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第六章 変異体《ミュータンテス》

変異体 第二節

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「ゴードン様。例の妙な旗印を挙げた軍が接近してまいりました」
占領軍の駐屯地のテント内に、細い目をしたゴードンが、尊大に椅子に座りながら伝令からの知らせを受けた。
「ほう、規模はどれぐらいだ?」
「大よそですが、150名ぐらいかと。鎧の装飾などから、恐らくルーネウス所属の騎士団と思われます」
「150ぅ?たったの150ぐらの寡兵で、1000人近くある我が軍と戦うつもりなのか」

ゴードンは軽蔑な笑みをして、机にある作戦用の地図に置かれた駒を動かす。
「不遜にも女神様の三位一体トリニティの紋章を掲げる酔狂な奴もいたものだと思えば、ただ狂人のようだな」
「いかが致します?」

ゴードンが陰湿そうな笑みを口元に浮ぶ。貴族の間で小心者として立ち回り、ようやく今の皇国領地を頂いて以来、領地管理よりも不当徴税や若い娘に乱暴を働くなど自分の愉しみに力を入れ、それが帝都にばれて爵位返上されそうなところを、天の助けのごとくオズワルドが奴への支援かわりに皇国での地位を保証すると持ちかけられた。

お陰でこうして快適に搾取ができ、軍で人々を蹂躙する快感も味わえた。寡兵大いに結構。これでまた誰かを絶対的な力で踏みにじる快楽を貪られるわけだ。だが油断はしない。ようやく手に入れた今の地位だ。念には念を押して、脱走策も含めて万全を期すようにしなければ。

「ウサギを狩るのに全力を出せという言葉もある。今すぐ全軍で布陣し、全力をもって敵軍と対峙すると通達せよ」
「はっ」
命令を受け、伝令は速やかにテントから出た。
「どこの誰かはしらないが、せいぜい楽しませてくれよ」


******


雲が空を厚く覆う曇天の下、ハーゼン町からやや離れた平原で、様々な紋章の旗を挙げるゴードンの皇国占領軍と、三女神を表す三位一体トリニティの紋様を基に、中央に剣と盾が描かれた紋章を掲げる軍勢が一定の距離を保ちながら相対した。ゴードンは前に出ず、やや後ろの方で構えている。

「まさか女神様の紋様を旗にするなんて…」
「なんて罰当たりな…いったいどこのバカなんだ…」
「恐れ多いことを…」
ゴードン軍の騎士達が旗を見ては呟く。三位一体トリニティの紋様は信仰の中心である三女神を表す重大な意味を持つもの。かの教会国でさえもそのままこの紋様を旗印にすることはしない。その行為は即ち、女神達を代表すると宣言することに他ならないのだから。

「おい、誰かが前に出てきたぞ」
一人の女性が単身で馬を駆け、ゴードン軍に向かっていく。その服装はもはや今までの旅用の素朴な服ではない。髪飾りと片腕の鎧に、金色の模様が綴られたマント、皇国の皇族が着る白い騎士服。風になびく太陽の光如き金髪は、まるで曇った平原に差し込む一条の光のようであった。その女性、ラナはやがて、丁度両軍の真ん中あたりで馬を止めた。

「聞け!皇国の民よ!我はヘリティア皇国第一皇女にして、太陽の巫女でもあるラナ・ヘスティリオス・ヘリティアである!」
ラナの高らかで威厳に満ちた声が平原全ての人々に響き渡り、ゴードン軍が大きくざわついた。
「ラ、ラナ殿下だって!?」
「それに太陽の巫女と言わなかったか!?」

「愚かにも邪神教団と手を組み、我が父エイダーンを暗殺した大逆賊オズワルドの卑劣な手により逃亡を続けたが、それも今日までっ!教団の脅威を退き、オズワルドめから帝都を取り戻すために、私は同じ女神の巫女たるルーネウス王国のアイシャ王女と協力し、女神連合軍を結成した!」

ラナは後ろの、レクス達と並んで馬に乗っているアイシャを指し示す。
「女神様のご意志はっ、大義は我ら巫女達とともにある!逆賊オズワルドに加担するのをすぐにやめ、投降せよ!」

ゴードン軍がさらに騒然となる。
「そんな!陛下の暗殺はオズワルド様がやったというのか!?」
「しかも邪神教団と手を組んでいたんだって!?」
「そもそも何故ラナ殿下がここにっ!のではなかったのかっ?」

「静まらんか!」
後方から馬に乗って前へと出るゴードン伯爵の一喝で、軍が徐々に静まった。ゴードンは口元に陰湿な笑みを浮かべながらラナを見据える。
「これはこれは、女神様の印を掲げるような不届き者がどんな奴かと思えば、だとはな」
(偽者だと…?)
ラナが眉を寄せる。

「申し訳ないがそんなコケオドシは我らに通じはせん。真のラナ様は既に帝都へと帰還なさり、オズワルド様の補佐を受けておられるからな。戯言も大概にせよ」

しかしラナはただ不敵に笑う。
「相変わらず卑しい顔をするなゴードン、いつかやらかす奴と思って本当にやらかす道化相応のものだ。とっくに爵位返上されていると思えば、こんなところでコソコソしていたとは、オズワルドめと実によろしくやっているように見える」

「くくくっ、賊の演技としては中々のものと言いたいところだが、皇女どころが女神の巫女の名まで騙ろうとする輩に耳を貸す必要も無し。そもそもそれを証明する証拠なぞどこにもないではないか」
「証拠が欲しいと抜かすか。ならばそこらの騎士共々その目でしかと見るがいい」

ラナが不敵に笑うと、静かに呪文を詠唱し始めた。首筋の聖痕跡が光り出し、太陽の模様を見せると、大気が彼女を中心に渦巻き始め、輝く小さな太陽がその頭上に形を成す。それを見たゴードン軍が驚嘆の声を上げる。

「――光槌ヘリオストール!」
光の柱が空に向かって爆ぜ、暗き曇天に大きな穴を開けた。正午の太陽がそこからラナのところへと降り注ぎ、その凜とした戦乙女の如く風体が、より神々しく人々の目に映る。

「なっ、なんたる威力!これほどの魔力を有する人なんて聞いた事もない!」
「しかも先ほどあの方から浮かび上がったあの模様、もしやエテルネ様の紋章ではっ?」
「じゃあ、じゃあやはりあのお方は巫女様…ラナ殿下なのか…?」

「ええい落ち着けっ、あんなのただのまやかしに過ぎないっ、騙されるな!」
多くの兵士が半信半疑となった自軍を押さえようとするゴードン。

「そのとおりだっ、ラナ様は帝都に既に帰還されているっ、こんな手でだまされるものか、巫女を騙る冒涜者めっ」
彼直属の騎士や教団に篭絡されたもの達も声をあげて反発する。

「し、しかし…あの方は、昔わが領地に訪れたラナ殿下と実にそっくりで…」
「だからそれはあ奴の――」

「腰抜けのウツケか貴様らっ!?」

何名の騎士や兵士が乗馬から転げ落ちるほどの、猛々しい気迫に満ちたラナの声が轟く。ゴードン軍の全員が黙り、威風堂々としたラナから視線を外すことが出来ずにいた。

「証拠がなければ、上に立つものがなければ何が正しいのかさえ判断できないのか!?自分達が今他国の領地でどんなことに加担しているのかでさえ分からないのか!?子供に重労働を働かせ、罪なき民達を虐げる事実さえ認識できないほど腑抜けてしまったのかっ!?」

ラナが腰のエルドグラムを抜き、太陽の光に照らされて神々しく輝くそれを、ある兵士の方に指す。
「貴様!エーゲルベ領地のナルバだな!?」
「なっ!?」
まさか自分のことを見分けると夢に思わないナルバがうろたえる。
「貴様のことはよく覚えているっ、家族を大事にし、自分の息子を嬉しそうに私に自慢してきた良き父親だった。そんな貴様が他人の子を虐げることに加担するとは、わが子にどんな顔を向けるつもりだ!?」

そしてさらに別の騎士を指す。
「ミルゴ領の騎士ルーケ!かつて領民から騎士道篤きお方と称えられ、亡くなった今でもなお民に敬愛される偉大な領主クヴァナに忠義を尽くしてきた貴様が、かような外道に身を費やすとは、恥を知れ恥をっ!」
「あっ…ああ…っ」

「貴様らは女神様から何を学んだ!弱者をいたぶり、罪なき民を苦しめることか!?栄光あるヘリティア皇国の国民であれば、誇り高く正しくあるべき心をもってるはず!何が間違いで、なにが正しいのか、今一度己の胸に問いてみよっ!」

剣を構え、燃える意志を秘めた眼差しでラナはゴードン軍を見据える。
「先に警告しておく、自分の過ちに気付いておれば、降伏するなり離脱するなり何をしても咎めはしないっ。だがそれを承知してなおもこちらに立ち向かうものならば、たとえ自国民でも容赦なく切り捨てるまでだっ!」

ガシャリと一人の兵士が武器を捨て、ガタガタと震えて跪いては涙を流した。
「お、おいっ!お前なんの真似だっ?」
「ま…間違いないっ…あの美しく気高き容貌、激しくも容赦ない気性…領地に訪れた時と全く変わっておらぬ…あれが偽者であるものか、あの方が…あの方こそが我らのラナ殿下だ…っ!」

彼に続き、さらに多くの兵士や騎士が跪き始める。ゴードンが焦り始めた。
「え、ええいっ!何を奴の酔狂に付き合っておる!全軍前進!あやつらを蹴散ら…!?」
進軍の命令を下した瞬間、ゴードン軍が混乱に陥った。ラナに同調した多くの騎士や兵士達が、他のゴードン軍の進撃を阻むよう内争が始めたのだ。

「な、なんのつもりだ!」
「黙れっ!我らは誇りあるヘリティアの民!もうこれ以上貴様らの非道に加担なぞしないっ!」
「そうだっ!ラナ殿下には指一本でも触れさせはしないぞっ!」

ラナが剣を大きく掲げ、馬が呼応するように嘶いた。
「女神連合軍、突撃せよっ!」

アランが吹く角笛の重厚な響きと連合軍の轟くの鬨が大気を震わし、全軍が先頭を導くラナとともに一斉に突進した。人数差は傍から見て顕著なのに、連合軍の勢いは百万の軍勢にも勝る雄々しきものだった。

「ぬおおっ!おのれぇっ!」
ゴードンが急いで後方へと退避する。兵士達は彼を守るよう前へと出るが、ラナの威光と、先導する一番隊の猛々しい勢いに怯み、いとも容易く突破されてしまう。

「いいかいっ!逃げる奴や仲間割れしてる奴らに構わないで!反撃してくる奴だけ狙うんだ!」
アイシャを護衛しながら指示するレクスの下、マティが率いる騎兵や、アランとともに前進する騎士達が混乱しているゴードン軍の布陣をさらに突き破っていく。

「魔法隊!弓兵隊!なにをしている!今すぐ攻撃せよ!」
「しっ、しかしゴードン様!いま攻撃しては我が軍にも被害がっ」
「構わん!やれ!」

後方で構えるゴードンの魔法隊と弓兵隊が、乱戦に陥った連合軍を自軍もろとも狙いを定めると、矢と炎の雨が戦場めがけ降り注いでいく。それを見たアイシャが詠唱を始めた。
「大地を照らす月よ、そなたの慈悲深き守護を我らに――月極壁フィブレア!」
両手を大きく上げると、アイシャの頭上を中心に薄光の銀色の波動が拡散する。それが天蓋の如く戦場を覆い、矢と魔法を全て弾いていった。

「なっ…戦場を覆うほどの結界…っ!?これほどの魔力を有するとは、やはりあのお方も女神の巫女様だっ、大義は彼女らの方にあるんだっ!」
その光景を目にして、ゴードン直属の兵士達さえも動揺し始める。

「ええいバカもの!惑わされるな!魔法隊!弓兵隊!さらに勢いを増せ!手数でせめればあんな子供だましな障壁なぞ…っ」
だがその時、後方からの射撃の勢いが徐々に減り、同時に兵士達が騒ぎ始めたのをゴードンが気付いた。

「魔法隊!弓兵隊!どうした!何をさぼって…」
「ゴッ、ゴードン様!敵襲です!後方部隊が敵に襲われています!し、しかも敵はたった一人!」
「なんだとっ!?」

「「「うわあああっ!」」」
ゴードン軍の後方部隊の中を、黒い風が吹荒れるかのようにウィルフレッドが駆け回り、次々と敵兵を切り倒しく。

単身で行動したウィルフレッドは地形や兵士達をその身体能力や特殊機能で容易く潜り抜け、直接敵軍を後方から崩していった。この世界ハルフェンの戦争は後方からの射撃、特に魔法が戦場フィールドをコントロールする重要な要素の一つであると分析したからだ。

「だっ、誰か奴を取り押さえろっ!」
「無理だっ、こいつ早すぎるっ!まるで、まるで風みたいに…ぐぁっ!」
力を抑えても想像を遥かに超えた彼の速度と動きに、後方部隊は容易に混乱に陥った。前方の出来事も相まって士気を大きく挫かれた弓兵や魔法兵たちが逃げ出していく。

「お、おのれ…っ!まさかあのような伏兵まで用意して――」
「ゴードン!そこにいたのかっ!」
「ひいっ!」
自軍を切り払いながら、自分目掛けて突撃してくるラナを見て、ゴードンは震え上がって一人で逃げてゆく。

「ゴ、ゴードン様っ!?」
それを見たゴードンの騎士達も殆ど戦意を喪失して一目散と逃げ出し、戦いの行く末はもはや誰の目にも明らかだった。

「臆病者めっ!貴様も貴族の端くれならば潔く勝負するか自決しろ!」
ゴードンは必死に馬を走らせながら、鬼の面相で後ろから迫ってくるラナを見てニヤリと笑う。
(クククッ!まさかまんまと追ってくるとは迂闊よラナ!このワシが何の策もなしに戦いに挑むと思ったか!)

ゴードンは林の中へと逃げ込むと、左右が高台となった細狭い林道で馬を止まらせて振り返った。
「ほう、ようやく観念したのかゴードン?」
同じく馬を止まらせて睨むラナを見て、ゴードンが高笑いする。
「観念だと!?わははははっ!愚かな!観念するのは貴様の方だラナ!」
「なに?」

「逃げ出したのは、貴様を別働隊のところへ誘い込むための演技よ!たとえ我が軍が敗れても、ここで貴様を抑えれば全て解決するっ!出でよ!」
ゴードンが大きく手を上げると、林から無数の兵士が出てきて弓矢を構えた。
「ふははっ!貴様の言葉をそのまま返そうラナ!大人しく投降せよ!そうすれば命だけは助け…」
周りの異常にようやくゴードンが気付く。彼らが弓矢を構える対象は、ラナでなく自分だということに。

「ようおっさん。俺からも同じ言葉を送ってやるよ。大人しく投降しな。あんたの部下達も全部降参してるからな」
カイがニマニマと笑いながら、他の連合軍の弓兵たちとともに弓矢をゴードンに向けていた。

「なっ、そ、そんなっ、なぜ貴様らがここに!?」
「レクスが事前におぬしの脱走ルートを推し当てたのだ」
ミーナが兵士達の間から前に出る。
「あやつ、ラナからおぬしのことを実に念入りに拝聴してて思ったのだ、小心者なおぬしなら脱走ルートを用意してもおかしくはないと。そこでレクスはこのあたりの地形を分析して、ここが一番脱走ルートとして可能性の高い場所と推測したから、我らがここを確保することになったが、まさか本当に別働隊がいたとは思わなかったぞ」

「ぬ、ぐうう…っ!」
呻るゴードンにラナがエルドグラムを向けた。
「年貢の納め時だ、ゴードン。ヘリティア貴族として潔く自決するか、私の手でその罪を清算するか。好きな方を選べっ!」

「ぐぐぅっ!おのれえええぇ小娘がああっ!」
逆上したゴードンが剣を抜き、ラナ目掛けて突撃する。ラナは息を乱さずに立ち向かうよう馬を走らせ、両者の剣の軌跡が交差した。
「…があぁっ!」
ゴードンが苦悶の声をあげて馬から転落すると、それ以上動くことはなかった。

「…女神様の前で己の愚行を悔い改めるが良い」
ラナが勝利を示すように剣を大きく上げると、連合軍の兵士達もまた高らかに勝ち鬨をあげた。

「片付いたようだな。戦場の方もすぐ落ち着くだろう」
「ああ」
ミーナと一緒にラナを見るカイ。ラナの凛々しくも美しい姿に、カイは奇妙な感動を覚えた。
「…ラナ様って本当に凄いよな。剣術も魔法も強いし、何より気質が他の貴族とは桁違いだ。巫女様だから当たり前なんだけどさ」
「どうだろうな。巫女だからではなく、そんな彼女だからこそ巫女となったのかもしれない」
「それってどういう意味だ?」

「巫女達の気質は女神の魂の力を受け継いだからからそうなったのか、または元からその気質をあってこそ女神の巫女として選ばれたのか、という違いだ。最初にアイシャが生まれた時は里でも大きく論議しておったな。巫女は女神の祝福を受けた勇者の直系、つまり各王家に生まれることまでは一致賛同しておったが、このことについては未だに結論が出ていない」

カイが眉を上げてはくしゃくしゃと頭を掻く。
「…だーっ、そんな複雑なことよく考えられるよな。別にどっちでも良いじゃないか。ラナ様はラナ様で、アイシャ様はアイシャ様なんだからよ」
「ほう、おぬしにしては割といい感じの言葉を言うではないか、感心したぞ」
カイがむっとしてそっぽ向く。
「ちぇっ、どうせ俺は頭でっかちの向こう知らずだよ」

「そう拗ねるな。さっき別働隊を襲撃した時のおぬしの手際は実際悪くなかったぞ。弓術もそれに精通する人の元で磨けばさらに光るだろう。おぬしだけではない、あのレクスとやらも実に良い戦術眼を持っているな」
「…ああ、それは俺もびっくりしたよ。まさか本当にレクス様の言うとおり別働隊があったなんて」

「なんだ、おぬしもあやつのことを良く知らないのか?おぬしらのところの領主だろ?」
「そうだけどよ、普段のレクス様はずっとのほほんとしてるからなあ。どっちかというとマティ様の方が有能なイメージあるから、こんなことまで見抜けたのがレクス様だなんてどうもしっくり来ないんだよ」
(ふむ、となるとあやつのあの態度…まさかわざと…?ふふ、この旅は色々と退屈せずに済みそうだ)

「どうしたミーナ?変な笑い顔して、昼でワライタケでも食べたのか?」
「んな訳あるか。さっさと帰るぞ。アイシャ達の様子も見にいかんとな」
「ああっ」

カイとミーナは合流したラナとともに既に決着がついた戦場へと戻った。レクス達が投降した騎士や兵士達をまとめ、エリネ達が負傷者を手当てする中、轟く歓声がラナとアイシャを出迎える。女神連合軍の初陣は、連合軍側の完勝で閉幕した。



【続く】

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