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最終章
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* * * *
無事にアレクを救い出せた一個隊とバルトが王都へと到着すると、そこで待って居たのは王女たち。
信じられない光景を目にしたアレクは即座に
「姫様がたの安全を確保してくれ」
と加勢してくれた一個隊に護衛を頼んだのだ。
「アレクシス様、ご無事で宜しゅうございました」
「フェリシア様が一個隊を動かして下さったのですね、
ありがとうございました」
「本来なら我が国の護衛騎士が動き守らねばなりませんのに…
何を血迷ったのか動きもせず、
だらけきってしまう始末」
ギロリと睨むシアの視線に固まってしまう捕縛された護衛騎士。
「・・・シア姉さま、何が起きたのですか?」
「グレース、本来なら野営地で一晩を過ごし、
王都に戻る事になって居たでしょう?」
「はい、その為に野営地で休んでおりましたが、
バルトが馬車を走らせましたもの…」
「あの時、わたくしたちの元へ盗賊か野盗か判りませんが、
襲撃してきたのです。
それをアレクシス殿下が御一人で対峙して下さったのです」
「え…」
「フェリシア様、
そちらの護衛騎士以外の騎士は手を貸して下さいましたので
1人では有りませんでした。
でなければ王都への道を進まれ、
王女殿下たちを奪われてしまって居たでしょう」
怪我が手当てされていようとも、戦った「形跡」は「残って」おり、衣服のアチコチに剣で切られた「跡が残って居る」のだ。
「ア、ア、アレクシス様っ…お怪我は…?」
「・・・大した事、有りません。
姫が悲しい顔をする必要は無いのですよ」
今にも泣きだしそうなグレースの頬に手を伸ばし、優しく触れるアレク。
王都内とは言え、危険が去った訳では無いのでバルトが
「アレクシス殿下、
王城で起きた事の報告をしなければならないでしょう?」
と忠告したのだ。
「そうだったな、バルト助かった」
何に対しての助かった…なのかは、襲撃に対応した騎士たちには判って居た。
現状、アレクが居続ける事はシアとグレースの身をも危険に晒す事になるのだ。
王城から改めて馬車が届き、シアとグレースをエスコートして乗せ、アレクとバルト…そしてアレクに加勢した護衛騎士が馬車を守るように付き王城への道を進み始めた。
「それにしても、あの盗賊は迷う事なく襲撃して来たな」
「・・・目的は姫だと思って居たんだが…な…」
その一言でバルトはピン…と来た。
「アレクの命が目的だったって事…か」
「あぁ。
姫たちを追うにも、
俺を倒さなければ道を進む事は
出来なかったからだろうが、
倒しても倒しても襲って来やがるから
うんざりだったぞ」
バルトは次々と襲われて居るアレクを想像して
「うわぁ・・・それは嫌だな」
と顰め面をしたのだ。
「正直、バルト1人が戻ってきてくれても
対応は難しいだろうと踏んでいたんだけどな、
1個隊が助けてくれるとは思ってなかった」
「フェリシア様から指示を受けたからな、
本来なら護衛騎士が命を張って
フェリシア様たちを守らなければならないのに
そこの護衛騎士は腕を切られたと言うだけで
何もしなかった…それは許される事ではない」
辛辣な言葉を掛けられた護衛騎士は終始、青白い顔のまま連行されて行くのだった
無事にアレクを救い出せた一個隊とバルトが王都へと到着すると、そこで待って居たのは王女たち。
信じられない光景を目にしたアレクは即座に
「姫様がたの安全を確保してくれ」
と加勢してくれた一個隊に護衛を頼んだのだ。
「アレクシス様、ご無事で宜しゅうございました」
「フェリシア様が一個隊を動かして下さったのですね、
ありがとうございました」
「本来なら我が国の護衛騎士が動き守らねばなりませんのに…
何を血迷ったのか動きもせず、
だらけきってしまう始末」
ギロリと睨むシアの視線に固まってしまう捕縛された護衛騎士。
「・・・シア姉さま、何が起きたのですか?」
「グレース、本来なら野営地で一晩を過ごし、
王都に戻る事になって居たでしょう?」
「はい、その為に野営地で休んでおりましたが、
バルトが馬車を走らせましたもの…」
「あの時、わたくしたちの元へ盗賊か野盗か判りませんが、
襲撃してきたのです。
それをアレクシス殿下が御一人で対峙して下さったのです」
「え…」
「フェリシア様、
そちらの護衛騎士以外の騎士は手を貸して下さいましたので
1人では有りませんでした。
でなければ王都への道を進まれ、
王女殿下たちを奪われてしまって居たでしょう」
怪我が手当てされていようとも、戦った「形跡」は「残って」おり、衣服のアチコチに剣で切られた「跡が残って居る」のだ。
「ア、ア、アレクシス様っ…お怪我は…?」
「・・・大した事、有りません。
姫が悲しい顔をする必要は無いのですよ」
今にも泣きだしそうなグレースの頬に手を伸ばし、優しく触れるアレク。
王都内とは言え、危険が去った訳では無いのでバルトが
「アレクシス殿下、
王城で起きた事の報告をしなければならないでしょう?」
と忠告したのだ。
「そうだったな、バルト助かった」
何に対しての助かった…なのかは、襲撃に対応した騎士たちには判って居た。
現状、アレクが居続ける事はシアとグレースの身をも危険に晒す事になるのだ。
王城から改めて馬車が届き、シアとグレースをエスコートして乗せ、アレクとバルト…そしてアレクに加勢した護衛騎士が馬車を守るように付き王城への道を進み始めた。
「それにしても、あの盗賊は迷う事なく襲撃して来たな」
「・・・目的は姫だと思って居たんだが…な…」
その一言でバルトはピン…と来た。
「アレクの命が目的だったって事…か」
「あぁ。
姫たちを追うにも、
俺を倒さなければ道を進む事は
出来なかったからだろうが、
倒しても倒しても襲って来やがるから
うんざりだったぞ」
バルトは次々と襲われて居るアレクを想像して
「うわぁ・・・それは嫌だな」
と顰め面をしたのだ。
「正直、バルト1人が戻ってきてくれても
対応は難しいだろうと踏んでいたんだけどな、
1個隊が助けてくれるとは思ってなかった」
「フェリシア様から指示を受けたからな、
本来なら護衛騎士が命を張って
フェリシア様たちを守らなければならないのに
そこの護衛騎士は腕を切られたと言うだけで
何もしなかった…それは許される事ではない」
辛辣な言葉を掛けられた護衛騎士は終始、青白い顔のまま連行されて行くのだった
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