いや、だって振々さんも古々さんも、名前が訓読みだと『ふるふる』になるし、フルフルってほら、燃える蛇の尻尾に、コウモリのような翼がある牡鹿じゃないですか。しかも、フルフルは雷を操るっていうし……っていうか、むしろそのもの?」
『裕也じゃなくて、素華ちゃんに正体を見破られるとはねぇ……ちょっと予想外だったわ』
素華が2柱とフルフルの特徴の共通点を指摘すると、どうやら事実であるらしい。何だか目が泳いでいる。
「……え?」
明らかに様子がおかしい古々の態度に、裕也も素っ頓狂な顔をするしかなかったのである。
神社にいるときの彼女は巫女服をまとい、尻尾は三本という出で立ちなのだが、神社の外では真っ黒い服に、コウモリのような翼。燃え盛る蛇の尾を持つ鹿である。なぜそんな見た目になるのか? もしくは、そんな見た目の妖怪の類でもいるのだろうかと、裕也も思い出した時に気まぐれに調べていた。
最初は鵺(ぬえ)のたぐいかとも考えたが、鵺はそもそも顔が猿である。蛇の尾を持つという点では一緒だが、亜種や変種というには少し苦しい気もする。最も、妖怪なんてものはそんな亜種がいたとしても全く不思議ではないのだが。
以津真天(いつまで)という妖怪のたぐいというのも考えたが、あれは怪鳥と呼ばれるたぐいの妖怪ではあるものの、顔は人間の顔と言われており、こっちも鹿の顔を持つ古々とはちょっと違う。しかし、答えはどうやら日本の妖怪ではなく、西洋の悪魔であったということらしい。わかるかそんなもん!
『あらー、バレちゃった』
「いや、悪魔だって言われて否定しねぇのかよ……ってかお前、前々からただの神使じゃないとは思ってたが、正体は悪魔だったのか!?」
あっけらかんとした古々の態度に裕也は驚いた顔をしている。
「え、神使が、悪魔なんですか? どういうことですか?」
真由美はまだ状況を把握しきれていない。知り合ったばかりの神使……人知を超えた存在そのものですら驚愕なのに、さらにそれがいきなり悪魔だと指摘されればそういう状況にもなるか。
『裕也じゃなくて、素華ちゃんに正体を見破られるとはねぇ……ちょっと予想外だったわ』
素華が2柱とフルフルの特徴の共通点を指摘すると、どうやら事実であるらしい。何だか目が泳いでいる。
「……え?」
明らかに様子がおかしい古々の態度に、裕也も素っ頓狂な顔をするしかなかったのである。
神社にいるときの彼女は巫女服をまとい、尻尾は三本という出で立ちなのだが、神社の外では真っ黒い服に、コウモリのような翼。燃え盛る蛇の尾を持つ鹿である。なぜそんな見た目になるのか? もしくは、そんな見た目の妖怪の類でもいるのだろうかと、裕也も思い出した時に気まぐれに調べていた。
最初は鵺(ぬえ)のたぐいかとも考えたが、鵺はそもそも顔が猿である。蛇の尾を持つという点では一緒だが、亜種や変種というには少し苦しい気もする。最も、妖怪なんてものはそんな亜種がいたとしても全く不思議ではないのだが。
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