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第2章 研磨という技術
閑話① 砦の盗賊達の末路
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話はセバスが魔道砲を使用した事に遡り、ヒロトシは塩を作り終えたときアラームが鳴り響いた事で、ミントの町で何やら緊急事態が起こったと悟ったのだった。
こういう時、地球ではスマホがあり連絡がすぐにとれるのにと気が焦っていた。
「いったい何があったんだ?地球での科学文明のようなものがあったらいいのに……」
ヒロトシはすぐに、魔晄炉や作ったばかりの塩をインベントリに収納し、ハウスを元の大きさに戻した。ここは、ガーラの町から随分と離れており人通りもなかった隠れ家的な場所で、ヒロトシは人目に触れず1か月近くを過ごせていた。
「みんな待ってろよ!今すぐに戻る」
ヒロトシは、来た時と同じようにマウンテンバイクにまたがり、全力疾走でミトンの町に向かって踏み込んだのだった。
ヒロトシのVIT(耐久力)は化け物だった。1日が過ぎようとした時、見慣れた風景が出てきたのだった。
「ここを越えれば、ミトンの町までもうすぐだ」
その時、ヒロトシの行き先をふせぐ山賊たちが現れたのだ。
「おい!ここを通りたきゃその乗り物や有り金を置いていきな!」
「ひゃはははは!一人で旅なんかするんじゃねえよ!」
「そうだな!だから殺されちまうんだよ」
「お前達はこの辺りでよく出没し、ミトンの町に塩を行商する人間を襲うという盗賊達か?」
「俺達も有名になったものだなあ」
「そうよ!俺達がその盗賊だよ」
「もう逃げれないから覚悟しろよ!」
「丁度良かった。お前達を始末できるのは、2度手間にならずに済んだよ」
「ひゃははははは!この小僧、何言ってんだ?」
「笑わせやがる。いい事を教えてやろう!1日前俺達はミトンの町の討伐隊を退けたばかりだぞ」
「そうだ!お前のようなガキにやられるわけはないだろ!」
「なっ!討伐隊を退けただと?そんなのでたらめだ!」
退けた訳ではない。討伐を開始する直前に、ギルドからの招集アラームが鳴り響いただけである。しかし、事情を知らないヒロトシは盗賊達の言葉に焦りまくったのだ。
ヒロトシは、すぐにサーチを使った。すると近隣に盗賊達がいっぱいいるところを発見したのである。
「お前達は許さない!」
「許さないだと?がははは!」
「坊主が粋がんじゃねえよ」
「死ねええええ!」
盗賊達は、ヒロトシに剣を振りかぶり突撃してきたのだった。しかし、ヒロトシは冷静にファイヤーアローを撃ちこみ瞬殺してしまった。
「討伐隊を退けただと……」
しかしサーチをしたところ、盗賊達の砦には捕虜となった人間がいなさそうだった。ヒロトシは、その砦に急いで向かったのだ。
するとそこには、森を切り出し小さな砦が出来上がっていた。
「何だここは……こんなお粗末な砦で討伐隊を退けただと?」
思わずヒロトシは声を出してしまった。ヒロトシにはお粗末に映ったのだがそうではない。立派な砦が出来上がっていて、弱い場所を突かない限り落す事は困難である。
「そこにいるのは誰だ!」
見張り台から大声でどなった人間で、砦に中は警戒モードとなった。そして、警笛が鳴り響いたのだった。
しかし、盗賊達が外の様子を見ると、砦からは笑い声が聞こえてきたのだった。そこにはヒロトシ一人が立っていたからだ。
「何だよ……ガキ一人か。脅かすんじゃねえよ。おい!お前相手をして来い」
「ああ。わかったよ。怠いがしょうがねえ!」
盗賊の一人が、砦から出てきた。
「討伐隊はどうした?」
「討伐隊?俺達の砦をみて、臆病風に吹かれて、攻めてくる前に尻尾を巻いて逃走しちまったよ!ひゃはははははははは!」
「なるほど!だから、この砦は綺麗なままだったのか……」
ヒロトシはおかしいと思っていた。サーチで確認しても捕虜がいる訳でもなく、砦も壊された感じが全くなかったからだ。
「だからどうした!死ねぇえええええええ!」
ヒロトシは、頭上から迫りくる剣を斬られる寸前に素手で掴んだ。
「なっ⁉」
ヒロトシは、左手で剣を掴み、右手で盗賊の腹を殴ったのだった。
「ぐええええええ!」
盗賊は、腹を殴られ砦の壁まで吹っ飛び、勢いよく砦の壁に叩き打ちつけられ気絶してしまった。その様子を見ていた砦の中の盗賊達は何が起こったのが訳が分からなかった。
10歳ほどの子供が、剣を素手で掴み大の大人を殴って吹き飛ばしたのだ。
「て、てめええ!何をしやがった?」
盗賊の一人が大声を出した瞬間、盗賊達は我に返りワラワラと砦の外にでてきて、一斉にヒロトシに立ち向かってきた。
「ガキが!調子に乗るんじゃねえ!」
「殺す!」
「死にやがれ!」
向かってきた盗賊達に、ヒロトシは無数のファイヤーアローやエアカッター、グランバレット、ウォーターニードルを浮かべたのだ。
「「「「「「なっ!」」」」」」
その様子に、盗賊達の勢いは無くなり急ブレーキをかけ、砦の中に引き返そうとした。
「や、やめろおおおおおお!」
「うわあああああ!」
「退散!引き返せ!」
「ば、化け物だ!」
「何で4属性の魔法を!」
盗賊達は目の前で起こっていることが信じられなかった。目の前の子供が一人で、基本属性の4種類の魔法を無詠唱で使ったからだ。
引き返す盗賊達に、ヒロトシは全ての魔法を撃ちこんだのだ。その場は盗賊達の叫び声で地獄と化した。
砦から見ていた盗賊達は、本当に何が起こったのか分からなかった。50人ほどの仲間が一瞬で絶命してしまったからだ。見張り台にいた人間は、正気に戻り砦の門を閉める指示をいち早く出した。
「門を閉めろ!あいつを絶対に砦に入れるな!」
すると砦の門は固く閉ざされた。そして、中からヒロトシに罵声を浴びせてきたのだった。
「ガキはもう帰れ!お前一人ではどうにもならん」
「ひゃははははは!そうだそうだ!お前一人ではどうしようもあるまい!」
「大人しく帰れ!」
ヒロトシは思わず笑ってしまった。砦の中からは帰れコールが巻き起こっていたからだ。
「お前達は子供か……」
「ガキはてめえじゃねえか!」
ヒロトシは、盗賊達が立てこもったのを見てちょうどいいと考えた。ヒロトシは砦に手を向けた。そして魔法スキルが2レベルで使える土属性魔法の【ウォールオブストーン】を砦の壁に沿わして高い壁を作った。
「なっ!なんだこの壁は!」
ヒロトシは砦を取り囲む高い土壁の上に立った。そして盗賊達を見下ろすのだった。
「て、てめえ!何のつもりだ‼」
「これで、お前達は逃げる事は出来なくなったなあ」
砦の中にいるアサシン達も、一瞬の出来事でなすすべもなかった。盗賊達で十分に対処をできると思い油断してしまったのだ。この場所に建設をした砦の為、脱出口など無く完全に閉じ込められてしまった。
「矢を射るのだ!」
盗賊達は矢を射ろうとしたが、この土壁は内側にせり出しており、ヒロトシを狙う事が出来なかった。
「さあ、そろそろ死のうか?」
「何をするつもりでい!」
「この砦は木で作ってあるし、よく燃えるだろうねえ」
「なっ!や、やめろおおおおおおおお!」
「そ、そんな魔法使われたら死んじまう!」
「た、たすけてくれええ!」
ヒロトシは、頭上にあり得ないほどの大きさの火球を作り出した。
「お前達に生きるすべはない!ファイヤーボール」
ファイヤーボールは着弾したと同時に、建物を破壊しありとあらゆるものを燃やし尽くした。砦の中は阿鼻叫喚の世界となり、盗賊達は全滅してしまったのだった。
この砦を攻略しようとしていた討伐隊は、弱い箇所を下調べで2日を要したが、ヒロトシに掛れば30分程で攻略し、盗賊達は全滅してしまった。
そして、討伐隊がミトンの町に到着して、少ししてからヒロトシもミトンの町に到着し、スタンピードを退ける事になる。
こういう時、地球ではスマホがあり連絡がすぐにとれるのにと気が焦っていた。
「いったい何があったんだ?地球での科学文明のようなものがあったらいいのに……」
ヒロトシはすぐに、魔晄炉や作ったばかりの塩をインベントリに収納し、ハウスを元の大きさに戻した。ここは、ガーラの町から随分と離れており人通りもなかった隠れ家的な場所で、ヒロトシは人目に触れず1か月近くを過ごせていた。
「みんな待ってろよ!今すぐに戻る」
ヒロトシは、来た時と同じようにマウンテンバイクにまたがり、全力疾走でミトンの町に向かって踏み込んだのだった。
ヒロトシのVIT(耐久力)は化け物だった。1日が過ぎようとした時、見慣れた風景が出てきたのだった。
「ここを越えれば、ミトンの町までもうすぐだ」
その時、ヒロトシの行き先をふせぐ山賊たちが現れたのだ。
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「ひゃはははは!一人で旅なんかするんじゃねえよ!」
「そうだな!だから殺されちまうんだよ」
「お前達はこの辺りでよく出没し、ミトンの町に塩を行商する人間を襲うという盗賊達か?」
「俺達も有名になったものだなあ」
「そうよ!俺達がその盗賊だよ」
「もう逃げれないから覚悟しろよ!」
「丁度良かった。お前達を始末できるのは、2度手間にならずに済んだよ」
「ひゃははははは!この小僧、何言ってんだ?」
「笑わせやがる。いい事を教えてやろう!1日前俺達はミトンの町の討伐隊を退けたばかりだぞ」
「そうだ!お前のようなガキにやられるわけはないだろ!」
「なっ!討伐隊を退けただと?そんなのでたらめだ!」
退けた訳ではない。討伐を開始する直前に、ギルドからの招集アラームが鳴り響いただけである。しかし、事情を知らないヒロトシは盗賊達の言葉に焦りまくったのだ。
ヒロトシは、すぐにサーチを使った。すると近隣に盗賊達がいっぱいいるところを発見したのである。
「お前達は許さない!」
「許さないだと?がははは!」
「坊主が粋がんじゃねえよ」
「死ねええええ!」
盗賊達は、ヒロトシに剣を振りかぶり突撃してきたのだった。しかし、ヒロトシは冷静にファイヤーアローを撃ちこみ瞬殺してしまった。
「討伐隊を退けただと……」
しかしサーチをしたところ、盗賊達の砦には捕虜となった人間がいなさそうだった。ヒロトシは、その砦に急いで向かったのだ。
するとそこには、森を切り出し小さな砦が出来上がっていた。
「何だここは……こんなお粗末な砦で討伐隊を退けただと?」
思わずヒロトシは声を出してしまった。ヒロトシにはお粗末に映ったのだがそうではない。立派な砦が出来上がっていて、弱い場所を突かない限り落す事は困難である。
「そこにいるのは誰だ!」
見張り台から大声でどなった人間で、砦に中は警戒モードとなった。そして、警笛が鳴り響いたのだった。
しかし、盗賊達が外の様子を見ると、砦からは笑い声が聞こえてきたのだった。そこにはヒロトシ一人が立っていたからだ。
「何だよ……ガキ一人か。脅かすんじゃねえよ。おい!お前相手をして来い」
「ああ。わかったよ。怠いがしょうがねえ!」
盗賊の一人が、砦から出てきた。
「討伐隊はどうした?」
「討伐隊?俺達の砦をみて、臆病風に吹かれて、攻めてくる前に尻尾を巻いて逃走しちまったよ!ひゃはははははははは!」
「なるほど!だから、この砦は綺麗なままだったのか……」
ヒロトシはおかしいと思っていた。サーチで確認しても捕虜がいる訳でもなく、砦も壊された感じが全くなかったからだ。
「だからどうした!死ねぇえええええええ!」
ヒロトシは、頭上から迫りくる剣を斬られる寸前に素手で掴んだ。
「なっ⁉」
ヒロトシは、左手で剣を掴み、右手で盗賊の腹を殴ったのだった。
「ぐええええええ!」
盗賊は、腹を殴られ砦の壁まで吹っ飛び、勢いよく砦の壁に叩き打ちつけられ気絶してしまった。その様子を見ていた砦の中の盗賊達は何が起こったのが訳が分からなかった。
10歳ほどの子供が、剣を素手で掴み大の大人を殴って吹き飛ばしたのだ。
「て、てめええ!何をしやがった?」
盗賊の一人が大声を出した瞬間、盗賊達は我に返りワラワラと砦の外にでてきて、一斉にヒロトシに立ち向かってきた。
「ガキが!調子に乗るんじゃねえ!」
「殺す!」
「死にやがれ!」
向かってきた盗賊達に、ヒロトシは無数のファイヤーアローやエアカッター、グランバレット、ウォーターニードルを浮かべたのだ。
「「「「「「なっ!」」」」」」
その様子に、盗賊達の勢いは無くなり急ブレーキをかけ、砦の中に引き返そうとした。
「や、やめろおおおおおお!」
「うわあああああ!」
「退散!引き返せ!」
「ば、化け物だ!」
「何で4属性の魔法を!」
盗賊達は目の前で起こっていることが信じられなかった。目の前の子供が一人で、基本属性の4種類の魔法を無詠唱で使ったからだ。
引き返す盗賊達に、ヒロトシは全ての魔法を撃ちこんだのだ。その場は盗賊達の叫び声で地獄と化した。
砦から見ていた盗賊達は、本当に何が起こったのか分からなかった。50人ほどの仲間が一瞬で絶命してしまったからだ。見張り台にいた人間は、正気に戻り砦の門を閉める指示をいち早く出した。
「門を閉めろ!あいつを絶対に砦に入れるな!」
すると砦の門は固く閉ざされた。そして、中からヒロトシに罵声を浴びせてきたのだった。
「ガキはもう帰れ!お前一人ではどうにもならん」
「ひゃははははは!そうだそうだ!お前一人ではどうしようもあるまい!」
「大人しく帰れ!」
ヒロトシは思わず笑ってしまった。砦の中からは帰れコールが巻き起こっていたからだ。
「お前達は子供か……」
「ガキはてめえじゃねえか!」
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ヒロトシは砦を取り囲む高い土壁の上に立った。そして盗賊達を見下ろすのだった。
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盗賊達は矢を射ろうとしたが、この土壁は内側にせり出しており、ヒロトシを狙う事が出来なかった。
「さあ、そろそろ死のうか?」
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「た、たすけてくれええ!」
ヒロトシは、頭上にあり得ないほどの大きさの火球を作り出した。
「お前達に生きるすべはない!ファイヤーボール」
ファイヤーボールは着弾したと同時に、建物を破壊しありとあらゆるものを燃やし尽くした。砦の中は阿鼻叫喚の世界となり、盗賊達は全滅してしまったのだった。
この砦を攻略しようとしていた討伐隊は、弱い箇所を下調べで2日を要したが、ヒロトシに掛れば30分程で攻略し、盗賊達は全滅してしまった。
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