╣淫・呪・秘・転╠亡国の暗黒魔法師編

流転小石

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第7章 レース編

第198話 ラナ・デプレタドル

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再度、監視室に転移した。
カマラダとラソンにフィドキアが、エルヴィーノが来るのを待ち構えていた様だ。

「やぁみんな。チョット確認したい事があるけど良いかな?」
「何だ。言ってみろ」と黒い人が割り込んできた。
「その古代の魔物は一匹だったら繁殖もしないよね? 一体どのくらいの大きさなんだ?」
「確かに一匹で有れば繁殖の問題は無いが・・・」
「結構大きいわ」
「仕方が無い。見せてやるか」
カマラダはまだ躊躇しているしラソンも濁して話すから、フィドキアが手っ取り早く見せると言う。

「そこの画面を見ろ」
映し出されたのは、どうやら採掘場の様な所で得体の知れない者が沢山居た。
体型は人型だ。
しかし太い足に腕、分厚い胸板。
がに股で歩き、両手はぶらぶらさせている。
そして・・・大きな口。
人型だが・・・首が無い。
肩から延びた頭は、まるで爬虫類の様だけど鱗は無い様に見える。
肩まである大きな口の上に大きな目が二つ。
ギョロッとしていた。
画面越しでは大きさが解らないが数種類いる様だ。
全体に濃い緑っぽい皮膚だが腹は白い。
背中の部分が赤い者や青い者。
他にも違う色が沢山見える。

「まぁ色は気にするな。アレの大きさは4~5mか」
「何ぃ! 4~5mも有るのかよ!」
(確かにあんなのが繁殖したら獣人には手に負えないなぁ)
別の画面に切り替わると食事中だった。

「げっ!」
大きな口は体長から想像すると1mほど有りそうで歯が凄い。
どう凄いかと言うと大きな口の中が尖った歯でビッシリだ。
しかし驚いたのはそこでは無い。
奴らが食べている物は同族だった。
一応ぶつ切りになっているが、飲み込む様に食べる姿が結構気持ち悪い。

「今見ている奴らには知能が無く、繁殖と食事に与えられた事をするだけに改良してある」
「じゃ他に知能の有る奴が居るのか?」
「全て滅殺した」
(あっそ)
「でもどうやって連れて来るの?」
「召喚すれば良いだろう」
(な~る)
フィドキアと話していたのだが気づいた事が有る。
「一度ロリとパウリナに見せて、戦わせた方が良いと思うけど、どう?」
(多分あの2人。気持ち悪いと言って嫌がりそうだなぁ)
「そうねぇ」
「2人の連携も見て見たいですしね」
「所で、あの魔物だけど、本当にあの2人の力で大丈夫?」
大丈夫だと言って欲しかったのに横槍が入る。
「じゃ、モンドリアンさんも参戦で」
カマラダが余計な事を言う。
「イヤ俺は」
「それが良い。久しぶりに1人で戦ってみろ」
フザケンナ! 黒いヤツ。
「妻達が危ない時は手を出すよ」


※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez


龍人達と打ち合わせをしてから、ロリとパウリナに説明した。
「それで前もって2人に戦ってもらう。勿論、俺も他の龍人達も見守っているよ」
「ラソン様も?」
「カマラダ様も?」
「ああ」
「「解かったわ」」
見つめ合う妻達に快諾を得たので、例の場所へ転移する。
例の場所とは以前初めて成龍体型のフィドキア達を召喚した場所で、周りが広範囲の砂漠で誰にも見られず、迷惑を掛けない場所だ。

転移すると嬉しそうに駆け寄る妻達だ。
「ラソン様!」
「カマラダ様!」
だが何故か黒い奴が羨ましそうに見ていてエルヴィーノと目が合うと視線を逸らした。
(あいつ、まさか俺にも同じ様にして欲しいのか?) 
馬鹿げた事を考えながら今回の説明を龍人達にさせた。
あえて龍人からの説明で安心させようと思ったのだ。
そして、気になった事を質問してみた。
「パウリナは、どの形態で変化したら良いのかな?」
「道常の神獣降臨で大丈夫ですが、心配であれば第二形態の神獣降臨で相手して見ますか?」
「そうですね。それと、先に変化してから召還した方が良いよね」
「そうね。アレに攻撃の隙を与えない方が良いわ」
カマラダとラソンに確認して妻達を見ると、真剣な表情でうなずいた2人だった。

一応、魔法の事も聞いて見た。
「ロリがサント・アルマドゥラを纏った状態で作るエスクード・サガラドでデプレタドルの攻撃に耐えられますか?」
「全く問題無いわ」
ラソンの返事で安心した。
「ではパウリナがイラ・デ・ディオス神の怒りの一撃で倒せますか?」
「問題無いですよ。確実に電圧で爆死するでしょう。ただ、あの魔法は広域なので周りに誰か居たらダメですねぇ」
「フスティシア・ディオスも広域魔法だから使わない方が良いのか?」
「そうねぇ」
確かにそうだ。
観客を巻き添えにしたら意味が無い。
「闘技会場も広いけど、やっぱり単体魔法の方が良い訳か」

悩んでいるとラソンから質問が有った。
「ロリはサントゥアリオ・ディ神の聖域オスは使えないの?」
「そうだ。広域防壁を使って観客を保護すればロリの力も誇示で来るな」
心配な事を思いカマラダの顔を見ると自慢げに答えてくれた。
「ディオス系の防御魔法は、まぁ絶対的な魔法防御だから大丈夫」
良し、ロリに使わせよう。
話しを聞いていた2人に確認する。
「大丈夫だよ。2人なら出来る」
2人には闘技場をイメージさせて魔法を使わせる。


三人で龍人達から離れて、闘技場を想像して魔法を展開する。
まずはパウリナの第二形態の神獣降臨だ。
龍人の腕輪に集中して「第二形態神獣降臨!」とパウリナが叫んだ。
すると約7mの巨大な銀色の一角猫が現れた。
その姿を見てロリが口走った。

「大きいわ!」
相棒の事では無くパウリナの変化だ。
これまで、戦闘を想定して練習したのは通常神獣降臨だったので、第二形態を初めて見たロリは”凄い”を連呼している。
ただ、1つ問題が有った。
第二形態は通常形態の約二倍の大きさなので、簡単にはパウリナの背中に乗れない。
普段はしゃがんだパウリナの足をよじ登るそうだが、観衆の前で妻が見っとも無い事も出来ないだろう。

エルヴィーノはエスパシオ・ボルサから”ある物”を探していた。
それは、以前フォーレから簡単に魔法を覚えさせるための魔法陣だ。
それにグラビダッド重力操作魔法を書いて覚えさせた。

(もっとも高度で飛翔したりする魔法はダメだ。俺の行動範囲が狭くなるからな。墓穴を掘らないようにしないと)

自らの体重を軽くして、腕力や脚力だけで飛ぶようにて背中に移り、逆に質量を上げて、振り落とされないようにすれば良いと思ったのだ。
真剣な眼差して「やってみる」とロリが返事をした。

まずは、サント・アルマド神聖魔闘鎧ゥラを顕現させた。
そしてグラビダットを使い、軽く飛び跳ねると簡単にパウリナの背に乗ったのだ。
(計画通り)
やはりパウリナが大きすぎるからロリが小さく見える。
見栄えが良いのは通常形態だろうが、妻達の安全第一だ。
パウリナが駆けるようにくうを駆け上がり、ロリがサントゥアリオ・ディオスを使って行く。
龍人やエルヴィーノを観客に見立てて魔法を使い大きな円の壁が出来た。

準備は整い大きな声で叫んだ。
「これから召喚するから、直ぐに攻撃しろよぉ」
事前に教えてもらった召喚魔法陣を使った。
すると妻達の前に巨大な魔物が現れた。

「ゲエエエエッ!」
魔物の叫び声にロリが叫ぶ。
「何コレ、気持ち悪い! パウリナ早くやって!」
「グルグルグルにゃー!」
すると一面を覆い隠すような雷光が発しバチンッ! パーンッ! と音がした。
雷光は一瞬で消えたが、後に残ったのは挽き肉の様な焦げ臭い肉塊だった。

「「「「・・・」」」」
龍人達とエルヴィーノは黙っていた。
多分同じ考えだろう。
「失敗だ。集まってくれ」
妻達を呼び寄せた。
「余りにも呆気なさすぎる」
「そうねぇ」
「とりあえず通常形態にしましょう」
「デプレタドルの数を増やして召喚したらどうだ」
エルヴィーノが感想を話すとラソンが同意し、カマラダが改善策を提案。
フィドキアも更なる改善策を提案。

「ねぇ、さっきの何アレ」
「説明したろ」
「そうだけどキモくない?」
「キモイ」
妻達の意見だ。
「あれは古代の魔物で、正式にはラナ・デプレタドルと言うのさ。今は知能も無く食欲だけの力自慢だけどね」
カマラダが親切丁寧に教えてくれた。
「えぇでもぉ」
確かに言わんとする事は分かる。
エルヴィーノの説明では人型だった。
二足歩行し腕が二つある。
確かにその通りだ。
パウリナは合わせている感じだがロリが拒絶している。
確かに”あの生物”に似ているのだ。
ぴょんぴょん跳ねる小さいヤツ。

不満を宥めながら、再度挑戦してもらう。
今度は通常形態で10体だ。
結果、砂漠が汚れてしまった。
「「「「・・・」」」」
(どうしよう。過剰攻撃だ。全員が同じ事を考えているかも)
「では、まず獣人達に戦わせたらどうだ?」
「それが良いですねぇ」
「いや、喰われるだろう」
「牢屋には誰が居ますか?」
「なるほど!」
犯罪者に戦わせて殺してでも勝ったら釈放にすれば良い訳だ。
「一体で何人くらいと戦えますか?」
「体力が続き限りだ」
「獣人を食べて強くなるとか?」
「そんな事は無い」
龍人から知恵をもらい、その日は解散した。
後日アンドレアとプリマベラにお披露目しないと。






古代の魔物ラナ・デプレタドルとは略奪する蛙の意。
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