46 / 148
第二部
二章・逢引(3)
しおりを挟む
当時の心境をさらに詳しく語ろうとしたところで、彼方にあるものを見つけ出す。街の中心部に鎮座する大きな柿色の建物。指を差して朱璃に訊ねる。
「あそこ、子供がたくさんいるけど、もしかして学校?」
「どこ?」
示している場所がわからないようで目を細める朱璃。
「ほら、この方向にある濃いオレンジ色の……」
「ああ、アンタ、よくここから人を識別できるわね。たしかにあそこは小学校よ。その隣の青い建物が中学校。高校だけは前に行った王城の近く。えっと……」
「あの白と紫の縞模様? 生徒の数が一番少ない」
「そう、それ。ほんとにどういう視力してんのよ? 後で検査するからね」
「あれが高校か……」
開明はあそこに通っているわけだ。少しうらやましい。自分は中学校までしか出られなかった。中学卒業後はすぐ建設現場に駆り出されたから。
そういえば朱璃が次期女王となると彼はどうするのだろう? なんらかの形で政治に関わりたいと考えているなら、やはりあれだろうか?
「開明は政治家になるのかな?」
「さあ、どうかしらね」
現代の高校に通う生徒の多くは議員を目指すそうだ。だからあの少年もそうなのかもと思ったのだが、口ぶりからして親戚の朱璃も彼の目指すところは知らないらしい。
北日本王国では王の下に議会がある。最終的な決定権は王が握っているのだが、国内外での諸問題にどう対応するかを協議し、選択肢を絞り込んだ上で王に提示するのが議会の仕事。王を納得させられるか否かは彼等の手腕にかかっている。
ただし、かつての国会とは議席の数が大きく異なり、定数はたった八枠しかない。軍事基地化された福島と補給基地になった仙台を除く東北四都市から二人ずつが選挙で選ばれ議員となるのだ。
定数がたった八枠なので当然議員になれない候補者も多い。そんな彼等は当選した議員の秘書をしたり、他のなんらかの職に就いて実績を挙げつつ次の選挙を目指すそうだ。開明もさっき、卒業後に研究員になる可能性を示唆していた。副業を持つことは政治家を目指す者達にとって当然の話だという。
もっともこれは旧時代も同じだった。そもそも政治家は元々その土地で一定の発言力や知名度を有している人間が目指す職だ。選挙に落ちたらただの人と言われるように、彼等だって稼ぎが無ければ生きていけない。安定した収入を得られる手段は別途確保しておく必要がある。
(この国なら最低限の仕事さえしていれば食うには困らないけど、それだけだと選挙には受からないだろうし……やっぱり政治家になるのは大変なんだろうな)
ちなみに北日本では食事は配給制になっており、毎日労働時間の終わりに引き換え用の木札が配られる。まだ働けない年齢の子供や労働の義務を終えた老人がいる家庭の場合はその分も含めて支給されるが、基本的には一人につき三枚だ。働かざるもの食うべからずが原則なわけだが、逆に言えば課された役割に従事し義務さえ果たしていれば食べる権利だけは国が保障してくれるのである。
そしてそんな配給札とは別に旧時代の日本の硬貨も給与として支払われ、商取引に用いられている。食糧が配給制だから食品を扱う商売はできないけれど、それ以外の商業活動は大幅な自由が認められているからだ。むしろ推奨されてすらいる。
「前にも言ったけど普通の市民の中にも副業持ちは多いの。むしろそっちのが多数派だわ。物を作る人。売る人。そのどちらかをサポートする人。後は芸術家の類かしら?」
「友之さんはたしか、作家が多いって」
「まあ、手軽な趣味だからね。紙とペンさえあればいいもの。アイツ自身、一部で人気の作家だったりするわ。正に“好きこそ物の上手なれ”の体現」
「へえ~」
この街における数少ない友人の意外な一面を知り、感心するアサヒ。友之からは何冊か本を借りているが、もしかしたらあの中に彼自身の著作もあるのだろうか?
「他人に言われたことだけをやってるとね、健全な人間なら鬱憤が溜まるものよ。その上、食事は配給制で昔みたいに暴飲暴食で憂さを晴らすなんてこともできない。お上としてはそれをどうにかしたいの。世界は昔より狭くて小さい。閉ざされた箱庭の中でストレスを放置し続けたら、その結果がどうなるかなんて火を見るより明らか。
だから商売や創作を認めてガス抜きしてるの。好きなことをやって、その結果で報酬を得られたなら達成感も同時に得る。人間なんて自分の努力の成果が誰かに認めて貰えさえすれば、それだけで大抵の不満は忘れるものだもの。一時的にだけどね」
市民の溜飲を下げることが目的の政策なので、たとえば作家が王族に対し不敬な内容の本を作ったとしても、それが度を越したものでさえなければ検閲官は目を瞑る。
「たまに限度を弁えない馬鹿が逮捕されることもあるけど」
何か面白いことでも思い出したのか、ニヤリと笑う朱璃。彼女が言うには、労働時間の終わる夕方以降は商業区が賑やかになるらしい。その賑わいを想像したアサヒは軽くため息をつく。
「やっぱり、もっと近くで見てみたかったな……」
「それはアンタの努力次第。お国への貢献が認められれば、いつかは今以上の自由も勝ち取れるでしょ。ほら、そろそろ時間だし地上へ向かうわよ」
腕時計を見ながら急かす朱璃。自分でデートなどと言っておいて情緒もへったくれも無い。
(まあでも、俺のために連れ出してくれたんだよな)
ずっと対策局に軟禁されストレスが溜まっていたことを、彼女は見透かしていたのだと思う。なら連れて来てもらったことには素直に感謝しないと。
「ありがとう」
お礼を言うと、朱璃は「は?」と眉をひそめた。
「いきなり何よ、気持ち悪い。それよりまた出番。アタシらを抱えて飛び降りなさい」
「俺はエレベーターかよ」
「さっき言ったでしょ、認められたいなら役立つことだって。喜びなさい、死ぬまでこき使ってやるから」
「やめて……」
感謝したのが馬鹿らしく思えてきた。やはりこの少女は、どこまでもこちらを利用する腹積もりらしい。
まあ、こちらとしても当面はその思惑に乗っかるしかない。アサヒはさっきと同じように右腕で朱璃を抱え、左腕を大谷に向かって伸ばした。これが“デート”だから気を遣ってくれたのか、それとも生来物静かなだけか、彼女はさっきから一言も喋っていない。
「大谷さん」
「少し、お待ちを」
彼の眼前で手の平を広げ、鋭い眼差しを別の方向へ向ける彼女。気配を探っているようなその表情を見てアサヒも警戒心を抱く。
「何かいるんですか?」
こんな廃墟の中に──まさか幽霊?
「……いえ」
窓から差し込む光が届かない暗がり。その一角に向かって銃を撃つ彼女。音も無く発射されたのは銃弾ではなく彼女の体内の魔素を使って生み出された魔法の光だった。無数のそれが壁に着弾し、周辺を照らし出す。
けれど何もいない。安全を確認した彼女は頭を振りつつ近付いて来た。
「気のせいだったようです」
「そう、ですか」
窓が開いているとはいえ、ここは地下都市だ。危険な変異種等が巣食っている可能性は低い。それにその類の怪物がいたらとっくに自分に襲いかかって来ているはず。変異種や生物型記憶災害を引き寄せてしまう自身の体質を思い出し、ここにそれらは存在しないと断定するアサヒ。気を取り直して大谷を左腕で抱き寄せる。
「それじゃあ行きますね」
二人を両腕で抱えた彼は、再び吹き抜けに身を躍らせた。今度はさっきのような失敗はしない。数mずつ小刻みに魔素障壁を展開して飛び移って行く。
「凄いですね……」
「これだけが取り柄だもの」
大谷の呟きを、ニヤニヤ笑いながら継ぐ朱璃。
「うるさいな」
反論しようかと思ったが、しかし実際、他に取り柄など無かったことを思い出し、彼はちょっとだけへこんだ。
(……やれやれ、肝が冷えた)
暗がりの中、それは考える。あの大谷という兵士はなかなか厄介だ。まさか隠形の術を使っている自分の気配をこの距離で察知するとは。念のため物陰に身を潜めていなければ見つかっていただろう。流石に王室護衛隊の名は伊達ではない。
とはいえ、彼女の個としての戦闘力は大したものではない。少なくとも自分にとっては脅威にならないレベル。
しかしアサヒが一緒にいる場合は話が別だ。大谷の感知能力と彼の能力が組み合わさることは明らかに危険である。
(焦る必要は無い)
期限付きの仕事ではあるものの、猶予は十分に残されている。その間に必ずあの二人が離れる時はやって来るだろう。分断してしまえば、どちらも手玉に取るのは容易い。
それに、こちらに有利な状況は協力者が作ってくれる手筈だ。
今はただ、その時を待つのみ。
「星海 朱璃を抹殺せよ」
自身に課された任務を反芻し、それは闇の中、密かに動き出した。
「あそこ、子供がたくさんいるけど、もしかして学校?」
「どこ?」
示している場所がわからないようで目を細める朱璃。
「ほら、この方向にある濃いオレンジ色の……」
「ああ、アンタ、よくここから人を識別できるわね。たしかにあそこは小学校よ。その隣の青い建物が中学校。高校だけは前に行った王城の近く。えっと……」
「あの白と紫の縞模様? 生徒の数が一番少ない」
「そう、それ。ほんとにどういう視力してんのよ? 後で検査するからね」
「あれが高校か……」
開明はあそこに通っているわけだ。少しうらやましい。自分は中学校までしか出られなかった。中学卒業後はすぐ建設現場に駆り出されたから。
そういえば朱璃が次期女王となると彼はどうするのだろう? なんらかの形で政治に関わりたいと考えているなら、やはりあれだろうか?
