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資格試験「最短合格」に必須のスキル〝速読〟の身につけ方

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速読を身につける心得 その1

それでは、速く読む方法について、具体的に考えてみましょう。

一つ目のコツは、読んでいる内容を頭の中で音声化しないことです。
文章を読んでいると、文字がいつの間にか頭の中で響くことがあります。
目で文字を追うスピードより、声に出すほうが、当然ですが時間がかかります。
テキストを読むのに時間がかかる人は、このような読み方が癖になっていることがあります。声に出して文章を読むことは、内容を覚えるうえでは役に立つことがありますが、速く読むことを目的にする場合は、避けた方がよいでしょう。

特別な天才を除いて、成績を上げる方法は簡単です。それは。たくさん勉強することです。資格試験に臨む際には、この「たくさん」の内容を正確に理解することが大切です。勉強量は読んだページ数やこなした問題の数で判断すべきであり、だらだら時間をかけることには意味がありません。正確性を多少犠牲にしてでも、スピードを重視して量を稼いだほうが、結果が出やすいです。

私は2013年に司法書士試験、2014年に公認会計士試験に合格しました。
どちらも専門学校には通わず、市販のテキストを中心に勉強しました。
結果を出せた最大の原因は、独学で取り組んだことにあります。独学のデメリットは質問ができないため、自分で内容を理解することが求められる点です。メリットは、講義を受ける必要がないので、自分のペースでどんどん先に進めることです。勉強方法には人によって向き不向きがあり、私には独学が合っていたものの、合格者の多くは専門学校で勉強します。
私の場合は、独学でどんどん勉強のペースを上げ、専門学校に通うライバルよりも多い勉強量をこなしたことで合格できました。これが唯一の正解ではなく、実力を上げる方法はいくらでもありますので、合格した人の勉強方法を参考に、自分に合ったやり方を身に付けましょう。専門学校への通学や独学に取り組んでも思うように結果が出なければ、次の年はやり方を変えてみてもよいでしょう。

速読を身につける心得 その2、その3

二つ目のポイントは、わからない部分でも止まらないことです。
読むスピードが遅い人を見ると、気になったところでストップしたり、前のページに戻ったりしています。このような読み方は必ずしも間違いではありませんが、「速く読む」という観点では、避けるべきです。理由は先ほどと同じで、時間をかけて読み込んでも初学者の間は正しく理解できないからです。その周回ではうまく理解できなくても、何回も全体を読んでいると、ほかの論点とのつながりが見えるようになり、引っかかることが少なくなります。止まって時間をかけるべきなのは、①何度読んでも理解できない ②その論点が過去問で出題されている――の二点を満たす場合のみで、それ以外は読み飛ばしてしまっても大勢には影響しません。

資格試験のテキストは網羅的に論点を記載することが求められるので、重要でない論点についても、一定の文字数が割かれています。過去問に出題がまったくなければ、出題可能性は低いと判断できるので、思い切って無視することも考えられます。過去問で出題がある場合は、理解していないと他の受験生に差をつけられる危険性があるので、周回を重ねて読むスピードが上がった際に、時間をかけて理解に努めましょう。
わからない部分に気を取られず、時間通りにページ数を読み込むことを目標として、一定のペースを保ちましょう。

最後のコツは、文章を読む前に全体像を把握することです。
テキストを読むと、目次と簡単な説明が書いてあることが多いです。
その部分には、章全体で最も伝えたい点がまとめてあるので、一読すると全体像をつかみやすいです。読む際に、その文章が何について書いてあるのかわかっている場合と、何もわからずに読む場合では、当然ながらスピードと理解に差が出ます。前提知識なく読み始めると、何についての文章なのかをまず考えることになり、タイムロスになるとともに、せっかく読んだ文章が記憶に残りません。例えば、映画を見る際に、テーマが恋愛なのかアクションなのかサスペンスなのかわからないと、冒頭のシーンを見るときの見え方も違うはずです。ストーリーを楽しむ際は前提知識が邪魔になることもありますが、主題を把握していれば、文字を読むスピードは上がります。テーマの把握を最初に行い、続けて文章を読む癖を付けましょう。

凡人が絶対必要なのは何よりも量です。
運動や仕事でも、量をこなした人は一定の実力が保証されます。
流した汗は嘘をつかないので、明日を信じて今日もテキストを開きましょう。

まとめ

・読んでいる内容を頭の中で音声化しない
・わからない部分でも止まらない
・文章を読む前に全体像を把握する

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プロフィール

石動龍
石動龍

青森県八戸市在住。公認会計士、税理士、司法書士、行政書士。読売新聞社記者などを経て、働きながら独学で司法書士試験、公認会計士試験に合格。石動総合会計法務事務所代表。ドラゴンラーメン(八戸市)元店長、ワイン専門店vin+共同オーナー、十和田子ども食堂ボランティアとしても活動している。趣味はブラジリアン柔術(黒帯)と煮干しラーメンの研究。

著書

意志の力に頼らないすごい独学術

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石動龍 /
キャリアアップ、資格試験、公務員試験、TOEIC、リスキリングなどにおいて、予備...
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