60 / 64
ウソつき殿下の真の愛 4
しおりを挟む
夕食をすませたあとだ。
いつもオリヴァージュと、しばらく話す。
彼が、そのあと私室を出て行くのが、日課のようになっていた。
この2ヶ月、そんな毎日を繰り返している。
婚姻の式まで、ひと月。
王族とはいえ、オリヴァージュは即位するわけではない。
よって、式も国王がする婚姻の儀よりは控え目だった。
セラフィーナにとっては初めてのことなので、控え目かどうかの判断はできずにいるのだけれども。
「3ヶ月が、これほど長いなんて知らなかったよ」
カウチに、2人で腰かけている。
日課になっていても、まだ慣れることができずにいた。
オリヴァージュが平然としているのが、憎たらしいほどだ。
セラフィーナは、彼に体を寄せられただけで、どきりとするのに。
(……ここに来てから、ナルと……口づけしていないわよね……)
というか、オリヴァージュからの口づけは、たった1回。
しかも、セラフィーナが、不満に口を尖らせていた時だった。
以来、額や頬、耳などに口づけられることはあれど、口づけは交わしていない。
無意識に、セラフィーナは、ちらっとオリヴァージュの唇に視線を投げる。
(したくない、ということも、なさそうだけど……ベッドがどうこうとか、寂しく1人で眠るとか。そういうことは、言っているもの)
相変わらず、オリヴァージュは、フクロウをやっていた。
私邸は広いのだから、別の部屋を使えばいいのに、と思う。
が、屋敷内にいるのが耐えられない、などと、彼は言うのだ。
そして、ちょっぴり恨めしげに「きみがいいと言ってくれたら」という目で見てくる。
「きみは、私の自制心を試しているのかい?」
「なんのこと?」
「さっきから、私の口元ばかり見ている気がするのだがね」
指摘に、ハッとする。
すぐに視線をそらせた。
「夕食のあと、口元を拭き忘れたかと、不安になったよ。きみが、あんまり、しげしげと見つめるものだから」
「そ、そんなには見ていないわ」
オリヴァージュが、セラフィーナの手を握ってくる。
いつもより少し熱い気がした。
「そんなに、ということは、やはり唇を見ていたわけだ」
「う……」
うっかりオリヴァージュに誘導されてしまったと気づく。
鼻を見ていただけだ、と言ってやればよかったのに。
「きみが、口づけをねだってくれるとはなあ」
「ねだってないわよ!」
「じっと見ていたじゃないか」
「それは……あなたの、その形のいい唇から、なぜ、ああも、嫌味しか出てこないのか、不思議に思っていたの!」
咄嗟に答えたせいで、褒めているのか、貶しているのか、わからない言いかたになってしまった。
オリヴァージュが「にっこり」する。
セラフィーナは、嫌な顔をしてみせた。
「私の唇に、そんなに興味を持ってもらっているとは、望外の喜びだね」
「あなたを喜ばせることができて、とても光栄よ」
ツンッと、そっぽを向く。
オリヴァージュは、なにしろ「まっすぐ」に話すということをしないのだ。
嫌味を含ませ、軽口めいた言いかたをする。
それが、彼の個性だと、わかっていた。
(こういう人だってわかってて好きになるなんて……私もどうかしているわ)
魔術師のナルと、王族のオリヴァージュ。
話しかたや振る舞いは違っていても、本質は変わらない。
その本質に、セラフィーナは恋をしたのだ。
「私のちっちゃな可愛い小鳥。こっちを向いてくれないか?」
不意に、セラフィーナの中に、小さな疑問が浮かぶ。
オリヴァージュの頼みを聞いたわけではないが、彼のほうへと顔を向けた。
それから、首をかしげる。
「前から思っていたんだけど、どうして小鳥なの? それに、私、それほど小さくはないでしょ?」
オリヴァージュが、肩に流れているセラフィーナの赤い髪を、手ですくった。
その髪に唇を寄せつつ、視線だけをセラフィーナに向けてくる。
「きみの、この赤い髪がロビン……コマドリのようだからさ」
意味があったことに、驚いた。
聞いておきながらも、セラフィーナは、実は、単なる甘ったるい呼びかけに過ぎないと思っていたのだ。
貴族の男性は、女性に対して呼びかける時に「愛しい人」とか「麗しきご婦人」などという台詞を使うことがある。
それと、同じ意味合いとして、認識していた。
「実際のコマドリは、橙褐色だがね。まぁ、そこは印象ってところかな。すぐに、目を真ん丸にするところやなんかも、コマドリの目に似ているし」
ふっと、オリヴァージュが言葉を切る。
それから、セラフィーナの手を離して立ち上がった。
なにかあったのかと思ったのだが、彼は、少し動いただけだ。
セラフィーナの真正面に立っている。
声をかけることは、できなかった。
オリヴァージュが、セラフィーナの前に跪く。
顔を上げ、ダークグリーンの瞳に、セラフィーナを映していた。
真剣なまなざしに、ひどく緊張する。
「皮肉ばかり言う可愛げのないきみを、愛している。たとえ、きみの首の上にあるのがカボチャでも、中に詰まっているのがピーマンでも、私は、きみを心の底から愛している。私と婚姻してほしい。セラフィーナ・アルサリア」
そして、そっと、手を差し出してきた。
パッと、リングケースが現れる。
中には、セラフィーナがオリヴァージュにあげた指輪とそっくりな指輪が入っていた。
「意地悪で、嫌味しか言えないあなたを、私も愛しているわ。たとえ、あなたが、乗馬鞭を使う教育係でも、人攫いの魔術師でも、私は、あなたを心の底から愛しているの。求婚は私が先にしたことを忘れないで、オリヴァージュ・ガルベリー」
オリヴァージュが指輪をケースから取り出し、セラフィーナの薬指にはめる。
嬉しくて、心臓が痛かった。
セラフィーナの頬が、オリヴァージュの両手につつまれる。
そっと、唇が重ねられた。
しばしの間のあと、唇が離れる。
目を開いたけれど、視界がぼやけていた。
それでも、彼が微笑んでいるのはわかる。
セラフィーナを抱き寄せ、オリヴァージュが、その耳元に囁いた。
「私のちっちゃな可愛い小鳥。きみのチョコレートを溶かすのは私だと決めていたのだよ。もうずっと前からね」
いつもオリヴァージュと、しばらく話す。
彼が、そのあと私室を出て行くのが、日課のようになっていた。
この2ヶ月、そんな毎日を繰り返している。
婚姻の式まで、ひと月。
王族とはいえ、オリヴァージュは即位するわけではない。
よって、式も国王がする婚姻の儀よりは控え目だった。
セラフィーナにとっては初めてのことなので、控え目かどうかの判断はできずにいるのだけれども。
「3ヶ月が、これほど長いなんて知らなかったよ」
カウチに、2人で腰かけている。
日課になっていても、まだ慣れることができずにいた。
オリヴァージュが平然としているのが、憎たらしいほどだ。
セラフィーナは、彼に体を寄せられただけで、どきりとするのに。
(……ここに来てから、ナルと……口づけしていないわよね……)
というか、オリヴァージュからの口づけは、たった1回。
しかも、セラフィーナが、不満に口を尖らせていた時だった。
以来、額や頬、耳などに口づけられることはあれど、口づけは交わしていない。
無意識に、セラフィーナは、ちらっとオリヴァージュの唇に視線を投げる。
(したくない、ということも、なさそうだけど……ベッドがどうこうとか、寂しく1人で眠るとか。そういうことは、言っているもの)
相変わらず、オリヴァージュは、フクロウをやっていた。
私邸は広いのだから、別の部屋を使えばいいのに、と思う。
が、屋敷内にいるのが耐えられない、などと、彼は言うのだ。
そして、ちょっぴり恨めしげに「きみがいいと言ってくれたら」という目で見てくる。
「きみは、私の自制心を試しているのかい?」
「なんのこと?」
「さっきから、私の口元ばかり見ている気がするのだがね」
指摘に、ハッとする。
すぐに視線をそらせた。
「夕食のあと、口元を拭き忘れたかと、不安になったよ。きみが、あんまり、しげしげと見つめるものだから」
「そ、そんなには見ていないわ」
オリヴァージュが、セラフィーナの手を握ってくる。
いつもより少し熱い気がした。
「そんなに、ということは、やはり唇を見ていたわけだ」
「う……」
うっかりオリヴァージュに誘導されてしまったと気づく。
鼻を見ていただけだ、と言ってやればよかったのに。
「きみが、口づけをねだってくれるとはなあ」
「ねだってないわよ!」
「じっと見ていたじゃないか」
「それは……あなたの、その形のいい唇から、なぜ、ああも、嫌味しか出てこないのか、不思議に思っていたの!」
咄嗟に答えたせいで、褒めているのか、貶しているのか、わからない言いかたになってしまった。
オリヴァージュが「にっこり」する。
セラフィーナは、嫌な顔をしてみせた。
「私の唇に、そんなに興味を持ってもらっているとは、望外の喜びだね」
「あなたを喜ばせることができて、とても光栄よ」
ツンッと、そっぽを向く。
オリヴァージュは、なにしろ「まっすぐ」に話すということをしないのだ。
嫌味を含ませ、軽口めいた言いかたをする。
それが、彼の個性だと、わかっていた。
(こういう人だってわかってて好きになるなんて……私もどうかしているわ)
魔術師のナルと、王族のオリヴァージュ。
話しかたや振る舞いは違っていても、本質は変わらない。
その本質に、セラフィーナは恋をしたのだ。
「私のちっちゃな可愛い小鳥。こっちを向いてくれないか?」
不意に、セラフィーナの中に、小さな疑問が浮かぶ。
オリヴァージュの頼みを聞いたわけではないが、彼のほうへと顔を向けた。
それから、首をかしげる。
「前から思っていたんだけど、どうして小鳥なの? それに、私、それほど小さくはないでしょ?」
オリヴァージュが、肩に流れているセラフィーナの赤い髪を、手ですくった。
その髪に唇を寄せつつ、視線だけをセラフィーナに向けてくる。
「きみの、この赤い髪がロビン……コマドリのようだからさ」
意味があったことに、驚いた。
聞いておきながらも、セラフィーナは、実は、単なる甘ったるい呼びかけに過ぎないと思っていたのだ。
貴族の男性は、女性に対して呼びかける時に「愛しい人」とか「麗しきご婦人」などという台詞を使うことがある。
それと、同じ意味合いとして、認識していた。
「実際のコマドリは、橙褐色だがね。まぁ、そこは印象ってところかな。すぐに、目を真ん丸にするところやなんかも、コマドリの目に似ているし」
ふっと、オリヴァージュが言葉を切る。
それから、セラフィーナの手を離して立ち上がった。
なにかあったのかと思ったのだが、彼は、少し動いただけだ。
セラフィーナの真正面に立っている。
声をかけることは、できなかった。
オリヴァージュが、セラフィーナの前に跪く。
顔を上げ、ダークグリーンの瞳に、セラフィーナを映していた。
真剣なまなざしに、ひどく緊張する。
「皮肉ばかり言う可愛げのないきみを、愛している。たとえ、きみの首の上にあるのがカボチャでも、中に詰まっているのがピーマンでも、私は、きみを心の底から愛している。私と婚姻してほしい。セラフィーナ・アルサリア」
そして、そっと、手を差し出してきた。
パッと、リングケースが現れる。
中には、セラフィーナがオリヴァージュにあげた指輪とそっくりな指輪が入っていた。
「意地悪で、嫌味しか言えないあなたを、私も愛しているわ。たとえ、あなたが、乗馬鞭を使う教育係でも、人攫いの魔術師でも、私は、あなたを心の底から愛しているの。求婚は私が先にしたことを忘れないで、オリヴァージュ・ガルベリー」
オリヴァージュが指輪をケースから取り出し、セラフィーナの薬指にはめる。
嬉しくて、心臓が痛かった。
セラフィーナの頬が、オリヴァージュの両手につつまれる。
そっと、唇が重ねられた。
しばしの間のあと、唇が離れる。
目を開いたけれど、視界がぼやけていた。
それでも、彼が微笑んでいるのはわかる。
セラフィーナを抱き寄せ、オリヴァージュが、その耳元に囁いた。
「私のちっちゃな可愛い小鳥。きみのチョコレートを溶かすのは私だと決めていたのだよ。もうずっと前からね」
0
お気に入りに追加
216
あなたにおすすめの小説
口下手公爵と、ひたむき令嬢
たつみ
恋愛
「放蕩公爵と、いたいけ令嬢」続編となります。
この話のみでも、お読み頂けるようになっております。
公爵令嬢のシェルニティは、18年間、周囲から見向きもされずに生きてきた。
が、偶然に出会った公爵家当主と愛し愛される仲となり、平和な日を送っている。
そんな中、彼と前妻との間に起きた過去を、知ってしまうことに!
動揺しながらも、彼を思いやる気持ちから、ほしかった子供を諦める決意をする。
それを伝えたあと、彼との仲が、どこか、ぎこちなくなってしまって。
さらに、不安と戸惑いを感じている彼女に、王太子が、こう言った。
「最初に手を差し伸べたのが彼でなくても、あなたは彼を愛していましたか?」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_9
他サイトでも掲載しています。
不機嫌領主と、嫌われ令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢ドリエルダは、10日から20日後に起きる出来事の夢を見る。
悪夢が現実にならないようにしてきたが、出自のこともあって周囲の嫌われ者に。
そして、ある日、婚約者から「この婚約を考え直す」と言われる夢を見てしまう。
最悪の結果を回避するため策を考え、彼女は1人で街に出る。
そこで出会った男性に協力してもらおうとするのだが、彼から言われた言葉は。
「いっそ、お前から婚約を解消すればよいではないか」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_7
他サイトでも掲載しています。
世話焼き宰相と、わがまま令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢ルーナティアーナは、幼い頃から世話をしてくれた宰相に恋をしている。
16歳の誕生日、意気揚々と求婚するも、宰相は、まったく相手にしてくれない。
いつも、どんな我儘でもきいてくれる激甘宰相が、恋に関してだけは完全拒否。
どうにか気を引こうと、宰相の制止を振り切って、舞踏会へ行くことにする。
が、会場には、彼女に悪意をいだく貴族子息がいて、襲われるはめに!
ルーナティアーナの、宰相に助けを求める声、そして恋心は、とどくのか?
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_2
他サイトでも掲載しています。
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
うっかり王子と、ニセモノ令嬢
たつみ
恋愛
キーラミリヤは、6歳で日本という国から転移して十年、諜報員として育てられた。
諜報活動のため、男爵令嬢と身分を偽り、王宮で侍女をすることになる。
運よく、王太子と出会えたはいいが、次から次へと想定外のことばかり。
王太子には「女性といい雰囲気になれない」魔術が、かかっていたのだ!
彼と「いい雰囲気」になる気なんてないのに、彼女が近づくと、魔術が発動。
あげく、王太子と四六時中、一緒にいるはめに!
「情報収集する前に、私、召されそうなんですけどっ?!」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_11
他サイトでも掲載しています。
放蕩公爵と、いたいけ令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢のシェルニティは、両親からも夫からも、ほとんど「いない者」扱い。
彼女は、右頬に大きな痣があり、外見重視の貴族には受け入れてもらえずにいた。
夫が側室を迎えた日、自分が「不要な存在」だと気づき、彼女は滝に身を投げる。
が、気づけば、見知らぬ男性に抱きかかえられ、死にきれないまま彼の家に。
その後、屋敷に戻るも、彼と会う日が続く中、突然、夫に婚姻解消を申し立てられる。
審議の場で「不義」の汚名を着せられかけた時、現れたのは、彼だった!
「いけないねえ。当事者を、1人、忘れて審議を開いてしまうなんて」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_8
他サイトでも掲載しています。
生真面目君主と、わけあり令嬢
たつみ
恋愛
公爵令嬢のジョゼフィーネは、生まれながらに「ざっくり」前世の記憶がある。
日本という国で「引きこもり」&「ハイパーネガティブ」な生き方をしていたのだ。
そんな彼女も、今世では、幼馴染みの王太子と、密かに婚姻を誓い合っている。
が、ある日、彼が、彼女を妃ではなく愛妾にしようと考えていると知ってしまう。
ハイパーネガティブに拍車がかかる中、彼女は、政略的な婚姻をすることに。
相手は、幼い頃から恐ろしい国だと聞かされていた隣国の次期国王!
ひと回り以上も年上の次期国王は、彼女を見て、こう言った。
「今日から、お前は、俺の嫁だ」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_6
他サイトでも掲載しています。
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
早稲 アカ
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる