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第6章:作られた生命
第60話:セラフィの能力
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僕は移民団に加わった子供たちには、のびのびと趣味に向かってほしいと思っている。
新たに加わったセラフィに対しても同じ気持ちで、彼女がやりたいと思う事をさせてあげたい。
まだ来たばかりで何も分からないセラフィを、アイオが艦内見学に行こうと誘っている。
ドレスでは艦内を歩きづらいだろうと察した侍女たちが、膝より少し下くらいの長さのワンピースを作ってくれた。
なかなか気が利くアンドロイドたちだ。
裾を踏む心配が無くなったセラフィは、楽しそうに艦内見学に出かけているよ。
宇宙船アルビレオ号
艦長トオヤ・ユージアライトの日記より
「アイオは私と同じ人工生命体なの?」
「そうですよ」
「アイオはどんな事が好き?」
「トオヤの傍にいる事が好きですよ」
「私も、同じ。トオヤの傍にいるのが好き」
金色の長い髪の美少女セラフィと、銀色の長い髪の美少年アイオ。
まるで男女の双子のように、背格好が似ている2人。
艦長室まで歩いてくると、そこで日記を書いていたトオヤに呼びかけて左右から抱きついた。
「トオヤ! だ~いすき!」
「トオヤ、愛してます」
「これは、地球の古い言葉で『両手に花』っていうのかな?」
抱きつかれたトオヤは、少し照れつつそんな事を言う。
セラフィの事は娘のように思っているが、アイオの事はパートナーと思っている。
最近ではアイオが恋人のように「愛」を囁くようになっていた。
「トオヤ、私もアルビレオの端末になりたい」
「それって、なれるもの?」
「セラフィのスペックなら、探索用端末として活躍出来ますよ」
王家の愛玩用として作られたセラフィは、いざとなれば主人を護れるような能力を与えられていた。
その能力は護身術の他に情報収集や探知に優れていて、フィリウス殿下はセラフィを隠密として使うつもりだったのだろうと推測された。
「では、セラフィを端末として登録・設定しますね」
「はーい」
アイオはセラフィをリクライニングシートに座らせて、背もたれを倒して横たわらせた。
セラフィは素直に従っていて、目を閉じて大人しくしている。
頭部にケーブルが繋がる環が取り付けられ、アルビレオからのアクセスが始まった。
探索用端末・新規登録
名前:セラフィ
種別:人工生命体
性別:女
年齢:0歳 ※見た目の年齢は15歳前後
能力:情報処理、探知、防衛面に優れる
「登録完了しました」
「よろしくね、アルビレオ」
アイオが完了を告げると、セラフィは目を閉じたままアルビレオに声をかける。
セラフィが端末となった事で、アルビレオの情報収集源はトオヤを含めて3つになった。
新たに加わったセラフィに対しても同じ気持ちで、彼女がやりたいと思う事をさせてあげたい。
まだ来たばかりで何も分からないセラフィを、アイオが艦内見学に行こうと誘っている。
ドレスでは艦内を歩きづらいだろうと察した侍女たちが、膝より少し下くらいの長さのワンピースを作ってくれた。
なかなか気が利くアンドロイドたちだ。
裾を踏む心配が無くなったセラフィは、楽しそうに艦内見学に出かけているよ。
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「そうですよ」
「アイオはどんな事が好き?」
「トオヤの傍にいる事が好きですよ」
「私も、同じ。トオヤの傍にいるのが好き」
金色の長い髪の美少女セラフィと、銀色の長い髪の美少年アイオ。
まるで男女の双子のように、背格好が似ている2人。
艦長室まで歩いてくると、そこで日記を書いていたトオヤに呼びかけて左右から抱きついた。
「トオヤ! だ~いすき!」
「トオヤ、愛してます」
「これは、地球の古い言葉で『両手に花』っていうのかな?」
抱きつかれたトオヤは、少し照れつつそんな事を言う。
セラフィの事は娘のように思っているが、アイオの事はパートナーと思っている。
最近ではアイオが恋人のように「愛」を囁くようになっていた。
「トオヤ、私もアルビレオの端末になりたい」
「それって、なれるもの?」
「セラフィのスペックなら、探索用端末として活躍出来ますよ」
王家の愛玩用として作られたセラフィは、いざとなれば主人を護れるような能力を与えられていた。
その能力は護身術の他に情報収集や探知に優れていて、フィリウス殿下はセラフィを隠密として使うつもりだったのだろうと推測された。
「では、セラフィを端末として登録・設定しますね」
「はーい」
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頭部にケーブルが繋がる環が取り付けられ、アルビレオからのアクセスが始まった。
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名前:セラフィ
種別:人工生命体
性別:女
年齢:0歳 ※見た目の年齢は15歳前後
能力:情報処理、探知、防衛面に優れる
「登録完了しました」
「よろしくね、アルビレオ」
アイオが完了を告げると、セラフィは目を閉じたままアルビレオに声をかける。
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