133 / 170
第三章 ウェルカムキャンプ編
130
しおりを挟む
貴族院が所有する森の北側に馬車が到着した。
俺とキースは後半に仮眠をとっていたため、寝ている間に到着したようだ。
俺達は荷物をまとめて、乗ってきた馬車から降りた。俺はこの後、後続の馬車でやってくるオルト様たちをこの北の入り口で待つことになる。
「じゃあ、アース。俺たちは先に行かせてもらうな。……本当は、アースと一緒に待っていたいんだが。」
「うん、ありがとう。だけどキルたちは、森の中心付近が指定の場所なんだから、できるだけ早く出発しないと日が暮れちゃうよ。お互いのチームでめいいっぱい楽しもうね。何かあったらいつでも合図してね。」
「……ああ、わかった。アースの方こそ、何かあったら必ず助けを呼べよ。」
「うん、了解。……じゃあみんな、俺達の主を頼んだよ。」
俺がそういうと、他の側近3人はそれぞれのしぐさで了解の意を表してくれた。
そしてキルたちは、森の中心に向かって歩き出した。俺はそれから、魔力を薄く展開し、キルたちの居場所をいつでも把握できるようにした。
……あくまで仕事であって、決してストーカー行為ではない。
オルト様たちは下級貴族の中でも一番下に近い身分だから、馬車が来るまでは少し時間があるだろう。まあそのお陰で、時間がかかるからと入り口付近にキャンプポイントが指定されたから、その場所まであまり歩かなくていいのだけど。
俺は暇つぶしにと思って、森の周りに配備されている騎士や魔導士たちに話しかけながら時間をつぶした。今回の警備では割と若い世代が多く派遣されているようだ。森を取り囲むように、騎士や魔導士たちが配備されているようだ。
そうして時間をつぶしていると、オルト様たちの乗った馬車が到着した。
「アース様、すみません! お待たせいたしました!」
オルト様たちは馬車から転げ落ちそうになりながら、俺の近くまで走ってきた。いくら普通に話させるようになったとはいえ、一応上級貴族の俺を待たせる形となったため、かなり恐縮しているようだ。
「待つのは苦ではないので、全然大丈夫ですよ。のどが渇いたのではありませんか? 水でも飲んで落ち着いてください。」
俺はグラスを取り出して、清属性のキラキラ水を注いで渡した。
「こ、これが、噂のアース様の清属性魔法なんですね! とてもきれいです!」
「ドール様、ありがとうございます。お礼に氷もお付けしましょう。」
「わー! ありがとうございます!」
ドール様はそういうと、水を一気に飲み干した。ドール様は何というか、いい意味で俺に対して緊張していないようだ。というか、誰に対してもこんな感じなんだと思う。
「さてと、では行きましょうか。すみません、オルト様とケラト様にキャンプ用具を持って頂いて……。重くはないですか?」
「これくらい大丈夫ですよ。力仕事は騎士見習の俺たちに任せてください。なあ、ケラト?」
「俺はこれくらいしかできないので、いつでもお申し付けください。」
「充分助かっていますよ。何か力仕事があったら頼らせてもらいますね。」
そうして俺たちは、指定のポイントを目指して歩き出した。道中では、オルト様の指示のもと木の枝を集めた。初学院の後半2年間では、こうした野営のための授業が行われたようで、それを受けていない俺は基本的に指示を聞いて動くことにしている。
「そういえば、ドール様の属性をお聞きしてもよろしいですか? 戦闘等の参考にしたいので。」
「俺の属性は火と土です! 特に、火属性の瞬間火力には自信があります!」
「なるほど、瞬間火力に自信があるのですね。……もし今日の夜に、魔力量余裕がありましたら教えていただいてもいいですか? 」
「それはもちろん構いませんよ。何でも協力します!」
素晴らしい属性の組み合わせだ。ドール様の土属性で土の壁をつくって、俺の水球を温めてもらえば簡易的なお風呂がつくれるかもしれない。……もちろん、ドール様の魔力に余裕があったらだよ?
ーー
そうこうしているうちに、指定の場所までたどり着いた。
近くに川が流れているから、結構ベストポイントではないだろうか?
「それでは、テントの組み立てや火おこしを担当する班と食料調達をする班に分かれましょうか。……っと、すみません。先ほどから俺が仕切っていますけど、アース様はご不快ではないですか?」
「全く不快ではないですよ。むしろ、的確な指示を出していただいて助かっていますし、感心しています。オルト様は指揮官に適性があるかもしれませんね。」
「い、いえ! 俺のような下級貴族には力不足ですよ。」
「能力の有無に、家の格は関係ないと俺は思いますよ。今の王族なら、能力をある人を引き立ててくれると思いますし、なにより下級貴族だからと侮るような方々ではないですよ。」
「わ、わかりました……。」
すると、ドール様が勢いよく手を挙げ、てぴょんぴょんと跳ねながらオルト様に駆け寄った。
「アース様、オルトは剣も優れていますよ!」
「お、おいドール! 俺がすぐれているなんてそんなこと……。」
「ええ、殿下やキースからも聞いていますよ。もちろん、オルト様だけではなくドール様やケラト様も素晴らしい腕をお持ちだと聞いております。Aクラスに入学した実績があるのです。もっと自信を持っていいと思いますよ。」
実際にキルやキースから、オルト様とケラト様はなかなか筋がよさそうだということを聞いている。学年が同じで騎士同士だから、2人の訓練の様子を見る機会があるのだ。ケラト様の方は、魔道具士として優秀そうだとジールから聞いている。
「………アース様にそう言って頂けると、嬉しいですね。」
「本心を言ったまでですよ。それじゃあ、班分けはどうしますか? 俺はどちらでも構いませんよ?」
「えーと、それでは……。ケラトと火の使えるドールはここに残ってくれ。アース様は俺と一緒に食料調達に行きましょう。」
「食料調達ですね、了解です。川に入って魚を取りますか、釣りをしますか? それとも狩りをしましょうか?」
俺がそういうと、3人は目を瞬かせながら視線を交わし合った。
何だろうか、俺の発言がワイルドすぎたのだろうか?
「どうかしましたか?」
「………いえ、何でも。少し、アース様からそのような提案が出たことに驚きました。1日だけですので食べられる果物を探して、あとは食べられる魔物を狩りましょうか。」
「了解です。俺は殿下の位置把握のために魔力展開をしているので、C級の魔物を見つけることができない状態ですが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫ですよ。一般的には、感知を使わずに食料調達をするので問題ありません。」
あ、確かにその通りだな。
魔物の痕跡とかをたどって、見つけ出すのだろうか? とても楽しみである。
「わかりました。では、行きましょうか。」
そうして、俺達は二手に分かれて行動を開始した。
俺とキースは後半に仮眠をとっていたため、寝ている間に到着したようだ。
俺達は荷物をまとめて、乗ってきた馬車から降りた。俺はこの後、後続の馬車でやってくるオルト様たちをこの北の入り口で待つことになる。
「じゃあ、アース。俺たちは先に行かせてもらうな。……本当は、アースと一緒に待っていたいんだが。」
「うん、ありがとう。だけどキルたちは、森の中心付近が指定の場所なんだから、できるだけ早く出発しないと日が暮れちゃうよ。お互いのチームでめいいっぱい楽しもうね。何かあったらいつでも合図してね。」
「……ああ、わかった。アースの方こそ、何かあったら必ず助けを呼べよ。」
「うん、了解。……じゃあみんな、俺達の主を頼んだよ。」
俺がそういうと、他の側近3人はそれぞれのしぐさで了解の意を表してくれた。
そしてキルたちは、森の中心に向かって歩き出した。俺はそれから、魔力を薄く展開し、キルたちの居場所をいつでも把握できるようにした。
……あくまで仕事であって、決してストーカー行為ではない。
オルト様たちは下級貴族の中でも一番下に近い身分だから、馬車が来るまでは少し時間があるだろう。まあそのお陰で、時間がかかるからと入り口付近にキャンプポイントが指定されたから、その場所まであまり歩かなくていいのだけど。
俺は暇つぶしにと思って、森の周りに配備されている騎士や魔導士たちに話しかけながら時間をつぶした。今回の警備では割と若い世代が多く派遣されているようだ。森を取り囲むように、騎士や魔導士たちが配備されているようだ。
そうして時間をつぶしていると、オルト様たちの乗った馬車が到着した。
「アース様、すみません! お待たせいたしました!」
オルト様たちは馬車から転げ落ちそうになりながら、俺の近くまで走ってきた。いくら普通に話させるようになったとはいえ、一応上級貴族の俺を待たせる形となったため、かなり恐縮しているようだ。
「待つのは苦ではないので、全然大丈夫ですよ。のどが渇いたのではありませんか? 水でも飲んで落ち着いてください。」
俺はグラスを取り出して、清属性のキラキラ水を注いで渡した。
「こ、これが、噂のアース様の清属性魔法なんですね! とてもきれいです!」
「ドール様、ありがとうございます。お礼に氷もお付けしましょう。」
「わー! ありがとうございます!」
ドール様はそういうと、水を一気に飲み干した。ドール様は何というか、いい意味で俺に対して緊張していないようだ。というか、誰に対してもこんな感じなんだと思う。
「さてと、では行きましょうか。すみません、オルト様とケラト様にキャンプ用具を持って頂いて……。重くはないですか?」
「これくらい大丈夫ですよ。力仕事は騎士見習の俺たちに任せてください。なあ、ケラト?」
「俺はこれくらいしかできないので、いつでもお申し付けください。」
「充分助かっていますよ。何か力仕事があったら頼らせてもらいますね。」
そうして俺たちは、指定のポイントを目指して歩き出した。道中では、オルト様の指示のもと木の枝を集めた。初学院の後半2年間では、こうした野営のための授業が行われたようで、それを受けていない俺は基本的に指示を聞いて動くことにしている。
「そういえば、ドール様の属性をお聞きしてもよろしいですか? 戦闘等の参考にしたいので。」
「俺の属性は火と土です! 特に、火属性の瞬間火力には自信があります!」
「なるほど、瞬間火力に自信があるのですね。……もし今日の夜に、魔力量余裕がありましたら教えていただいてもいいですか? 」
「それはもちろん構いませんよ。何でも協力します!」
素晴らしい属性の組み合わせだ。ドール様の土属性で土の壁をつくって、俺の水球を温めてもらえば簡易的なお風呂がつくれるかもしれない。……もちろん、ドール様の魔力に余裕があったらだよ?
ーー
そうこうしているうちに、指定の場所までたどり着いた。
近くに川が流れているから、結構ベストポイントではないだろうか?
「それでは、テントの組み立てや火おこしを担当する班と食料調達をする班に分かれましょうか。……っと、すみません。先ほどから俺が仕切っていますけど、アース様はご不快ではないですか?」
「全く不快ではないですよ。むしろ、的確な指示を出していただいて助かっていますし、感心しています。オルト様は指揮官に適性があるかもしれませんね。」
「い、いえ! 俺のような下級貴族には力不足ですよ。」
「能力の有無に、家の格は関係ないと俺は思いますよ。今の王族なら、能力をある人を引き立ててくれると思いますし、なにより下級貴族だからと侮るような方々ではないですよ。」
「わ、わかりました……。」
すると、ドール様が勢いよく手を挙げ、てぴょんぴょんと跳ねながらオルト様に駆け寄った。
「アース様、オルトは剣も優れていますよ!」
「お、おいドール! 俺がすぐれているなんてそんなこと……。」
「ええ、殿下やキースからも聞いていますよ。もちろん、オルト様だけではなくドール様やケラト様も素晴らしい腕をお持ちだと聞いております。Aクラスに入学した実績があるのです。もっと自信を持っていいと思いますよ。」
実際にキルやキースから、オルト様とケラト様はなかなか筋がよさそうだということを聞いている。学年が同じで騎士同士だから、2人の訓練の様子を見る機会があるのだ。ケラト様の方は、魔道具士として優秀そうだとジールから聞いている。
「………アース様にそう言って頂けると、嬉しいですね。」
「本心を言ったまでですよ。それじゃあ、班分けはどうしますか? 俺はどちらでも構いませんよ?」
「えーと、それでは……。ケラトと火の使えるドールはここに残ってくれ。アース様は俺と一緒に食料調達に行きましょう。」
「食料調達ですね、了解です。川に入って魚を取りますか、釣りをしますか? それとも狩りをしましょうか?」
俺がそういうと、3人は目を瞬かせながら視線を交わし合った。
何だろうか、俺の発言がワイルドすぎたのだろうか?
「どうかしましたか?」
「………いえ、何でも。少し、アース様からそのような提案が出たことに驚きました。1日だけですので食べられる果物を探して、あとは食べられる魔物を狩りましょうか。」
「了解です。俺は殿下の位置把握のために魔力展開をしているので、C級の魔物を見つけることができない状態ですが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫ですよ。一般的には、感知を使わずに食料調達をするので問題ありません。」
あ、確かにその通りだな。
魔物の痕跡とかをたどって、見つけ出すのだろうか? とても楽しみである。
「わかりました。では、行きましょうか。」
そうして、俺達は二手に分かれて行動を開始した。
1,072
あなたにおすすめの小説
【8話完結】いじめられっ子だった俺が、覚醒したら騎士団長に求愛されました
キノア9g
BL
いじめられ続けた僕は、ある日突然、異世界に転移した。
けれど、勇者として歓迎されたのは、僕を苦しめてきた“あいつ”の方。僕は無能と決めつけられ、誰からも相手にされなかった。
そんな僕に手を差し伸べてくれたのは、冷酷と恐れられる騎士団長・ジグルドだった。
なのに、あいつの命令で、僕は彼に嘘の告白をしてしまう――「ジグルドさんのことが、好きなんです」
それが、すべての始まりだった。
あの日から彼は、僕だけをまっすぐ見つめてくる。
僕を守る手は、やさしく、強くて、どこまでも真剣だった。
だけど僕には、まだ知られていない“力”がある。
過去の傷も、偽りの言葉も超えて、彼の隣にいてもいいのだろうか。
これは、いじめられっ子の僕が“愛されること”を知っていく、嘘と覚醒の物語。
全8話。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
『アルファ拒食症』のオメガですが、運命の番に出会いました
小池 月
BL
大学一年の半田壱兎<はんだ いちと>は男性オメガ。壱兎は生涯ひとりを貫くことを決めた『アルファ拒食症』のバース性診断をうけている。
壱兎は過去に、オメガであるために男子の輪に入れず、女子からは異端として避けられ、孤独を経験している。
加えてベータ男子からの性的からかいを受けて不登校も経験した。そんな経緯から徹底してオメガ性を抑えベータとして生きる『アルファ拒食症』の道を選んだ。
大学に入り壱兎は初めてアルファと出会う。
そのアルファ男性が、壱兎とは違う学部の相川弘夢<あいかわ ひろむ>だった。壱兎と弘夢はすぐに仲良くなるが、弘夢のアルファフェロモンの影響で壱兎に発情期が来てしまう。そこから壱兎のオメガ性との向き合い、弘夢との関係への向き合いが始まるーー。
☆BLです。全年齢対応作品です☆
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語
【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。
キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、
ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。
国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚――
だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。
顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。
過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、
気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。
「それでも俺は、あなたがいいんです」
だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。
切なさとすれ違い、
それでも惹かれ合う二人の、
優しくて不器用な恋の物語。
全8話。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる