9 / 86
終わりと出会い
少年との生活2
しおりを挟む
長い間ここに留まる訳にもいかないよな~いつまた魔物が襲ってくるかわからないし、この子の様子を見た感じだと歩いたりは手を引っぱればするみたいだしこの子が歩けるうちに、安全な街に移った方が良いわよね。
装備の状況と少年の状態を考えながら、移動した方が良いという結論に至ると移動するための準備をシオンは始めた。リュックからすり鉢とすりこぎ棒、鍋と採取した薬草を取り出し焚火に火をつけ鍋を吊るし水を入れ薬を作る準備をした。
さて、まずは傷薬を作りますか・・この子のけがの治療に使ったから少なくなったし有って無駄な物じゃないしね。
セツ草を取り出し、布の上に置き手をかざし「乾燥」と呟き魔法を発動させると熱気がセツ草に当たり見る見るうちに水分が抜け乾燥する。
よしこれぐらいで大丈夫ね
セツ草を手に取り、状態を確かめるとすり鉢にセツ草を入れゴリゴリと音を立てながらすり潰し始めた。少しの間すり潰しているとセツ草は、粉状になりサラサラとしてきた。粉状になったセツ草を水を入れ沸かしておいた鍋に入れ煮詰め始めた。煮詰め緑色に水が変わるとそこに、アブナタから作られた油を入れかき混ぜ火を止めた。
あとは、冷めるのを待つだけね。本当なら蜜蝋があるといいんだけど仕方ないか。
少し冷めた軟膏を機の容器に入れ、冷ますためにふたを閉めず置いておき次の薬を作る準備を始めた。ダツ草を取り出し洗った鍋に浄化した水を入れ火にかけると、ダツ草を入れ沸かし始めた。水が沸いた後、少しの間煮込み続け葉から色素が溶け出し薄い水色になり始めたところで火を止め冷めるのを待った後にガラス瓶に入れ蓋をした。
これで使った薬は補充出来たわね。
薬の出来に満足そうに、頷き薬をしまうともう日は落ちかけ、夕暮れとなっていた。
あら?もうこんな時間なのか集中しすぎちゃったな・・・それにしても、この子あれから全く動きが無かったな~
薬を作るために出した道具を洗いしまいながら少年の様子を横目で見て、動かない少年を心配になりながら夕飯の準備を始める。
「水が無くなっちゃったから、水を汲んでくるわね」
少年に話しかけ井戸に向かい水を汲んで帰ってくると、少年の姿がそこには無かった。シオンは少年が居なくなっていることに驚き、慌てた様子で少年を探すために走り出す。
何処に行っちゃったのかな!?もしも魔物に会ったらあの状態じゃ殺されちゃうっ。帰ってくるときの道には見えなかったらから森の方に行っちゃったのかな!?
身体強化を使いながら、少年を探すために森へ走っていくと朝と同じ様に茂みで佇む少年を見つけた。良かったと一息つこうとした所で、少年の左前方5mほどにある茂みがカサッと音を立てて揺れた。
まずいっ!!!
少年のもとに全速力で走りだし、近づいてくる茂みの揺れを確認しながら少年の後ろまで駆け付け少年の手を引こうとしたところで茂みからゴブリンが4匹飛びかかったきた。シオンは少年を抱え込むようにして村の方向に転がり姿勢をすぐに体制を整え少年を抱え村に走り出した。ゴブリンが後ろから追ってきている気配を感じ後ろを振り向き、下品な笑顔を浮かべたゴブリンが追ってくるのを見ると振り切れないと判断したシオンは崩れた家屋の陰に少年を隠し、杖を構えゴブリンと向き合う。
まだ少し距離があることを確認するとシオンは杖に魔力を集中させ、先頭を走っているゴブリンに狙いを定め「ファイア」を放つ。
女であることと逃げた姿を見ていたゴブリンは反撃が来ると、予想しておらず自分に向かってくる火の玉に反応することが出来ず直撃した。先頭を走っていたゴブリンは吹き飛び動かなくなったが残りのゴブリン3匹がシオンに迫り来る。
シオンは迫り来るゴブリンの足を止めるために、土魔法「アースダウン」をゴブリンの前方に発動させ幅1m横5m深さ3mほどの亀裂を作った。ゴブリンは目の前に現れた亀裂に驚きながら、ジャンプして飛び越えたが飛び越えた先にシオンは土魔法「アースニードル」を発動させゴブリンを2匹串刺しにした。残り1匹はアースニードルを踏み場にし、シオンに飛び掛かったが飛び越えることを予想していたシオンが準備をしていた「ファイア」によって撃ち落され地面に墜ちた。4匹のゴブリンを撃退したシオンは、警戒を怠ることなく倒れたゴブリンに近づきダガーで頭を刺しとどめを刺していった。最初に倒したゴブリンに近づきとどめを刺そうとすると、ゴブリンが起き上がりシオンに襲い掛かろうとしたがシオンは動じることなく起き上がったゴブリンの頭を刺した。
ふ~終わったかな 森から新たな魔物が出てきそうな気配はないし。さっさと死体を燃やしてあの子の安全を確認しなきゃ
死体を燃やし、土魔法を解除し元の地面に戻すと急いで少年のもとに向かった。少年を隠した家屋の陰に行くと少年は変わらない様子で立っていた。
「良かった・・・怪我もないみたいね。にしても、こんなことが起こっても反応が無いって逆に凄いわね・・・」
少年の様子を確認したあと、シオンは呆れたような悲しいような表情でつぶやいた。
「さて、とんだ災難があったけど夕食にしましょ。お腹すいたでしょ?」
少年に浄化をかけ、手を引き歩き始めた。
装備の状況と少年の状態を考えながら、移動した方が良いという結論に至ると移動するための準備をシオンは始めた。リュックからすり鉢とすりこぎ棒、鍋と採取した薬草を取り出し焚火に火をつけ鍋を吊るし水を入れ薬を作る準備をした。
さて、まずは傷薬を作りますか・・この子のけがの治療に使ったから少なくなったし有って無駄な物じゃないしね。
セツ草を取り出し、布の上に置き手をかざし「乾燥」と呟き魔法を発動させると熱気がセツ草に当たり見る見るうちに水分が抜け乾燥する。
よしこれぐらいで大丈夫ね
セツ草を手に取り、状態を確かめるとすり鉢にセツ草を入れゴリゴリと音を立てながらすり潰し始めた。少しの間すり潰しているとセツ草は、粉状になりサラサラとしてきた。粉状になったセツ草を水を入れ沸かしておいた鍋に入れ煮詰め始めた。煮詰め緑色に水が変わるとそこに、アブナタから作られた油を入れかき混ぜ火を止めた。
あとは、冷めるのを待つだけね。本当なら蜜蝋があるといいんだけど仕方ないか。
少し冷めた軟膏を機の容器に入れ、冷ますためにふたを閉めず置いておき次の薬を作る準備を始めた。ダツ草を取り出し洗った鍋に浄化した水を入れ火にかけると、ダツ草を入れ沸かし始めた。水が沸いた後、少しの間煮込み続け葉から色素が溶け出し薄い水色になり始めたところで火を止め冷めるのを待った後にガラス瓶に入れ蓋をした。
これで使った薬は補充出来たわね。
薬の出来に満足そうに、頷き薬をしまうともう日は落ちかけ、夕暮れとなっていた。
あら?もうこんな時間なのか集中しすぎちゃったな・・・それにしても、この子あれから全く動きが無かったな~
薬を作るために出した道具を洗いしまいながら少年の様子を横目で見て、動かない少年を心配になりながら夕飯の準備を始める。
「水が無くなっちゃったから、水を汲んでくるわね」
少年に話しかけ井戸に向かい水を汲んで帰ってくると、少年の姿がそこには無かった。シオンは少年が居なくなっていることに驚き、慌てた様子で少年を探すために走り出す。
何処に行っちゃったのかな!?もしも魔物に会ったらあの状態じゃ殺されちゃうっ。帰ってくるときの道には見えなかったらから森の方に行っちゃったのかな!?
身体強化を使いながら、少年を探すために森へ走っていくと朝と同じ様に茂みで佇む少年を見つけた。良かったと一息つこうとした所で、少年の左前方5mほどにある茂みがカサッと音を立てて揺れた。
まずいっ!!!
少年のもとに全速力で走りだし、近づいてくる茂みの揺れを確認しながら少年の後ろまで駆け付け少年の手を引こうとしたところで茂みからゴブリンが4匹飛びかかったきた。シオンは少年を抱え込むようにして村の方向に転がり姿勢をすぐに体制を整え少年を抱え村に走り出した。ゴブリンが後ろから追ってきている気配を感じ後ろを振り向き、下品な笑顔を浮かべたゴブリンが追ってくるのを見ると振り切れないと判断したシオンは崩れた家屋の陰に少年を隠し、杖を構えゴブリンと向き合う。
まだ少し距離があることを確認するとシオンは杖に魔力を集中させ、先頭を走っているゴブリンに狙いを定め「ファイア」を放つ。
女であることと逃げた姿を見ていたゴブリンは反撃が来ると、予想しておらず自分に向かってくる火の玉に反応することが出来ず直撃した。先頭を走っていたゴブリンは吹き飛び動かなくなったが残りのゴブリン3匹がシオンに迫り来る。
シオンは迫り来るゴブリンの足を止めるために、土魔法「アースダウン」をゴブリンの前方に発動させ幅1m横5m深さ3mほどの亀裂を作った。ゴブリンは目の前に現れた亀裂に驚きながら、ジャンプして飛び越えたが飛び越えた先にシオンは土魔法「アースニードル」を発動させゴブリンを2匹串刺しにした。残り1匹はアースニードルを踏み場にし、シオンに飛び掛かったが飛び越えることを予想していたシオンが準備をしていた「ファイア」によって撃ち落され地面に墜ちた。4匹のゴブリンを撃退したシオンは、警戒を怠ることなく倒れたゴブリンに近づきダガーで頭を刺しとどめを刺していった。最初に倒したゴブリンに近づきとどめを刺そうとすると、ゴブリンが起き上がりシオンに襲い掛かろうとしたがシオンは動じることなく起き上がったゴブリンの頭を刺した。
ふ~終わったかな 森から新たな魔物が出てきそうな気配はないし。さっさと死体を燃やしてあの子の安全を確認しなきゃ
死体を燃やし、土魔法を解除し元の地面に戻すと急いで少年のもとに向かった。少年を隠した家屋の陰に行くと少年は変わらない様子で立っていた。
「良かった・・・怪我もないみたいね。にしても、こんなことが起こっても反応が無いって逆に凄いわね・・・」
少年の様子を確認したあと、シオンは呆れたような悲しいような表情でつぶやいた。
「さて、とんだ災難があったけど夕食にしましょ。お腹すいたでしょ?」
少年に浄化をかけ、手を引き歩き始めた。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる