えっ、じいちゃん昔勇者だったのっ!?〜祖父の遺品整理をしてたら異世界に飛ばされ、行方不明だった父に魔王の心臓を要求されたので逃げる事にした〜

楠ノ木雫

文字の大きさ
21 / 39

◇21 魔法道具だなんて恐ろしいもんばっかじゃないのか?

しおりを挟む
 次の日。

 じゃあまたね、とエルフのお姉さんは宿を出た。これから依頼のパラウェス帝国に向かうらしい。


「また縁があることを願って」


 なんて言われたらいろいろと期待しちゃうだろ。

 さて、色々あったから俺もすぐこの町から出ないといけないんだけど……


「ログソン王国は今内乱が起きてるんだっけ。となると……」


 まぁ色々と候補はあるっちゃある。けどどんな国なのかわからないし。じゃあ、聞いてみるのが一番か。そう思い宿を出た。

 彼らはギルドにいると言っていたけれど……俺、ギルドで騒ぎ起こしちゃったんだよなぁ。行きたくはないけれど……あ、いた。なぁんだこんな所にいたのか。
 

「お~ルアンじゃねぇか!」


 そう、ハンターギルドB級のドイール達だ。彼らはギルドに所属するハンター、もしかしたらいろいろな国に行ったこともあるかもしれないし、何かしら情報を持ってるかもしれない。

 ログソン王国の内乱を教えてもらったのも彼らだしな。



「えぇえ!? この町出るのか!?」

「あぁ、ちょっと居づらくなってな。だから、どこかいい国があったら教えてほしいんだ」


 居づらくなった。きっと彼らは察してくれたことだろう。まぁ見てるしな、ギルドでのあの騒ぎ。まぁあれくらいではと思ったかもしれないけれど、俺に事情があると思ってくれるかもしれない。


「そっかぁ、寂しくなるなぁ。せっかく知り合えたっつうのに早くないか? まぁ事情があるのならしょうがねぇけどさ」

「ごめん。でもまた会うかもしれないからその時はよろしくな」

「俺らはギルドの依頼でここら周辺を回るのが基本だが、国を出たりもするんだ。もしかしたらそこで会うこともあるかもな。そん時は飯でもおごってくれよ!」

「あ、はは、うん」


 ばんっ、と背中をたたかれた。うん、HPは減ってないけど痛いな。


「いい国かぁ、まぁ色々あるっちゃあるが……じゃあサイシス王国はどうだ!」

「あぁ、あそこの飯は本当に美味かった!! もういくらでも食えちまうほどにな!」

「あそこの国は海に面してるからな。こことは違って魚とかの海産物が食えるんだよ。俺としてはそこがおすすめだな」

「人間の国?」

「あそこの王族は人間だ。人間って言ったら魔法のスペシャリストだろ。そのおかげでそこは魔法道具が盛んでな、色々と面白いもんがたくさんあるぞ~!」

「入った瞬間の驚きって言ったらなぁ! ルアンは田舎もんだから見た瞬間マジでビビるぞ!」


 おいそれどういうことだよ、何が言いたいんだよ。

 でも、魔法道具かぁ。魔法道具はじいちゃんの無限倉庫にいろいろ入ってるんだけど……まぁ、危ないものばかりだから使ったことないんだよね。


「まぁ国一つ越えなきゃいけないってところが難点か。しかもその国はドワーフの国だしな」

「え?」

「知らねぇのか? ドワーフと俺ら獣人は仲悪いんだぜ?」

「えっ」

「ドワーフは鍛治職人ばかりだ。しかもドワーフは他よりもプライドが高すぎる。でも俺ら獣人は力が強すぎて時々壊しちまう時があるから、毛嫌いしてるんだ。特に職人がな」


 な、なるほど。確かに、この前ギルドに行ったけど、ここの獣人ハンター達は防具は最低限のもの、あとは素手で戦うのか武器を持ってる奴は稀だった。なるほど、そういう事だったのか。

 まぁ、丹精込めて作ったもん壊されたらたまったもんじゃないしな。気持ちは分かる。

 でもまぁ俺としてはそのドワーフの国を通らなくても空からいけるから問題はない。まぁ問題があるとすれば人の目か。陰身魔法で隠すことはできるけれど、俺がいきなり消えたらどこに行ったんだって騒がれる。それは避けたい。


「その国の名前は?」

「国の名前? それは――貿易大国・サイシス王国だ」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

【完結】おじいちゃんは元勇者

三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話… 親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。 エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...