8 / 19
第一章 貴族と山の村娘
08 詐病の正体
しおりを挟む
翌日、織は再び蒼の元へ訪れた。昨日の今日であるためか、蒼は気まずい顔を崩さない。
「蒼殿下、私と遊びませんか」
「お前と?」
「剣の稽古や学問を学ばないと柏殿が怒るのでしょう? ご安心下さい。本日は許可を取っております故」
少し迷って蒼は渋々頷いたが、口元に感情が表れている。にやけるのを抑えようと必死にあらがっていた。
「蒼殿下はどのような遊びがお好きなのですか?」
「…………、…………」
あー、うー、と繰り返し、蒼はもじもじしている。
織はしゃがみ、辛抱強く待った。
「獣や、虫と戯れたい」
「蒼殿下は生き物がお好きなのですね」
「けど、獣臭いって言われるんだ」
「あら、どなたにですか?」
「皇后。母上にまでこわい顔を向けてきて、嫌だった」
こんな小さな子にまで気を使わせるなど、自由のない国だ。
織は片方の手を握り拳を作り、もう片方は蒼の頭に乗せる。大人になりきろうとしている、まだ小さな頭だ。
「では、虫を見に行きませんか? 山には虫や生き物がたくさんいますよ」
「いいの?」
初めて見る子供らしい笑顔だ。花が咲いたよう、とはまさにこの顔を差す言葉だった。
「柏殿に聞いてみましょう。それに臭いは、しっかりと湯浴みをすれば取れます」
「えー、柏?」
「柏殿が苦手なのですか?」
「僕の方が剣も強いのに、あいつはいつも卑怯な手を使うんだ」
「卑怯?」
「こう、こんな感じでっ……」
「何か卑怯なものですか」
「げ、柏…………」
廊下から現れた柏を見るや、蒼は織の後ろへ隠れる。
「むしろ敵は正々堂々と戦いはしませんぞ。必ず卑怯な手を使ってきます故、私は蒼殿下に強くなって頂きたいがために毎日の鍛錬を怠らずにいるのです」
「剣の稽古なのに足で引っかけたりしてくるだろ」
「正面から戦う私は優しい人間です。敵は背後から剣を突き立ててきますよ。それでも卑怯だとおっしゃるのですか?」
「う…………」
「話は伺いました。山へ行くそうですね」
「っ……俺が言ったわけじゃなく、織が誘ったんだ」
「誰も反対はしておりませんよ。さあ、ご準備をなさって下さい」
女中とともに奥へ消えていく蒼を見送った。
柏の顔を見ると、破顔している。
「柏殿は蒼殿下と仲が良いのですね」
「仲が良い……そう見えますか?」
「見えます。可愛がっておいでのようですし、実際に愛らしい方だと感じました。殿下といえどまだ子供で、遊び足りないのでしょうね」
「お呼びがかかれば父君も母君も皇后の元へ向かわなければならない。わがままが言える立場でもなく、ぐっとこらえる姿を見ていると胸が締めつけられます」
三人で山へ行くと、蒼は子供らしい笑顔になった。
あれはなんだ、これはなんだ、と質問を繰り返し、その都度織は答えていく。
「これは宮殿でも食べられている茸だな」
「お待ち下さい蒼殿下。そちらは毒です」
「毒?」
「裏側に斑点がございます。死に直結するものではありませんが、腹を下します」
「織はなんでも知っているな」
蒼は尊敬の眼差しを向けてくる。
「光栄です。薬と毒は紙一重なのですよ。毒が薬にもなりますし、薬は毒にもなります」
「これも薬になるのか?」
「左様ですね」
「あ、あそこに甲虫がいる! 柏、かがめ」
「最近の蒼殿下は重くなられて厳しいですよ」
「なんだと!」
「はいはい」
「返事は一回だ!」
まるで喜劇のようなやりとりだ。
蒼自身、柏に対しては遠慮ない物言いをしているように見える。女中に対するものとは違い厳しいが、信頼がなければ成り立たない。
「本当に重くなりましたな」
「まだ言うか!」
「蒼殿下、もう少し上ですよ」
織が声をかけると、蒼はめいっぱい手を伸ばす。
蒼は手に収まりきらないほどの甲虫を熱心に見つめている。
「大きい。しかも重い」
「良かったですね」
「これは部屋に持って帰ってもいいだろうか?」
「甲虫は自然のままにいるべきだと思いますよ。犬と違い、人間の世話を必要としていませんから」
「……それもそうだな」
蒼は名残惜しそうだが、木に甲虫を戻した。すると甲虫は蜜のあるところへ行き、食べ始める。
「次は織の家に行きたい」
「私の家にですか? 殿下がいらっしゃっても楽しめるものは何もありませんよ」
「瑛兄様もしょっちゅう行ってるのに、僕はだめなのか?」
「しょっちゅうというほどでは……」
実際には時間があるとよく来ている。それを知っているのか、蒼は譲らなかった。
「ほんの少しだけお邪魔させてもらってもよろしいですか?」
「柏殿まで……わかりました。お茶くらいしかおもてなしはできませんが」
「やった!」
蒼が飛び跳ねている横で、こっそり柏が耳打ちしてきた。
「無理を言って申し訳ございません。蒼殿下はあなたに懐いていらっしゃるようです」
「子供に好かれるのは嬉しいものです。ですが玩具なども何もありませんよ」
「受け入れてくれる、という気持ちが愉しいのでしょう」
二人を迎え入れ、織はいつもの三人分のお茶を出した。山のどこでも穫れる赤い実と茶葉を乾燥させて作った甘みのあるお茶だ。
「宮廷で出されるものよりずっと美味しいよ」
「ありがとうございます。これ以上のない誉れですね」
「ねえ、またここに来てもいい?」
さすがに難しいと思ったのか、蒼は遠慮がちに聞いてきた。
いつでもどうぞと言いたかったが、立場上は頷けなかった。
「いつでも歓迎したいところですが、もしいらっしゃるなら瑛殿下や柏殿と一緒にお越し下さい」
「やった。約束だよ」
「ええ、約束です」
蒼は織の使用する道具に興味を持ち、これはなんだと聞いてきた。
静かになったかと思えば椅子に座ったまま眠っていて、柏と顔を見合わせた。
子供の寝顔はいつだって回りを幸せにしてくれる。
柏はそっと蒼を抱き上げた。手慣れており、幼少期からいかに可愛がってきたのか見て取れる。
「まったく……口は誰に似たのか年々達者になりますよ」
「ふふ……早く大人の仲間入りがしたいのですよ」
「本日はありがとうございました。殿下の愉しげな顔は久しぶりに見ました」
「私もとても愉しかったですよ。何かお菓子を作れればいいのですが、材料が揃っておりません」
「では、瑛殿下にお願いしてみましょう」
「……瑛殿下は、よく私の世話を焼きたがります。ご迷惑ではないでしょうか」
「焼きたくてたまらないのです。瑛殿下の性分ですので、受け入れて下されば喜びますよ」
「わかりました。柏殿のことも少し判った気がします。子供想いで、瑛殿下への忠義心は厚い方です」
「家族であり幼なじみだと瑛殿下から嬉しいお言葉を頂戴します。立場が違いますが、家族と言われると胸の辺りが熱くなります」
蒼や瑛を守る柏は常に回りに気を配っているが、今は剣も握らず年相応の顔をしていた。
「蒼殿下も、もう詐病を訴えることはないでしょう」
「蒼殿下、私と遊びませんか」
「お前と?」
「剣の稽古や学問を学ばないと柏殿が怒るのでしょう? ご安心下さい。本日は許可を取っております故」
少し迷って蒼は渋々頷いたが、口元に感情が表れている。にやけるのを抑えようと必死にあらがっていた。
「蒼殿下はどのような遊びがお好きなのですか?」
「…………、…………」
あー、うー、と繰り返し、蒼はもじもじしている。
織はしゃがみ、辛抱強く待った。
「獣や、虫と戯れたい」
「蒼殿下は生き物がお好きなのですね」
「けど、獣臭いって言われるんだ」
「あら、どなたにですか?」
「皇后。母上にまでこわい顔を向けてきて、嫌だった」
こんな小さな子にまで気を使わせるなど、自由のない国だ。
織は片方の手を握り拳を作り、もう片方は蒼の頭に乗せる。大人になりきろうとしている、まだ小さな頭だ。
「では、虫を見に行きませんか? 山には虫や生き物がたくさんいますよ」
「いいの?」
初めて見る子供らしい笑顔だ。花が咲いたよう、とはまさにこの顔を差す言葉だった。
「柏殿に聞いてみましょう。それに臭いは、しっかりと湯浴みをすれば取れます」
「えー、柏?」
「柏殿が苦手なのですか?」
「僕の方が剣も強いのに、あいつはいつも卑怯な手を使うんだ」
「卑怯?」
「こう、こんな感じでっ……」
「何か卑怯なものですか」
「げ、柏…………」
廊下から現れた柏を見るや、蒼は織の後ろへ隠れる。
「むしろ敵は正々堂々と戦いはしませんぞ。必ず卑怯な手を使ってきます故、私は蒼殿下に強くなって頂きたいがために毎日の鍛錬を怠らずにいるのです」
「剣の稽古なのに足で引っかけたりしてくるだろ」
「正面から戦う私は優しい人間です。敵は背後から剣を突き立ててきますよ。それでも卑怯だとおっしゃるのですか?」
「う…………」
「話は伺いました。山へ行くそうですね」
「っ……俺が言ったわけじゃなく、織が誘ったんだ」
「誰も反対はしておりませんよ。さあ、ご準備をなさって下さい」
女中とともに奥へ消えていく蒼を見送った。