「開明は政治家になるのかな?」
「さあ、どうかしらね」
現代の高校に通う生徒の多くは議員を目指すそうだ。だからあの少年もそうなのかもと思ったのだが、口ぶりからして親戚の朱璃も彼の目指すところは知らないらしい。
北日本王国では王の下に議会がある。最終的な決定権は王が握っているのだが、国内外での諸問題にどう対応するかを協議し、選択肢を絞り込んだ上で王に提示するのが議会の仕事。王を納得させられるか否かは彼等の手腕にかかっている。
ただし、かつての国会とは議席の数が大きく異なり、定数はたった八枠しかない。軍事基地化された福島と補給基地になった仙台を除く東北四都市から二人ずつが選挙で選ばれ議員となるのだ。
定数がたった八枠なので当然議員になれない候補者も多い。そんな彼等は当選した議員の秘書をしたり、他のなんらかの職に就いて実績を挙げつつ次の選挙を目指すそうだ。開明もさっき、卒業後に研究員になる可能性を示唆していた。副業を持つことは政治家を目指す者達にとって当然の話だという。
もっともこれは旧時代も同じだった。そもそも政治家は元々その土地で一定の発言力や知名度を有している人間が目指す職だ。選挙に落ちたらただの人と言われるように、彼等だって稼ぎが無ければ生きていけない。安定した収入を得られる手段は別途確保しておく必要がある。
(この国なら最低限の仕事さえしていれば食うには困らないけど、それだけだと選挙には受からないだろうし……やっぱり政治家になるのは大変なんだろうな)
ちなみに北日本では食事は配給制になっており、毎日労働時間の終わりに引き換え用の木札が配られる。まだ働けない年齢の子供や労働の義務を終えた老人がいる家庭の場合はその分も含めて支給されるが、基本的には一人につき三枚だ。働かざるもの食うべからずが原則なわけだが、逆に言えば課された役割に従事し義務さえ果たしていれば食べる権利だけは国が保障してくれるのである。
そしてそんな配給札とは別に旧時代の日本の硬貨も給与として支払われ、商取引に用いられている。食糧が配給制だから食品を扱う商売はできないけれど、それ以外の商業活動は大幅な自由が認められているからだ。むしろ推奨されてすらいる。
「前にも言ったけど普通の市民の中にも副業持ちは多いの。むしろそっちのが多数派だわ。物を作る人。売る人。そのどちらかをサポートする人。後は芸術家の類かしら?」
「友之さんはたしか、作家が多いって」
「まあ、手軽な趣味だからね。紙とペンさえあればいいもの。アイツ自身、一部で人気の作家だったりするわ。正に“好きこそ物の上手なれ”の体現」
「へえ~」
この街における数少ない友人の意外な一面を知り、感心するアサヒ。友之からは何冊か本を借りているが、もしかしたらあの中に彼自身の著作もあるのだろうか?
