関白の息子!

アイム

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側室達の日常

たら姫の憂鬱(エロ度★☆☆☆☆)

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 裏内の各側室達の屋敷の中央には福岡に行っている秀頼の屋敷がある。
 一際大きな屋敷には正室である千姫も過ごしていたのだが、同様に今はいない。
 だが、週に1度は裏内の者が集まっての集会があるので、大政所である茶々によって管理運営されている。
 それ以外でも各屋敷の情報交換や憩いの場としても使われている上に、最近では白寿丸もこの屋敷で遊ぶことが多い。

 だから、こうして側室同士が顔を合わせるのもさほど珍しいことでもない。

「あ、駒姫様」
「たら姫様、ごきげんよう」

 顔を合わせた瞬間にたら姫がほぅっと熱に浮かされたような溜め息を吐く。
 たら姫にとって同じ女性としても駒姫の美貌を羨んでいるのだ。

(8つも年上なのに、同い年くらいなのではと勘違いしてしまいそうなほどに若々しく、上品で色白で・・・・・・)
 
 という感想もなにもたら姫だけのものではない。
 裏内の女性たちの憧れがまさに駒姫なのだ。

 齢31と熟女の入り口に立っている。
 だが豊臣家の長男・白寿丸の母であり、裏内を逆臣から救った最上義光の娘というのも彼女の裏内での地位を押し上げている。

(ハァ、美味しそう)

 ・・・・・・流石にこの感想はたら姫独自のものだが。

「もう、産後のご体調はよろしいのですか?」
「えっ!? あ、は、はい」

 いけないいけない、とピンク色の妄想に耽りそうになった自分を戒める。
 秀頼が福岡に行かれてからというものどうにも欲求不満な様だ。

(駒姫様の御汁はどんな味なのでしょう・・・・・・)

 最近では女とばかりしているせいだろうか、桜の愛液を舐めた頃から両刀使いとなったたら姫にとって駒姫は美味しそうに見えるらしい。

(いえいえ、駄目です駄目です! ・・・・・・あれ? 駄目ですか?)

 そして最近では自制心では抑えきれないところまで来ている。

「たら姫様? やはりまだお部屋で休まれた方が」
「い、いえいえ、全然大丈夫ですよ。はい!」

 心配そうに顔を近づけてくる駒姫の美味しそうな香りに一瞬涎が垂れそうになってしまう。
 慌てて顔全体を隠すことで一息間を開ける。
 秀頼は所かまわず駒姫様を押し倒していたが、今ならその気持ちも良く分かる。
 当人は全く意識していないのだろうが、いちいち行動が親し気で距離が近いのだ。

(そう言えば、私だけじゃなく駒姫様も欲求不満なはずですよね? じゃぁ、良いですよね? いただき――)

「たら姫様、少し相談があるのですが、今お時間よろしいでしょうか?」
「え? あ、はい。な、なんでしょう」

(まずいです。暴走しそうな自分を抑える自信がありません)

 侍女たちはかなりの人数を手付きにしてしまっているたら姫だが、流石に側室にまでは手を出してこなかった。
 桜とて秀頼と一緒の時にしか手を出したことは無い。

(ああ、妊娠している間は我慢できたのに、その枷が無くなったらどうにも抑えられません)

 一児の母になれば落ち着くかと思われた性欲もまったくそんな事は無く。
 むしろ妊娠出産までの長い間摂取できなかった好物を喰らう様に毎日3~4人は食べている。
 彼女自身はそれでも我慢していると考えているようだが・・・・・・。

「実は、息子の白寿のことなのですが・・・・・・」
「い、いえ、流石に白寿様には手を出してません!」

 流石にたら姫といえど、五歳児に手を出したりしない。
 そのくらいの良識は――

(だって大好きな精液を出してもらえませんもん!)

 いや、良識ではなく実益が伴わないらしい。

(何時頃出るのでしょうか? 十の頃には出るのでしょうか? だとするとあと五年。萬吉はあと九年もかかります)

 などと自分の息子まで算段に入れる辺り本当に欲求不満のようだ。

「・・・・・・あの、なんのことか分かりませんが、白寿が助平なので気を付けてほしいと言いたかったのですが・・・・・・」
「へっ!? え、え~と、なにをですか?」

 駒姫が困ったような顔で笑う。
 たら姫の方も自分が見当違いのことを言ってしまったかと慌ててしまう。

「ですから、その、白寿は女子の裸が大好きでして」
「はぁ、男の子ですからそれも仕方ないのでは?」

(私は女ですが大好きですし)

 駒姫の心配にもたら姫の方はあまりピンとこない。
 今まで実害があったわけでもなく、同時に五歳ではなにをされても問題が起きるとは思えない。

「もしかして若すぎることが問題だと言っているのですか?」
「それもなのですけど、その、陛下の女に手を出せば幾ら息子といえども・・・・・・」

 シュンッと駒姫様が心配そうに端正な顔を歪ませる。
 今この大阪城に残る秀頼の女とはつまりたら姫のことを指す。
 もっともそれは本来であればこの裏内にいる女たち全員のことなのだが・・・・・・。

 裏内の女はその成り立ち上、秀頼が手を出しにくい状態にある。
 改易にあい出直しを目指す元大名の子女を預かる間、職として裏内の作業を手伝わせているだけなのだ。

 ただ、それも出直しに成功した者の子女や、宴会などで大名達に見初められ嫁いでいった者達などが立ち去り、様相が変わってきているのだが・・・・・・。

「陛下はそんなに狭量な方ではないと思いますよ? 側室に手を出すのは不味いと思いますが、侍女や女官くらいならきっと大丈夫だと思います」
「いえ、天下人の息子なのだからちゃんと分別を付けてもらわないと困るのです! それに今はいらっしゃらない千姫様達や梅姫様が戻られた時が恐ろしくて・・・・・・」

 想像してしまったのだろう。
 少し青ざめた様な顔で駒姫がたら姫に言う。

(・・・・・・確かに他の誰でも笑ってすまされるかもしれませんが、千姫様と梅姫様だけは別の様な気がします)

 実は千姫の秘裂を舐めようとして秀頼に怒られたことがあるたら姫にとっては他人事ではない。

「先ずはこの大阪の裏内に残られているたら姫様に注意していただきたく思いまして」
「大丈夫ですよ。流石に他の側室の屋敷に滅多に入ることは出来ませんから」

 そう言いながらスッと駒姫の背中を撫でて安心させる。

(そう、桜姫様ならまだしも、そう簡単に侍女の監視を乗り越えて入って来られるわけがないのです。フフ、駒姫様ったら心配性なんだからぁ。可愛いなぁ、食べたいなぁ)

 もっともその目は捕食者のそれの様になっているが・・・・・・。

(陛下のいないうちに手籠めに出来ないものでしょうか? ・・・・・・あれ? 駒姫様の心配って私にも共通するものです!?)

「ありがとうございます。すいません、私の方がずっと年上なのに」
「ええっ!? も、もう終わりですか?」

 駒姫様はそう言いながら身体を放してしまう。

(此処から優しく性感帯を刺激していく予定だったのに!)

 結局は手を出す気満々だったたら姫だった。

「はい。もう大丈夫です。それにこれから大政所様のところに行く予定ですので。本当に情けないところをお見せしました。失礼します」

 ぺこりと優雅に頭を下げて駒姫が行ってしまう。
 ああ、残念。


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