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刃物の話
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今回は、刃物について語ります。とはいえ、私はナイフ術を初めとする刃物を操る武術を学んだことはありませんし、刃物で刺した経験はありません。ただし、キレた同級生に刺された経験はあります。また、刃物を用いた犯罪をやらかした友人もいます。そんな私から見た、刃物に関する考えなのであります。
中学生の時、同級生にキクリン(もちろん仮名です)という男がいました。この男はごく普通の見た目でして、真面目なタイプでした。
しかし、このキクリンは狂気を秘めていたのです。
ある日、私はこのキクリンともめました。言い合っているうち、私は頭にきて蹴りを入れたのです。
するとキクリン「キー!」などという奇声を発したかと思うと、殴りかかって来ました。私は、とっさにキクリンのパンチを払いのけました。が、手に鋭い痛みを感じたのです。
もっとも、その時はそれどころではありませんでした。キクリンはなおも殴りかかってきて、私は状況を把握できぬまま彼の腕を掴みました。そしてもつれ合っているうちに教師が止めに入り……私とキクリンは二人して、殴られながら説教されました。
その時に判明したのですが、キクリンはボールペンを握り、私を本気で刺すつもりで振り回してきたのです。そのボールペンは、私の手に刺し傷を作りワイシャツの袖は血で真っ赤になっていました……。
ちなみにキクリンは、基本的には極めて真面目な男です。その後は昭和鉄道高校に進学した、と言えば彼の趣味趣向はお分かりいただけるでしょう。
ただしキクリンは小学生の時、ゲンノウと呼ばれる小型の金槌で人の頭を殴り、校内でも大騒ぎになったとか。私とは小学校が違っていたので、その件を知ったのは高校に入ってからのことでしたが。その逸話を知っていれば、私はキクリンを蹴ったりしなかったでしょう。
たまにネットなどを見ていると「ナイフなど怖くない」などと公言する人がいます。ひどいのになると「この警官のへっぴり腰はなんだ」などと、刃物を持った通り魔を取り押さえた警官を、バカにするかのような発言をする者もいました。
まあ、画面越しに見ている分には何とでも言えるでしょう。ただ個人的には、刃物は怖いです。実際、ボールペンで刺されただけでも、かなり痛かったです。まして、あれが包丁だったら完全にアウトでしたね。
よくテレビや本などで、刃物を持った相手を護身術で撃退していますが……あれは、相手の攻撃パターンがあらかじめ分かっているから出来ることです。このタイミングで腹を刺してくる、それが分かっていればこそ完璧に対応できるのです。
現実に刃物を持った相手と向き合ったら、武術の型や演武のような動きは出来ません。これは断言できますね。
ましてや、テレビやネットなどで紹介されているような技で、現実に刃物を持った相手に立ち向かうのは愚の骨頂です。
また、私は若い時に刃物を持ち歩いていたことがありました。しかし、すぐに持ち歩くのをやめましたね。何故かと言えば、怖くなったからです。
仮に路上で喧嘩になり、刃物を抜いたとします。その場合、ちょっと喧嘩慣れした人間ならば「刺してみろやゴラァ!」などと吠えるでしょう。
そこで刺せなかったら、もう終わりなんですよ。刃物を出しておきながら刺せなかった、それは最高に情けない状況です。相手にボコられるのを待つしかないでしょうね。「こいつ、ナイフ出したけど刺せねえでやんの」などという嘲りの声と共に、容赦のない暴力の嵐が待っています。
昔「刺せば監獄、刺されば地獄」という言葉がありました。さらに付け加えるなら「刺せば監獄、刺されば地獄、刺せなきゃ敗北」となるでしょうね。だったら、初めから刃物など所持しないにこしたことはありません。
あと念のため書いておきますが、上に書いたように刃物を持った相手に「刺してみろよ」などと挑発するのはやめた方がいいです。
強盗であれ通り魔であれ、基本的に刃物を出す人間は追いつめられた精神状態にあります。そんな時、いたずらに言葉で刺激してしまえば……逃げ場がなくなった相手は、恐怖ゆえに刺す可能性があります。
もちろん「刺してみろ」という言葉に相手の気持ちが挫ける可能性もありますが、それはあまりにも危険な賭けではないかと。
余談ですが、友人は警官の職質を受けた時、仕事で使うカッターナイフを所持していただけで警察署に連行された挙げ句に始末書を書かされたそうです。
銃刀法に触れなくても、刃物を所持しているだけで軽犯罪法に触れる可能性はあります。ただ、普通なら仕事で使うことをきちんと説明すれば問題はありません。
しかし友人の場合「職質って任意だよなあ。だったら、別に受けなくていいんだよな」などと、警官を挑発するような発言を繰り返したため、警察署に連れて行かれる羽目になったそうです。
チンピラがよく語る武勇伝の一つに「ムカついた警官を、法的知識を駆使してギャフンと言わせてやった」などというものがあります。まあ、ほとんどが嘘ですが……官憲の横暴な振る舞いに、法的知識で対抗しなくてはならない場面もあるでしょう。
ただし、警官の職質くらいで反抗的な態度を取っていれば、向こうも人間ですから不快な気分になるでしょう。警官をわざわざ怒らせたところで、得することなど何もありません。なので、警官に対し失礼な態度をとるのはやめましょう。
中学生の時、同級生にキクリン(もちろん仮名です)という男がいました。この男はごく普通の見た目でして、真面目なタイプでした。
しかし、このキクリンは狂気を秘めていたのです。
ある日、私はこのキクリンともめました。言い合っているうち、私は頭にきて蹴りを入れたのです。
するとキクリン「キー!」などという奇声を発したかと思うと、殴りかかって来ました。私は、とっさにキクリンのパンチを払いのけました。が、手に鋭い痛みを感じたのです。
もっとも、その時はそれどころではありませんでした。キクリンはなおも殴りかかってきて、私は状況を把握できぬまま彼の腕を掴みました。そしてもつれ合っているうちに教師が止めに入り……私とキクリンは二人して、殴られながら説教されました。
その時に判明したのですが、キクリンはボールペンを握り、私を本気で刺すつもりで振り回してきたのです。そのボールペンは、私の手に刺し傷を作りワイシャツの袖は血で真っ赤になっていました……。
ちなみにキクリンは、基本的には極めて真面目な男です。その後は昭和鉄道高校に進学した、と言えば彼の趣味趣向はお分かりいただけるでしょう。
ただしキクリンは小学生の時、ゲンノウと呼ばれる小型の金槌で人の頭を殴り、校内でも大騒ぎになったとか。私とは小学校が違っていたので、その件を知ったのは高校に入ってからのことでしたが。その逸話を知っていれば、私はキクリンを蹴ったりしなかったでしょう。
たまにネットなどを見ていると「ナイフなど怖くない」などと公言する人がいます。ひどいのになると「この警官のへっぴり腰はなんだ」などと、刃物を持った通り魔を取り押さえた警官を、バカにするかのような発言をする者もいました。
まあ、画面越しに見ている分には何とでも言えるでしょう。ただ個人的には、刃物は怖いです。実際、ボールペンで刺されただけでも、かなり痛かったです。まして、あれが包丁だったら完全にアウトでしたね。
よくテレビや本などで、刃物を持った相手を護身術で撃退していますが……あれは、相手の攻撃パターンがあらかじめ分かっているから出来ることです。このタイミングで腹を刺してくる、それが分かっていればこそ完璧に対応できるのです。
現実に刃物を持った相手と向き合ったら、武術の型や演武のような動きは出来ません。これは断言できますね。
ましてや、テレビやネットなどで紹介されているような技で、現実に刃物を持った相手に立ち向かうのは愚の骨頂です。
また、私は若い時に刃物を持ち歩いていたことがありました。しかし、すぐに持ち歩くのをやめましたね。何故かと言えば、怖くなったからです。
仮に路上で喧嘩になり、刃物を抜いたとします。その場合、ちょっと喧嘩慣れした人間ならば「刺してみろやゴラァ!」などと吠えるでしょう。
そこで刺せなかったら、もう終わりなんですよ。刃物を出しておきながら刺せなかった、それは最高に情けない状況です。相手にボコられるのを待つしかないでしょうね。「こいつ、ナイフ出したけど刺せねえでやんの」などという嘲りの声と共に、容赦のない暴力の嵐が待っています。
昔「刺せば監獄、刺されば地獄」という言葉がありました。さらに付け加えるなら「刺せば監獄、刺されば地獄、刺せなきゃ敗北」となるでしょうね。だったら、初めから刃物など所持しないにこしたことはありません。
あと念のため書いておきますが、上に書いたように刃物を持った相手に「刺してみろよ」などと挑発するのはやめた方がいいです。
強盗であれ通り魔であれ、基本的に刃物を出す人間は追いつめられた精神状態にあります。そんな時、いたずらに言葉で刺激してしまえば……逃げ場がなくなった相手は、恐怖ゆえに刺す可能性があります。
もちろん「刺してみろ」という言葉に相手の気持ちが挫ける可能性もありますが、それはあまりにも危険な賭けではないかと。
余談ですが、友人は警官の職質を受けた時、仕事で使うカッターナイフを所持していただけで警察署に連行された挙げ句に始末書を書かされたそうです。
銃刀法に触れなくても、刃物を所持しているだけで軽犯罪法に触れる可能性はあります。ただ、普通なら仕事で使うことをきちんと説明すれば問題はありません。
しかし友人の場合「職質って任意だよなあ。だったら、別に受けなくていいんだよな」などと、警官を挑発するような発言を繰り返したため、警察署に連れて行かれる羽目になったそうです。
チンピラがよく語る武勇伝の一つに「ムカついた警官を、法的知識を駆使してギャフンと言わせてやった」などというものがあります。まあ、ほとんどが嘘ですが……官憲の横暴な振る舞いに、法的知識で対抗しなくてはならない場面もあるでしょう。
ただし、警官の職質くらいで反抗的な態度を取っていれば、向こうも人間ですから不快な気分になるでしょう。警官をわざわざ怒らせたところで、得することなど何もありません。なので、警官に対し失礼な態度をとるのはやめましょう。
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