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第19話 影ながら見守る
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ザガードは自分の分のケーキを作り終え、型に流し込んだ。
それが終ると、ザガードはリエリナの方を見る。
手順を見てみたが、何処も問題は無さそうであった。
流石に材料を混ぜているだけで、爆発はしないかと思うザガード。
そのまま見ていると、視線に気づいたのか、リエリナが横目でザガードを見た。
(見てないで、自分の作業に集中しなさいっ)
と目で語っていた。
ザガードは仕方が無く自分の作業に戻った。
鍋に多めの砂糖を入れて、同量の水を入れる。
それで火をかける。
鍋が温められて、水が沸騰しだした。
グツグツと煮立っていく。
其処に食用花を入れる。
食用花を鍋に入れると、直ぐに火を消したザガード。
そして、しばし鍋の中に花を入れっぱなしにして放置していた。
温められた水の中に入れられている事で、花から良い匂いが周囲にもたらした。
「良い香り・・・」
「何かしら、この香りは?」
「ケーキの甘い匂いに負けない匂いなんて」
調理している女性徒達は手を止めて、その香りに酔いしれていた。
(・・・・・・よし、今だっ)
ザガードは鍋から花を取り出した。
花を取り出し、砂糖を溶かした水を今度は煮詰めていく。
更に香りを強くさせる為だ。
ある程度煮詰めて、匂いが十分だと判断したザガードは、その砂糖水を火から下ろした。
そして、自分の分のケーキの型を調理台にあるオーブンの中に入れる。
「あ、あの、わたし達のも」
同じ班の女生徒達も自分の分のケーキが出来たので、入れてくれと言われたので、ザガードが入れた。
同じ班の女生徒達が、美味しくできるかなとかどんなの入れたとか話している間。ザガードはリエリナを見た。
(今の所、問題ないが。此処からだな)
オーブンに入れた際、爆発しないか心配であった。
そんな思いをしながら、見ていると、リエリナ達は問題なくオーブンにケーキを入れていく。
(ほっ、流石に大丈夫か。・・・・・・・うん?)
安堵の息を吐いたと思って、もう一度オーブンを見たら、温度設定が、ザガード達のオーブンよりも百度近く違っている事に気付いた。
内心で、誰だ、あんな温度に設定したのはと思いつつも顔には出さないザガード。
しかし、リエリナは気付かず、同じ班の女生徒達と話しに興じている。
このままでは不味いと判断したザガードは、同じ班の女生徒に「少し離れるので、オーブンを見ていてくれますか?」と伝えた。
女生徒が頷いたので、ザガードはリエリナの班の所に向かう。
「お嬢様」
話しに興じているリエリナに話しかける。
「あら、ザガード。どうかしたの?」
「いえ、お嬢様はどのようなケーキを作ったのか気になりまして」
リエリナと話しながら、ザガードはさり気なくオーブンに手を伸ばして温度の設定を直す。
さり気なく手を伸ばしているので、リエリナの班の人達は誰も気づいていない。
「ふふ、どんなのが出来るか楽しみにしていなさい」
「はぁ、そうですね。しかし、どんな材料を使ったのか教えるくらいは」
とか言いながらも、ザガードはリエリナがケーキに何を混ぜたか見ている。
なので、何を入れたか分かっている。
「だ~め。出来てからのお楽しみよ」
「そうですか。それは残念です」
と言いつつ、内心では。
(カットした生のリンゴと蜂蜜を入れていたな)
リンゴを皮付きのままで、適当な大きさに切って蜂蜜を入れているのが見えた。
しかし、その料理工程を見て思った。
(変だな。お嬢様は紅茶とオレンジが好きだからそれを入れると思ったのだが)
トッピングの材料が置かれておる場所には、粉になった紅茶とオレンジはあった。
なので、最初はそれを入れるのだろうと思っていた。
(リンゴと蜂蜜か。俺の好きな物だが、何故だ?)
ザガードは内心で首を傾げていた。
一頻り話したら、ザガードはリエリナ達から離れた。
自分の班の所に戻ると、丁度良くオーブンから自分達のケーキが焼けていた。
同じ班の女性がそのまま型から出そうとしたので、ザガードは慌てて竹串を取る。
「失礼」
とだけ言って、竹串を自分のケーキに突き刺して引き抜いた。
その串の先をジッと見る。
ケーキがこびり付いていない事を確認した。
「焼け具合を確認したいので、刺しても宜しいでしょうか?」
「え、ええ、お願いします」
女生徒がそう言ったので、自分の班のケーキに串を指していく。
結果。全員分のケーキが焼けていた。
「どうぞ。型から出してもいいですよ」
「はい」
女生徒たちは自分の分のケーキを型から出した。
ザガードも自分のケーキを型から出すと、鍋に入っている砂糖水をバットに移した。
そして、その砂糖水が入ったバットに焼けたばかりのケーキを浸した。
焼きたての所為か、ケーキが砂糖水に触れると、ジュっという音が聞こえた。
ケーキの底をバットに浸すと、ザガードはスプーンを出して、バットの中に入っている砂糖水を掬ってケーキに掛けた。
熱いケーキに砂糖水が掛けられた事で沁み込んでいく。
更に熱いケーキに掛けられた事で、砂糖水が更に香り立った。
ある程度の時間浸していると、ケーキをバットから出してケーキクーラーの上に置いた。
そうして、ザガードは自分が出来たので、他の班の出来具合を見ていた。
他の班のケーキが出来上がっていくのが見えた。
そして、最後の一人が出来上がったのを確認したチゼッタは声を掛けた。
「皆さん、出来ましたね。では、別々の班のケーキを試食しましょう」
チゼッタはそう言うと、部員達が切り分ける用のナイフと人数分の皿とフォークを用意した。
体験入学で来た女生徒達が皿とフォークを持って試食をしだした。
それが終ると、ザガードはリエリナの方を見る。
手順を見てみたが、何処も問題は無さそうであった。
流石に材料を混ぜているだけで、爆発はしないかと思うザガード。
そのまま見ていると、視線に気づいたのか、リエリナが横目でザガードを見た。
(見てないで、自分の作業に集中しなさいっ)
と目で語っていた。
ザガードは仕方が無く自分の作業に戻った。
鍋に多めの砂糖を入れて、同量の水を入れる。
それで火をかける。
鍋が温められて、水が沸騰しだした。
グツグツと煮立っていく。
其処に食用花を入れる。
食用花を鍋に入れると、直ぐに火を消したザガード。
そして、しばし鍋の中に花を入れっぱなしにして放置していた。
温められた水の中に入れられている事で、花から良い匂いが周囲にもたらした。
「良い香り・・・」
「何かしら、この香りは?」
「ケーキの甘い匂いに負けない匂いなんて」
調理している女性徒達は手を止めて、その香りに酔いしれていた。
(・・・・・・よし、今だっ)
ザガードは鍋から花を取り出した。
花を取り出し、砂糖を溶かした水を今度は煮詰めていく。
更に香りを強くさせる為だ。
ある程度煮詰めて、匂いが十分だと判断したザガードは、その砂糖水を火から下ろした。
そして、自分の分のケーキの型を調理台にあるオーブンの中に入れる。
「あ、あの、わたし達のも」
同じ班の女生徒達も自分の分のケーキが出来たので、入れてくれと言われたので、ザガードが入れた。
同じ班の女生徒達が、美味しくできるかなとかどんなの入れたとか話している間。ザガードはリエリナを見た。
(今の所、問題ないが。此処からだな)
オーブンに入れた際、爆発しないか心配であった。
そんな思いをしながら、見ていると、リエリナ達は問題なくオーブンにケーキを入れていく。
(ほっ、流石に大丈夫か。・・・・・・・うん?)
安堵の息を吐いたと思って、もう一度オーブンを見たら、温度設定が、ザガード達のオーブンよりも百度近く違っている事に気付いた。
内心で、誰だ、あんな温度に設定したのはと思いつつも顔には出さないザガード。
しかし、リエリナは気付かず、同じ班の女生徒達と話しに興じている。
このままでは不味いと判断したザガードは、同じ班の女生徒に「少し離れるので、オーブンを見ていてくれますか?」と伝えた。
女生徒が頷いたので、ザガードはリエリナの班の所に向かう。
「お嬢様」
話しに興じているリエリナに話しかける。
「あら、ザガード。どうかしたの?」
「いえ、お嬢様はどのようなケーキを作ったのか気になりまして」
リエリナと話しながら、ザガードはさり気なくオーブンに手を伸ばして温度の設定を直す。
さり気なく手を伸ばしているので、リエリナの班の人達は誰も気づいていない。
「ふふ、どんなのが出来るか楽しみにしていなさい」
「はぁ、そうですね。しかし、どんな材料を使ったのか教えるくらいは」
とか言いながらも、ザガードはリエリナがケーキに何を混ぜたか見ている。
なので、何を入れたか分かっている。
「だ~め。出来てからのお楽しみよ」
「そうですか。それは残念です」
と言いつつ、内心では。
(カットした生のリンゴと蜂蜜を入れていたな)
リンゴを皮付きのままで、適当な大きさに切って蜂蜜を入れているのが見えた。
しかし、その料理工程を見て思った。
(変だな。お嬢様は紅茶とオレンジが好きだからそれを入れると思ったのだが)
トッピングの材料が置かれておる場所には、粉になった紅茶とオレンジはあった。
なので、最初はそれを入れるのだろうと思っていた。
(リンゴと蜂蜜か。俺の好きな物だが、何故だ?)
ザガードは内心で首を傾げていた。
一頻り話したら、ザガードはリエリナ達から離れた。
自分の班の所に戻ると、丁度良くオーブンから自分達のケーキが焼けていた。
同じ班の女性がそのまま型から出そうとしたので、ザガードは慌てて竹串を取る。
「失礼」
とだけ言って、竹串を自分のケーキに突き刺して引き抜いた。
その串の先をジッと見る。
ケーキがこびり付いていない事を確認した。
「焼け具合を確認したいので、刺しても宜しいでしょうか?」
「え、ええ、お願いします」
女生徒がそう言ったので、自分の班のケーキに串を指していく。
結果。全員分のケーキが焼けていた。
「どうぞ。型から出してもいいですよ」
「はい」
女生徒たちは自分の分のケーキを型から出した。
ザガードも自分のケーキを型から出すと、鍋に入っている砂糖水をバットに移した。
そして、その砂糖水が入ったバットに焼けたばかりのケーキを浸した。
焼きたての所為か、ケーキが砂糖水に触れると、ジュっという音が聞こえた。
ケーキの底をバットに浸すと、ザガードはスプーンを出して、バットの中に入っている砂糖水を掬ってケーキに掛けた。
熱いケーキに砂糖水が掛けられた事で沁み込んでいく。
更に熱いケーキに掛けられた事で、砂糖水が更に香り立った。
ある程度の時間浸していると、ケーキをバットから出してケーキクーラーの上に置いた。
そうして、ザガードは自分が出来たので、他の班の出来具合を見ていた。
他の班のケーキが出来上がっていくのが見えた。
そして、最後の一人が出来上がったのを確認したチゼッタは声を掛けた。
「皆さん、出来ましたね。では、別々の班のケーキを試食しましょう」
チゼッタはそう言うと、部員達が切り分ける用のナイフと人数分の皿とフォークを用意した。
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