柏の顔を見ると、破顔している。
「柏殿は蒼殿下と仲が良いのですね」
「仲が良い……そう見えますか?」
「見えます。可愛がっておいでのようですし、実際に愛らしい方だと感じました。殿下といえどまだ子供で、遊び足りないのでしょうね」
「お呼びがかかれば父君も母君も皇后の元へ向かわなければならない。わがままが言える立場でもなく、ぐっとこらえる姿を見ていると胸が締めつけられます」
三人で山へ行くと、蒼は子供らしい笑顔になった。
あれはなんだ、これはなんだ、と質問を繰り返し、その都度織は答えていく。
「これは宮殿でも食べられている茸だな」
「お待ち下さい蒼殿下。そちらは毒です」
「毒?」
「裏側に斑点がございます。死に直結するものではありませんが、腹を下します」
「織はなんでも知っているな」
蒼は尊敬の眼差しを向けてくる。
「光栄です。薬と毒は紙一重なのですよ。毒が薬にもなりますし、薬は毒にもなります」
「これも薬になるのか?」
「左様ですね」
「あ、あそこに甲虫がいる! 柏、かがめ」
「最近の蒼殿下は重くなられて厳しいですよ」
「なんだと!」
「はいはい」
「返事は一回だ!」
まるで喜劇のようなやりとりだ。
蒼自身、柏に対しては遠慮ない物言いをしているように見える。女中に対するものとは違い厳しいが、信頼がなければ成り立たない。
「本当に重くなりましたな」
「まだ言うか!」
「蒼殿下、もう少し上ですよ」
織が声をかけると、蒼はめいっぱい手を伸ばす。
蒼は手に収まりきらないほどの甲虫を熱心に見つめている。
「大きい。しかも重い」
「良かったですね」
「これは部屋に持って帰ってもいいだろうか?」
「甲虫は自然のままにいるべきだと思いますよ。犬と違い、人間の世話を必要としていませんから」
「……それもそうだな」
蒼は名残惜しそうだが、木に甲虫を戻した。すると甲虫は蜜のあるところへ行き、食べ始める。
「次は織の家に行きたい」
「私の家にですか? 殿下がいらっしゃっても楽しめるものは何もありませんよ」
「瑛兄様もしょっちゅう行ってるのに、僕はだめなのか?」
「しょっちゅうというほどでは……」
実際には時間があるとよく来ている。それを知っているのか、蒼は譲らなかった。
「ほんの少しだけお邪魔させてもらってもよろしいですか?」
「柏殿まで……わかりました。お茶くらいしかおもてなしはできませんが」
「やった!」
蒼が飛び跳ねている横で、こっそり柏が耳打ちしてきた。
「無理を言って申し訳ございません。蒼殿下はあなたに懐いていらっしゃるようです」
「子供に好かれるのは嬉しいものです。ですが玩具なども何もありませんよ」
「受け入れてくれる、という気持ちが愉しいのでしょう」
二人を迎え入れ、織はいつもの三人分のお茶を出した。山のどこでも穫れる赤い実と茶葉を乾燥させて作った甘みのあるお茶だ。
「宮廷で出されるものよりずっと美味しいよ」
「ありがとうございます。これ以上のない誉れですね」
「ねえ、またここに来てもいい?」
さすがに難しいと思ったのか、蒼は遠慮がちに聞いてきた。
いつでもどうぞと言いたかったが、立場上は頷けなかった。
「いつでも歓迎したいところですが、もしいらっしゃるなら瑛殿下や柏殿と一緒にお越し下さい」
「やった。約束だよ」
「ええ、約束です」
蒼は織の使用する道具に興味を持ち、これはなんだと聞いてきた。
静かになったかと思えば椅子に座ったまま眠っていて、柏と顔を見合わせた。
子供の寝顔はいつだって回りを幸せにしてくれる。
柏はそっと蒼を抱き上げた。手慣れており、幼少期からいかに可愛がってきたのか見て取れる。
「まったく……口は誰に似たのか年々達者になりますよ」
「ふふ……早く大人の仲間入りがしたいのですよ」
「本日はありがとうございました。殿下の愉しげな顔は久しぶりに見ました」
「私もとても愉しかったですよ。何かお菓子を作れればいいのですが、材料が揃っておりません」
「では、瑛殿下にお願いしてみましょう」
「……瑛殿下は、よく私の世話を焼きたがります。ご迷惑ではないでしょうか」
「焼きたくてたまらないのです。瑛殿下の性分ですので、受け入れて下されば喜びますよ」
「わかりました。柏殿のことも少し判った気がします。子供想いで、瑛殿下への忠義心は厚い方です」
「家族であり幼なじみだと瑛殿下から嬉しいお言葉を頂戴します。立場が違いますが、家族と言われると胸の辺りが熱くなります」
蒼や瑛を守る柏は常に回りに気を配っているが、今は剣も握らず年相応の顔をしていた。
「蒼殿下も、もう詐病を訴えることはないでしょう」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~
硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚
多くの人々があやかしの血を引く現代。
猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。
けれどある日、雅に縁談が舞い込む。
お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。
絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが……
「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」
妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。
しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
【完結】犬神さまの子を産むには~犬神さまの子を産むことになった私。旦那様はもふもふ甘々の寂しがり屋でした~
四片霞彩
キャラ文芸
長年付き合っていた彼氏に振られて人生どん底の華蓮。土砂降りの中、びしょ濡れの華蓮に傘を差し出してくれたのは犬神の春雷だった。
あやかしの中でも嫌われ者として爪弾きにされている犬神。その中でも春雷はとある罪を犯したことで、他の犬神たちからも恐れられていた。
華蓮を屋敷に連れ帰った春雷は、風邪を引かないように暖を取らせるが、その時に身体が交じり合ったことで、華蓮は身籠もってしまう。
犬神の春雷を恐れ、早く子供を産んで元の世界に帰りたいと願う華蓮だったが、春雷の不器用な優しさに触れたことで、次第に惹かれるようになる。
しかし犬神と結ばれた人間は「犬神憑き」となり、不幸せになると言われているため、子供が産まれた後、春雷は華蓮の記憶を消して、元の世界に帰そうとする。
華蓮と春雷、それぞれが選んだ結末とはーー。
人生どん底な人間×訳あって周囲と距離を置く犬神
身ごもりから始まる和風恋愛ファンタジー。
※ノベマにも投稿しています。こちらは加筆修正版になります。
ヘリオポリスー九柱の神々ー
soltydog369
ミステリー
古代エジプト
名君オシリスが治めるその国は長らく平和な日々が続いていた——。
しかし「ある事件」によってその均衡は突如崩れた。
突如奪われた王の命。
取り残された兄弟は父の無念を晴らすべく熾烈な争いに身を投じていく。
それぞれの思いが交錯する中、2人が選ぶ未来とは——。
バトル×ミステリー
新感覚叙事詩、2人の復讐劇が幕を開ける。
幽閉された花嫁は地下ノ國の用心棒に食されたい
森原すみれ@薬膳おおかみ①②③刊行
キャラ文芸
【完結・2万8000字前後の物語です】
──どうせ食べられるなら、美しく凜々しい殿方がよかった──
養父母により望まぬ結婚を強いられた朱莉は、挙式直前に命からがら逃走する。追い詰められた先で身を投げた湖の底には、懐かしくも美しい街並みが広がるあやかしたちの世界があった。
龍海という男に救われた朱莉は、その凛とした美しさに人生初の恋をする。
あやかしの世界唯一の人間らしい龍海は、真っ直ぐな好意を向ける朱莉にも素っ気ない。それでも、あやかしの世界に巻き起こる事件が徐々に彼らの距離を縮めていき──。
世間知らずのお転婆お嬢様と堅物な用心棒の、ノスタルジックな恋の物語。
※小説家になろう、ノベマ!に同作掲載しております。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ヤクザの若頭は、年の離れた婚約者が可愛くて仕方がない
絹乃
恋愛
ヤクザの若頭の花隈(はなくま)には、婚約者がいる。十七歳下の少女で組長の一人娘である月葉(つきは)だ。保護者代わりの花隈は月葉のことをとても可愛がっているが、もちろん恋ではない。強面ヤクザと年の離れたお嬢さまの、恋に発展する前の、もどかしくドキドキするお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる