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ビジネス電話編
chapter05 基本的な敬語~間違えやすい敬語~
しおりを挟むとあるショップにて…
『お電話ありがとうございます。○○クロース ××店です!』
『先ほど、ご来店頂いたお客様ですね♪お電話ありがとうございます!!』
『はい………ええ………』
『あいにく、お連れ様は、お帰りになられました…』
『…そうご無理を申されても……』
『お力になれず、申し訳ございません。…はい、またぜひご来店下さいませ。失礼致します』
「…何だか、電話でお客様ともめていたみたいね…」
「…ショップの店員さんでも、電話応対ができないといけないんだねぇ…」
「そりゃそうよ。美琴だって、このショップに電話するときは、電話でショップ店員さんと話しているじゃない!!」
「確かに…」
「さて、一見完璧な電話応対をしていたと思われるさっきのショップ店員さんですが…間違った敬語表現をしていました。それは、一体どこでしょ~か?」
「え゛え゛~さっきの電話での話し方で、間違っているのがあるの!!」
***
真琴さんの言うように、一見完璧な言葉遣いで電話応対をしていたと思われるショップ店員さんでしたが、間違った敬語表現をしている部分があります。
それは…
『あいにく、お連れ様は、お帰りになられました…』
『…そうご無理を申されても……』
の2カ所です。
まず1つ目の「お帰りになられました」
これは、敬語を意識し過ぎて、重複して敬語を使用する「二重敬語」となっており、正しくは…
「お帰りになりました」
となります。
そして2つ目の「申されても」
これは、自分の動作を遜って表現し、結果的に相手に敬意を表す「謙譲語」の「申す」に敬意を払って表現してしまっており、正しくは…
「おっしゃっても」
となります。
どちらも、敬語の誤用ですので、注意が必要です。
***
「学校で先生とかに「そう申されても…」なんて、うっかり使っちゃいそうだよね…」
「二重敬語も、聞こえにあまり違和感のないものもあるから、注意していないとうっかり使ってしまうわね」
「ましてや、電話で敬語を誤用しちゃった時は、それだけで相手からの信用を失いかねないよね…」
「そうね。高校生のうちに、私たちは敬語表現をマスターできるようにしておきましょ♪」
「さぁ、買い物買い物♪」
「いらっしゃいませ~どうぞご覧下さいませ~」
chapter6 に続く
~検定問題にチャレンジ!~
販売課の大滝康平はお客様から電話で製品カタログの送付を頼まれたが、ちょうど新製品の販売が間近なのでその案内も同封したい。このような場合大滝は、「新製品のご案内も同封しますので」に続けてどのように言うのがよいか。次の中から言葉遣いが「適当」と思われるものを一つ選びなさい。
(第17回ビジネス電話実務検定知識B級より)
「1.ぜひご覧ください」
「2.ぜひご覧に入れてください」
「3.ぜひご覧なされてください」
「4.ぜひご覧になられてください」
「適当」(正しい言い回しをしている)選択肢は…
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「1.ぜひご覧ください」
~解説~
この場合、同封する物を「見てください」と言いたいので、それを改まった言い方(敬語表現)で言うと「ご覧(になって)ください」が正しい表現となります。
2~4の選択肢は、二重敬語だったり、用法が間違っていたりするため、適当ではない、ということです。
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