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第一章 新たな問題はハーレムの増員?

第三話 女の子はたくましい(3)

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「ヴァンパイアと吸血鬼」それぞれ別の理。そう伝えられたよ。
聴いて言葉を失くした。もちろん当事者の訴えだから異論ない。

 元の意味から日本語に訳された。それが問題じゃないのかな。
「どっちでもよくね?」おバカだ。永依は短い一言で済ませる。


 古の時代から吸血鬼は民話や伝説に登場する。命の根源である
ヒトの生血が栄養だ。永遠を生きる存在として不死と呼ばれた。

 生と死の狭間に存在する何かとされたのかな。不死者の王だ。
ヴァンパイアのイメージが中世ヨーロッパ。伝承ルーツなのか?

 居場所を変えるたび名を変える美女だ。もちろん名無しさん。

「んーヴァンパイアなら逆さ読みで? いいよねアイちゃん!」
 毎回になる強引な名づけ……永依だ。美女の呼称が決定する。

 フィッシュオンで揃って全員驚きの真実。過酷な内容だった。


 美女も忘れたはるか過去……宇宙の果てから。地球を訪問した
ヴァンパイア。始祖になる存在らしい。SFとか漫画みたいだ。

 目的も一つ。この地球を観測することが使命なんだ。いつしか
母星の連絡も途絶えた。メンバー間での内紛が発生したらしい。

 収束する時期には生存者も激減。気づけば孤高の存在だった。
人の生血じゃない。生体エネルギーとしての吸収で生きのびる。

 求めた結果か引きよせられたかもわからない。偶然の出逢い。
誕生するダンジョンがヴァンパイアの星にかつて存在した事実。

 モンスターの討伐はエネルギー。栄養源に吸収できたらしい。
まさかだけど人型。進化できた状況はココと同じかもしれない。


 だがしかしのヴァンパイア。別のルーツであれヒントになる。

 いきなり世界に現れたダンジョン。創造者である誰かの目的は
判明していない。モンスターの存在に授けられたスキルの意味。

 ダンジョンは人類を進化させるため創造された可能性もある。

「改めてになりますが。今後はアイさんと呼ばせてもらいます。
ダンジョンに出現するモンスター。あれは血肉のない存在です」

「ケイジくん。説明が難しい……生命と魂。その理の問題よね。
この星に生まれたダンジョンは異次元。異なる空間にある……」


 アイさんの知識と経験。概念の説明も人には……難解すぎた。
理解が難しい。それでも感覚と雰囲気。なんとなくは伝わった。

「異世界を構成するのが魔素」異世界に由来した。魔素らしい。

 昔からSFやアニメ好き。これに多様な読書歴が知識になる。
現実として理解や判断することは難しい。概念とか魂の問題だ。

 多次元論を理解する必要ないらしい。生命と魂の問題かもね。

 ダンジョンで出現するモンスターは生命のないエネルギー体。
生物と異なる理に血肉もない。ダンジョンでリアルに体感した。


 それと魔法と呼ぶべき概念。ダンジョンには実在するらしい。

 根源を理解して応用することだ。実現可能らしい。アイさんが
使用する「結界」も生体エネルギーの応用。異空間を実現した。

 それにプラスして驚きだ。美里や鈴音の出身になる一族たち。
古来から継承された秘儀。表向きには地球に存在しない概念だ。

 政府に関係すると理解していた。閣下も昔からの知己なんだ。
嫁になる資格がある。そんなつぶやきは……すべてが謎だった。


 こんなに世界は謎に満ちていた。普通なら理解できない状況。
それ自体現実社会に混乱をもたらさない。そんな配慮らしいよ。

 どこで間違ったんだろう。悩みながらもそれなりに前向きだ。
まきこまれた現状わからない。新たな何かを発見する悦びかな。

 もしかすると目に見えないから気づかなかった。それだけか?

 異世界が傍で存在しても特殊な視点がないと意識もできない。
誰もが訪問できる世界じゃないから。理解されないだけなんだ。

 右足を失くしてから障がい者。そう世間が受けとめる存在だ。
障がいは現状三つに区分されている。完治がないから障がいだ。


 そのなかでも身体障がい。誰もが理解する最も身近な存在だ。
重度障がい。そう判断されるため五体どこかが欠如されている。

 知的障がいは明確なルールに則って判定されている。理論的に
一番難しいのかな。目に映る世界が健常者と異なる状態にある。

 精神障がい。こちらも急に増加している存在とよく耳にする。
もちろん原因も完全に解明されない。投薬と治療で改善できる。


 誰にも見えない何かに囚われる状態。それが障がいならば……
その状態が正常かそうでないのか。見極められるのは誰なんだ。

 誰でも見える脅威……その代表格がダンジョンかもしれない。
だがしかし目に見えて理解できない。そんな存在なんだろうね。
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