転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百七十七話 新たに見つかった怪しい所

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 カスバク子爵領と男爵領に跨る森で保護された子どもは、身分の確認をした後カスバク子爵の屋敷で保護される事になった。
 孤児なのは確定しているので、このまま屋敷で養育されるか孤児院で養育されるそうです。
 そして、珍獣達にも動きがありました。

「にゃーにゃー、またねてるー」
「エリちゃんと、いっしょだよー」
「「すーすー」」

 まず飛天虎の赤ちゃんは何故か赤ちゃんのエリちゃんに懐いて、いつも一緒に寝ています。
 飛天虎とはいえ見た目は完全に子猫なので、ルカちゃんとエドちゃんも一緒に遊びたいみたいですね。
 ルカちゃんとエドちゃんのマジカルラットから色々と話を聞いているみたいで、おトイレとかもバッチリと出来ています。

「はい、ご飯ですよ。いっぱい食べましょうね」
「ピーピーピーピー」

 そして、サンダーホークの雛はルーシーお姉様が嬉々としてお世話をしています。
 今まで自分専用の従魔がいなくてちょっと不満だったルーシーお姉様だけど、サンダーホークの雛に懐かれたのでバスケットを巣の代わりにして持ち歩いています。
 執務中はいつも寝ていて大人しいし、何も問題ありません。

「サンダーホークの雛はともかくとして、飛天虎の子どもがエリンに懐くとは。何が起こるか分からないな」
「飛天虎はとても頭が良いみたいだし、エリに危害与えるつもりは全く無いわ」
「それに、エリはまだ授乳中でミルクの匂いがするから、それでまだ幼い飛天虎が懐いたのかもしれないわね」

 陛下と王妃様とアリア様の言う通り、この結果は正直いって僕も予想外でした。
 たまたま皆で保護された珍獣を保護施設に見に行ったら、飛天虎の赤ちゃんがエリちゃんにすり寄ったんだよね。
 サンダーホークの雛は、ルーシーお姉様が抱っこしていたけど。
 白狼の親子は、一ヶ月程様子を見て森に返されるそうです。

「さて、これからの事で色々と話さないとならない」

 そして、今日は会議室に閣僚やルーカスお兄様とジンさんも集まりました。
 当たり前の様に、スラちゃんも会議に参加しています。
 そして、教会関係の人も集まっています。

「実は、各領地からの報告書の確認をすると共に教会からも情報を集めて貰った。教会としても、各地の教会がキチンと働いているかの確認も含めている」

 そこまで話した所で、司教様にバトンタッチしました。

「残念ながら、返事が思わしくない所がありました。活動報告が不明瞭で、何をしているかが分かりません。そして、そこは貴族主義の領地となります」

 うん、この時点で既に残念な結果になりそうです。
 貴族主義勢力の領地で、教会も怪しいとなると今回のカスバク子爵と男爵家みたいになりかねません。

「教会も調査担当の聖騎士を送りますが、王国にも協力を願いたいと思います」

 司教様のお願いは、既に陛下に話をしているみたいです。
 間髪入れずに、陛下が話し始めました。

「実は今回怪しいと思われている場所が、バイザー子爵領に接している所になる。今回バイザー子爵家の屋敷では何も出なかったが、周辺領地の話になると別の話だ」

 えっ、今度はバイザー子爵家の隣なんだ。
 僕とスラちゃんは驚いた表情になったけど、ジンさんは何か嫌な表情に変わったよ。
 あっ、もしかして。

「ちょうど、ジンがバイザー子爵領の調査を行なっていた。追加として、問題となっているクエスト男爵領の調査をジンに命ずる」
「何かそんな予感がしていましたよ……」

 陛下以外の視線が一斉にジンさんに向く中、当のジンさんはガクリと項垂れていました。
 ともあれ良い機会なので、怪しい所は全部潰さないといけないね。

「クエスト男爵領を拠点とすると怪しまれる可能性がある。ジン達は、聖騎士ともバイザー子爵家の屋敷を拠点とするがよい」
「……はい、分かりました」

 何れにせよ、ジンさん達の調査待ちになりますね。
 後は担当者との話し合いなので、僕はスラちゃんがちょんちょんと突っついている項垂れているジンさんを後にして会議室を出ていきました。
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