「他人に言われたことだけをやってるとね、健全な人間なら鬱憤が溜まるものよ。その上、食事は配給制で昔みたいに暴飲暴食で憂さを晴らすなんてこともできない。お上としてはそれをどうにかしたいの。世界は昔より狭くて小さい。閉ざされた箱庭の中でストレスを放置し続けたら、その結果がどうなるかなんて火を見るより明らか。
だから商売や創作を認めてガス抜きしてるの。好きなことをやって、その結果で報酬を得られたなら達成感も同時に得る。人間なんて自分の努力の成果が誰かに認めて貰えさえすれば、それだけで大抵の不満は忘れるものだもの。一時的にだけどね」
市民の溜飲を下げることが目的の政策なので、たとえば作家が王族に対し不敬な内容の本を作ったとしても、それが度を越したものでさえなければ検閲官は目を瞑る。
「たまに限度を弁えない馬鹿が逮捕されることもあるけど」
何か面白いことでも思い出したのか、ニヤリと笑う朱璃。彼女が言うには、労働時間の終わる夕方以降は商業区が賑やかになるらしい。その賑わいを想像したアサヒは軽くため息をつく。
「やっぱり、もっと近くで見てみたかったな……」
「それはアンタの努力次第。お国への貢献が認められれば、いつかは今以上の自由も勝ち取れるでしょ。ほら、そろそろ時間だし地上へ向かうわよ」
腕時計を見ながら急かす朱璃。自分でデートなどと言っておいて情緒もへったくれも無い。
(まあでも、俺のために連れ出してくれたんだよな)
ずっと対策局に軟禁されストレスが溜まっていたことを、彼女は見透かしていたのだと思う。なら連れて来てもらったことには素直に感謝しないと。
「ありがとう」
お礼を言うと、朱璃は「は?」と眉をひそめた。
「いきなり何よ、気持ち悪い。それよりまた出番。アタシらを抱えて飛び降りなさい」
「俺はエレベーターかよ」
「さっき言ったでしょ、認められたいなら役立つことだって。喜びなさい、死ぬまでこき使ってやるから」
「やめて……」
感謝したのが馬鹿らしく思えてきた。やはりこの少女は、どこまでもこちらを利用する腹積もりらしい。
まあ、こちらとしても当面はその思惑に乗っかるしかない。アサヒはさっきと同じように右腕で朱璃を抱え、左腕を大谷に向かって伸ばした。これが“デート”だから気を遣ってくれたのか、それとも生来物静かなだけか、彼女はさっきから一言も喋っていない。
「大谷さん」
「少し、お待ちを」
彼の眼前で手の平を広げ、鋭い眼差しを別の方向へ向ける彼女。気配を探っているようなその表情を見てアサヒも警戒心を抱く。
「何かいるんですか?」
こんな廃墟の中に──まさか幽霊?
「……いえ」
窓から差し込む光が届かない暗がり。その一角に向かって銃を撃つ彼女。音も無く発射されたのは銃弾ではなく彼女の体内の魔素を使って生み出された魔法の光だった。無数のそれが壁に着弾し、周辺を照らし出す。
けれど何もいない。安全を確認した彼女は頭を振りつつ近付いて来た。
「気のせいだったようです」
「そう、ですか」
窓が開いているとはいえ、ここは地下都市だ。危険な変異種等が巣食っている可能性は低い。それにその類の怪物がいたらとっくに自分に襲いかかって来ているはず。変異種や生物型記憶災害を引き寄せてしまう自身の体質を思い出し、ここにそれらは存在しないと断定するアサヒ。気を取り直して大谷を左腕で抱き寄せる。
「それじゃあ行きますね」
二人を両腕で抱えた彼は、再び吹き抜けに身を躍らせた。今度はさっきのような失敗はしない。数mずつ小刻みに魔素障壁を展開して飛び移って行く。
「凄いですね……」
「これだけが取り柄だもの」
大谷の呟きを、ニヤニヤ笑いながら継ぐ朱璃。
「うるさいな」
反論しようかと思ったが、しかし実際、他に取り柄など無かったことを思い出し、彼はちょっとだけへこんだ。
(……やれやれ、肝が冷えた)
暗がりの中、それは考える。あの大谷という兵士はなかなか厄介だ。まさか隠形の術を使っている自分の気配をこの距離で察知するとは。念のため物陰に身を潜めていなければ見つかっていただろう。流石に王室護衛隊の名は伊達ではない。
とはいえ、彼女の個としての戦闘力は大したものではない。少なくとも自分にとっては脅威にならないレベル。
しかしアサヒが一緒にいる場合は話が別だ。大谷の感知能力と彼の能力が組み合わさることは明らかに危険である。
(焦る必要は無い)
期限付きの仕事ではあるものの、猶予は十分に残されている。その間に必ずあの二人が離れる時はやって来るだろう。分断してしまえば、どちらも手玉に取るのは容易い。
それに、こちらに有利な状況は協力者が作ってくれる手筈だ。
今はただ、その時を待つのみ。
「星海 朱璃を抹殺せよ」
自身に課された任務を反芻し、それは闇の中、密かに動き出した。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる