キャリアアップ、資格試験、公務員試験、TOEIC、リスキリングなどにおいて、予備校や専門学校に頼らず一人で勉強するのはうまくいかないものです。いわゆる「独学」が難しいといわれる理由は――人間の意志がそもそも弱いからです。ただし、人間の意志は弱いという事実を受け入れることで、独学の成功率を高めることができます。この本には、忙しい社会人でも実践できる、独学を成功させるためのノウハウが満載です!
この連載をまとめ、加筆・改稿したビジネス書『意志の力に頼らないすごい独学術』(石動龍)が、アルファポリスより好評発売中です。
私は、一人の時間を過ごすことが好きです。
子供のころから集団行動やチームスポーツが苦手で、大人になっても、サラリーマンとして組織文化に合わせて働くのは性に合いませんでした。
どこか生きづらさを感じていましたが、今になって理由がよくわかります。
私は、自分で考えたとおりに行動し、自分が生きたいように生きることが好きなのです。
現在は、独立し自営業となったことで、毎日がとても楽しいです。
主に士業を中心に、飲食店や小売店の経営をしたり、オリジナルワインを作ったり、市長に直談判して大規模イベントを開催したりしています。
この原稿を書いているいまは、居酒屋の出店準備をしながら、宿泊施設の再生計画を考えています。
忙しさは、サラリーマンのころとは比較になりません。
起きてから寝るまでほとんど働いており、家族と話すリビングでこうして原稿を書いています。
オンオフの切り替えはなく、常に走っているかのようです。
それでも、つらいとは思いません。
時には手痛い失敗をすることもありますが、「独立しなければよかった」と思ったことは一度もありません。
むしろ、苦しみさえも、「自分の力で生きている」という実感につながっているような気がします。
自分の行動で未来が変わる感覚は、勤務時代には得られないものでした。
かつて私は、公認会計士試験の専門学校に通ったものの、授業についていけず、すぐに諦めて大金をムダにしました。
挑戦をやめて一般企業に就職したところ、公認会計士の対応をするポジションに配属され、挫折した事実を突きつけられる日々を送りました。
そんな私の人生が変わるきっかけは、「独学」でした。