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第1章 巨大昆虫観察
#6 苦労
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サナギからいよいよ成虫になるのだが、3段階成長する。
サナギからの成虫を成虫1とする。
成虫1はカナブンをモチーフにして、
造られているというよりほぼカナブンだった。
色は光沢のあるグリーン。
脚は太く4本しかない(手足4本を入れる)。
普通、カナブンの躰は硬いのだが、そこは着ぐるみ柔らかく造ってあった。
このカナブンの着ぐるみは腹部の背中、つまり羽が収納されて部分が開くようになっていて、そこを開くとサナギの時のような色をした部分が現れる。
そこには縦にチャックがあり、開けてそこから両足を少し曲げた状態で着ぐるみの中へと入れる。
サナギの時のように腹部にお尻を押し込み、
中腰状態で頭から身体を着ぐるみの中へ入れていく。
手足も身体も完全に伸ばせないキツイ状態であるが、無常にも入口のファスナーは閉められる。
立つことはできるが、立った状態は中腰でつらく、2足歩行はもっとキツイので、昆虫らしく四つん這いになるとNGになってしまった。
子ども達と遊んでいるシーンで押され仰向けになるとすごく体が楽だった。
仰向けの状態で手足をバタつかせている時はいいが、すぐにカットがかかり元の体勢に戻されてしまう。
それでも子ども達は面白がって、私の体を押して仰向けにしてくれた。
カナブンの着ぐるみの中で私は楽な体勢にしてくれる子ども達に感謝していた。
着ぐるみの中で私はこのカナブンが一番嫌いだった、
それはカナブンでの撮影の翌日は無理な体勢がタタリ、一日中筋肉痛に襲われたから。
成虫1のカナブンの着ぐるみから、成虫2への脱皮。
成虫2のモチーフはカマキリ。
腹部はカナブンより長くなり、羽がハッキリとわかる。
色は黄緑色をしていて、脚は同じく4本、前脚にカマキリのような鎌はない。
4本の脚は長く、手足を伸ばして着ることができた。
カマキリの着ぐるみは腹部が取り外せるようになっていて、 腹部を取り外すとそこには穴が開いており、そこから頭を入れて体全部を着ぐるみの中へ入れてから両足、両手を着ぐるみの脚へと入れていく。
カマキリの着ぐるみは伸縮性のある素材で造られていてかなり動きやすかった。
しかし、腹部まではさすがに手は届かず、届いたとしても昆虫の脚では腹部を取り付けることができないのでスタッフのお世話になった。
カマキリの着ぐるみが私の中では一番のお気に入りである。
そして、旦那も同じく成虫2と答えてくれたのが嬉しかった。
カマキリは動きやすく自分の体型もわからない、
成虫3の最終形態になるとさらに動きやすくなるがウエットスーツの素材を使った着ぐるみでピッタリしすぎて体型がハッキリとわかるので、正直恥ずかしくて嫌だった。
さて、カナブンからカマキリへの脱皮であるがカマキリの着ぐるみに着替えてから、前回まで使用していたカナブンの着ぐるみに入るよう言われた。
胴体部分には確かに空間があり、入ることはできるとは思ったが、さすがに手足を入れるのは無理だと思っていたが、これが意外にも入った。
それはカナブンのクッションをスタッフが取り外して私が着ていたときよりも内部を大きくしてあったからだ。
胴体部分にもクッションが入っていたがそれも外されていたようでカマキリの長い腹部もきれいに納まった。
撮影の段取りとしては、カナブンの着ぐるみにカマキリの着ぐるみを着たまま入り、その後カナブンの着ぐるみにカッターのようなもので切れ込みを入れていく。
撮影開始とともに地面に四つん這いになったカナブンが立ち上がり、4本の脚を伸ばすとカマキリの脚が飛び出す。
あとは躰の部分ごとに撮影して脱皮しているように見せる。
着ぐるみを重ね着するのは想像していたよりも暑くて窮屈できつかった。
おまけに、立ち上がり手足を伸ばしたがカマキリの脚は出てこない、
その度に切れ込みを入れて破れやすくするをして、3回目にようやく成功した。
その後もパーツごとの撮影をした。
すべて終わったのは重ね着をしてから1時間以上経っていて、その間休憩もなくカマキリから出された時は恥ずかしくらい汗だくになっていた。
最後まで私を苦しめたカナブンはやっぱり好きにはなれなかった。
カマキリでの撮影は今までの子ども達だけでなく、子ども達の両親も関わってくる。
カマキリが軽快に動くことにより大人達から警戒されるようになったという設定。
