152 / 255
宴の終わり ③
しおりを挟む
「すげぇ弱い……なんだこいつらハリボテか???」
火災現場に到着すると早速、炎に巻かれたディーヴァがキズナめがけて突進してきたのだが……銃弾一発で額を撃ち抜かれ機能停止してしまった。
あまりのあっけなさに拍子抜けして周りを見渡すと、数名がかりでディーヴァを抑え込んでいる衛兵や出店の一般人までいる。
「嘘だろ……まさかこいつ劣化かなんかしてんのか? こんな特徴のないのっぺらぼう見間違う訳ねぇしな」
キズナの知るディーヴァは時速60キロで走り、関節の可動域が異様に広いめちゃくちゃタフな人型殺戮兵器だ。間違っても一般人が束になってもかなう相手ではない。
首を傾げるキズナに新たなディーヴァが迫るが、無造作に四肢を撃ち抜いて動きを止め。腰に差した小太刀で首を斬ると驚くほどあっさりとその頭は地面に落ちた。
「おい、君は……秘書官の護衛官か?」
首を傾げるキズナに消火活動中の衛兵が声をかける。一目で弥生の護衛官とわかる位に自分は有名だっただろうかと、訝し気に声のする方へ振り返った。そこには取り立てて特徴の無いのが特徴のような青年が居た。
必死に火事や襲撃と言う事態に立ち回ってたのか、普段はノリがしっかり効いた衛兵用の制服は煤だらけだ。そんな彼の姿を見てキズナが気づいた……彼の胸元にある書記官のバッジに。
「ああ、弥生の命令で先行して増援に来たんだが……ずいぶんと派手にやってるな。後夜祭にしては」
「いきなり出店にあのよくわからん人形が飛び込んで火災が起きてな……商人や出店の店員、一般人を避難させるのを優先していたんだ。運悪く戦闘が得意な者が少なくて困ってる。期待しても?」
「もちろん任せろ、戦闘以外は苦手だけどな……書記官なのに戦えてる時点で驚いてるよ」
「気づいていたのか、なら任せる。おい、人形の排除を彼女が請け負う! 手が空いた者から消火に当たれっ!!」
キズナが周りを見渡すと確かに焼き鳥のような物を出していた屋台などが大分派手に焼け落ちていた。微妙に香ばしい匂いにお腹がなりそうだが、もちろんそんな場合ではないので……気を取り直して視界に居るディーヴァ(?)を左から順番に銃で撃ち抜いて行った。
小気味良い発砲音と同じ数だけのディーヴァが次々と崩れ落ちていき、食い止めていた衛兵たちがキズナへお礼を残し門へと走る。
「……こういう時までしっかり統制取れてるとか、この国すげぇな」
奇しくも桜花と同じ感想を抱くキズナが手際良く排除していくと、結構な数のディーヴァが居た。
動きが遅いのもあるが、何より厄介だった耐久性がまるで嘘のように低い。へたをすると壊した後に自爆する事もあるので一体でも危険なのに、今回は作業的に駆逐できている。
それだけに疑問はどんどん膨らんでいくのだが、少し離れた先で桜花も順調に倒しているのを察してまずは安全の確保に努めた。
「消火の方は俺の出る幕はねぇな……死人もいなさそうだし、なんだったんだろうな」
一応多めに弾倉は持ってきてあるので数発残っていた弾倉を新しいのに入れ替えて、暗視機能付きの単眼鏡を取り出しざっくりと桜花のいる辺りを探してみる。
すると百メートルほど先の街道で数体のディーヴァをまとめて大鎌で切り伏せていた。
「……なんか死神みたいな奴だな」
白衣を黒くしたらそれだけで死神の仮装です。と言い切れそうな桜花の格好の方に注目しながら感想をつぶやく。
そんな桜花に死角から一体のディーヴァが近づくが、キズナが数発撃って牽制した直後に大鎌が首を刎ねた。そのまま桜花はキズナに軽く手を上げて礼を示す。
「向こうも苦戦してねぇならバケツリレーの手伝いでもするか。これ以上は無駄撃ちになりそうだしな」
キズナも桜花へ手を振りなおして門の方へ向かおうとすると、一瞬影が差した。
何だろうかと夜空を仰ぎ見ると月に重なる様に飛行機の影のようなものが浮かんでいる。
それはほんの数瞬、滞空した後……斜めに傾いで急降下を始めた。
「あん? 空挺騎士……じゃねぇよな?」
ちょうど両翼を広げたその姿は飛竜のようにも思えたが、空挺騎士団であれば誰かが乗っているはずの場所に誰も居ない。
それにその影はぐんぐんと速度を上げてキズナたちの方へ……。
――退避!! そいつ戦闘機よ!!
遠すぎて微かにしか聞こえない桜花の絶叫に、キズナが反射的にその場を飛びのいて転がった瞬間だった。
轟音が連なり掠っただけで致命傷になる5.56㎜の機関砲が鉄の雨を降らせる。
「うおおおっ!?」
明らかにキズナを狙って放たれた弾丸が地面をえぐり、土埃と砕かれた石があたりの視界を遮った。
幸いにも桜花の声にいち早く反応したおかげで一発も当たらなかったが、キズナの血の気が引く。
唐突な破壊音と甲高い飛行音に消火に当たる衛兵たちも、何事かと一斉に振り返りキズナの安否を確認しようと数名が駆け寄ろうとした。
「離れろ!! 当たると即死すんぞ!!」
キズナは大声を張り上げながら門と反対側に走り出し、桜花の方へと向かう。
その間も旋回しては戦闘機はキズナを執拗に狙い発砲を繰り返した。
「なんでこう!! 俺は機械に好かれんだろうな!!」
夜梅雨に濡れた草を踏み散らかし、青臭い汁と砂に巻かれながら必死で走る。
それなりに足は速いが最初に避けた時、靴の紐が片方ほどけてしまい……やたらと動きにくい。
「キズナ! 伏せなさい!! EIMS、形状大楯!!」
「頼む!!」
間一髪、銃撃される前に桜花と合流したキズナが滑り込むように桜花の背後へ逃げる。
桜花は発砲音とえぐれた地面から銃撃の威力を把握しEIMSで盾を作った。
『警告、盾を斜めに構えることを推奨。敵機の兵装変更を確認しました』
「「……はい?」」
これで大丈夫、と一安心した瞬間。EIMSが無慈悲な警告を飛ばしてきて桜花とキズナが顔を見合わせながら唇をへの字に曲げる。
「逃げるか?」
「もう無理よ!? 覚悟決めて!!」
次の瞬間、頭上からカキンッ! と何かを切り離す音がする。嫌な予感がして桜花とキズナが盾の影から見上げると、用は済んだとばかりに高速で離脱する戦闘機と……小さな丸い点がどんどん大きくなってくるのが見えた。
「ド畜生!! ここら一体吹っ飛ばす気か!?」
「伏せて!! 口を半開きにして耳を塞いで!!」
もはや徒歩で離脱するだけ無駄だと判断して、盾を背負い桜花はキズナに覆いかぶさる。
EIMSも緊急と判断して桜花の背中と盾の間にありったけの緩衝機構を自動構築した。
「お前っ!」
キズナの無事を優先させた桜花の行動にキズナが声を上げた瞬間。
対地爆弾が直撃した。
火災現場に到着すると早速、炎に巻かれたディーヴァがキズナめがけて突進してきたのだが……銃弾一発で額を撃ち抜かれ機能停止してしまった。
あまりのあっけなさに拍子抜けして周りを見渡すと、数名がかりでディーヴァを抑え込んでいる衛兵や出店の一般人までいる。
「嘘だろ……まさかこいつ劣化かなんかしてんのか? こんな特徴のないのっぺらぼう見間違う訳ねぇしな」
キズナの知るディーヴァは時速60キロで走り、関節の可動域が異様に広いめちゃくちゃタフな人型殺戮兵器だ。間違っても一般人が束になってもかなう相手ではない。
首を傾げるキズナに新たなディーヴァが迫るが、無造作に四肢を撃ち抜いて動きを止め。腰に差した小太刀で首を斬ると驚くほどあっさりとその頭は地面に落ちた。
「おい、君は……秘書官の護衛官か?」
首を傾げるキズナに消火活動中の衛兵が声をかける。一目で弥生の護衛官とわかる位に自分は有名だっただろうかと、訝し気に声のする方へ振り返った。そこには取り立てて特徴の無いのが特徴のような青年が居た。
必死に火事や襲撃と言う事態に立ち回ってたのか、普段はノリがしっかり効いた衛兵用の制服は煤だらけだ。そんな彼の姿を見てキズナが気づいた……彼の胸元にある書記官のバッジに。
「ああ、弥生の命令で先行して増援に来たんだが……ずいぶんと派手にやってるな。後夜祭にしては」
「いきなり出店にあのよくわからん人形が飛び込んで火災が起きてな……商人や出店の店員、一般人を避難させるのを優先していたんだ。運悪く戦闘が得意な者が少なくて困ってる。期待しても?」
「もちろん任せろ、戦闘以外は苦手だけどな……書記官なのに戦えてる時点で驚いてるよ」
「気づいていたのか、なら任せる。おい、人形の排除を彼女が請け負う! 手が空いた者から消火に当たれっ!!」
キズナが周りを見渡すと確かに焼き鳥のような物を出していた屋台などが大分派手に焼け落ちていた。微妙に香ばしい匂いにお腹がなりそうだが、もちろんそんな場合ではないので……気を取り直して視界に居るディーヴァ(?)を左から順番に銃で撃ち抜いて行った。
小気味良い発砲音と同じ数だけのディーヴァが次々と崩れ落ちていき、食い止めていた衛兵たちがキズナへお礼を残し門へと走る。
「……こういう時までしっかり統制取れてるとか、この国すげぇな」
奇しくも桜花と同じ感想を抱くキズナが手際良く排除していくと、結構な数のディーヴァが居た。
動きが遅いのもあるが、何より厄介だった耐久性がまるで嘘のように低い。へたをすると壊した後に自爆する事もあるので一体でも危険なのに、今回は作業的に駆逐できている。
それだけに疑問はどんどん膨らんでいくのだが、少し離れた先で桜花も順調に倒しているのを察してまずは安全の確保に努めた。
「消火の方は俺の出る幕はねぇな……死人もいなさそうだし、なんだったんだろうな」
一応多めに弾倉は持ってきてあるので数発残っていた弾倉を新しいのに入れ替えて、暗視機能付きの単眼鏡を取り出しざっくりと桜花のいる辺りを探してみる。
すると百メートルほど先の街道で数体のディーヴァをまとめて大鎌で切り伏せていた。
「……なんか死神みたいな奴だな」
白衣を黒くしたらそれだけで死神の仮装です。と言い切れそうな桜花の格好の方に注目しながら感想をつぶやく。
そんな桜花に死角から一体のディーヴァが近づくが、キズナが数発撃って牽制した直後に大鎌が首を刎ねた。そのまま桜花はキズナに軽く手を上げて礼を示す。
「向こうも苦戦してねぇならバケツリレーの手伝いでもするか。これ以上は無駄撃ちになりそうだしな」
キズナも桜花へ手を振りなおして門の方へ向かおうとすると、一瞬影が差した。
何だろうかと夜空を仰ぎ見ると月に重なる様に飛行機の影のようなものが浮かんでいる。
それはほんの数瞬、滞空した後……斜めに傾いで急降下を始めた。
「あん? 空挺騎士……じゃねぇよな?」
ちょうど両翼を広げたその姿は飛竜のようにも思えたが、空挺騎士団であれば誰かが乗っているはずの場所に誰も居ない。
それにその影はぐんぐんと速度を上げてキズナたちの方へ……。
――退避!! そいつ戦闘機よ!!
