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2部 3章
王女とローラ
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エルフの集落の東側をメリッサとローラは見回っていた。
集落の入り口はクオンが警戒しているが、入り口以外から襲撃してくる可能性もある為、手分けしながら見回りをしているのだ。
メリッサはまだまだ発展途上の為、一人で行動することはさせられなかった。
いや、王女という立場からも一人で行動させるわけにもいかない。
その為、ローラが行動を共にしている。
元々、ローラはメリッサを狙ってきた刺客の一人であるため、ディータなどはそれを不安に思っていたのだが、メリッサの看破のスキルによってローラに危険が無いと判断されたのだ。
その実、ローラにはメリッサを襲う気はまったくない。
そもそも、傭兵という立場から仕事を受けただけでメリッサ個人に恨みなどはないのだ。
依頼主から自分の命を狙われる可能性がある以上、ここでメリッサを襲ってカモメ達を敵に回す意味は全くない。
むしろ、自分を護ってもらうためにはメリッサを護らなければいけないと思っているほどであった。
「今のところは異常はありませんね」
「そうねぇ……でも、油断は出来ないわよ」
「……はい」
真剣な表情で頷くメリッサを見て、ローラは疑問を口にする。
「ねぇ、王女ちゃん……なんであなたは戦うの?」
「………え?」
「だって、そうでしょう?あなた王女なんだもの別に戦わないで隠れていたって問題ないはずよ?」
「…………」
そう、メリッサは別に自分が戦う必要はない。
こんな危険な場所で武器を持っている必要もないのだ。
戦いは他の人に任せて、自分は安全な所にいればいいのである。
もし、王女であるメリッサが死ねば、アンダールシアの王族は体を乗っ取られた王様だけになってしまう。そうなれば、この国は終わりだろう。
それを考えるならばメリッサは安全な所にいるべきなのだ。
でも、誰もそれを言わない……メリッサが戦いたいと言った時、カモメ達はそれを支持し戦い方を教えた。獣王国の人達もそれを褒めた……誰も危険だからと止めたりはしなかったのだ。
「お父様が昔、言っておられたのです……」
「?」
「行動を起こさない者には誰もついては来ない……だから我々王族は誰よりも先に立って行動しなければならないのだ………と」
「そう………それは立派ねぇ」
別に嫌味で言ったわけではない、ローラは純粋にそう思ったのだ。
確かに口だけで何もしない人間などには誰もついてこない。
仮にメリッサが、怖がって何もせずにカモメ達がアンダールシアを取り戻したとして、誰がメリッサを認めるだろう……確かに、カモメ達を動かしたのはメリッサであるがそれを見た民衆が果たしてメリッサを支持するだろうか?
そう考えるのであればメリッサの行動は正しいのかもしれない。
まあ、メリッサ本人はそこまでは考えていないだろう……今、自分に出来る精一杯をやりたいと思っているのだ。
「そうねぇ、私も今の王女ちゃんの方が好感もてるものね」
「はい、ありがとうございます!」
「ありがとうございますって……」
これでも一度はメリッサの命を狙っていたという自覚があるローラは屈託のない笑顔でお礼を言うメリッサに戸惑う。
「はあ……調子狂うわね………っ!あぶないっ!?」
いきなりメリッサを押し倒すローラ。
先ほどまでメリッサのいた場所には骸骨の魔物のようなものが持っていた槍を突いて、立っていた。
「……これは」
「て、敵ですローラさん!」
「解っているわよ……そこらじゅうの地面から沸いて出てきているわ!気を引き締めなさい王女ちゃん!」
「はい!」
あたりを見回すと、地面が盛り上がり、その中から骸骨の化け物が這い出してきていた。
「っ!エルフたちを狙っている奴もいるわ!レンの罠があるとはいっても出来るだけ近づけないようにするわよ!」
「はい!」
骸骨達の中にはメリッサたちには目もくれず、石像になったエルフたちに向かっていく者たちもいる。
ローラたちは自分たちに来る骸骨を後回しにして、エルフたちに近づく骸骨から攻撃をしていった。
「それにしても、数が多いわね!」
持っている鞭で骸骨の頭を粉砕するローラが悪態を吐く。
「ローラさん、ペット召喚は出来ないんですか!?」
「したくても、戦えるペットがいないのよ!!」
以前の戦いで出したホムンクルスはエリンシアによって倒されている。
ならば、他のホムンクルスを呼べばいいのでは?と思うのだが、それは出来ない。
そもそも、あのホムンクルスは別の人間が作ったホムンクルスを譲ってもらったものなのだ。
ホムンクルスは作った人間の言うことを聞く……作った人間がローラのペットになれと命令すれば簡単にペットに出来るのだ。
だが、普通の生き物は違う。
普通の生き物をペットにするのは難しい。主従関係を結ぶのもなかなかできるものではない。
それが強い生き物であれば尚更である。
あえて言うのであれば、愛玩用のペットであればローラは何匹か飼っているのだ。
その子たちであれば今すぐにでも召喚できるのだが、召喚したところで戦力にはならない。
むしろ、自分の大好きなペットが殺されてしまうだけだろう。
見た目の雰囲気には似合わず可愛いものが大好きなローラが目の前で自分のペットを殺されてしまったら恐らく立ち直れないのではないだろうか。
「くっ!」
メリッサは持っていたレイピアを突き出し、骸骨の腕を破壊する。
そして、爆発の魔法を唱え、腕を失ってよろめいた骸骨を爆破した。
「あら、王女ちゃんやるじゃない!」
「ありがとうございます!」
鞭で複数の骸骨の頭を粉砕しながらローラはメリッサを褒めた。
思っていたよりも、敵は強くないようでメリッサでも十分に戦える相手であったのが幸いである。
無限に沸いてくるんじゃないだろうかと心配していたローラであったが、次第に数を減らしてく骸骨達を見て一安心していた……だが。
数が10匹ほどに減ってきたころ、骸骨達の奥に一匹のローブを纏った骸骨が地面から現れた。
その骸骨を見た瞬間、ローラの鳥肌が立つ。
あれは危険だと、傭兵の直感が告げたのだ。
それに気づいたのはローラだけではない……メリッサもまた、自身の持つ看破のスキルにより、ローブの骸骨の危険性を見抜いていた。
「王女ちゃん……危ない!!」
ローブの骸骨から、赤い光球が放たれる。
それは目の前にいた骸骨達を粉砕しながら、メリッサへと襲撃する。
咄嗟に、体が動いたローラは、メリッサを抱きかかえながらそれを回避した。
外れた光球は後ろにあった家を跡形もなく吹き飛ばしたのだ。
「ヤバいわね……」
「ローラさん……あの敵、すごく強いです」
「ええ……私も勝てるかどうか解らないわ……どうする?」
「でも、逃げることは出来ません……逃げたらエルフの方々が……」
エルフよりも自分の命だと思うけどとローラは思う……でも、この優しい子はそれが出来ないのだろう。
「解ったわ、あのローブの奴は私が相手する……王女ちゃんは残った骸骨をお願い」
「は、はい……気を付けてくださいローラさん」
「ふふ……ありがと」
だから私は一度あなたを殺そうとしているのよ……そんな相手に気をつけてだなんて……本当にお人好しね……。
そう思いながらも、優しい笑顔を向けるローラはメリッサだけは護りたいなと心の中で思っているのだった。
集落の入り口はクオンが警戒しているが、入り口以外から襲撃してくる可能性もある為、手分けしながら見回りをしているのだ。
メリッサはまだまだ発展途上の為、一人で行動することはさせられなかった。
いや、王女という立場からも一人で行動させるわけにもいかない。
その為、ローラが行動を共にしている。
元々、ローラはメリッサを狙ってきた刺客の一人であるため、ディータなどはそれを不安に思っていたのだが、メリッサの看破のスキルによってローラに危険が無いと判断されたのだ。
その実、ローラにはメリッサを襲う気はまったくない。
そもそも、傭兵という立場から仕事を受けただけでメリッサ個人に恨みなどはないのだ。
依頼主から自分の命を狙われる可能性がある以上、ここでメリッサを襲ってカモメ達を敵に回す意味は全くない。
むしろ、自分を護ってもらうためにはメリッサを護らなければいけないと思っているほどであった。
「今のところは異常はありませんね」
「そうねぇ……でも、油断は出来ないわよ」
「……はい」
真剣な表情で頷くメリッサを見て、ローラは疑問を口にする。
「ねぇ、王女ちゃん……なんであなたは戦うの?」
「………え?」
「だって、そうでしょう?あなた王女なんだもの別に戦わないで隠れていたって問題ないはずよ?」
「…………」
そう、メリッサは別に自分が戦う必要はない。
こんな危険な場所で武器を持っている必要もないのだ。
戦いは他の人に任せて、自分は安全な所にいればいいのである。
もし、王女であるメリッサが死ねば、アンダールシアの王族は体を乗っ取られた王様だけになってしまう。そうなれば、この国は終わりだろう。
それを考えるならばメリッサは安全な所にいるべきなのだ。
でも、誰もそれを言わない……メリッサが戦いたいと言った時、カモメ達はそれを支持し戦い方を教えた。獣王国の人達もそれを褒めた……誰も危険だからと止めたりはしなかったのだ。
「お父様が昔、言っておられたのです……」
「?」
「行動を起こさない者には誰もついては来ない……だから我々王族は誰よりも先に立って行動しなければならないのだ………と」
「そう………それは立派ねぇ」
別に嫌味で言ったわけではない、ローラは純粋にそう思ったのだ。
確かに口だけで何もしない人間などには誰もついてこない。
仮にメリッサが、怖がって何もせずにカモメ達がアンダールシアを取り戻したとして、誰がメリッサを認めるだろう……確かに、カモメ達を動かしたのはメリッサであるがそれを見た民衆が果たしてメリッサを支持するだろうか?
そう考えるのであればメリッサの行動は正しいのかもしれない。
まあ、メリッサ本人はそこまでは考えていないだろう……今、自分に出来る精一杯をやりたいと思っているのだ。
「そうねぇ、私も今の王女ちゃんの方が好感もてるものね」
「はい、ありがとうございます!」
「ありがとうございますって……」
これでも一度はメリッサの命を狙っていたという自覚があるローラは屈託のない笑顔でお礼を言うメリッサに戸惑う。
「はあ……調子狂うわね………っ!あぶないっ!?」
いきなりメリッサを押し倒すローラ。
先ほどまでメリッサのいた場所には骸骨の魔物のようなものが持っていた槍を突いて、立っていた。
「……これは」
「て、敵ですローラさん!」
「解っているわよ……そこらじゅうの地面から沸いて出てきているわ!気を引き締めなさい王女ちゃん!」
「はい!」
あたりを見回すと、地面が盛り上がり、その中から骸骨の化け物が這い出してきていた。
「っ!エルフたちを狙っている奴もいるわ!レンの罠があるとはいっても出来るだけ近づけないようにするわよ!」
「はい!」
骸骨達の中にはメリッサたちには目もくれず、石像になったエルフたちに向かっていく者たちもいる。
ローラたちは自分たちに来る骸骨を後回しにして、エルフたちに近づく骸骨から攻撃をしていった。
「それにしても、数が多いわね!」
持っている鞭で骸骨の頭を粉砕するローラが悪態を吐く。
「ローラさん、ペット召喚は出来ないんですか!?」
「したくても、戦えるペットがいないのよ!!」
以前の戦いで出したホムンクルスはエリンシアによって倒されている。
ならば、他のホムンクルスを呼べばいいのでは?と思うのだが、それは出来ない。
そもそも、あのホムンクルスは別の人間が作ったホムンクルスを譲ってもらったものなのだ。
ホムンクルスは作った人間の言うことを聞く……作った人間がローラのペットになれと命令すれば簡単にペットに出来るのだ。
だが、普通の生き物は違う。
普通の生き物をペットにするのは難しい。主従関係を結ぶのもなかなかできるものではない。
それが強い生き物であれば尚更である。
あえて言うのであれば、愛玩用のペットであればローラは何匹か飼っているのだ。
その子たちであれば今すぐにでも召喚できるのだが、召喚したところで戦力にはならない。
むしろ、自分の大好きなペットが殺されてしまうだけだろう。
見た目の雰囲気には似合わず可愛いものが大好きなローラが目の前で自分のペットを殺されてしまったら恐らく立ち直れないのではないだろうか。
「くっ!」
メリッサは持っていたレイピアを突き出し、骸骨の腕を破壊する。
そして、爆発の魔法を唱え、腕を失ってよろめいた骸骨を爆破した。
「あら、王女ちゃんやるじゃない!」
「ありがとうございます!」
鞭で複数の骸骨の頭を粉砕しながらローラはメリッサを褒めた。
思っていたよりも、敵は強くないようでメリッサでも十分に戦える相手であったのが幸いである。
無限に沸いてくるんじゃないだろうかと心配していたローラであったが、次第に数を減らしてく骸骨達を見て一安心していた……だが。
数が10匹ほどに減ってきたころ、骸骨達の奥に一匹のローブを纏った骸骨が地面から現れた。
その骸骨を見た瞬間、ローラの鳥肌が立つ。
あれは危険だと、傭兵の直感が告げたのだ。
それに気づいたのはローラだけではない……メリッサもまた、自身の持つ看破のスキルにより、ローブの骸骨の危険性を見抜いていた。
「王女ちゃん……危ない!!」
ローブの骸骨から、赤い光球が放たれる。
それは目の前にいた骸骨達を粉砕しながら、メリッサへと襲撃する。
咄嗟に、体が動いたローラは、メリッサを抱きかかえながらそれを回避した。
外れた光球は後ろにあった家を跡形もなく吹き飛ばしたのだ。
「ヤバいわね……」
「ローラさん……あの敵、すごく強いです」
「ええ……私も勝てるかどうか解らないわ……どうする?」
「でも、逃げることは出来ません……逃げたらエルフの方々が……」
エルフよりも自分の命だと思うけどとローラは思う……でも、この優しい子はそれが出来ないのだろう。
「解ったわ、あのローブの奴は私が相手する……王女ちゃんは残った骸骨をお願い」
「は、はい……気を付けてくださいローラさん」
「ふふ……ありがと」
だから私は一度あなたを殺そうとしているのよ……そんな相手に気をつけてだなんて……本当にお人好しね……。
そう思いながらも、優しい笑顔を向けるローラはメリッサだけは護りたいなと心の中で思っているのだった。
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