倉庫に閉じ込めて置こうとしたが、子ども達が外へ逃がしてしまう。
外では見たこともない巨大な昆虫が動き回るため、大捕物の騒動に。
サナギからの成虫を成虫1とする。
成虫1はカナブンをモチーフにして、
造られているというよりほぼカナブンだった。
色は光沢のあるグリーン。
脚は太く4本しかない(手足4本を入れる)。
普通、カナブンの躰は硬いのだが、そこは着ぐるみ柔らかく造ってあった。
このカナブンの着ぐるみは腹部の背中、つまり羽が収納されて部分が開くようになっていて、そこを開くとサナギの時のような色をした部分が現れる。
そこには縦にチャックがあり、開けてそこから両足を少し曲げた状態で着ぐるみの中へと入れる。
サナギの時のように腹部にお尻を押し込み、
中腰状態で頭から身体を着ぐるみの中へ入れていく。
手足も身体も完全に伸ばせないキツイ状態であるが、無常にも入口のファスナーは閉められる。
立つことはできるが、立った状態は中腰でつらく、2足歩行はもっとキツイので、昆虫らしく四つん這いになるとNGになってしまった。
子ども達と遊んでいるシーンで押され仰向けになるとすごく体が楽だった。
仰向けの状態で手足をバタつかせている時はいいが、すぐにカットがかかり元の体勢に戻されてしまう。
それでも子ども達は面白がって、私の体を押して仰向けにしてくれた。
カナブンの着ぐるみの中で私は楽な体勢にしてくれる子ども達に感謝していた。
着ぐるみの中で私はこのカナブンが一番嫌いだった、
それはカナブンでの撮影の翌日は無理な体勢がタタリ、一日中筋肉痛に襲われたから。
成虫1のカナブンの着ぐるみから、成虫2への脱皮。
成虫2のモチーフはカマキリ。
腹部はカナブンより長くなり、羽がハッキリとわかる。
色は黄緑色をしていて、脚は同じく4本、前脚にカマキリのような鎌はない。
4本の脚は長く、手足を伸ばして着ることができた。
カマキリの着ぐるみは腹部が取り外せるようになっていて、 腹部を取り外すとそこには穴が開いており、そこから頭を入れて体全部を着ぐるみの中へ入れてから両足、両手を着ぐるみの脚へと入れていく。
カマキリの着ぐるみは伸縮性のある素材で造られていてかなり動きやすかった。
しかし、腹部まではさすがに手は届かず、届いたとしても昆虫の脚では腹部を取り付けることができないのでスタッフのお世話になった。
カマキリの着ぐるみが私の中では一番のお気に入りである。
そして、旦那も同じく成虫2と答えてくれたのが嬉しかった。
カマキリは動きやすく自分の体型もわからない、
成虫3の最終形態になるとさらに動きやすくなるがウエットスーツの素材を使った着ぐるみでピッタリしすぎて体型がハッキリとわかるので、正直恥ずかしくて嫌だった。
さて、カナブンからカマキリへの脱皮であるがカマキリの着ぐるみに着替えてから、前回まで使用していたカナブンの着ぐるみに入るよう言われた。
胴体部分には確かに空間があり、入ることはできるとは思ったが、さすがに手足を入れるのは無理だと思っていたが、これが意外にも入った。
それはカナブンのクッションをスタッフが取り外して私が着ていたときよりも内部を大きくしてあったからだ。
胴体部分にもクッションが入っていたがそれも外されていたようでカマキリの長い腹部もきれいに納まった。
撮影の段取りとしては、カナブンの着ぐるみにカマキリの着ぐるみを着たまま入り、その後カナブンの着ぐるみにカッターのようなもので切れ込みを入れていく。
撮影開始とともに地面に四つん這いになったカナブンが立ち上がり、4本の脚を伸ばすとカマキリの脚が飛び出す。
あとは躰の部分ごとに撮影して脱皮しているように見せる。
着ぐるみを重ね着するのは想像していたよりも暑くて窮屈できつかった。
おまけに、立ち上がり手足を伸ばしたがカマキリの脚は出てこない、
その度に切れ込みを入れて破れやすくするをして、3回目にようやく成功した。
その後もパーツごとの撮影をした。
すべて終わったのは重ね着をしてから1時間以上経っていて、その間休憩もなくカマキリから出された時は恥ずかしくらい汗だくになっていた。
最後まで私を苦しめたカナブンはやっぱり好きにはなれなかった。
カマキリでの撮影は今までの子ども達だけでなく、子ども達の両親も関わってくる。
カマキリが軽快に動くことにより大人達から警戒されるようになったという設定。
倉庫に閉じ込めて置こうとしたが、子ども達が外へ逃がしてしまう。
外では見たこともない巨大な昆虫が動き回るため、大捕物の騒動に。
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