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土竜の街は・・・?(第8話)
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エルフの女性は、名をセラといった。話を聞いてみると、どうやら彼女は晶たちと同じ大樹の出身者のようで、今日はたまたま別の街から魔力結晶の研究のために立ち寄ったらしい。若い才媛といった感じのエルフの女性だった。
「魔力結晶の研究とな・・・?」
魔女の性なのか、モリガンがさっそく興味を示した。
「まあ、研究といっても、主に測定とかそういうのばかりだけどね。魔力結晶が損壊したりしないように、定期的に測定して状態を記録しておく必要があるんだよ」
「なるほどな。魔力結晶が砕けたりしたら、膨大な魔力が噴出して街に甚大な被害を与えることになりかねないからのう。それは大事な仕事じゃ」
魔力結晶は、エネルギー源としてはかなり有効なものの、その蓄えられている魔力の量が膨大なため、ひとたび異常が生じれば、過酷事故にもつながりかねない。よって、その状態を定期的に観察し、保全する必要がある。どうやら、彼女はそのための研究者といったところだった。
「あたしも地下世界には何度か足を運んでいるけどね。地下世界で大樹の出身者と出会うのは、何年ぶりかな」
セラは、竹を割ったようなさばさばした性格で、どちらかというと薬師寺咲那に近い雰囲気の女性だった。もし、二人が出会うことがあれば結構気が合いそうである。少なくとも、会話してみた限りでは、とても研究肌の人間には思えなかった。
「やはり、今までも魔力結晶のことで地下世界を訪れていたんですか?」
このセラという女性に少し興味が出てきたので、晶はこれまでのことを少し尋ねてみることにした。
「それ以外にもいろいろとあるよ。まあ、専門分野は確かに魔力結晶なんだけど、魔力を供給するための配管やら建物の構造やら街の作りやら、色々と把握しなきゃいけないからさ。建築工学的なこともやらなきゃいけないんだ」
「へえ・・・」
建築畑の知識もあるらしい。ますます興味が出てきた。
「まあ、そんなわけで、建物や街の作りを把握するついでに、現地の観光もしているよ。建物の作り自体は大樹のものと近いのが多いけど、街の作り自体はやっぱし違うからねぇ」
「大樹の葉の区域とは全然作りが違いますよね。ただ、やはり内部にあるという意味では、枝の区域にある街と構造は似ているのかもしれませんが」
「なるほどねぇ。言われてみれば、大樹内部の街と葉っぱの上にある町とでは、確かに違うかもしれないねぇ」
「葉っぱには基本的に天蓋や外壁がありませんからねぇ。上部や周囲を覆うものがあるかどうかで、だいぶ街の作りも違ってくるでしょう」
晶とセラは、モリガン達をそっちのけで会話に花を咲かせた。
「こりゃ、当分かかりそうじゃのう」
「そうだねぇ、晶君ってば、自分の好きなことになると止まらなくなる性格だから」
「ニャるほどニャー」
モリガン達は、しばらくの間、二人の会話に耳を傾けることにした。もっとも、二人の会話の中に、専門的な用語がしばしば出てくるので、魔女のモリガン以外は話についていけなくなる場面もあったがー。
「魔力結晶の研究とな・・・?」
魔女の性なのか、モリガンがさっそく興味を示した。
「まあ、研究といっても、主に測定とかそういうのばかりだけどね。魔力結晶が損壊したりしないように、定期的に測定して状態を記録しておく必要があるんだよ」
「なるほどな。魔力結晶が砕けたりしたら、膨大な魔力が噴出して街に甚大な被害を与えることになりかねないからのう。それは大事な仕事じゃ」
魔力結晶は、エネルギー源としてはかなり有効なものの、その蓄えられている魔力の量が膨大なため、ひとたび異常が生じれば、過酷事故にもつながりかねない。よって、その状態を定期的に観察し、保全する必要がある。どうやら、彼女はそのための研究者といったところだった。
「あたしも地下世界には何度か足を運んでいるけどね。地下世界で大樹の出身者と出会うのは、何年ぶりかな」
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「やはり、今までも魔力結晶のことで地下世界を訪れていたんですか?」
このセラという女性に少し興味が出てきたので、晶はこれまでのことを少し尋ねてみることにした。
「それ以外にもいろいろとあるよ。まあ、専門分野は確かに魔力結晶なんだけど、魔力を供給するための配管やら建物の構造やら街の作りやら、色々と把握しなきゃいけないからさ。建築工学的なこともやらなきゃいけないんだ」
「へえ・・・」
建築畑の知識もあるらしい。ますます興味が出てきた。
「まあ、そんなわけで、建物や街の作りを把握するついでに、現地の観光もしているよ。建物の作り自体は大樹のものと近いのが多いけど、街の作り自体はやっぱし違うからねぇ」
「大樹の葉の区域とは全然作りが違いますよね。ただ、やはり内部にあるという意味では、枝の区域にある街と構造は似ているのかもしれませんが」
「なるほどねぇ。言われてみれば、大樹内部の街と葉っぱの上にある町とでは、確かに違うかもしれないねぇ」
「葉っぱには基本的に天蓋や外壁がありませんからねぇ。上部や周囲を覆うものがあるかどうかで、だいぶ街の作りも違ってくるでしょう」
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「こりゃ、当分かかりそうじゃのう」
「そうだねぇ、晶君ってば、自分の好きなことになると止まらなくなる性格だから」
「ニャるほどニャー」
モリガン達は、しばらくの間、二人の会話に耳を傾けることにした。もっとも、二人の会話の中に、専門的な用語がしばしば出てくるので、魔女のモリガン以外は話についていけなくなる場面もあったがー。
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