遠すぎて微かにしか聞こえない桜花の絶叫に、キズナが反射的にその場を飛びのいて転がった瞬間だった。
轟音が連なり掠っただけで致命傷になる5.56㎜の機関砲が鉄の雨を降らせる。
「うおおおっ!?」
明らかにキズナを狙って放たれた弾丸が地面をえぐり、土埃と砕かれた石があたりの視界を遮った。
幸いにも桜花の声にいち早く反応したおかげで一発も当たらなかったが、キズナの血の気が引く。
唐突な破壊音と甲高い飛行音に消火に当たる衛兵たちも、何事かと一斉に振り返りキズナの安否を確認しようと数名が駆け寄ろうとした。
「離れろ!! 当たると即死すんぞ!!」
キズナは大声を張り上げながら門と反対側に走り出し、桜花の方へと向かう。
その間も旋回しては戦闘機はキズナを執拗に狙い発砲を繰り返した。
「なんでこう!! 俺は機械に好かれんだろうな!!」
夜梅雨に濡れた草を踏み散らかし、青臭い汁と砂に巻かれながら必死で走る。
それなりに足は速いが最初に避けた時、靴の紐が片方ほどけてしまい……やたらと動きにくい。
「キズナ! 伏せなさい!! EIMS、形状大楯!!」
「頼む!!」
間一髪、銃撃される前に桜花と合流したキズナが滑り込むように桜花の背後へ逃げる。
桜花は発砲音とえぐれた地面から銃撃の威力を把握しEIMSで盾を作った。
『警告、盾を斜めに構えることを推奨。敵機の兵装変更を確認しました』
「「……はい?」」
これで大丈夫、と一安心した瞬間。EIMSが無慈悲な警告を飛ばしてきて桜花とキズナが顔を見合わせながら唇をへの字に曲げる。
「逃げるか?」
「もう無理よ!? 覚悟決めて!!」
次の瞬間、頭上からカキンッ! と何かを切り離す音がする。嫌な予感がして桜花とキズナが盾の影から見上げると、用は済んだとばかりに高速で離脱する戦闘機と……小さな丸い点がどんどん大きくなってくるのが見えた。
「ド畜生!! ここら一体吹っ飛ばす気か!?」
「伏せて!! 口を半開きにして耳を塞いで!!」
もはや徒歩で離脱するだけ無駄だと判断して、盾を背負い桜花はキズナに覆いかぶさる。
EIMSも緊急と判断して桜花の背中と盾の間にありったけの緩衝機構を自動構築した。
「お前っ!」
キズナの無事を優先させた桜花の行動にキズナが声を上げた瞬間。
対地爆弾が直撃した。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【異世界ショップ】無双 ~廃絶直前の貴族からの成り上がり~
クロン
ファンタジー
転生したら貴族の長男だった。
ラッキーと思いきや、未開地の領地で貧乏生活。
下手すれば飢死するレベル……毎日食べることすら危ういほどだ。
幸いにも転生特典で地球の物を手に入れる力を得ているので、何とかするしかない!
「大変です! 魔物が大暴れしています! 兵士では歯が立ちません!」
「兵士の武器の質を向上させる!」
「まだ勝てません!」
「ならば兵士に薬物投与するしか」
「いけません! 他の案を!」
くっ、貴族には制約が多すぎる!
貴族の制約に縛られ悪戦苦闘しつつ、領地を開発していくのだ!
「薬物投与は貴族関係なく、人道的にどうかと思います」
「勝てば正義。死ななきゃ安い」
これは地球の物を駆使して、領内を発展させる物語である。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
伯爵家の次男に転生しましたが、10歳で当主になってしまいました
竹桜
ファンタジー
自動運転の試験車両に轢かれて、死んでしまった主人公は異世界のランガン伯爵家の次男に転生した。
転生後の生活は順調そのものだった。
だが、プライドだけ高い兄が愚かな行為をしてしまった。
その結果、主人公の両親は当主の座を追われ、主人公が10歳で当主になってしまった。
これは10歳で当主になってしまった者の物語だ。
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる